「大乱闘スマッシュブラザーズX」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

大乱闘スマッシュブラザーズX - (2022/09/19 (月) 10:22:59) の編集履歴(バックアップ)


大乱闘スマッシュブラザーズX

【だいらんとうすまっしゅぶらざーずえっくす】

ジャンル 対戦型アクション
対応機種 Wii
発売元 任天堂
開発元 任天堂
ソラ
ゲームアーツ他協力会社多数
発売日 2008年1月31日
定価 6,800円(税5%込)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント 様々な要素が『DX』から進化
共闘・共有の軸を新たに確立
メタナイト強すぎ
Wi-Fi対戦が実装されたがモラル対策が足りず無法地帯化
CPUもリンチするようになり1人用モードの難易度も上昇
一定の確率でファイターが転倒
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ


概要

任天堂の代表キャラクターが一堂に集う対戦ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』のシリーズ3作で、『初代』と2作目『DX』同様、桜井政博氏がディレクターを務めた。

2005年5月にアメリカで行われたE3前日の任天堂カンファレンスで新作スマブラが開発されると発表があり、その直後に岩田聡社長直々に桜井氏に開発を依頼した経緯がある。
当時桜井氏はHAL研究所を退社しており任天堂関係者ですらなかったが、元上司の岩田氏の無茶振りに応える形での開発になった。

開発は桜井氏がこの作品の為に立ち上げた“有限会社ソラ”。宮本茂氏の紹介でゲームアーツからもかなりの人材が参加している。発売前は「大作RPG(笑)を作った某社」として紹介されていた。
ちなみに前作を開発したHAL研は一部の音楽に携わるにとどまっている。

KONAMIから『メタルギア』シリーズのスネーク、セガから『ソニック』シリーズのソニック・ザ・ヘッジホッグがゲスト参戦。

また、桜井氏がスマブラの情報を載せるためにサイト(「スマブラ拳!!」)を開設し、情報を次々と公開していた。
本作はファミ通レビューで40点満点を獲得し、200万本という驚異的なセールスを記録するという快挙を成し遂げた。
大ヒットシリーズ「スマブラ」の3作目とあって、ユーザーからの期待は相当なものだった。


プレイヤーキャラ

最初から使用可能なキャラクターが全21名(正確に数えれば25名)、隠しキャラが全14名、合計で35名(正確に数えれば39名)となっている。

+ 前作から続投の初期キャラ:歴戦の勇者達たち
  • マリオ(マリオシリーズ)
    • 説明不要のスーパースター。通常ワザはクセが少なく使いやすいが、裏腹にプレイヤーの腕前が現れやすいキャラ。
      …のはずだが、本作では下記の空下や切りふだが途中で抜けられやすい、ファイアボールの射程が短くなるなど、かなり冷遇されている。後述の『亜空の使者』での扱いも悲惨。
    • 下必殺技だった「マリオトルネード」が空中下攻撃に変更され、ダメージを与えずに敵を吹っ飛ばす「ポンプ」が新規追加となるなど、今作では必殺ワザが殊更にテクニカルになっている。
    • 最後の切りふだは上下に広がる巨大な炎を放ち前方の相手を押し出す「マリオファイナル」。
  • ドンキーコング(ドンキーコングシリーズ)
    • 見た目通りの打撃力と重量、そして見た目によらない機敏性を兼ね揃えたジャングルの王者。
      メテオワザの多さや、敵や大型アイテムを持ち上げて移動できる唯一無二の個性も健在。
    • 最後の切りふだは音の衝撃で周囲ランダムに攻撃する「タルコンガビート」。
      リズムに乗せてボタンを押すと威力・射程が上がるが、動けないのでスクロールステージの地上で出してしまうと置いて行かれる。
  • リンク(ゼルダの伝説シリーズ)
    • マスターソードによるリーチ・威力と、必殺ワザで繰り出す様々な飛び道具から、高い対応力を持つハイラルの勇者。
      挙動は『DX』とほぼ同じで重たいが、なぜかフックショットの射程を減らされる仕打ちを受けた。
    • 本作から出典が変更され、外見や声が『トワイライトプリンセス』準拠になった。
      また、本作から『ゼルダの伝説』シリーズ出身のキャラの勝利ファンファーレが、トライフォースを入手した時の曲に変更された。
    • 最後の切りふだは前方の相手をトライフォースで拘束し、連続で切りつけた後吹っ飛ばす「トライフォースラッシュ」。
  • サムス(メトロイドシリーズ)
    • ふわふわとした拳動に数々の飛び道具を持つ凄腕バウンティハンター。『メトロイドプライム』準拠ではなく、デザインは『DX』のものを引き継いでいる。
      近接が苦手で遠距離戦に重点を置いたキャラなのだが、今回は肝心の飛び道具の威力に陰りが見られ、唯一の長所さえもがイマイチになってしまった。
    • 最後の切りふだは極太で非常に大きい威力を持つ「ゼロレーザー」。使用すると新キャラクターのゼロスーツサムスに変化する。
  • ヨッシー(ヨッシーシリーズ)
    • マリオファミリーの頼れる相棒。「初心者または上級者」向けと言われていたほどの独特なアクション構成は本作でも健在。
      これまでと違い、上必殺ワザの「たまご投げ」が空中で使うと少し上昇するようになっているなど、扱いやすさは若干上がった。
    • 最後の切りふだは翼が生え、炎を吐いて攻撃できるようになる「スーパードラゴン」への変身。
  • カービィ(星のカービィシリーズ)
    • HAL研の顔とも呼べるピンクだま。万能性と使いやすさを兼ね揃えた通常ワザの数々と高い復帰力を持つ。
      新キャラ追加に伴ってコピー能力とその戦法もより多彩になったが、やはり『DX』では不具合レベルで悲惨だった攻撃ワザほぼ全ての性能が改善されているのが大きい。
    • 最後の切りふだは全画面の他の相手やアシストフィギュアやモンスターボールで呼び出されたポケモンにアイテムを鍋に吸い込んで調理し、相手をふっ飛ばして食べ物系のアイテムを出す「コック」能力。
  • フォックス(スターフォックスシリーズ)
    • スマブラきってのスピードストライカーである、雇われ遊撃隊長。素早い挙動と打撃で攻め抜くテクニカルキャラ。
    • 本作から『アサルト』・『コマンド』を元に、声優とコスチュームが一新されている。
    • 最後の切りふだで自チーム所有の戦車マシン「ランドマスター」に乗り込む。砲撃の他にも、ローリングやホバリングによるリングアウト狙いも使える。
  • ピカチュウ(ポケットモンスターシリーズ)
    • 素早さと強力な電気攻撃を得意とするねずみポケモン。グラフィックの変更でやや動物っぽさが増した。
    • 最後の切りふだは電気球体を纏って体当りする「ボルテッカー」。操作挙動にかなり大きな慣性が付いているため思い通りには動かしにくい。
  • クッパ(マリオシリーズ)
    • 最重量級のパワーファイターことカメ族の大魔王。
      スーパーアーマー持ちワザこそまだないが、一部のワザが変更・強化され、少なくとも『DX』のような絶望的に弱いキャラにはなっていない。
    • 最後の切りふだは「ギガクッパ変身」。『DX』の隠しボスの姿へと巨大化し、攻撃力が大幅にアップし常時スーパーアーマー状態に。吹っ飛ばないがワリオマンとは違いダメージは受ける。
  • ピーチ(マリオシリーズ)
    • 普段はおしとやか、時たまおてんばな、キノコ王国のお姫様。
    • 本作から空中ジャンプとパラソルの上昇高度が逆転している。抜群の横復帰力は健在。
    • 最後の切りふだは相手全員を眠らせ、回復アイテムの桃をバラまく「ピーチブラッサム」。
  • ゼルダ(ゼルダの伝説シリーズ)
    • 強力な魔法攻撃を使うゼルダと、俊敏なシークを下必殺ワザでチェンジして戦う。
    • ゼルダはリンクと同じく『トワイライトプリンセス』のデザインに変更された。これに合わせてシークのデザインも『トワイライトプリンセス』に登場させる予定だったボツ案を使用している。
    • 最後の切りふだはどちらも真正面を貫通する「光の弓矢」だが、どちらで出したかでふっ飛ばし方向が異なる。
  • アイスクライマー(アイスクライマー)
    • 操作キャラ+自動追従する相方の2人で戦う氷壁の双星。
      復帰力を含む強みが相方の存在に依存する特徴があるため、相方を倒されると厳しい。
    • 最後の切りふだは下から氷山「アイスバーグ」を引っ張り出して、相手にダメージを蓄積させ凍結させる。ただし、自分も氷山に阻まれるのでステージによっては自滅のリスクもある。
+ 新規参戦の初期キャラ:新たなる挑戦者たち
  • メタナイト(星のカービィシリーズ)
    • 仮面を付けた謎の騎士。久々にアニメ版の声優が担当したことがファンの間で話題になった。
    • 素早い斬撃と滑空による復帰力をあわせ持つが、軽く吹っ飛ばされやすいピーキーなキャラ。しかしその実態は…(後述)
    • 原作よりも足のデザインなどが派手なものになっている。元々はスマブラ用のアレンジだったが、後に原作シリーズにも逆輸入された。
    • 汎用のものが彼のイメージに合わなかったのか、勝利ファンファーレがメタルアレンジとなっている。
    • 最後の切りふだはマントに相手を包み込み、暗転した画面で一閃し敵はおろかチームの味方諸共切り裂く「ギャラクシアダークネス」。
  • ピット(光神話 パルテナの鏡)
    • レトロゲーからの参戦だが、『リンク達がたどったグラフィック変遷を一足飛びに再現したら』というコンセプトのもとデザインが大幅にリファイン。後の『新・光神話 パルテナの鏡』に引き継がれることとなった。
    • 分離して曲刀になるパルテナの神弓を操り、遠近両方こなせる上に復帰力も高めの優秀なキャラ。
    • 最後の切りふだは無数のイカロス「パルテナ親衛隊」を召喚し突進させる。
  • ゼロスーツサムス(メトロイドシリーズ)
    • その名の通り、パワードスーツを脱いだサムス。スーツ着用時から一転して軽量級のスピードタイプに変わり、相手を麻痺させる「パラライザー」を用いて戦う。
    • 通常はサムスの状態で切りふだを使うことで変身するが、キャラ選択時に特定コマンドを使えば最初からこの状態にもなれる。前作にもあった隠しコマンドを入力することで、試合中にスーツを脱ぐことも可能(同コマンドでスーツを装着することは出来ない)。
    • 最後の切りふだはパワードスーツの残骸を集めての「パワードスーツ装着」。近くにいる敵やアイテムを吸い込み攻撃するとともに普通のサムスに戻る。
  • ワリオ(ワリオシリーズ)
    • 自称マリオのライバルが遂に参戦。見た目通りの高い攻撃力とねばり強さ、そして見た目によらない敏捷性&中割りの無い動きが持ち味。自動チャージの「ワリオっぺ」、バイクに乗って移動する「ワリオバイク」と技も彼らしい。
    • デザインは『メイド イン ワリオ』仕様のバイカースーツだが、カラーチェンジでマリオシリーズでもお馴染みのオーバーオールにもなる。さらにそれぞれの衣装に6色ずつ用意されているという豪華仕様。
    • 最後の切りふだを使うとニンニクを食べて無敵の「ワリオマン」に変身する。全ての技と挙動が強化されるが特にバイクが凄い
  • アイク(ファイアーエムブレムシリーズ)
    • 後のシリーズでも恒例となる最新FE枠として、ロイと入れ替わりに参戦した蒼炎の勇者。当時は『暁の女神』が発売されていたが開発時期の関係で『蒼炎の軌跡』のデザインが採用された。
    • 動きはさらに鈍いが、デデデに匹敵する強烈なパワーとリーチが持ち味。さらに、空中攻撃の威力の高さと横必殺技「居合い切り」で復帰にも使えたりとマルスと異なる挙動も持つ。
    • 最後の切りふだは相手を打ち上げ、空中で連撃を叩き込んだ後地面に叩きつける奥義「大天空」。足場の崩れるステージでも端っこに移動するのでご安心を。
  • ポケモントレーナー/リザードン/ゼニガメ/フシギソウ(ポケットモンスターシリーズ)
    • トレーナー本人は直接戦わず、機動力に優れるゼニガメ、トリッキーだが吹っ飛ばし力がバツグンなフシギソウ、重量タイプで粘り強いリザードンを入れ替えて戦う。
      • なお、リザードンはアシストキャラから昇格参戦した初のファイターキャラである。
    • ダメージは全ポケモンで共有。他、疲労度の仕様もあり、同じポケモンばかり使っていると攻撃力が少しだけ落ちていく。
    • トレーナーの姿は『FRLG』の男主人公準拠。
    • 最後の切りふだはハイドロポンプ、ソーラービーム、だいもんじの合体技「さんみいったい」。
  • ディディーコング(ドンキーコングシリーズ)
    • 意外にもフィギュアを含めても初登場であるドンキーの相方。スピードで翻弄するテクニカルキャラ。「ピーナッツ・ポップガン」や「バレルジェット」、「バナナの皮」を使用して戦う。
    • 開発段階ではディクシーと2人一組で参戦する予定だったが、製作の事情によりボツとなってしまった。
    • 最後の切りふだはバレルジェットで飛び回り、両手のピーナッツ・ポップガンを乱射する「バレルジェットパニック」。
  • リュカ(MOTHER3)
    • 超能力「PSI」を用いたトリッキーなワザを使うタツマイリの少年。同じくPSIを用いる準レギュラーキャラ「ネス」に大まかな挙動は近いが、必殺ワザ以外は大きく異なるものも多い。
    • リュカの参戦に伴ってか、『MOTHER』勢の勝利ファンファーレが初代『MOTHER』のタイトルBGM「MOTHER EARTH」に変更された。
    • 最後の切りふだは直線状に降り注ぐ「PKスターストーム」。
  • デデデ(星のカービィシリーズ)
    • 時にはカービィの宿敵、時にはカービィの仲間と、あらゆる役割をこなせる自称大王様。声は『星のカービィ64』と同様に桜井氏本人が担当している。
    • 攻撃自体は見た目に違わないパワータイプだが、5段ジャンプ持ち+ハイジャンプする上必殺ワザ…と復帰力も大きい。
      木槌に見えるハンマーはスマブラ特別のジェット搭載で、アイスクライマーとは比べ物にならないほど威力と挙動が重たい。
    • 横必殺ワザ「ワドルディ投げ」はリフレクターでは反射されず、ダメージが貯まった相手を大きく吹っ飛ばすのでサドンデス時の最強候補と同時に対策必須のキャラ。稀にワドルドゥやゴルドー、アイテムカプセルを投げる事がある。
    • 最後の切りふだはワドルディ、ワドルドゥ、ゴルドー達「ワドルディ軍団」がステージを蹂躙する。猛スピードで駆け巡るので回避が難しい。
  • ピクミン&オリマー(ピクミンシリーズ)
    • 引っこ抜いたピクミンを連れて戦う、本作屈指の異質キャラ。前作ではある条件を満たした時に出現するシークレットフィギュアだったが、本作で晴れてファイターとして昇格した。「ピクミン投げ」によって遠距離からダメージを蓄積させていく。
    • 他の通常ワザにもピクミンを用いた攻撃が多くあり、それらは隙が無く威力も高い。しかしピクミンの色に左右されやすく、ピクミンがいない時は単体のアイスクライマーすら比にならない程に弱い。下手に攻めを許してピクミンごと優位を失うと復帰力も皆無になるピーキーなキャラ。
    • 最後の切りふだは「一日の終わり」。ドルフィン号で空に飛び去った後、ステージを巨大生物が暴れて他キャラに強制ダメージ。そしてドルフィン号が墜落・大爆発してフィニッシュ。
+ 隠し参戦キャラ:ベールを脱ぐ戦士たち

