「ビューティフルジョー」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ビューティフルジョー - (2014/08/10 (日) 00:22:14) の編集履歴(バックアップ)
ビューティフル ジョー
【びゅーてぃふる じょー】
ジャンル
|
VFXアクション
|
|
|
対応機種
|
ニンテンドーゲームキューブ プレイステーション2
|
発売元
|
カプコン
|
開発元
|
クローバースタジオ
|
発売日
|
【GC】2003年6月26日 【PS2】2004年9月9日
|
定価
|
【GC】7,140円 【PS2】4,980円(税込)
|
廉価版
|
2003年12月18日/3,980円(税込)
|
分類
|
良作
|
概要
-
「日本の特撮ヒーローをアメコミタッチで表現する」という特徴的なコンセプトの世界観と、ゲーム性に映画の要素をミックスしたVIEWTIFULなアクションゲーム。
-
タイトルの「VIEWTIFUL」とは、人の目を奪って離さず、その心を忽ち悩乱の境地へと誘う程、揺るぎ無き、果てし無き、偽り無き"美々しさ"が備わっている様を表す造語(説明書より抜粋)。
ストーリー
ある日、恋人のシルヴィアと大好きなキャプテンブルーの映画を見に来ていたジョー。
ところが、主役であるはずのキャプテンブルーは敗北してしまい、映画の中から出てきた謎の影がシルヴィアをさらってしまった!
ジョーはキャプテンブルーから貰ったV-ウォッチでヒーローとなり、シルヴィア救出のため映画の世界へ乗り込む!
Henshin-a-go-go-baby!
特徴
-
横スクロールタイプのオーソドックスなライフ制2Dアクション。映画を題材としているため、ところどころ映画を意識した演出が行われる。
-
操作はスティックで移動、Yでパンチ、Xでキック、Aでジャンプ(2段まで)の他は後述のVFXパワーを使うのに用いる。
-
映画の中が舞台である本作は「観客を湧かせるために華麗に戦う」ことが求められるというオリジナル要素を持つ。あえて敵に攻撃をさせ、それをいなすことも一つの攻略要素となっている。
-
具体的に言うと、敵の攻撃は上下どちらかに行われ、直前に出てくるドクロマークで判別できる。ドクロマークが出たのとは逆の方向にスティックを倒すことで回避することが出来、攻撃をはずした敵は隙だらけになって大ダメージのチャンスとなる。
-
中には回避の難しい攻撃もあるが、VFXパワー「スロー」を使うことでいわゆる「マトリックス避け」的なものが発動し完全回避が可能。華麗に避けて攻撃するのが本作の基本であり醍醐味となっている。
-
映画の演出を昇華したVFXパワーも本作の魅力のひとつである。
-
画面上の動きを遅くする「スロー」。攻撃が完全回避できる上、攻撃力もアップする。発動中に無防備にした敵に攻撃すると派手に吹っ飛ばすことができる。ズームと組み合わせることでより強力になる。
-
ジョーの速度を上昇させる「マックスピード」。全身に炎を纏うようになる上、分身攻撃も可能となる。逆に体に火が回った際に使うと火を消すことができる。
-
ジョーをアップにする「ズーム」。連続パンチや360度回転キックなど、あらゆるアクションが強化される。また、ビアンキーやビアンコ・ビリーなど一部の敵が見とれて無防備になる。
-
このように非常に強力な能力であるが、使用にはVFXゲージを消費し、0になると人間に戻ってしまい、防御力が下がりVFXパワーや2段ジャンプが使えなくなる危険な状態になる。ゲージは時間と共に回復する。
-
ステージはいくつかのエリアで構成され、先へ進むための条件「タスク」が提示される。ある意味ベルトスクロールに近い。また、謎解きも用意されている。
-
エリア毎のインターバルではステージで集めたV-ポイントでジョーを強化できる。V-ポイントはコインを集めたり、コンボを叩き込んでV-マークを増やすことで獲得できる。
評価点
-
映画を意識した演出とアクションが非常に気持ちいい。
-
特にVFXパワーを使い「映画を演出する」という他のゲームとは一風変わった点が最大の魅力と言える。
-
ステージ中の謎解きの殆どがVFXパワーを利用するもののため、必然的に使わない能力があまりない。
-
ストーリーが短めだが、その分複数の難易度や追加キャラクターが用意されているため決してボリュームが少ないわけではない。
-
ストーリー部分は英語に日本語字幕だが、映画的な演出と相まってむしろよく合っている。B級映画的なノリやテンポのいい会話も良い。
-
BGMも雰囲気によく合っている。
-
「日本の特撮ヒーローをアメコミタッチで表現する」という独特なコンセプトにマッチしたキャラデザイン。
-
主人公のジョーの風貌は、アメコミタッチながらどこか日本の特撮ヒーローを髣髴とさせる。
-
他にも個性的なキャラクターが登場する。
問題点・賛否両論点
-
基本高難易度な点は賛否両論。
-
難易度は「後に難易度をさらに下げた廉価版を出した」という点で推して知るべし。
-
上述のように、ただ単に戦うだけではダメなゲーム性も関係しているかもしれない。
-
上記の通り、ステージ数が少ないことに難色を示す人も。
-
アメコミ調のグラフィックやノリが合わない人には合わない。
-
とある隠しキャラクターを出すための条件が非常に厳しい。
総評
-
映画の演出とアクションゲームの融合に成功した良作。
-
今買うのなら難易度の下がった「SWEETモード」が追加された『リバイバル』もしくはさらにキャラが追加されたPS2版がオススメ。
-
後にシリーズ化され、主人公のジョーは『タツノコ VS. CAPCOM』や『MARVEL VS. CAPCOM 3』のプレイヤーキャラに選抜された(マヴカプ3での声優はアニメ版でジョーを演じた関智一氏)。
余談
-
本作は、かの有名な『マイク・タイソン パンチアウト』に着想を得て製作されている。
-
エンディングの黒幕の過去が語られるデモシーンで使われている音楽は『逆転裁判』第四話の成歩堂と御剣の少年時代が語られるシーンの曲であったりする。
-
PS2版はタイトルを『ビューティフル ジョー 新たなる希望』に変更し、プレイヤーキャラに『デビルメイクライ』の主人公ダンテが追加された。
-
ダンテを選んだ際のストーリーは独自に『デビルメイクライ』のラスボスとの本当の最終決戦が主題となった構成である。
-
2004年にアニメ版が放送された。内容は1と2のストーリーにアニメオリジナルキャラを加えた内容。
アニメオリジナルキャラのキャプテンブルージュニアは『バトルカーニバル』でプレイヤーキャラとなっている。
-
原作通りのアメコミ調の絵柄に合わせた作画やOP/EDなどからファンも多い…のだが、3クール目以降のDVDが発売されていない。
-
海外でも人気があり、ハンバーガーショップのマスコットに採用されたこともある。
-
元々は三部作構成のストーリーの予定だったようだが、続編の「2」が微妙な出来で売上が振るわず、同時期に放送していたアニメもさほど人気が出ず、その後GCとPSPの「バトルカーニバル」、DSの「スクラッチ」を発売したが人気を回復できずに開発会社が解散してしまい、ストーリーが完結しないままシリーズが終焉を迎えてしまった。