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チョコボレーシング ~幻界へのロード~ - (2015/09/24 (木) 17:57:33) の編集履歴(バックアップ)


チョコボレーシング ~幻界へのロード~

【ちょこぼれーしんぐ げんかいへのろーど】

ジャンル レーシング
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 スクウェア
発売日 1999年3月18日
定価 6,090円
廉価版 PS one Books:2001年12月20日/2,500円
配信 ゲームアーカイブス:2009年2月20日/600円
分類 良作
ファイナルファンタジーシリーズリンク


概要

特徴

+ レーサー紹介
  • チョコボ
    • お馴染み主人公、緑のスカーフを身に付けたチョコボ。自身の足ではなくシドの開発した「ジェット・ブレードCR」(足に直接つけるローラーブレードのようなマシン)でレースに参戦。
    • 主人公らしくスタンダードな性能。固有アビリティは「ダッシュ」。
  • モーグリ
    • 青いマフラーをしたモーグリ。従来のシリーズより狡賢い性格になっており、一人称も「ボク」。シドがやっつけで開発したスクーター「モグ・スルーR2」でレースに参加。
    • チョコボより少しスピードが遅いが軽快な動きと小さい当たり判定が特徴な軽量級。固有アビリティは「はばたき」。
  • ゴーレム
    • 村の出口を守る門番。頑固だが純粋な性格。マシンは「ロックルーザーV8」。
    • いわゆる重量級。アビリティは「グリプル」。
  • ゴブリン
    • ミスリル鉱山を根城にしていた盗賊。マシンは「ゴブトロッコH4」。
    • 軽量級だが、スピードに優れる代わりグリップがあまり良くない。アビリティは「ぶんどる」。
  • 黒魔道士
    • まよいの森にある薄暗い「黒の館」で一人研究を続ける魔道士。無口でほとんどしゃべらない。空を飛ぶ「魔雲」に乗ってレースに参戦する。
    • 飛行型としては最高速に優れる代わりに加速とグリップに欠ける。そのアビリティは「魔石アップ」。
  • 白魔道士
    • 『チョコボの不思議なダンジョン2』のシロマと姿は似ているが、容姿や設定は異なるほか性格もややきつくなっている。「ホーリー・カーペット」で参戦。
    • 黒魔道士に比べ、軽快な動きが特徴。アビリティは「バリア」。
  • デブチョコボ
    • 名前のとおり太った食いしん坊の白いチョコボ。関西弁で喋る。マシンは「DEV・トライシクル」。
    • 加速は遅いものの、非常にグリップが強く安定感がある重量級。アビリティは「魔石あずかり」。
  • ベヒーモス
    • グルグ火山に生息する魔獣。幻獣王の命によりかけらの1つを守護していた。マシンはキャタピラ装甲車のような「ベヒーメタル99式」。
    • 加速に長けた重量級。アビリティは「突進」。
  • バハムート
    • 幻獣王であり、最終ボス。封印された幻界から世界の未来を見つめている。マシンに乗らず、自身の翼で飛行する。
    • ボスキャラらしく最高速・加速共に最高レベル。アビリティは「メガフレア」。
  • スコール
    • ファイナルファンタジーVIIIよりゲスト参戦。マシンは「テンペスト」。*1
    • 最高速はバハムート以上だが、その他の能力が低いという極端な性能。アビリティは「ガンブレード」。
    • 尚、スコール及び後述の隠しキャラはエディットが不可能。

操作

基本的にはマリオカートとほぼ同じ感覚の操作が可能だが、以下のような違いがある。

  • 常時浮遊特性のあるキャラクターの存在
    • オフロード地形による摩擦効果を受けず、一部のトラップ効果を無視できる。
    • それと引き換えに、大ジャンプの着地後や、一部地形では操作がしづらくなる。
  • ドリフトが非常に簡単。
    • コーナリング中にブレーキボタンを押すだけでよく、初心者でもドリフトを駆使した走りが可能である。
    • そのぶん、一部のコースはドリフト習得前提の難易度である。
  • スピンターボ
    • 上級者向けのテクニック。
    • 長時間ドリフトを続けるとマリオカートのようにスピンしてしまうが、このスピンで一回転した後にアクセルを入れると、その方向に急加速する。
    • わざとスピンしてスピンターボを使った方が速く走れる場合が多いが、狙った方向に進むのは難しく、下手すればあらぬ方向にコースアウトしてしまう危険性もある、ハイリスクハイリターンなテクニック。
      • 更に、ドリフト状態で一直線に走行する「直線ドリフト」というテクニックもある。上手く直ドリからスピンターボに繋げられれば更に速く走れるが、狙った角度に直線ドリフトするのは難しく、操作を誤れば壁に激突してしまいやすい。