過去作にも参戦していた隠しキャラは「ルイージ」「キャプテン・ファルコン」「ネス」「マルス」「Mr.ゲーム&ウォッチ」「ファルコ」「ガノンドロフ」「プリン」の8名。 新規参戦の隠しキャラは「ルカリオ」「ロボット」「トゥーンリンク」「ウルフ」「スネーク」「ソニック」の6名。

  • ルイージ(マリオシリーズ)
    • お馴染み緑の人気もの。色んな意味で隙がなくなるとともにテクニカルになったマリオとは異なり、扱いやすいがクセのある一発勝負キャラ。
    • 今まではマリオの声のピッチを高くしたものがボイスになっていたが、本作から声がマリオと異なるものになった。
    • 最後の切りふだは強力かつ様々な状態異常が発生する「ネガティブゾーン」を作り出す。他、恒例のアピールの攻撃にかなり強いメテオ効果がついた。
  • キャプテン・ファルコン(F-ZEROシリーズ)
    • スピードとパワー、そしてロマン溢れる必殺ワザを併せ持つF-ZEROパイロット。
      しかし本作からダッシュNo.1の座をソニックに奪われてしまい、さらに後隙の大きさがより目立つように。
    • 本作から勝利ファンファーレが『F-ZERO GX』のものになった。
    • 最後の切りふだは相手をコースに連れ込み、「ブルーファルコン」でひき逃げする。本作唯一のビジュアル攻撃。
  • ネス(MOTHER2 ギーグの逆襲)
    • 初代族屈指のトリックスター、上級者向けのサイキッカー少年。リュカと比べると攻撃力は高いが、ワザも特殊なものが多い。
    • 最後の切りふだはリュカ同様に「PKスターストーム」。流星はリュカとは異なり、放射状に降り注ぐ。
  • マルス(ファイアーエムブレムシリーズ)
    • リンクやアイクよりも素早く華麗な斬撃を得意とする紋章の王子。先端をかすめるようにヒットさせれば威力が増大する。
    • 「シールドブレイカー」のモーションは突きに変更され、縦方向への攻撃範囲が狭まった分リーチが増した。最後の切りふだは前方に突進して放つ、ダメージどころか吹っ飛ばしも文字通りの「必殺の一撃」。
  • Mr.ゲーム&ウォッチ(ゲーム&ウオッチシリーズ)
    • 任天堂のかつての名LSIゲーム機「ゲーム&ウオッチ」にちなんだ独特のワザを使いこなす、黒くて薄い人。
    • 最後の切りふだは「オクトパス」になっての触手攻撃*1
  • ファルコ(スターフォックスシリーズ)
    • フォックスと差別化される形で続投。ジャンプ力の高さが魅力で、そこから繰り出せるコンボは相変わらず凄まじい。「リフレクター」が敵に蹴り付けるようになったので持続は出来なくなったが、牽制力は増した。
    • 最後の切りふだはフォックスと同じ「ランドマスター」だが、「こんなもんより、俺は空がいいぜ」という本人の愚痴通りホバリングに特化した調整がされている。空を飛ぶ戦車があってたまるか。
      • 余談だが、「ライラットクルーズ」でフォックスがスマッシュアピールを使ったときに出てくる通信会話のセリフの一つから、「そうめん」という愛称が付いている。
  • ガノンドロフ(ゼルダの伝説シリーズ)
    • 同じくファルコンと差別化される形で続投。あらゆるワザの特性が偏に一発の重さに特化している。最低クラスの運動性と最高クラスの破壊力というこれまたピーキーな性能だが、アイテムを併用した攻めはまさに凶悪。
    • リンク達と同様に『トワイライトプリンセス』仕様で声と外見が変わったが、走り方がおっさんぽくなったり、アピールでもスマブラでは使えない六賢者の剣を抜いて眺めるなど、ネタキャラ化が目立つ。
      • 特に立ち回りを大きく補強するバグ技から「ジョギングおじさん」「ホッピングおじさん」の愛称を賜るなど、プレイヤーにとってもコンパチ元のファルコン共々ネタキャラとして界隈を賑わせた。
    • 最後の切りふだでは「魔獣ガノン」に変身して突進。この前動作がヒットすると突進のヒットも確定して必殺。
  • ルカリオ(ポケットモンスター ダイヤモンド・パール)
    • ミュウツーに代わっての当時の最新作の代表として参戦。ダメージが溜まると波導の力によって強化されるが、逆にダメージを受けていない状態のワザの性能が辛い。
    • 登場演出が他のポケモンと異なりモンスターボールからの登場ではない他、劇場版『ミュウと波動の勇者ルカリオ』を意識した台詞を話す(CVも劇場版と同じく浪川大輔氏が演じている)。
    • 最後の切りふだは上空から「はどうのあらし」を撃つ。この波導光線は方向調整可能。
  • ロボット(ファミリーコンピュータロボット)
    • 新たなレトロ枠としてまさかの周辺機器がファイター参戦。豊富な飛び道具と高い復帰力という要塞型のワザ構成。
    • 最後の切りふだは目から放ち、一定時間持続する「拡散ロボビーム」。ある裏技でミスするまでこのビームが永続に発射し続けられてしまうバグが存在する。
  • プリン(ポケットモンスターシリーズ)
    • 極端に空中戦に特化したふうせんポケモン。しかし前作から大幅に弱体化され、初代のコンセプトに近い性能に。
      空中機動能力だけは相変わらず他の追随を許さないが、それだけでは大幅退化した攻撃性能をフォローしきれなくなった。
    • 最後の切りふだはどんどん膨れ上がって「おおきくなる」。ノーダメージだが広範囲を一気に押し出してしまい、直接リングアウトを狙う。
      • メタナイトと同じく、チーム戦だと設定問わず味方も巻き込んでしまう。
      • とあるステージでこの切り札をキャンセルさせるとプリンが巨大化したままになってしまい、攻撃力や範囲が強化されるがその分ちょっとした事でバーストされやすくなるピーキーな仕上がりになる。
  • トゥーンリンク(ゼルダの伝説シリーズ)
    • 風のタクト』などでお馴染みの猫眼リンクこと並行世界のリンク。こどもリンクをそのまま引き継ぎ、より差別化される形での参戦。
      リンクよりパワーが低いが、それを補って余りある機動性を持つ。足が短すぎるからか蹴りワザは一切使わない。
    • 最後の切りふだも同様に「トライフォースラッシュ」。
  • ウルフ(スターフォックスシリーズ)
    • フォックスのライバルである、スターウルフのリーダー。スピードに長けるフォックスやファルコより重量級パワー型に近寄っており、踏み込みの鋭いワザ筋によって地上戦に尖った強みを持つ。
    • 当初は参戦しない予定だったが、開発期間に少し余裕ができたということで急遽参戦が決定したという逸話がある。
      しかし基本モーションこそフォックスから流用しているものの、ワザに関しては切りふだを除いて全くの別物。
    • 最後の切りふだはフォックスやファルコのいいとこ取りだが出現時間が短い「ランドマスター改」。
  • スネーク(メタルギアシリーズ)
    • コナミからのゲスト参戦。あの伝説の傭兵がまさかのご招待。
    • 重火器・爆発物やCQCによる地上での制圧力と大火力が魅力だが、動作は相応に重い上、地上ジャンプだけが極端に低かったりと、空中機動力にも難あり。
    • 新たに「スマッシュアピール」に対応したキャラであり、シャドーモセス島である操作をすると無線で相手の情報を得られる。
    • 最後の切りふだはヘリに乗り、画面手前外から「グレネードランチャー」を最大12発撃つ。
  • ソニック(ソニックシリーズ)
    • セガからのゲスト参戦。ダッシュスピードNo.1の座を誇る世界最速のハリネズミが、遂に大乱闘の舞台へとやって来た。
    • 他キャラはおろか、カメラの追随すら許さないダッシュスピードが自慢。対して攻撃そのものの挙動にはムラがあるので、メリハリの効いた動きで翻弄するスタイル。
    • 最後の切りふだはカオスエメラルドで「スーパーソニック」に。ピカチュウの「ボルテッカー」に似ているが、こちらは挙動が素直な代わりに超高速で突進する。慣れは必須だが扱いやすい方で強力。

