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XDR - (2013/09/07 (土) 09:38:10) の編集履歴(バックアップ)


XDR

【えっくすでぃーあーる】

ジャンル 横シューティング
対応機種 メガドライブ
メディア 4MbitROMカートリッジ
発売元 ユニパック
開発元 アフェクト
発売日 1990年8月26日
定価 6,800円
プレイ人数 1人
分類 クソゲー
ポイント 外見もゲーム性もヘボヘボ
一回プレイすれば大体飽きる
STGとしての形体は一応成している

概要

  • 謎のメーカー、ユニパックが送り出したメガドライブシューティング。メガドライバーにとっては別の意味で有名な一作。発売直後から本作の評価は低空飛行を続け、BEEP!メガドライブ(現ゲーマガ)の読者投票ランキングにおいて、最下位クラスを独走していたソフトの一つとして知られる。
  • プレイヤーはセフィロス星軍が総力を挙げて開発した最新型戦闘機「DR」を操縦し、惑星奪回作戦「X」を遂行、セフィロス星に侵攻したガーディア軍を殲滅することが目的である。

システム

  • 一人プレイ専用、全6ステージ周回プレイ。オーソドックスなパワーアップ型横スクロールシューティング。
  • 方向キーと3ボタンで自機を操作。3つのボタンはそれぞれAショット・Bミサイル・C自機の速度調節に割り振られる。速度は4段階で、ボタンを押す毎に1→2→3→4→1と変わっていく。
  • 敵弾・敵機・地形に接触すると1ミス、復活は戻り復活でコンティニューした場合も同様。コンティニューは3回まで可能。場所によっては自機が壁にめり込んだ状態で再スタートする事がある(ただし、無敵状態なので即死する事は無い)。
  • 時折現れるアイテムキャリーを破壊すればアイテムが出現、取得したものに応じたパワーアップ効果が得られる。なおミスすると全ての効果が無くなる。
    B(ビーム)
    自機の標準装備。ミスした場合はこの武器になる。パワーアップするとV字に弾を発射。自機前方への攻撃が手薄となる。SFC『雷電伝説』を彷彿とさせる「ポポポポ」という効果音のヘボさが泣ける。
    L(レーザー)
    自機前方に発射される、貫通力のあるレーザー。
    W(ワイド)
    広範囲をカバーするワイドショット。
    O(オプション)…自機の援護射撃を行うオプションパーツ。2つまで装着でき、1つだけの状態では自機周囲を右回りに回転、2つ装着すると自機の動きをトレースして動く。敵の通常弾を相殺する効果があるが、パーツそのものには攻撃判定は無い。

    M(ミサイル)…斜め下に投下されるミサイル。パワーアップすることで斜め4方向に発射。

    S(シールド)…敵弾・敵機から自機を守るシールド。数回ダメージを受けると消滅。シールド装着時に再度シールドを取ると耐久力が最大値まで回復する。

    1(1UP)…自機を1機追加。
  • オプション機能があり、残機数や連射の有無、BGMテスト、3段階の難易度設定が可能。ただし難度の差は主に敵の耐久力の差しかなく、難易度によるバリエーションは存在しない。

