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【だいらんとうすまっしゅぶらざーずえっくす】
ジャンル | 対戦型アクション | |
対応機種 | Wii | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 |
任天堂 他協力会社多数 |
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発売日 | 2008年1月31日 | |
定価 | 6,800円(税5%込) | |
プレイ人数 | 1~4人 | |
レーティング | CERO:A(全年齢対象) | |
判定 | なし | |
ポイント |
様々な要素が『DX』から進化 共闘・共有の軸を新たに確立 メタナイト強すぎ Wi-Fi対戦が実装されたがモラル対策が足りず無法地帯化 CPUもリンチするようになり1人用モードの難易度も上昇 |
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大乱闘スマッシュブラザーズシリーズリンク |
国民的対戦ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズ3作目で、『初代』と2作目『DX』同様、桜井政博が引き続きディレクターを務めた。
2005年5月にアメリカで行われたE3前日のレボリューション(Wiiの仮称)のカンファレンスで新作スマブラが開発されると発表があり、その直後に岩田社長直々に桜井に開発を依頼した経緯がある。
当時桜井はHAL研究所を退社しており任天堂関係者ですらなかったが、元上司の岩田の無茶振りに応える形での開発になった。
開発は桜井がこの作品の為に立ち上げた“有限会社ソラ”。宮本茂の紹介でゲームアーツからもかなりの人材が参加している。発売前は「大作RPG(笑)を作った某社」として紹介されていた。
ちなみに前作を開発したHAL研は一部の音楽に携わるにとどまっている。
KONAMIから『メタルギア』シリーズのスネーク、セガから『ソニック』シリーズのソニック・ザ・ヘッジホッグがゲスト参戦。
また、桜井氏がスマブラの情報を載せるためにサイト(「スマブラ拳!!」)を開設し、情報を次々と公開していた。
本作はファミ通レビューで40点満点を獲得し、200万本という驚異的なセールスを記録するという快挙を成し遂げた。
大ヒットシリーズ「スマブラ」の3作目とあって、ユーザーからの期待は相当なものだった。
最初から使用可能なキャラクターが全21名(正確に数えれば25名)、隠しキャラが全14名、合計で35名(正確に数えれば39名)となっている。
+ | 前作から続投の初期キャラ:歴戦の勇者達たち |
+ | 新規参戦の初期キャラ:新たなる挑戦者たち |
+ | 隠し参戦キャラ:ベールを脱ぐ戦士たち |
ベースになった『DX』のアドベンチャーモードが「所々横スクロールアクションゲーム風のステージが挿入される」程度だったのに対し、こちらはほとんど「完全オリジナルの横スクロールアクションゲーム」と言えるような仕上がりになっている。
プレイヤーキャラは本編と同じく最大35人、ステージ数は1モードとしてはかなり多く、難易度も5段階とボリューム感は大きいのだが、本編そっちのけでやり込める内容かと言うと残念ながら否である。慣れれば普通に楽しいのだが…
『初代』で既にシンプルな面白さを確立しているシリーズの為、根幹の面白さは健在。決して悪い出来ではなく評価点も多い。
しかし、「最後の切りふだ」「亜空の使者」「オンライン対戦」といった本作の目玉要素が結果的に賛否が大きく分かれてしまったのも事実である。
『DX』で良くも悪くもほぼ完成していたために目新しさに欠ける事、そして『DX』で要求されていた改善があまり見られず、逆に対戦型ゲームとして運要素が激しい部分が増えたなどといった点について不満の声も上がっている。
それ以外にも、事実上ハウスルールでバランスを取っていたところに野良試合のアウトロー感覚を持ち込ませてしまった「おきらく乱闘」絡みの問題は、単純に配慮不足と言えるだろう。
もともと開発側は本シリーズを「アイテムや運要素の入り乱れた、多人数で楽しめるアクションゲーム」として開発していて、やり込みの差が如実に結果に表れてしまう(即ち「とても格ゲーチックである」)『DX』からパーティーゲーム寄りのコンセプトへ戻すような調整が行われた。
しかしプレイヤー側には既にこのゲームを「任天堂キャラによる対戦格闘アクション」として認識し、相応の期待をしている者も少なくなく、その乖離が本作の評価に大きく影響している。
売上が多い上にプレイヤー層の幅が非常に広いことから、この相反する要素を両立し誰もが納得する出来にすることは難しいことは想像に難くないが、「格ゲーとしてのスマブラ」を求める層への配慮が些か足りなかった結果、調整はかなり裏目に出てしまったようだ。