特徴・新規要素

  • コントローラは、Wiiリモコン(横持ち)、Wiiリモコン+ヌンチャク、GCコントローラ、クラシックコントローラの4種に対応。
    • Wiiリモコンの場合はキャラ選択時に、Wiiリモコンからボイスや効果音が出る。ただし、何故か『DX』のボイスが流れるキャラも多い。
  • ゲームシステムの変更点
    • 本作はWiiのメイン客層をカバーするためもあり、 初心者を多分に意識した調整 となっている。『DX』と比較して吹っ飛び速度が抑えられた・本作以降崖つかまり範囲が広がり復帰しやすくなった・先行入力が多くの場面で効きやすくなったなどが顕著。
    • 「ホームランコンテスト」はシールドが追加されたことで、テクニックを要さずともダメージを溜めやすくなった。
    • 隠しキャラの解禁条件が『DX』から緩和されている。前作は1000試合必要だったが、本作は450試合で済む。
      • 前作では対戦をやりこまないと解禁できないキャラがいたが、今作では一人用モードだけで全員解禁することもできる。
    • 詳細は専用Wiki等を参照してほしい。
  • 『DX』のアドベンチャーモードの進化版として、「亜空の使者」というストーリーモードが追加されている。シナリオプロットは『ファイナルファンタジーVII』などで知られる野島一成氏。2人プレイも可能。
    • 収集した「シール」を使うキャラのフィギュアの台座に貼り付けることでキャラを強化する、アイテムとして出てくるスマッシュプレートを敵キャラに投げることでフィギュア化できるなどといった独自のシステムもある。
    • クリア後、「亜空の使者」に登場したボス全員と連戦する「ボスバトル」モードが追加される。
    • 後の『SP』におけるアドベンチャーモード「灯火の星」はストーリー・クロスオーバー要素はともかくとしてもほぼ「イベント戦」同然になったゲーム性となっている。より2Dアクションに近づいたゲーム性などに力を入れているのは本作だけであり、それを惜しむ声も多い。
    • しかし粗削りな部分も見られ、問題点も多い。詳細は後述。
  • 新アイテム「スマッシュボール」が登場。ただ触れただけでは取れず、ふわふわと飛び回るボールを何度も攻撃して壊す必要があり、壊したキャラは「最後の切りふだ」の使用権が与えられる。
    • 「最後の切りふだ」は各キャラが持つ超必殺技。広範囲に攻撃するもの、一キャラに集中攻撃を加えるもの、一定時間パワーアップして自由に攻撃できるものなど、性能は各キャラ異なっている。
    • なお、「最後の切りふだ」のスタンバイ状態でも無敵というわけではないばかりか、攻撃を受けるとスマッシュボールを落としてしまうことがある。
      そのため、対戦相手に取られても「最後の切りふだの回避に専念」「一か八か特攻してスマッシュボールを落とさせる」といった戦略を練られる。ただしCPU相手には無駄かもしれない(詳細は後述)。
  • 対戦とは関係ない収集要素として『DX』のフィギュアに加え、シールとCDが追加。対戦中などにアイテムとして出現するものを取ることで入手できる。
    • シールは各原作の公式イラストを使用しているが、例外としてポケモン関連のシールに限り、権利の問題により本作で使われた3Dモデルのレンダリングを採用している*2
    • CDを手に入れることで後述のオレ曲セレクトで使用できる曲数が増加していく。
  • 要望の多かったオンライン対戦を実装。
    • フレンドコードを交換して友人同士でプレイする「フレンド対戦」と、オンライン上で不特定のユーザー間で対戦できる「おきらく乱闘」がある。
      • おきらく乱闘は多くのWi-Fiコネクション対応対戦ゲームとは異なり、匿名参加の上に勝率やランキングが無く、勝敗を競うというより純粋に「楽しむ」ことを目的としている。しかし、その出来は「楽しむ」理想からは程遠い結果となった(後述)。
    • 誰かが行った試合のリプレイを観戦するだけの「大観戦」モードもあり、ゲーム中でもらえるコインで賭けができる。
    • 2014年5月20日に任天堂がWi-Fiコネクションを終了したため、オンライン対戦は不可能になった。

