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ゼルダの伝説 - (2017/03/04 (土) 11:02:13) の編集履歴(バックアップ)


ゼルダの伝説

【ぜるだのでんせつ】

ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 ファミリーコンピュータ
ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売元 任天堂
開発元 任天堂、エスアールディー
発売日 【FCD】1986年2月21日
【FC】1994年2月19日
定価 【FCD】市販:2,600円 / 書き換え:500円
【FC】4,900円
配信 バーチャルコンソール
【Wii】ディスク版:2006年12月2日/500Wiiポイント
【3DS】ROM版:2011年12月22日
【WiiU】ディスク版:2013年8月28日/上記共に500円
備考 FC版は『ゼルダの伝説1』名義
GBA『ファミコンミニシリーズ』第一弾(2004年2月14日発売)
分類 良作
ポイント 任天堂を代表するアクションアドベンチャーシリーズの初代
アイテムを駆使して謎を解くゲーム性はすでに確立
処女作故粗削りではある
ゼルダの伝説シリーズ関連リンク

概要

ゼルダシリーズの初代作品であり、ディスクシステムのローンチタイトルにして後に続く「ゼルダシリーズ」の処女作。
シリーズの特徴となっていく探索、アイテム収集、謎解きといった要素を多分に含んだアクションアドベンチャーゲームであり、初代作でありながらゼルダシリーズの基本を完成させている。
「それまでのFCソフトよりも安価で高性能」というディスクシステムの長所を活かしたゲームとして、同ハードを牽引した。


ストーリー

舞台はハイラル地方にある小王国。
この地には「力」と「知恵」を司る三角形の石板「トライフォース」が祭られていた。
しかし、突如現れた大魔王ガノンが力のトライフォースを強奪、さらに知恵のトライフォースにまで魔の手を伸ばそうとしたが、
それを察知した王国の統治者ゼルダ姫の手により知恵のトライフォースは8つの欠片に分かたれ、ハイラル地方の各地に隠された。
怒り狂ったガノンはゼルダ姫を幽閉し、さらに自身が率いる魔物の軍勢に反乱分子の掃討を命令。王国は混乱の極みに達していた。

ガノンの追手の急襲を受けたゼルダ姫の乳母インパは、偶然出会った少年リンクの知恵によりからくも難を逃れる。
リンクの利発さに感銘を受けた彼女に懇願され、リンクはゼルダ姫救出のために立ち上がるのであった。


ゲーム内容

  • 主人公が移動可能なマップは「フィールド」と「ダンジョン」の2種類で構成されている。1つのエリアは1画面分の固定画面方式で、画面端に達すると画面がスクロールして切り替わる。
    • 「フィールド」部分は128画面分で構成されており、フィールドの所々に「ダンジョン」が9つ存在している。最初のうちは移動に制限がかかっているが、各地に眠るアイテムによって行動範囲が徐々に広がっていく。
    • ダンジョンではゼルダシリーズの特徴である難易度の高い謎解きが随所にある。最深部にはボスが潜んでおり、トライフォースの欠片を守っている。
      • ダンジョンはナンバリング(レベル1~9まで)されており、低いレベルのダンジョンから攻略するのが基本だが、必ずしも順番通りに攻略する必要はないため攻略の自由度は比較的高い。ただしガノンの待つレベル9のみはレベル1~8までの全てのダンジョンを攻略し、知恵のトライフォースを完成させなければ入ることすらできない。
  • 一度ゲームをクリアするかセーブデータ作成時にある名前を入力すると、格段に難易度が上がった「裏ゼルダ」が遊べる。
    • 「裏ゼルダ」はマップ構成が「表」とガラリと変わっていたり、「表」にはなかった仕様や仕掛けが満載。また、「表」と「裏」を合わせれば、ダンジョンは実質18個存在するという事になる。実はシリーズ最多。

評価点

ディスクシステムはそれまでのROMの約3倍の容量、ディスクメディアという媒体、本体に搭載された拡張音源という、
当時としては高性能な機能をそろえており、それがゲーム内外の面で活用されている。