魔石とアビリティ

  • マリオカートのアイテムに相当する「魔石」。
  • 「ファイア」「ブリザド」「サンダー」「ヘイスト」「ミニマム」「アルテマ」「リフレク」「死の宣告」の8種類。
    • 多くのものは同系統のものを連続獲得することで魔石同士が合体してパワーアップし、最大3段階にパワーアップする。
      • 例えば前方に炎を飛ばす「ファイア」の魔石を複数個集めると、「ファイア→ファイラ→ファイガ」というシリーズお馴染みのランクアップとなる。
      • 「死の宣告」と「リフレク」は同種を取ってもランクアップしない。
    • 一度に持つことができる魔石は最大3個まで。ただし、上位魔法の魔石は合成された状態でも個数分カウントされる。
      • 例えばファイラは見た目は1個だが、実際にはファイア2個分の扱いのため、この段階で所持できるのはもう1つまで。つまり、最高ランクのガ系魔法を持っていると他に魔法を所持できない。
      • これに伴い、魔石は基本的に拾う前になんの種類か確認できるようになっている。ただし、コース上ではランダムにあたる「?」の魔石も見られる。
    • 最高ランクまで上げるのは大変だが、その分威力は申し分なく命中もほぼ確実になる。
      • ただし、使うと一定時間攻撃を反射する「リフレク」の魔石もある。最高ランクの攻撃魔法にもいくつかを除いて通用する(一部は防御するのみ)ため、迂闊に使うと自分が喰らう羽目になる。
    • また、魔石を持っている相手に後ろからぶつかると、その魔石を奪い取ることができる。地味に重要なテクニックである。
+ 各魔石紹介
  • ファイア
    • ファイア:前方に火の玉を飛ばし、当たった相手をクラッシュさせる。弾速は遅い。
    • ファイラ:順位が一つ上の相手を狙って、ホーミング性能を持つ火の玉を撃つ。弾速も速くなっており、ほぼ確実に命中する。
    • ファイガ:上の順位のキャラ全てを順番にホーミングする火の玉を撃つ。当たると大クラッシュさせる。
  • ブリザド
    • ブリザド:踏むとスリップさせる効果を持つ氷のトラップを1個後方に設置する。飛んでいるキャラには無効。
    • ブリザラ:ブリザドと同じ氷のトラップを7個一度に後方にばら撒く。
    • ブリザガ:相手プレイヤー全てを凍結させて操作不能にして、大クラッシュさせる。リフレクの魔石やバリアが無い限りは回避不可。
  • サンダー
    • サンダー:相手プレイヤー全てに雷を落とし、スピンさせる。
    • サンダラ:相手プレイヤー全てに雷を落とし、クラッシュさせる。
    • サンダガ:相手プレイヤー全てに雷を落とし、大クラッシュさせる。
      • いずれも急激な方向転換や加速を行えば何とか回避は可能。パワーアップするごとに回避はより困難になる。
  • ヘイスト
    • ヘイスト:1秒ほど加速する。アビリティの「ダッシュ」に近い性能。
    • ヘイスラ:2秒ほど加速する。
    • ヘイスガ:3秒ほど加速する。
      • いずれも加速効果は同じで、持続時間のみ変化する。また、実際には一定の速度に変化させてキープする効果のため、最高速度が元々早いキャラの場合は逆に減速する。
  • ミニマム
    • ミニマム:相手プレイヤー全てを小さくしてスピードをダウンさせる。
    • ミニマラ:ミニマムよりさらに小さくする。スピードダウン効果もアップ。
    • ミニマガ:ミニマラよりさらに小さくする。スピードもかなり遅くなり、相手に接触すると踏み潰されて大きなロスとなる。
      • いずれもバリアやリフレク等で防御しない限り回避は不可能。また、重ね掛けが可能。例えば、ミニマムで小さくなっているところにさらにもう一度ミニマムの効果を与えると、ミニマラ1回分と同じ効果を与えることができる。最大で3段階目=ミニマガ相当まで。
  • リフレク
    • 使用すると一定時間バリアが張られ、魔石による攻撃を一度だけ防ぐことができる。さらにサンダー系、ブリザガ、ミニマム系、死の宣告、アルテマ系は相手に跳ね返すことができる。
      • 持っているだけでも、攻撃が来た瞬間に自動で効果が発動する。この魔石が登場し始めると、反射が怖くてバリアでもなければうっかり最上位魔法を使用できない。
  • 死の宣告
    • 1つ前の順位のプレイヤーに死の宣告を与え、10カウント後にクラッシュさせる。こちらも防御しない限り回避不可。ただし、カウントダウン中に他のプレイヤーに体当たりすることでそのままなすりつけることができる。
  • アルテマ
    • アルテマ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、スピンさせる。
    • アルテラ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、中クラッシュさせる。
    • アルテガ:相手プレイヤー全てに光の矢を落とし、大クラッシュさせる。
      • ストーリーモードをクリアすると通常コースにも出てくるようになる魔石。ただし、出現率は低い。
      • サンダー系に似た効果を持つが、魔石を使用してから発動するまでに数秒時間がかかることと、光の矢が回避不可能という違いがある。
  • ?(ランダム)
    • 黒塗りに「?」の文字が描かれた魔石。上記の魔石からランダムで1個獲得する。
  • キャラクターセレクト後、プレイヤーは「アビリティ」を選択することができる。
    • 時間経過で回復するゲージを消費して発動する、特殊能力の位置付け。
    • 効果は「ダッシュ」「グリップ力アップ」などの基本的なものから「相手からの魔石攻撃防御」「相手から喰らった魔石を自分のものに」などの受身なもの、「持っている魔石を1ランクアップ」といった、自動で発動するタイプもある。
      • 各アビリティの性能差は、アビリティが再使用出来るようになるまでのインターバル時間「AGS」によって差別化されている。
      • 中には「AGSは非常に遅いが、他のキャラ全員を強制クラッシュさせる(回避不可)」という、とんでもないものもある。
    • 基本的にCPUが使うアビリティはキャラクターごとに固定されている。
      • 例えばチョコボなら「ダッシュ」、モーグリなら「はばたき」など。
+ 各アビリティ紹介