評価点

  • 『DX』からさらに増加したボリューム。
    • デフォルトで10人、隠しで6人の新規キャラを含めて総勢35名。変身や交代で性能が変わるキャラを含めると実質39人にもなるプレイアブルキャラクター、一新されたステージの数といったボリューム面やグラフィックは『DX』から確実にパワーアップ。
    • 参戦ゲーム作品の主人公や主人公格が一通り揃った。さらにメタナイト・デデデとリュカの参戦により、『メトロイドシリーズ』、『F-ZEROシリーズ』、ゲストキャラクターを除いた全てのシリーズ毎に、2人以上のキャラが共演を果たすことになる。
      • 新キャラクターは概ね好評だが、発売まで伏せられてきた隠しキャラクターについては「何でこのキャラが?!」という否寄りの声もある(ゲームキャラですらないファミコンロボなど)。
  • ステージの追加。
    • 『DX』の29種から41種に増加。ただしそのうちの10種は『DX』のステージを流用した「DXステージ」、2ステージは『DX』にも存在したスマブラオリジナルステージ「戦場」「終点」であり、純粋な新ステージは29種である。
      • なお、「戦場」「終点」は本作から隠し条件なくデフォルトで登場するように。特に「戦場」は背景モチーフを明るい自然的な遺跡系のものにガラリと一新しており、各広報の随所に起用される汎用ステージとしての立ち位置を確立した。
    • 更に「ステージ作り」というエディット機能も追加されている。
  • アイテムの追加
    • アイテムは上記のスマッシュボールのほかにも、カプセルからさまざまなキャラが出てプレイヤーを助ける「アシストフィギュア」、64版から久しぶりに再登場した「バンパー」、キャラクターにくっつく爆弾「チューインボム」など多数追加されている。
      • 既存のアイテムでも、射撃アイテムを使用中に移動、ジャンプが可能になったり、タルや箱がステージによって外観を変えるなどの細かい調整が行われている。
  • システムの追加。
    • シンプル以外の1人用モードが2人でプレイ可能になった。
      • 例えばホームランコンテストは、2人で協力するモード、2人で飛距離を競うモードが追加された。
      • イベント戦も2人用が用意され、難易度の変更も可能になった。
    • スペシャル乱闘のルール複合が可能になった。でかい状態で体力制、小さい状態でステルス…などカオスな対戦を楽しめる。
    • カメラモードの機能はポーズ画面に標準搭載され、「今の状況カメラモードだったら撮れたのに!」という事がなくなった。また、1人用を含め全てのモードで・かつコントローラーが1つきりしかなくても撮れるようになったなど大幅に改善されている。
      • 3分までに終わった対戦やミニゲームをリプレイデータとして保存できるようになった。
    • 新モード「コインシューター」
      • コインを弾にしてフィギュアを狙うシューティングゲーム。浮遊するお邪魔ターゲット(全滅させるとコインやシールが手に入る)や発射台に当たるとコインを減らすミサイルを撃墜しつつフィギュアを狙う等「フィギュアを取るためのミニゲーム」としてはかなり良く出来ている。
  • ステージBGMが大量に追加。
    • ステージBGMは「オレ曲セレクト」として、1つのステージごとに複数ある曲の内からどの曲が流れるかの確率を決められる。
    • 本作のBGMでは、豪華なゲーム音楽家達が任天堂のゲームの様々な曲をアレンジしている。参加している作曲家についてはこちら
      • その曲数は250近く。ただし、新規アレンジと原曲使用で半々といった所。
    • 原曲を豪華にした正統派アレンジから作曲家の個性を前面に押し出した大胆なアレンジまで様々。ニンテンドーDSとWiiの組み込みサウンドだけで作られた曲「ピクトチャット」や、話題を呼んだピクミンの歌(原曲だが日本語とフランス語CMverの両方)なども収録されている。
    • また、本作のメインテーマは植松伸夫作曲のもの。オペラ歌手による歌唱を加えての厳かで壮大な曲調。任天堂作品らしく、あらゆる所で、様々な形でこのテーマがアレンジされ、本作の大半のオリジナルBGMとして使われている。
    • 「終点」や「頂上」の標準BGMなど、ステージの演出にある程度合わせて構成された曲もちらほら。
  • 対戦時のキャラクター登場演出が復活。
    • 『初代』では存在したが『DX』で廃止された、「マリオが土管から出てくる」「ポケモンがモンスターボールから登場する」等の演出が復活した。
      • それに伴い新規参戦キャラや、『DX』から続投した参戦キャラにも新たに登場演出が付けられた。
  • 完全新規要素はいずれも後述する大きな問題点はあるものの、存在自体は評価されている。
    • 「亜空の使者」
      • これだけでソフト単品にできる程のボリュームが特徴。2人協力プレイも可能。
      • 節目にCGムービーが挿入されキャラの魅力を引き立てており、中でも“大突入”は評価が高く「これ本当に『スマブラ』か?」と突っ込みたくなる程上出来。サムスとピカチュウなど一切繋がりのなかったキャラ達が手を組んだり、各原作の宿敵との戦闘なども見所。
    • 「最後の切りふだ」
      • ド派手な演出を伴う強力な超必殺ワザで、キャラクターの個性が増した。
      • 実は最初期から構想されていたシステム。スマッシュボールとともに、アイテムあり対戦をこれまで以上に盛り上げるようになった。
    • 「オンライン対戦」
      • 繰り返し遊ぶ対戦ゲーム、そして身近に対戦者がいないことが増えた現状、気軽に対戦できる環境が用意されたのは大きい。
  • 細かいネタが充実している。
    • 各キャラのアピールが3種類に増加した。初代スマブラのリンクやカービィの謎のポーズなども復活。
    • 『DX』にもあったスターフォックスキャラの通信は健在。「ライラットクルーズ」ではスターウルフの面々も登場する。
    • 新たな通信ネタとして、ゲストキャラのスネークの通信も追加されている。内容は対戦相手についての考察であり、相手の特性が膨張されて危険生物扱いされたり、某二番手がやけに酷い扱いをされたりするが、過剰な煽りは少なく聞いているだけでも面白い。しかも通信中にミスすると原作のゲームオーバーを再現するボイスが入るという凝りよう。
    • ピットのレアなやられ声(原作のゲームオーバー時のアレ)など、細かい小ネタの仕込み様も恒例。
      • ちなみにピカチュウの切りふだ「ボルテッカー」はアニメ・原作ゲームの演出と全く違うが、実はさらなる元ネタだった『パルスマン』というゲームに登場する同名技を元にしている。
    • 700種類も存在するシールには、フィギュアと同様にファイター・アシストフィギュアと無関係なマイナー作品も多々含まれている。

賛否両論点

  • 『DX』と比較しての操作性の変化。
    • 全体的にスピード感が無い。『DX』までにあった「着地キャンセル」も削除され、キャラの動きに操作テクニックを反映させにくくなった。一方で、ゲームスピードが早くシビアな操作も多かった『DX』に否定的なユーザーからは今作の方向性は評価されている。しかしながら、前作で出来たことが出来ないということ自体にもどかしさを感じる人も多い。
      • ゲームスピードの低下によりピカチュウやマルスなど一部のスピードキャラが取っつきやすい操作性になった一方、クッパ・ガノンドロフといった元から鈍重なキャラはかなりモッサリした挙動になり扱いにくくなった。この為、パワータイプのキャラを好むプレイヤーからは不満点として挙げられ易い。
    • 一方、ゲームスピードを落としたことや全体的な操作が易化したことは初心者に優しいと評されている。 『DX』の記事にもあるように、開発者としては『DX』の操作性は「万人向け」の観点から反省点として挙げられており、そして本作はWiiによってゲームとの接点を持つ人の増加を見込み、「はじめてゲームに触る人のために」を目標とした調整をしている。『DX』と『X』、どちらが優れていると一概に言うことはできない。
  • アイテムやステージギミックに関する賛否。
    • 本作で登場するステージは、構造の変化や「やくもの」と呼ばれるトラップ類が大胆すぎるものが多く、シンプルなステージが少ない。「マリオブラザーズ」のようにほとんど別のゲームと化してしまうようなステージさえ珍しくない。
      • 背景が動きまくるステージがいくつかあり、人によっては酔う。
    • 復活したアイテム「バンパー」や、それに類似したステージギミックは、本作では低ダメージでも相手に投げつけられると即撃墜されかねないほど凄まじい吹っ飛び方をする。『初代』のバンパーや『DX』のグルグルは蓄積ダメージに比例しており低ダメージでも即撃墜される事はない威力だった。
    • 打撃系も含め、アイテムは全体的に投げつけた方が強い
      • ローリスクである上に攻撃力も不足がなく、加えて落着時にバウンドする仕様のため再びキャッチして連続で投げることも可能で、アイテム投げが余計に強力になっている。勿論、投げつけるのもアイテムの用途の一つではあるが、本来の使い方より強いのでは特に打撃武器の存在意義がない。
      • ホームランコンテストでもそれでダメージを稼げる。そのため、攻略本でさえ「攻撃力の低いファイターはホームランバットを投げつけてダメージを稼ぐ」というのを推奨しているのもある。
    • 『DX』に比べキャラの技の吹っ飛ばし力が全体的に低くなっている為、余計にアイテムの強さが際立っている。こうしたギミックやアイテムの全体的な強化は戦局の不安定さをむやみに助長し理不尽に捉えるプレイヤーが多かった。
    • 一部キャラの性能が「最後のきりふだ」込み、つまりアイテムあり前提と調整されている節がある(特にサムスとソニックが顕著)。
      • 結果、アイテムスイッチやランダムステージスイッチでいらないものを排除したり、プレイヤー間でバランスを取る等の工夫が必要とされた。ただし1人用モードやWi-Fi対戦等では解決できない。
      • これらの調整は操作技術に依存しないお祭りゲーとしての特徴を強める意図があったと推測されるが、強烈なアイテムを取得したり積極的に利用出来るのも結局は上手いプレイヤーであり、初心者救済策として機能しているとは言い難い。
      • 大胆すぎるステージやアイテムを好まないプレイヤーも少なくなかったことが、後述のネット対戦における諸問題の一因になったと思われる。