問題点

  • 同期のメガドライブシューティングと比べ、外見がかなりショボい。ファミコン並みといっても過言ではない程。
  • 『グラディウス』や『ダライアス』といった当時の名作シューティングのあらゆる部分をパク…もといリスペクトしたようなステージ構造。しかも、すべてにおいて劣化している。
    + リスペクトな各面とボス
    1面・惑星セフィロス上空
    STGに似つかわしくないBGMでゲーム開始。ショット音がヤバすぎる。地形が『グラディウス』・バックのビル群が『サンダークロス』といったところ。この面に限らずボスはグラディウスによく似ている
    2面・ガーディア軍秘密基地
    紫と緑という相反色を使ったステージ。画面奥の洞窟は『ダライアス』のAゾーンに似ている。
    3面・セフィロス古代遺跡
    MSX版『グラディウス2』のエクストラステージ。というよりPCE版『グラディウスII』のオリジナルステージのほうが似ているが、むこうのほうが後。BGMの高音パートが耳障り。
    4面・グリーンムーン
    惑星表面に降り注ぐ隕石とくればダライアスのバンアレンベルト。ボスは安全策を取ると長期化するので思い切ってアームの中に入ったほうがいいかも。
    5面・亜空間地帯ゼリアド
    道中はライフフォースと沙羅曼蛇の雰囲気。ボスはクリタルコアとカバードコアのハーフ、大して強くない。しかし2面といいこの面といい色使いのセンスが珍奇すぎる。
    6面・ガーディア軍母星基地内
    最終面が要塞なのはお約束。ボスの攻撃は単調だが、耐久力がとにかく高いので根気が必要。
  • 全体的にゲームの雰囲気とミスマッチな位、温和で緊張感の薄いBGM。ボスを撃破しクリアBGMが流れても、次のステージに進むまでボスBGMが流れ続ける謎仕様。しかも6ステージしかないのに道中BGMに使い回しがある(ステージ1と4、2と5、3と6が同じ)。ボス戦もラスボスを除けば全部同じ(ただ、これは他のシューティングでも珍しくはないが)。
  • ヘナヘナで脱力ものの効果音。メインショットの発射音「ぽぽぽぽぽ」、自機のミス音「ぽょん」、ボス撃破後の爆発「ぽんぽんぽん」など、もはやギャグの領域。効果音の大切さがよくわかる一作。
  • 1ステージが短めで、一周するのにあまり時間がかからない。それ自体は大きな問題ではないのだが、ステージ構造が極めて地味で単調である為、プレイしていて空しくなってくる。しかもこんな単調なステージが周回で延々と続き、多くのプレイヤーはクリア後に途中リセットする事は必至である。
  • ボスの攻撃方法がかなりワンパターン。ラスボスですら同じレーザー攻撃を数箇所に放つだけという単調さ。もちろん形態で攻撃変化なんて凝った演出も無し。
  • エンディングは数秒の軽い惑星帰還シーンの後に、自機の一枚絵が表記されるのみ。ゲーム中の世界観や結末の意味が全く持って伝わってこない。説明書には異様に熱い設定のストーリー説明がされているものの、それを期待すると大きく裏切られる事になる。

あっさりなエンディング

評価(擁護)点

  • ゲームに支障をきたすようなバグは特に無し。それ故に最初のプレイ位ならそこそこ楽しめる(すぐに飽きるが)。
  • BGMは使いどころがアレではあるが、聞けないレベルではない。「シューティングっぽくない」というものなので、シューティングとして聞かなければ割といけるクチというべきか。

総評

  • メガドライブにおける最低のシューティングとして悪評を得ている通り、その香ばしさはシューター納得(?)のものになっている。
  • しかも、MD界における傑作シューティングの一角『サンダーフォースIIMD』がすでに登場しており、本作の悪さが大きく目に付いてしまったのが悪運だった。
  • しかし、地雷級のバランスの不具合や、凶悪なクソ要素は特に存在せず、単にショボくて飽きやすいクソゲー止まりであるのも事実。『ソード・オブ・ソダン』や『デスクリムゾン』といった伝説級のクソゲーと比べると、その存在は地味で突き抜けるものがほとんど無い印象はある。

その他

  • そのあんまりな内容から「くそであーる」もしくは「くずであーる」と蔑称に近い愛称で呼ばれる事もある。
  • 当時のメガドライバーにとっては本作と『CURSE』はMDの二大クソシューとして認識されていた。しかし、『CURSE』はBGMの評価が非常に高く、外見もそれなりのクオリティを持ち、そこそこ爽快感を持ち合わせていた内容だった。本サイトにおける『CURSE』の分類も、クソゲーではない。
  • 発売元のユニパックは本作の不評に耐えられなかったのかどうかは定かではないが、これ一作をもってMDソフトのリリースはしていない。しかし、次回作として発売する予定だったRPG『フィルディアス 風の鎮魂歌』は後に企画がメサイヤによってサルベージされ『ソーサルキングダム』として発売された。