CPUが使用するアビリティは固定されているが、プレイヤー操作時は任意に選ぶことができる。ただし、ストーリーモードでは仲間にしたキャラの分しか使用できない。

  • ダッシュ
    • チョコボが使用するアビリティで、ストーリーモードで最初に使えるアビリティ。3秒ほど加速するが、その分グリップ制御が難しくなる。
  • はばたき
    • モーグリのアビリティ。羽が生えて浮遊状態になり、悪路や地上のトラップの効果を無視することができる。
      白魔導士や黒魔導士など、最初から浮遊しているキャラが使っても(多少のファイア系回避効果以外は)意味がないので注意。
  • グリプル
    • ゴーレムのアビリティ。一定時間グリップ力がアップする。グリップ性能の低いゴーレムやベヒーモスで使用すると効果が大きく実感できる。
  • ぶんどる
    • ゴブリンのアビリティ。他のキャラが持っている魔石をランダムに奪い取る。奪えなかった場合でも、ランダムで魔石が1個手に入る。
      パワーアップした魔石を奪い取ることができれば大逆転のきっかけが作れる。最上位まで強化した魔法を奪われると泣くしかない。
  • 魔石アップ
    • 黒魔導士のアビリティ。アビリティゲージが溜まると、自動で持っている魔石をパワーアップさせる。
    • 複数種類の魔石を持っている場合は、後に取った方の魔石に効果が適用される。既に最大値までパワーアップした魔石を持っている場合、その魔石を使用して新たな魔石を取得してから効果が発動する。
  • バリア
    • 白魔導士のアビリティ。バリアを貼り、魔石による攻撃や、「ぶんどる」「突進」といった一部のアビリティによる攻撃を無効化する。無効にできる回数は一回だけだが、効果を受けるまではバリアが永続する。
  • 魔石あずかり
    • デブチョコボのアビリティ。アビリティゲージが満タンの状態で魔石による攻撃を受けると、受けた攻撃と同じ魔石を貰うことができる。高レベルの魔石の攻撃を受ければ、その分、同じレベルの強力な魔石を貰って反撃することが可能。
    • 例外として、ブリザラで設置された氷で貰えるのはブリザドの魔石なので注意。
  • 突進
    • ベヒーモスのアビリティ。ダッシュを行い接触した相手をスピンさせる。スピンしている相手に当てれば大クラッシュさせることもできる。
    • 効果の継続時間はダッシュよりも短いが、ゲージの溜まる時間はダッシュよりも早い。
  • メガフレア
    • バハムートのアビリティ。ストーリーモードをクリアすると使用可能になる。アルテガの魔石と同等の効果を持ち、1発に付き他のキャラ全員を大クラッシュさせることができる。
      必ず相手に命中する上、バリアやリフレクの魔石等でも防御できない強力な攻撃アビリティだが、高威力と引き換えにゲージの溜まる時間は遅い。
  • ガンブレード
    • 隠しキャラ・スコールのアビリティ。ストーリーモードで一定条件を満たすと使用可能になる。
    • 1位になるまでスピードとグリップ力が向上し、抜いた相手を斬ってクラッシュさせる効果を持つ、逆転効果を持つアビリティ。
    • ただし、ゲージの溜まる速度が他のアビリティと比べはるかに遅く、ほぼ1レース中に1回しか使用できない。また、発動中に大クラッシュしてしまうと効果が消失したしまうため、使いどころが重要。
      1位の状態で使用すると、スピードとグリップ力アップの効果が一瞬出るだけで終了する。