問題点

『DX』から改悪された要素

  • 『DX』からキャラクターが一部削除されている。
    • 該当するキャラはミュウツー、ドクターマリオ、こどもリンク、ピチュー、ロイの5名。
    • 大半は既存キャラのマイナーチェンジであったことが理由として語られており、本作で削除されてしまったのは仕方がないと言える。また、トゥーンリンクがこどもリンクの差別化の傾向を引き継いだ他、ピチューはフィギュアとして、ドクターマリオとロイはシール(及びBGM)として登場という形で、ある程度のフォローはされている。
    • ミュウツーに関してもフィギュアが用意されている他、出典がキャラクターの世代交代の著しい作品であり、2005年の映画で一躍人気を博した次世代ポケモンの「ルカリオ」への世代交代としての意味合いが強い交代とも読み取れる*3ため、仕方がないとの見方もある。ただし、削除されたキャラの中では唯一独自のモデルを持っていたキャラのため、キャプテン・ファルコンとガノンドロフのように共演させることはできなかったのかなどの声も上がっている*4
  • 相手を吹き飛ばす爽快感が薄くなった。
    • 後述するように本作は『DX』に比べて全体的にゲームスピードを落とされているのだが、その調整の副産物か全体的に技による吹き飛び速度が抑え気味になっている。
    • また、『DX』までの致命的な吹き飛びを食らった瞬間のボイス演出が変更され、吹っ飛んだ後しばらくしてからダメージボイスを発するようになったため、相手をスマッシュ攻撃などで倒した時の爽快感が薄くなったように感じられる。
  • 縮小された仕様。
    • ゲーム中の動きの内容・結果によるボーナススコアリングのシステム、および対戦方式の「評価制」が削除されている。
    • それに伴い、1人用モード「シンプル」も『DX』までと比べると、突破条件や隠しボーナスなどの幅の縮小化等の理由で劣化。
      • 『DX』では「戦いの記録」で今までに獲得したことのある隠しボーナスの一覧を見られ、これを埋めるというやり込み要素としての一面もあった為、隠しボーナスがなくなったこと自体を残念に思うユーザーも多かった。
      • ただし、評価制乱闘などで高得点を狙うと行動が固定化されがちになるため、単純に難点と断じる事はできない。
    • キャラクター総数の増加に伴ってか、ミニゲーム「ターゲットをこわせ!!」のステージが全キャラ共通に変更され、レベル1~レベル5の全5ステージに縮小した。共通ステージとなった事で難易度がある程度上下するキャラも存在する*5
    • 『DX』からある収集要素の「フィギュア」はチョイスが偏っており、ほとんどがポリゴンモデルの流用可能なニンテンドーDSまたはゲームキューブのゲームに登場したキャラからの登場。
    • アイテム位置にカーソルが表示されなくなった。今作では見た目が小さいアイテムが多く追加されており、特に「フランクリンバッヂ」などの小さいアイテムは物陰に隠れたり広いステージになると分からなくなる。デクの実などの時間経過による爆発に巻き込まれる事案も。
      • Wii本体はハイビジョン画質に対応しておらず、本作発売当時はブラウン管テレビの家庭もまだ多かった。そのため小さいアイテムが潰れて判別できない状況が現代より発生しやすかった。
  • CPUの仕様がシリーズで最も理不尽。
    • 全員がモード・ルールを問わず常にプレイヤーキャラを狙う不可解なAIとなっており、プレイヤー人数次第でリンチ状態が多発する*6。CPU自体も『DX』までと比べると通常設定ですら強め*7
      • アイテムに関する行動に至ってはLv1でもLv9でも全く同じで便利なアイテムが出現した途端真っ先に回収に向かう。
      • 中でも「ドラグーン*8」や「最後の切りふだ」発動の挙動が顕著で、目の前に他のCPUが居ようが関係なく、執拗にプレイヤーキャラを狙う
      • しかもCPUはプレイヤーキャラに比べて、ダメージを受けた際にアイテムを落としにくい優遇仕様がある。前述の「スマッシュボール」「ドラグーンパーツ」が分かりやすく、プレイヤーキャラが1発でもダメージを受けるとかなりの確率で落としてしまうのに対し、CPUはなかなか落とさない。さすがにこれは不公平と断じられても仕方がない。
      • 上の二つの仕様が合わさった結果、「一か八かスマッシュボールを持っている相手に特攻してスマッシュボールを落とさせる」という戦略は、「自分から最後の切りふだの攻撃を受けに行く」自殺行為に等しい。結果として「逃げて回避に専念する」の一択に(それでもプレイヤーキャラを執拗に狙うというAI上付け狙われてしまうのがオチだが…)。
      • ドラグーンパーツに関しても、自分がパーツを集めようとして他のパーツを持っているCPUを攻撃しようとしても返り討ちにされ、手数でもダメージ量でも勝っているはずなのに逆に自分だけがパーツを落としてしまうことが当たり前に起きる。
    • ステージ外へ吹っ飛ばされてしまったのでステージへ復帰しようとしているときに、プレイヤーへ追撃をするためにCPU同士で争わずに仲良く崖付近で待ち構えるようなケースもざらにある。チーム戦でもやってんのかお前らは。
    • プレイヤーが落ちた際、落としていないCPUが何故かアピールする。どこまでもユーザーをいらつかせてくれる。
  • 特定キャラの扱いに関しては批判が多い。
    • ガノンドロフは『DX』でのキャプテン・ファルコンのコンパチ(モデル替えキャラ)から全て独自のモーションになった…のだが、なぜか技のモーションや性質はわざわざファルコンに似せられているまま。『トワイライトプリンセス』では剣を抜いての一騎打ちがあるのにもかかわらず、未だに徒手空拳による格闘のみで戦う。容姿が同作の仕様であるだけに違和感も大きい*9
      • 本作から11年経過した「ニンテンドードリーム」Vol.299(2019年1月21日発行)に記載された桜井氏のインタビューにおいて、トワプリで使う細身の剣だと「剛腕を振るう」というイメージでなかったのでアピールで出す程度に留めたと記されている。イメージも何も原作の使用武器なのだが…。
      • 特に魔王の威厳を微塵も感じさせないジョギングのようなダッシュ時のモーションはかなり不評。「おじさん」という不名誉な通称も元々は「あれはガノンドロフじゃなくておじさんだ」というプレイヤーの皮肉であった。
        本作の公式サイトですらディレクターである桜井氏によってネタキャラ扱いをされてしまっている。そもそも何故ネタキャラとして作ったのかは不明。参考(外部リンク)
        走り方に対して「ほっ、ほっ、ほっ、と走る。」、下アピールで一瞬だけ剣を取り出してしまう事に「使えよ!! ここ、つっこみどころです。」。ゼルダシリーズを代表する最大の悪役・ラスボスがこの扱いということに不満を漏らすプレイヤーも少なくない。
      • 流石に次回作ではカスタマイズ必殺ワザで使えるようになった。
    • ゼルダも同様に『トワプリ』で剣を使用するのにスマブラでは使わないが、ガノンドロフと比べると使用する頻度が少ない為か批判は少ない。
    • ゼロスーツサムスは原作設定からすればサムスと一長一短の性能であることすらありえないことであり、あまりにもスマブラオリジナルの要素が強く、原作ファンからは参戦そのものが快く受け入れられているとは言えない。
      • 本作でのゼロスーツサムスは「パワードスーツを脱いで身軽になった」という独自の設定になっており、スネークの無線でもその事に触れられているが、元々の原作ではスペースジャンプ能力に加えてスピードブースターなどもあるためむしろスーツ着用時の方が機動性が高く、完全に弱体化した状態である。
      • 「独立したキャラクターとして制作した」という趣旨のスタッフコメントがあるものの、本作の時点では「サムスが弱くゼロスーツサムスが強い」という状態になっており、原作イメージが崩壊しがちな調整である。『for』以降では「サムスが弱い」という部分は改善されているが、ゼロスーツサムス>サムスという傾向は今もなお続いている。
      • また、パワードスーツの着脱に関しても原作と全く違い、「頭部以外は物理的に脱ぎ捨てる事は不可能」である。その為今作のゼロスーツサムスとサムスの最後の切りふだは厳密には誤りであり、原作のスーツの着脱は「特撮ヒーローの変身及び変身解除」に例えればが伝わり易いだろうか。
      • スーツを脱いだ姿の要素は初代原作の頃からずっと存在し続けており、本作でのデザインも『ゼロミッション』のものであるだが、そこを押し出されるのを嫌う層も存在する。実際、原作ファンを除くスマブラファンからはお色気要員的な扱いを受けることに…。
    • キャプテン・ファルコンもネタキャラ化に拍車がかかっている。ストーリーモード「亜空の使者」ではロボットに襲われているピクミン&オリマーをファルコンパンチで颯爽と助けるも、着地時の慣性でピクミンを皆殺しにしてしまうというギャグ的演出がされている。
      • 大前提として、ファルコンはこのようなドジを踏むキャラではない。本作より前に発売されていた「F-ZERO GX」やアニメ「ファルコン伝説」では終始寡黙な凄腕レーサーといったキャラで通しており、スマブラシリーズで描かれている人物像とは大きく乖離している。
      • デザインも「F-ZERO X」時代のものを流用したままであり、他のキャラと違って彼は最新作の要素が取り入れられていない(一応専用ステージや彼の愛機ブルーファルコンなどはGX仕様になっている)。
      • キャラ性能も悲惨なものである。なんとあらゆる攻撃が虚弱判定であり、相手と技がかち合えばまずこちら側が負ける。おかげでプリン、サムスと共に「3弱」とまで言われてしまった。