  • セーブ機能。
    • 当時は『ドラゴンクエスト』(同年の5月発売)に代表されるようにパスワード形式のコンティニューが主流だった中、本作はディスク媒体メディアにより手軽にセーブが可能となり、複数データの保存にも対応している。これによりパスワードを書き止める手間や書き間違いというミスから解放された。
  • ディスクシステムは音源がファミコンより一音多く使うことができ、更にFM音源に近い音色を用いる事が出来た。これによりBGM・SEは深みを増している。
    • 特にタイトルBGMに含まれている鐘の音色の美しさは話題となった。
  • ディスクの容量を活かした広大な世界と豊富なキャラ数。それに伴う探索要素の豊富さ
    • 前述したように、128画面分に及ぶフィールドは当時のアクションアドベンチャーとしては非常に広大。
    • 加えて、「木を燃やす」「爆弾で壁に穴をあける」などの要素により、ダンジョン以外にも発見できる隠し部屋などの要素が豊富。
      • 隠し部屋に友好的なモンスターが住んでいて、「ミンナニ ナイショダヨ*1」というセリフと共にルピーがもらえたり(口止め料?)、逆にドアの修理代を強制徴収させられたり、「金でヒントをくれる人に対し少ないと「コレジャタリナイネ」と言われ、逆に多すぎると「アンタオカネモチダネ」と嫌味を言われやっぱりヒントをもらえないなど、細かいネタが非常にたくさんある。
    • 初期装備でも行ける範囲はかなり広い。そしてアイテムを入手するとますます広がっていく。
    • 笛や隠し通路によるワープもあるため広大なフィールドの行き来にもあまり困らない。また再開時はフィールドのスタート地点から開始となるので、ライフが初期値に戻るデメリットを許容できるなら中断セーブ→再開とすることでショートカットもできる。
    • 後のシリーズと異なりダンジョン内の扉を開くのに必要な鍵は全てのダンジョンで共通しているため、うまく使えばダンジョン探索の手間を減らせたりもする。消費せずに使える「マジカルキー」も存在する。
  • 単純でわかりやすい、それでいて多彩な動きを見せる操作系統
    • Aボタンは剣攻撃、Bボタンはアイテム使用(スタートボタンで別画面を呼び出して選択できる)、と非常にわかりやすく、謎解きに使うアイテムの種類も後の作品でおなじみになる「ブーメラン」「爆弾」「弓矢」など豊富。アイテムを取得していく度にリンクの動きが多彩になっていく。
    • 大半のアイテムは武器扱いなのだが、「ロウソクで木を燃やして隠し階段を見つける」「爆弾で迷宮の壁に穴を開ける」と謎解きにも利用する。
  • 謎解きの楽しさ
    • フィールドやダンジョンを探索していると一見どう進めばいいのかわからない場所や対処の仕方がわからない敵といった謎に遭遇する。しかし、どんな謎にも何かしらの解答が用意されており、プレイヤーは様々な場所から聞いたヒントや各地で手に入れたアイテム、過去の経験、外見や行動パターンなどからの推測から解答を見つけ謎を解く必要がある。
    • どうすればいいのかわからなかった謎に対して試行錯誤の繰り返しや直感、ひらめき等で突破口を見つけた時の爽快感及び達成感は、はまる人にはかなりはまるものであり、この作品の大きな魅力の一つとなっている。
      • この謎解き要素はシリーズの後の作品に今なお継承され続けており、ゼルダシリーズの代名詞とも言える要素となっている。
    • 後述にあるように現在のゲームユーザーから見ると理不尽とも言える点も含まれているが、非常に簡素であるもののフィールドやダンジョン内のあちらこちらにヒントをくれる人が隠れており、表ゼルダに関しては攻略サイト等を見なくても自力でクリアすることは十分に可能なゲームバランスとなっている。
  • デザイン・能力ともに個性的な面子が揃っている敵キャラ
    • 口から岩を吐いて攻撃する「オクタロック」、跳ねながら移動する一つ目アメンボ風の敵「テクタイト」、水辺からの攻撃をする「ゾーラ」、動く石像「アモス」、骸骨剣士「スタルフォス」など特徴のあるものばかり。そして後のシリーズに登場する敵の多くが既に登場している。
      ボスキャラも目への矢しか通用しない(しかもまぶたを周期的に開閉している)「ゴーマー」、通常時は何物をも受け付けないが、笛の音を聞くとしぼんで柔らかくなる「デグドガ」、硬い皮膚で剣を受け付けない「ドドンゴ」など、曲者が揃っている。
    • ドット絵だとかわいらしさを感じる敵キャラだが、説明書のイラストはリアル調となっており 非常に怖い 。特にポルスボイスのギャップは凄まじい。
  • BGM
    • 曲数こそ少ないが名曲が揃っている。中でも鐘の音が鳴り響くタイトル画面の曲と、シリーズを通して使用され『ゼルダの伝説』を代表する曲となった「地上のテーマ」は特に評価が高い。
    • 「アイテムを入手した時」「隠し通路発見など、謎を解いた時」には専用のファンファーレが鳴る。こちらもシリーズを通して使われている。CM等でも用いられており、プレイヤーはこのファンファーレを聞いたら「ああ、ゼルダだ…」と反応すること間違いなし。

問題点

  • フィールドの全体像がゲーム内で表示されない
    • 画面上に「フィールドのどのポイントにいるか」は示されるが、その画面がそれぞれどういう構造なのかまでは示されないので、マッピングなどして覚えるしかない。特にスタート地点のすぐ隣にある森のエリアなどは同じような構造の地形が隣りあってる部分もあり、慣れないうちはどの方向に進めば目当ての場所に着けるのか分からず迷いやすい場所もある。
    • ただし森や岩山、海岸沿いなどフィールドを分けるエリアごとに雰囲気も大きく異なっており、それぞれ特徴的な地形も多いので、どこに何があるか覚えやすく、慣れてしまえば全体像を把握することは可能である。
  • アイテムなどの所持数制限に少々厳しいところがある
    • バクダンは初期で8個、最大所持数を拡張すると16個まで増やせる。前述のように爆弾で迷宮の壁を爆破して進まないといけない箇所があるのだが、総当たりとなると足りなくなる事態が発生しやすい。
    • ルピー(お金)は255までしか持てないが、アイテムの価格は全体的に高めで、しかも場所によって同じアイテムでも売値が違う。
      それでも恒久的に使える品は100ルピー近くするものが多く、金欠になりやすい。特にダメージを減らせる「青い指輪」はなんと250ルピーもする。
      一応、ギャンブルで楽に増やしたり、「ミンナニハナイショダヨ」で高額のルピーをもらったりと救済策はきちんと存在する。
      • また、弓矢の残弾数という概念がなく、弓矢を使用するとルピーを消費する。弓矢を使っていく場合は金策が必要となる。
  • 基本装備となる剣が「突き」の動作しかなく後のシリーズ作のように「振る」ことができないため攻撃範囲が狭い。このため様々な方向から襲ってくる敵に対処するのは厳しい。
    • この攻撃範囲の狭さゆえ、体力の低い序盤などは敵に接近戦を仕掛けると袋叩きにあってすぐにゲームオーバーになってしまうことが多い。
    • これではあまりに難易度が高すぎる為か、今作では初期装備の状態から体力満タン時は剣先から飛距離無制限かつ障害物を貫通するビームを出すことができる。なるべくダメージを受けていない状態を維持し、遠距離からの攻撃で邪魔な敵を殲滅するという戦法をとれば敵への対処は容易になる。
    • しかし後半からは体力を維持し続けるのも難しい場面も増え、遠距離攻撃でもダメージを与えづらい敵もかなり出てくるため、近接攻撃で四方八方から襲いかかる敵に対処せざるを得ない厳しい場面も数多く出てくる。終盤のダンジョンをゲームオーバー無しでクリアするにはかなりの腕前が必要であろう。
  • 全体的にヒントが少なく、一部の謎解きに理不尽さを感じるプレイヤーもいる
    + ネタバレの可能性あり
    • レベル7と8のダンジョンの入り口がややわかりにくい。
      どちらも、ただ進める所を進んでいけば見つけることができたそれまでのダンジョンと違って、フィールドのどこかに隠されており、ただ歩きまわってるだけではどこにあるのかわからない。入り口を見つけるにはそれぞれ隠された場所で特定のアイテムを使う必要があるのだが、場所に関するヒントは示されるものの、その場所で何をすればいいといったヒントはない。
    • ダンジョン内のモンスターが行方をふさいでいる部屋では、あるアイテムを使うことで通れるのだが、そのヒントはゲーム中で出されない。