ゲームバランスの悪さ

  • キャラクター性能の格差。
    • 1on1におけるバランスはDXとは真逆に特定のキャラが異様に強い。ガチ対戦では、中堅キャラですら上位キャラ相手には絶望的な勝負になり必然的にまともな勝負ができるキャラは限られている。
      • 本作の代表的な強キャラはシリーズ1のぶっ壊れキャラとして名を残した1強のメタナイト、掴みが通ったらミスらなければ即死させられるアイスクライマーなど。
    • 勿論本シリーズはルールの性質上タイマンと乱戦の要素が絡むため、対戦格闘視点のみでのキャラ性能の格差を語る事はできない。しかし、それらの諸問題を差し引いてもメタナイトの飛びぬけた強さは問題とされる。
      • 圧倒的な機動力、高火力・強判定でありながら技の出が速く、前作『DX』並のスキの少なさで機敏に動ける、汎用性の高い技を多く持つ、等々本作屈指の強キャラと名高い。その強さはルールに関係なく、ある程度ゲームに慣れたプレイヤーなら誰が使っても高性能ぶりを感じられる程。
      • 強さの裏付けとして大会で使用禁止になった事がある他、大規模な世界大会『Apex 2012』の決勝試合が全員メタナイトという事例もある。同大会では「ダブルス部門でメタナイトコンビが原則禁止」等余波が大きく、珍事を皮肉にしたネタも各地で輩出された。このメタナイト1強の状況は本作のメタ的な意味も含め『DX』からバランス悪化の根拠としてしばしば挙げられる。
      • 「好きなキャラで強くなるにはどうすれば良いですか?」 という質問に対して 「メタナイトを好きになれば良いんです」 という回答が生まれたほどメタナイトは壊れていた。
    • 弱キャラとしては「完全に試合に参加できない」レベルのものはいなくなったが、サムスが「あらゆるルールを総合的に見て最も弱いキャラ」と評される。
      • 近距離戦で重要な近接技の威力・判定が非常に弱く、機動力も低い。さらにウリの遠距離攻撃がこれらの弱点を補える性能に届いていない。一応、「空中攻撃の着地隙が少ない」「空中ワイヤー攻撃が優秀」といった長所があり、唯一の長所すら無かった『DX』のクッパやカービィ程酷くはない*10が、相手と攻撃がかち合うと一方的に負ける場合が殆どなため、近接戦闘の比重が大きい本作では真価を発揮し難い。一方ゼロスーツサムスは上記の通り強キャラとの評価が多く「スーツを脱いだ方が強い」という原作を無視した調整にメトロイドファンを中心に不満が噴出している。
      • ストック制ルールでは重量や復帰力の高さから粘り勝ちできるポテンシャルを持つものの、インターネットのおきらく乱闘ではタイム2分制がデフォルト設定であるため日の目は見なかった。
    • また、サムス以外にも古参キャラクターの弱体化が目立ち、新規キャラを引き立たせるための露骨な調整として非難の声が大きい。
      • 攻撃の判定やリーチが大幅に縮小化されたマリオやキャプテンファルコン、運動性能の低さはそのままに吹っ飛ばし弱体化の影響をモロに受けたリンクが特に顕著で、いずれも原作の時点で高い人気と知名度を持つ顔触れであり、スマブラの操作キャラとしても初代からの参戦枠として根強いファンが多かったため、これらのキャラクターを使用していたプレイヤーは大いに落胆することになった。
  • 永久投げ連バナナ連と呼ばれる永久コンボの存在。
    • 前者はキャラを連続で掴んで投げてを繰り返してダメージを蓄積させ、最後にスマッシュ技につなげてフィニッシュするという永久コンボ。アイスクライマーとデデデの物が最も有名。
      • アイスクライマーの投げ連は全てのキャラクターに対して行える重大な永久コンボである事が問題視されている。他のキャラクターにも永久投げ連は存在するが、相手キャラクターが限定されるのでメリットが非常に大きい。 とはいえデデデの投げ連は(ダッシュつかみから)下投げの繰り返しと極めて簡単なうえ、これが通るキャラはことごとく下位扱いの面々ばかり*11で、そういった弱キャラはほぼ完全に大会から駆逐されるハメになった。
    • 後者は詳しい解説が長くなるので省略するが、ディディーが投げたバナナの皮と踏み台ジャンプを併用して相手に対してダメージを与えつつ一切自由な行動を許さないコンボ。こちらはアイスクライマーとルイージ以外のすべてのキャラクターに対して行える*12
    • どちらも絵面的に面白みのないハメであり、特に投げ連については桜井氏も認識しているようで、永久投げ連に対しては自己責任でやってほしいという趣旨のコメントを出している。
  • 変身系キャラのタイムラグ
    • ポケモントレーナーやゼルダと言った変身キャラは変身コマンド入力後、すぐに変身せず3秒ほど待ってようやく変身が完了する。
      これが乱闘での切り札やギミックの回避としても使えるためその手のプレイヤーからは不評である。
    • また使用するプレイヤーも、変身に時間がかかるのでストレスに感じる。
      • 特にポケモントレーナーは同じポケモンを使い続けると疲労し能力が低下する仕様なので否でも応でもポケモンを交代せざるを得ない。
      • 次回作の『for』では変身システム自体が撤廃されポケモントレーナーが復活した『SP』では疲労仕様が削除され、同じポケモンで戦い続けても支障がなくなった。
  • 目玉要素である「最後の切りふだ」の格差。
    • 「スマッシュボールを壊してオーラが出ている時にBで発動」は全キャラ共通しているものの、そこからのダメージの与え方ないし場外への持ち込み方はキャラによって全く異なる。一般的には発動した瞬間に一定時間無敵になり、吹っ飛ばし力や機動力が格段に上がるものが多い変身系が強力で、発動した一発目が当たらないとそのまま不発に終わる大技や、飛び道具系が弱いと言われている。
    • メタナイトとプリンのものはチーム戦だと何故かチームアタックOFFでも味方にもダメージを与える

不満が挙がる新要素

  • 滑空システムの存在。
    • 羽根を持っているピット・メタナイト・リザードンは多段ジャンプの最後や特定の技の終わりに滑空状態となって、グライダーのように横移動できる。これらは多段ジャンプも併せ持っている為、結果としてピットとメタナイトは基本的に一撃で倒されない限りどこからでも戻れてしまう。リザードンも重量級としては異例の復帰力を持ち、これらのキャラは「吹っ飛ばされて、戻ってこられなかったら負け」というルールを覆す性能を手に入れてしまった。
    • 特にメタナイトの滑空は広さに定評のある「神殿」ステージの崖の端からステージ下をくぐって反対側の崖に掴まれるレベルの滑空性能だった。ただでさえ技の性能が高いと言うのにこの始末であり、なおさら批判の対象となった。
      • その指摘を受けてのことかは定かではないが、次回作からは滑空というシステムそのものがいったん廃止され、『SP』ではジャンプ性能が低いスティーブ(DLC)の上必殺ワザ固有として復活するのみという経緯をたどった。それほどに強力だったと言えるだろう。
  • しりもちをつくというシステムの存在。
    • 地上で移動のために「スティックを弾く」という操作をすると、約1/64の確率でキャラが強制的にダウンする。オプションによるON/OFFの設定はどのモードでも不可。
      • ただし記録を競う上で致命傷になるためか一部の競技場のミニゲームでは発生しなくなる。
    • 一応ひそかに「劣勢時は転びにくく、優勢時に転びやすくなる」という調整がされており「対戦に変化を与えるハプニング要素」として加えたと解説されているが、一般的には思うように操作できないストレス要素として受け止められている。その為、本作のプレイヤーは専ら空中戦しかしなくなる。
    • 次回作では滑空同様オミットされた。
  • 隠し要素の条件を明文化する「クリアゲッター」における、「ハンマー」の問題点。
    • ハンマーは特定の隠し要素達成で手に入り、1つにつきクリアゲッター1つの条件を無視して特典のみを入手できる。最大5つしか手に入らないので、難しい条件に使うのが人のサガというものだが、これが使用できない課題が12個ある。
      • 「シンプルの「ゲキむず」をクリア」に関してはストック数やコンティニューの有無までは指定されていないため、残りコインにさえ気をつけていれば最大の5ストックでも問題なく達成可能。ちなみに「シンプルを20人以上のキャラクターでクリア」もその対象なのだが、何故か「シンプルを全キャラクターでクリア」や「オールスター」関連にはハンマーが使える。
      • 問題なのは8つ全てが該当している「ボスバトル」関連の条件ミスもコンティニューも許されず、キャラによって向き不向きもある分その攻略難易度も全体的に高め。そんな事情から「ボスバトルを全キャラクターでクリア」は相当な長丁場を強いられ、「ボスバトルをゲキむずでクリア」は本作トップクラスの難易度を誇る上、「ボスバトルを特定の難易度でクリア」のものは全てハンマーが使えず、攻略本でさえ「コレクター泣かせになるだろう」と語られたほど。一応、「ボスバトルを特定の難易度でクリア」は1人のキャラクターでクリアするだけで十分。
      • 一応「十五分間耐久組み手を耐え抜く」「情け無用組み手で5人以上倒す」「全シールをそろえる」「全ての曲をそろえる」*13などにはハンマーを使えるため、救済措置としての存在意義が無いわけではない。
      • なお、ハンマー使用不可の報酬として手に入るフィギュアは「マスターハンド」「クレイジーハンド」および「亜空の使者」関連キャラで、『世界観を解説する』フィギュア説明文が含まれているものが該当している。
  • シールについて
    • 手に入るシールは完全にランダムで(クリアゲッターで入手するものを除く)、しかも数が膨大なため全てを入手するには自分の運に頼るしかない。拾う時に見た目で持っているかどうかも判別不可能。
    • ゲーム中に出現するものを手当たり次第に集めるしかないのだが、出現率がかなり偏っており、珍しいシールは1~2枚しかない一方、数十枚取得しているシールがあることもザラ。
      • クリアゲッター限定品もあるが、それらは条件を達成する度に1枚獲得できる。
    • 「シール名鑑」で、集めたシールを見られるが、これにも不満が多い。
      • 手帳にシールを貼った状態で集めたシールを見られるが、「並び替え」はできるのに「絞り込み」はできず、見たいシールを見るためにはページを1枚ずつめくらなければならない。
      • スペースが余っているのに1~2枚しかシールが貼られていないようなページがいくつもあり、ページめくりの面倒さに拍車をかけている。
      • またフィギュアの様な説明文は一切無く、名前と登場作品、装備できるファイターしか表示されない。量から考えれば致し方ないが、収集要素としては味気ない。
    • 「亜空の使者」でファイターの強化に使用できるが、技の属性別の強化となっているためバランスが悪く、格差が生じている。また、各技に当てられた属性はゲーム内で確認できない。
      • 例えば剣士ファイターは「切り裂き」「武器」の2属性、格闘ファイターは「腕」「足」の2属性を強化するだけでほとんどの技を強化できるのに対し、ヨッシーやピーチなどは技の属性が分散しており複数の属性のシールが必要と不利*14
      • ゼルダとシークの2人、ポケモントレーナーのポケモン3体は技の属性がほとんど一致していないにもかかわらず、シールを貼る台座が別々ではない上にその面積も他のファイターと同じなど一層不利。
      • 「火炎」と「爆発」、「電撃」と「エネルギー」がそれぞれ別だったりと属性が無駄に細かい。また、使いどころのない「投げ」やキャラが限定される「氷結」「かみつき」など存在意義の疑わしい属性もある。しかも「氷結」は全て必殺ワザ・飛び道具系でも強化できる。
      • その上、一度貼ったシールは剥がすと消失するため他キャラへの流用は不可。希少なシールや強力なシールは迂闊に使えない。
    • 「大乱闘モードにまで出て来られると邪魔」と言うプレイヤーも居る。どうしてシールにアイテムスイッチを用意しなかったのか。シールのアイテムスイッチがあると他の全アイテムをオフにすることでシールを楽に集められてしまうためかもしれないが。
      • しかも、大乱闘モードでシールを拾っても、どんなシールを拾ったのか一切確認できない。所有シール一覧にこっそり加わるだけである。
  • 飽きが早いコインシューター
    • ある程度は楽しめるものの、所詮はミニゲームの為内容的には上記の繰り返しで非常に単調。長時間やるのはキツいものがあるが…
    • 前作のフィギュポンではコインを大量に投入するリスクを払う代わりに高確率、または確実に持っていないフィギュアをすぐに手に入れられたが、コインシューターでは完全にランダム。どんなにコインを投入しようと確実に持っていないフィギュアを手に入れられる保証はない。
    • またフィギュアを目視しづらく一端のシューティングゲームもしなければならないため、「持っていない物が出てきた時だけ撃つ」といった事もほぼ不可能。結果狙ったフィギュア入手まではかなりのコインと運と時間が必要。
  • リプレイ保存機能は開始から3分以内で終わらなかったものは保存できない。
    • ミニゲームなら3分で終わらないことは稀だが、乱闘ではタイムを設定しない限り3分以内に決着を迎える事は稀。ゲームバランスの防御周りが全体的に強化された事や、後述するゲームスピードの低下等により試合が長引きやすく、保存したい試合に限って保存できない事態が頻発する。
  • 「ステージ作り」は手軽に作ることは可能だが、背景やパーツのバリエーションが少なく、容量制限も厳しめで自由度が低い。
    • また、自作ステージではCPUの挙動が弱体化する現象も目立つ。理不尽なステージ構成に限った話ではなく、単純な構造でも迷子になり、場合によっては何も手出ししなくても自滅する。
    • ステージ上にダメージ床であるトゲを配置可能だが、大乱闘ではこのトゲの真上にアイテムが出現してしまう可能性が高い。トゲの幅が狭いなら横から拾えないでもないが、幅のあるトゲの中央付近に落ちた場合は拾得不能。
  • 存在意義の不明瞭な要素。
    • 「名作トライアル」というVC(バーチャルコンソール)による過去の名作の体験版がついているが、わずか数分(14作品の内半分以上の9作品が2分以下な上に、長いものでも5分しかない)しか遊べない。
      • その上ゲーム開始前と終了後のロード時間もかなり長い。何分も待たされることもザラ。
      • あまりにも制限時間が短過ぎてゲームを堪能するどころか、どんなゲームなのかすら分からない。知らなかったシリーズに興味を持つどころか逆に敬遠されてしまうという事態も。多くの体験版のように「特定の場所までは好きなだけ遊べる」と言うようにすれば評価が上がっていたのだろうが…
    • 任天堂の発売したゲームを発売日順に並べた「ゲーム年表」というモードがあるが、その名の通り『年表を見るだけ』。