      何しろそのモンスターは「ブツ…ブツ…」しか言わないので、何をすればいいのかわからない。なお、攻撃しても倒せないばかりか、横にある炎から攻撃されてしまう。
    • 爆弾をしかけるべき場所のヒントがほとんど存在しない。後のシリーズでは「壁にひびが入っている」「剣で斬りつけた時の音が違う」といった変化があるのだが、本作ではそれが無いためダンジョンの構造*2から類推するしかない。表ならある程度は目星が付けられるが*3、裏ゼルダでは相当厳しいものとなる。
    • フィールドに隠されている体力を増やすハートのうつわも何の目印もヒントもない場所に隠されているものが複数あり、攻略情報無しで体力を最大値まであげるにはフィールド中の岩や木をしらみ潰しで調べていくしかなく、非常に困難である。
    • 説明書に「音を嫌う」と記述されているモンスター・ポルスボイスだが、ゲーム内で「音」に関わるアイテムである「笛」を使っても全く効果が表れない。ではどうするのかと言うと、答えは「 2コンのマイクに音声入力すると一撃で倒せる 」というもの。今では有名になったネタだが、当時は迷う人が多かった。なお、後発の移植版では笛が通用するようになるといった調整が行われている。
      その一方で、「衝撃波を受けると体がしぼんでしまう」と記載されているボスキャラ「デグドガ」の弱点は。……衝撃波?ポルスボイスと違い、こちらはゲーム中で「笛の音に弱い」というヒントが聞けるので対処しやすいが。
    • ラスボス「ガノン」の撃破法もほぼノーヒント。ある特殊なアイテムが必要なことは説明書などで示されるも、それ以前に姿を消してワープし、見えないまま高威力の飛び道具を放ってくるという、初見ではどう対処していいのか迷うこと間違いなしの攻撃を繰り出してくる。
  • ゲームクリア後のおまけ的要素ではあるものの、裏ゼルダの自力攻略は非常に困難
    • 裏ゼルダはフィールドの地形こそ同じだが隠し部屋とダンジョンの位置・構造はガラリと変化しており、しかも大半のダンジョンの位置はノーヒント。画面中をしらみつぶしに探さないといけない。
    • また、裏ゼルダのみに登場するやっかいな仕掛けとして、「十字キーを数秒入れっぱなしにすることで通り抜けられる壁」「『お金か命を置いて行け』と脅され、50ルピーかハートの器(最大HPを増やすアイテム)1個を通行料として請求してくる」といったものが登場する。

総評

アイテムの使い分けによる高いアクション性、広大なフィールドの探索、自由度の高さ、謎解き、それらをハイレベルにまとめ上げ、「ゼルダシリーズ」の礎を築きあげた名作。
今見ると不親切な点がそこかしこに見えるものの、それを感じさせないほどに魅力的な要素満載の作品内容で、プレイヤーたちを夢中にさせた。
当時のアクションアドベンチャーとしては斬新な要素が多く、ディスクシステムの普及に多大な貢献をしたキラータイトルとなった。
ただ、現在の目から見ると説明不足でプレイヤーを突き放した感じがあり、粗削りの部分があることは否めずプレイしやすいソフトであるとは言えない。
しかし、コツさえつかめれば現在でも十分楽しめる作品ではあるので、ゼルダの原点を知り、骨太のアクションや謎解きに挑戦してみたいという人はぜひプレイしてみてほしい。


移植版

その人気から様々なハードに移植されている。

  • 『ゼルダの伝説1』(FCROM移植版:1994年)
    • ROM移植版は英数字フォント字体が変えられている他、ハードの特性上読み込みがまったく無い。ただし、ディスクシステムの独自音源が使えなくなったため、内蔵音源のみの海外NESではディスクシステム自体が発売されていないため、リリースはROM版である。
    • ディスク版とROM版では中断セーブする際に「2コン側で特殊コマンドを入力する」必要があるため、コントローラーの取り外しの効くニューファミコンの場合、片方しかコントローラーがないと不便。
    • 2004年にはROM版ベースのGBA版(『ファミコンミニ』シリーズの1つ)が発売された。そして2006年からバーチャルコンソールで配信中(こちらはディスク版ベース)である。また、クラブニンテンドー会員特典限定のGC用ソフト『ゼルダコレクション』にもディスク版ベースで収録されている、VCで配信されているものはこれと同じ。
    • ROM版はニンテンドー3DSのアンバサダープログラム配信タイトルに選定され、2011年12月22日には正式に配信が開始された。3DSの正式なファミコンソフトVCとしては初のタイトルとなる。
      • 基本的には音源の違いと若干のシステム調整点(中断コマンド入力の2コン制限撤廃or変更、笛がポルスボイスに通用するようになる等)以外は共通している。移植度については音源を除けばどれを選んでも問題ない出来である。

余談

  • 前述したとおりゼルダシリーズの初代作品であり、このゲームの世界観や固有名詞、BGM等、様々な要素が後のシリーズに受け継がれている。
    • 後々のシリーズもハイラルという同じ世界での出来事ではあるが作品内では一部例外を除いて連続した話になっておらずいつの時代の話か不明になっているため、熱心なファンたちが各作品に散りばめられた要素から時系列を考察しており新作が出る度に議論の的となっていた。
    • それに呼応する形で任天堂から公式ガイドブック「ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説大全」にて「設定はいつか変更される可能性がある」という前置きをしながらも公式見解の時系列が発表された。
    • それによると本作と続編のリンクの冒険がハイラル史の時系列では最新の出来事ということになっている。
  • GBC専用ソフト『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章/時空の章』は当初の企画では本作のリメイクとして開発される予定だったエピソードがある。『大地の章』のボスキャラ達の大半が本作に登場したボスキャラになっていたりマップが本作に似ているのはその名残である。
  • 実は『どうぶつの森+』にもディスク版がファミコン家具として入っており、公式サイトにて「あいことば」の形で配布予定だったが、諸事情によりお蔵入りとなってしまった。
  • メディアミックスは盛んではなかったが、コミック化、小説化がされている。また、複数の出版社から攻略本も発売された。
    • 宝島出版と徳間書店からコミックが、双葉社から小説とゲームブックが出版されていた。
    • なお、当時の米国の任天堂情報誌で、かの有名な漫画家石ノ森章太郎によるコミカライズが掲載され、日本でも小学館から発行された。ただし、こちらはタイトルこそ『ゼルダの伝説』であるものの、内容的には『神々のトライフォース』を下敷きとしたオリジナル展開となっている。
  • ゲーム冒頭部分においてプレイヤーキャラクターであるリンクは何も持っておらず、開始地点からすぐ近くにある洞窟内のお爺さんから剣をもらうという流れになっているが、ディレクターの宮本茂氏曰く、最初「ゼルダの伝説」は、社内で「わかりにくい」と猛反発を受けた。そこで宮本氏はわざとリンクから剣を取り上げてしまい、「どう見ても入れと言わんばかりのほら穴」に隠した。そうすることで、このゲームは「自分で怪しいところを探していくゲームなんだ」という暗黙のルールを示したという。これと同じようなエピソードとして「何をすればいいのかわからない」という意見からスタート地点を城内に変更したドラゴンクエストがあり、またステージ構成でチュートリアルを果たしているという点では産みの親を同じ宮本茂氏とするスーパーマリオブラザーズの1-1ステージに通じるものがあると言えるだろう。