おきらく乱闘で発生した諸問題

  • 一つはステージの終点固定化。おきらく乱闘は各プレイヤーがステージやアイテムスイッチを設定できるのだが、最終的にはステージは投票制で、アイテムは各プレイヤーの設定を総合してランダムに決定される。これを要因として「ステージ:終点、アイテム:全てOFF」というルールになってしまい、望む望まぬに関わらず画一的なルールでしか遊べないケースが非常に多かった。
    • 投票は多数決制であり、4人中2人が同じステージを選ぶと(他の2人の選択が偶然一致していなければ)必ずそれになってしまう。
      • 発売前情報ではステージ決定方法は「全員の投票結果から抽選」とされていたのだが、なぜ方式を変えたのかは不明。
    • 終点は『DX』から存在するステージで、広めのフィールド以外に障害物も足場も存在しない。このため真剣勝負を望むプレイヤーから支持を集めており、「終点ガチ」とも呼ばれている。
    • ただ、このステージは空中の足場がなく完全な平地のステージなので飛び道具の有無がキャラクターの優劣を大きく分けるなど、ガチ対戦でフェアなマップとは言い切れない。*15ただし、本作では前述のように他のステージのギミックやアイテムが概して大胆すぎることも拍車をかけている。
    • 次回作では色々なステージがランダムで選ばれるエンジョイ部屋とステージが終点に固定されるガチ部屋に分けられたため、完全ではないが一応の改善は果たした。
  • 「馴れ合い」と「おきらくリンチ」の存在。
    • ここでの馴れ合いとは対戦が始まっても戦おうとせず、ひたすらアピール連打などの遊びに走る行為を指す。これだけなら単に邪魔なだけだが、この馴れ合いを邪魔されずに行う目的で、乱闘を望むプレイヤーを共闘して排除するリンチ行為が多発した。
    • ひたすら3対1で袋叩きにする他にも、リンチ対象を絶対に勝たせないために仲間内で撃墜(1発攻撃してもらってそのまま落下)を繰り返して1人に大量の点数を入れるといった行為も行われていた。
    • 主にプレイヤーのモラルの問題だが、一方でおきらく乱闘の特徴である匿名性の高さが完全に裏目に出た形とも言える。
    • 辛うじて、チーム戦ではおきらく乱闘と違って普通に戦えたのが救い。

アドベンチャーモード『亜空の使者』の問題点

ベースになった『DX』のアドベンチャーモードが「所々横スクロールアクションゲーム風のステージが挿入される」程度だったのに対し、こちらはほとんど「完全オリジナルの横スクロールアクションゲーム」と言えるような仕上がりになっている。
プレイヤーキャラは本編と同じく最大35人、ステージ数は1モードとしてはかなり多く、難易度も5段階とボリューム感は大きいのだが、本編そっちのけでやり込める内容かと言うと残念ながら否である…とまではいかずとも非よりの意見が多いのは事実。慣れれば普通に楽しいのだが…

  • システム・ルール面での問題。
    • 端的に言えば『星のカービィ』に近い桜井氏の定番アクションスタイル。本編と同じ横スクロールビューを基準にしたアクションで、敵を攻撃して倒し、画面外に吹っ飛ばされるとミスとルールも基本的に同じ…なのだが、逆に言えば遊び方も同じ。
    • しかし、ステージを移動しながら攻略する性質上、画面外撃破判定が移動していく弊害がある。熱中できる目新しいシステムやギミックに乏しく、「同じような制限のかかったバトルシチュエーションを長々と繰り返す」といった方が正しい。全体的に作業感が強いゲーム性になってしまっている。
    • キャラクターの多さを活かすためか、操作キャラのストック(残機)に同じキャラを選べない。(一部のステージではストックが同じキャラのみ)
      • 例えば、先発のマリオが撃墜された場合、2人目はリンク、3人目はカービィといった具合。
      • 2人プレイ時だと、2人の得意な操作キャラが異なっていてもストックキャラは1P用・2P用を区別できないため選択に困ってしまう。
  • 異質な世界観に難解なストーリー。
    • 全体的に画面(雰囲気)が暗く、DXのアドベンチャーと違い気軽なお祭りの雰囲気を基調にしてきたプレイヤー層の認識による「スマブラらしさ」が損なわれている。 例として、ステージの背景は「湖畔」「荒野」「荒廃した動物園」「遺跡」など、特定の世界観に基づくロケーションがほぼない。
    • 本シリーズのキャラクターは一般的な格ゲーと同じく行動やリアクションにボイスが設定されているのみで、シナリオ演出での台詞はわざの名前くらいしか無い。当然これはシリアスかつストーリー性の高いシナリオと食い合せが悪いのだが、字幕*16やナレーションによる解説も無いため、状況すらも非常に分かり難い。特にキャラクターの行動原理や感情といった表現が無いので、プレイヤーから見れば何度も理解不能な事態に巻き込まれては理不尽な目に遭い、理由すら分からぬままひたすら先へ進むといった事態が続く羽目になる。
    • 同じアクションゲームでもストーリー性をそこまで重視しない作風であるのならば問題はないが、本作ではムービーが長くシナリオ演出も濃厚で、ストーリーを前面に押し出した作りになっているため、こうした説明不足感はいかんともし難い。
      • 結局、重要な設定はフィギュア名観と公式サイトである「スマブラ拳!!」内でネタバレ扱いの解説で済まされている。せめてゲーム内で解説コーナーを設けて補完するといった対処くらいはして欲しかったところ。
    • 単純にストーリーを楽しむ以外にも「何をしたらいいのか」が不明確なので、攻略の邪魔*17になる場合も多い。
      • 一例として最初のボスであるボスパックンはそこまでのムービーを見ていれば「ピーチとゼルダがボスパックンに捕まった」というのは分かるが、そのあと戦闘画面に表示される説明は上部のバー2本それぞれに「ピーチのカゴ」「ゼルダのカゴ」という表示だけ。これでは「このメーターが減っていくとどうなるのか」が一切解説がない*18
      • イベント戦のようにたった一言「カゴを壊せ」などと目的を字幕で説明すれば済む事だった。また、大迷宮での再戦とボスバトルでは両方とも「カゴ」としか表記されず、どっちがどっちのカゴであるのややわかかりにくい。これも「左のカゴ」「右のカゴ」と表記すれば済む話である。
    • また、全体的にオリジナル色の強い舞台設定であるにも拘らず、オリジナルの敵に加えて任天堂お馴染みのボスキャラを混ぜたりといった雑多な構成となっている。この点についてファンサービスと好意的に受け止める意見がある一方で、必然性の無さや節操の無さを批判する声も少なくない。
    • ボス敵を除く敵は全てオリジナルか「スーパーマリオシリーズ」のキャラクターしかいなく、他のゲームシリーズが敬遠されている感じが否めない。また、敵の種類が少なく、どのステージも同じ敵ばかりいるという状況になっている。次回作の「フィールドスマッシュ」では他のゲームの敵キャラクターも登場する。
      • ボスキャラには、『スーパーマリオサンシャイン』のボスパックンや『メトロイド』のリドリーなども登場するが、「天空に住まう龍」であるポケモン・レックウザがなぜか湖を住処としている・「あなをほる」や「みらいよち」を使う等、首をかしげる描写がある。
    • ストーリー中では『星のカービィ』シリーズのキャラの活躍が目立ち、他のキャラの活躍を奪ってしまっている。
      • 特に今作ゲスト参戦したソニックに関してはネタバレの為詳しくは伏せるが終盤、何の脈絡もなしに唐突に参戦しプレイヤーキャラとして加入する。ちなみにマリオやスネークなどの他のキャラとの絡みは一切ない。 これは亜空の使者のストーリーが終盤まで出来上がってる時期にソニックのスマブラ参戦が決まった為ストーリーに参戦させるのが難しかったためと語られているが「ソニックを参戦させる前提のストーリーにできなかったのか」「もう少し他のキャラとの絡みも見たかった」と残念がる声も多い。
      • また、ソニックだけでなくウルフ・プリン・トゥーンリンクは隠しキャラ的な扱いになっており、これらも他キャラとの絡みがない事もよく挙げられる。
        ウルフに関しては開発期間に余裕が出来たので急遽参戦したという経緯があるためそもそもストーリーに参戦させる予定はなかったとも言えなくはないものの、それ以外のキャラは理由が語られていないので不自然である。特にプリンは既存キャラクターにもかかわらず出番がない。
      • 本作のシナリオを書いたのは桜井氏ではなく『FF7』のシナリオなどで有名な野島一成氏であり*19、彼が桜井氏に対して気を遣いすぎたことが、カービィキャラ中心のストーリーの原因ではないかとも言われている。
        後の『SP』においても、「灯火の星」冒頭ムービーでカービィの優遇が目立っているため、彼一人の問題ではなさそうではあるが…。
      • ただし、野島氏は当初はもう少しほのぼのとしたストーリー*20をプロットで上げていて、一方桜井氏は今以上にシリアスな感じをイメージしていたらしく、それらが折り合った結果がこのようなストーリーになったと社長が聞くで語られている。
  • ドロップ率と難易度の調整不足。
    • 先述のスマッシュプレートで敵をフィギュアにして獲得できるシステムとの兼ね合いか、2Dアクションとしてはやや難しめの調整になっている。
    • プレートを投げる際、モーションが専用のもので投げるのがかなり遅いため、当てるためには工夫が要る。さらに大型の雑魚キャラやボスキャラの場合は体力を減らしてからプレートを投げる必要がある。
    • プレートの出現確率は難易度が高いほど高くなるという仕様になっているため、低難易度でプレイしているとなかなか出現しない。そのため、まともにフィギュアを収集しようとすれば高難易度で挑む必要があるが、その攻略難度は尋常ではない。
      • シール等による性能強化を大前提とした仕様の所為でもあるが、高難易度設定だと道中の雑魚敵の攻撃力ですら馬鹿げている程に高まっており、ちょっとした攻撃を2発程度喰らっただけで即死しかねず、誇張ではなく詰む。
      • 加えて、敵の体力を減らしてフィギュアをゲットするという仕様上、雑魚敵すら最低難度であろうと全体的にHPが多めであり、スクロールアクションで大事な「敵を倒していく爽快感」がイマイチ欠けている。所々に挿入される強制戦闘以外はスルーすることも可能だが、高難易度では敵の移動が非常に素早い為にスピードキャラでないと逃げても追い付かれてしまうことが多い。
    • ボスの1体である「メタリドリー」はストーリーの都合上2分の制限時間があり、低難易度でプレイするとプレートが1つも出ないまま時間切れになってしまうことも珍しくない。
      そもそもメタリドリーのフィギュアの入手自体が他のボスよりかなり難しい。
      • 足場が不安定で非常に戦いにくく、HPが少なくなると攻撃時以外は常に場外にいるようになるので、攻撃してきた時を狙ってプレートを投げる等工夫しないとフィギュア化出来てもフィギュアがステージ外に落下して取れなくなってしまう。
      • また、プレートを持っている間はAボタンの攻撃が出せないのだが、メタリドリーが時折行う「足場を掴んで画面外に叩き付ける攻撃*21」の際に足場上にあったアイテムが強制的に全て無くなってしまうので、プレートを足場に置きっぱなしにした状態で戦うのも困難となっている。
    • ムービーの後はダメージが全回復するのだが、ムービーが入るのが初回のみなので再挑戦の時は回復しない。
  • キャラクターごとの向き不向きの格差が激しい。
    • 足場を飛び移る場面の多さからジャンプ力・滞空力・復帰力の高いキャラが有利で、また雑魚敵やボスとの戦闘では反射技やカウンター技*22を持つキャラも有利であるが、言い換えれば本編中で加入する重量級キャラにはことごとくこれらの長所がないため非常に不利。唯一マシな空中移動性能を持った重量級のデデデは最終ステージの2つ前のステージまで加入しない*23。リザードンも中盤まで加入しない。
      • シールで攻撃力や防御力はある程度カバーできるが、素早さや移動能力は一切強化できないため、鈍重なパワーキャラはますます不利。同じく最終盤まで使用できないクッパとガノンドロフも然り。
      • 特に巨大ダークディディーコングは元々の素早さに加えて一発がいちいち痛いくせに相当なふっとばし力が要求される。そういった場面に限ればパワーキャラの出番*24が全く無いわけでもないが、初回プレイではフォックス・ファルコ・ディディーコングで固定。どうしろと*25
      • 2人プレイ時の2Pキャラは強制戦闘・強制スクロール以外では基本的に落下死しないため、1Pには不向きな重量級キャラを選んでも強みを発揮しやすい。ただし、ストックキャラは1P用・2P用を区別せずに先に死んだ方に割り振ってしまうため、2Pが重量級キャラを使うとしても先発に限られる。

その他の問題点

  • ルール設定(アイテムスイッチとランダムステージスイッチの設定を除く)が保存されないため、一度対戦画面からメニューに戻ると、再びキャラ選択とハンデ設定を行わなければならない。
    • そのため少しの調整し忘れ(対戦方法を変えるなど)の度に一々やり直す羽目になる。
  • ステージ作りで作成したステージのテストプレイ時ではマリオしか使えず、相手キャラも登場しない。このためステージの距離感・サイズ感をつかみづらい。
  • 『メタルギアソリッド』の登場キャラによる任天堂キャラの解説において、マルスの解説の中で本来なら「アカネイア大陸」であるはずの部分が「マケドニア大陸」に間違われている。
    • さらに英語音声では「アリティア大陸」になっている。マケドニアとアリティア、どちらもアカネイア大陸の王国の名前である。わざわざ異なる間違え方をしている辺り意図的なものなのかもしれないが、当の無線に登場するMGSのメイ・リンには「データを間違えるおっちょこちょい」といった設定は一切ない。

総評

『初代』で既にシンプルな面白さを確立しているシリーズの為、根幹の面白さは健在で評価点は多いが、「最後の切りふだ」「亜空の使者」「オンライン対戦」といった本作の目玉要素が結果的に賛否を分けるものになってしまった。
ゲーム性が『DX』でほぼ完成していたために目新しさに欠ける事、そして『DX』で要求されていた改善があまり見られず、逆に対戦型ゲームとして運要素が激しい部分が増えたなどといった点について不満の声も上がっている。

もともと開発側は本シリーズを「アイテムや運要素の入り乱れた、多人数で楽しめるアクションゲーム」として開発していて、やり込みの差が如実に結果に表れてしまう(即ち、格闘ゲーム寄りの)『DX』からパーティーゲーム寄りのコンセプトへ戻すような調整が行われた。
これが今作の不評要素の多くを占める原因になってしまったが、売上が多い上にプレイヤー層の幅が非常に広いことから、相反する要素を両立し誰もが納得する出来にすることの難しさは想像に難くないため同情の声も少なくない。
結果「格ゲーとしてのスマブラ」を好む一部の層からは不評だったものの、パーティゲームとして割り切れる層や、アイテムやギミックなど全てを駆使して戦える強者にはこれ以上なく楽しめる作りである。

また今作の調整や新要素によって、世間一般からは高い評価を受けているのも事実である。*26
カジュアル層を意識したゲーム性に賛否こそあれど、実際問題として売上は『DX』を遥かに上回っており、より多くの層にスマブラを認知させた功績は大きい。


その他・余談

  • 「亜空の使者」のストーリー解説が公式サイトに掲載されている。
    • セリフが存在しないため、ゲーム内の情報だけでストーリーを把握するのは困難。クリア後に閲覧すると良い。
  • 操作性の観点から本作発売直後はGCコントローラの価格が高騰し、GC本体よりもコントローラの価格のほうが高くなるという珍事が起こった。
    • そうした影響を受けてか、本作の発売の3ヶ月後にGCコントローラが再販。カラーはWii本体に合わせて白になっており、更にWiiの操作はリモコンによる無線が中心であることからコードが1mから2mに伸びた。
  • 二層ディスクを初採用した作品で、かつBGMを圧縮して大量に詰め込んだため*27、『DX』と比較するとロードが若干遅い。また、これが原因で読み込み不良を起こすトラブルが発生する事もある。
    • 報告ケースは多数ではないが、レンズのホコリやヤニ付着による問題が大半を占めていた。当時はWii用のディスククリーナーが発売されておらず、度合いにもよるがWii本体を任天堂に送らざるを得ない状況だった。その後クリーナーを用いて自宅でも手軽にクリーニングできるようになったとはいえ、頻発するようでは商品として問題がある。
    • 余談だが、この読み込み不良の問題は『METROID Other M』や『戦国無双3』等、他の二層式DVDソフトにも共通する。
  • 『桜井政博のゲームについて思うことX』において、実は『伝説のオウガバトル』『戦場のヴァルキュリア』の作曲者・崎元仁にも公式HPに2回も音楽の依頼をしていたのだが、スパムメールと間違えて流してしまい参加出来なかった経緯があった。
    • 後日の対面で崎元が「参加したかった」という事を語っていた。
  • 『桜井政博のゲームについて思うことX』と『PRESS START 2010 -Symphony of Games-』において、音楽担当の古代祐三の「メインテーマ(ゼルダの伝説)」は開発スタッフのゲーム仕様伝達のミスと古代氏が遊んでいた『DX』の設定時間が5分だった為に、完成品が5分というロングバージョンであった。流石にスマブラゲームとの相性が悪い為に、短縮された。
    • しかし2010年に行なわれる『PRESS START 2010 -Symphony of Games-』において、この5分間バージョンが演奏される事が決定した。ちなみに「メインテーマ(ゼルダの伝説)」自体、多くの作曲家が畏れ多くて誰も選ばなかった為に、当初から狙っていた古代氏が即決定となった。
  • 『電撃PlayStation』2008年3月28日号、緑川光の「ターゲット・ロックオン!!」において、今作品では緑川氏に声のオファーが無くマルスが削られたと思いへこんでいたが、発売後ネットの情報でマルスがいる上に自分の声だと解り即行で『X』を購入し、参戦を喜んだというエピソードがあった。
    • というのも、今作品のマルスの声は『DX』時に収録したバンク音声であり、既にクオリティが高く再録の必要性が無かったことによる。またサイボーグ忍者のボイスも故・塩沢兼人氏のバンク音声を使っており、今作では「ライブラリー出演」という扱いになっている。
  • スーツを脱いだサムスは本作で「ゼロスーツサムス」と名づけられたが、後に公式にこの名称が逆輸入されている。
  • 2020年1月19日に公開された「ほぼ日刊イトイ新聞」のインタビュー記事で本作の開発経緯が語られている。
  • 本作は『星のカービィシリーズ』に先駆けて、カービィがデデデとメタナイトをコピーできる初の作品になった。内容自体はトルネードと同じだが