ストーリーモード

本作のメインのモード。『チョコボの不思議なダンジョン2』で登場した面々により繰り広げられるストーリー。
ただし、キャラクターの設定やストーリーが異なっているため、『2』とは世界観の繋がりは無い。

  • ストーリーデモは飛び出す絵本のような形式となっており、1話毎に本が開かれ、場面が切り替わる際にページがめくれていく。
  • ストーリーモードのレースでは、プレイヤーが選んだキャラとライバル・仲間キャラを交えて最大6人で同時に走る。ライバルキャラより上位なら勝利となり次の話に進む。
    • ライバルキャラに勝つとそのキャラとアビリティが次の話から使用できるようになり、コース上に出現する魔石の種類も話が進む毎に増えていく。
  • ストーリーモードをクリアすると、好きなエディットキャラを1体作成出来る「エディットモード」に入る。
    • エディットするキャラを選んだ後、名前を入力してカラーを変更したり、ストーリーモードの成績に応じて得られたポイントを使ってパラメーターのカスタマイズが可能。
      『チョコボスタリオン』のような本格派ではないが、ストーリーで入手できるポイントを消費して最速のキャラを目指すという、既存のレースゲームにありそうでなかったモード。
    • ポイントはコンティニューしなかったり、各コースを既定のタイムより速くゴールできるかどうかで高くなる。ポイントの最高点は100。
    • カスタマイズできるパラメーターは「加速」「最高速」「グリップ力」「ドリフト」「AGS」の5種類。各パラメーターに最大20ポイントまで点数を割り振ることができる。
    • テスト走行で性能を確認することもできるので、悪いバランスのまま完了してしまうことがない。
    • 「ストーリーモードを100点でクリアして、全能力20ポイントのマシンを作れば最速」というわけでもない。最高速を上げすぎるとグリップが最高でもまともに曲がれなくなる等バランスが重要なので、セッティングのバランスは意外と奥が深い。
  • 2周目のクリアでは、エディットモード終了後にある隠しキャラとのレースに突入する。
    • このレースには上記のエディットモードで作成したキャラクターで挑むことになる。さらにこのレースで使用される隠しコースがヘアピンやクランクが満載の高難度コースなので、出来る限り高い点数を取って、最高のマシンで挑みたい。
      • 勝利すると、この隠しキャラクターとコースが解禁となる。

評価点

  • 熱いデッドヒートが楽しめるレーシング。
    • 魔石、アビリティ共に性能はかなり強力で、上手く使えばいかなる状況でも逆転の可能性を持つ。CPUもパワーアップ魔石をしっかり使ってくるので、決して油断はできない。
    • ドリフトなしでは突破できないコースもあるが、操作は非常に簡単なので慣れれば初心者でも簡単にドリフトができるレーシングゲームとなる。
    • キャラクターだけでなく、所持アビリティの組み合わせも考える必要がある。この時点ですでにレースは始まっているのである。
      • 例えば、常に飛行している白魔道士・黒魔道士などは障害物を飛んで回避する「はばたき」は無意味。普段より少し高く浮けるがやっぱり無意味。
  • レーシングゲームには珍しく、ストーリーモードがある。
    • 本家FFシリーズほどの重厚さこそ無いが、「クリスタル」の設定を基にしており、絵本風の演出も相まってどこかほんわかした雰囲気のある、ファミリー向けのシナリオである。
  • 隠しキャラクターがかなり多い。
    • 初期から使用できるのはチョコボシリーズ、特に『不思議なダンジョン』シリーズに登場したキャラクターやモンスター達だが、ストーリーモードのクリア回数に応じて次々と隠しキャラクターが登場する。
+ 隠しキャラクター(ネタバレ)
  • 隠しキャラには『ファイナルファンタジーVIII』の「スコール」「ムンバ」や『ファイナルファンタジーVII』の「クラウド」を始めとして、FFシリーズの常連「サボテンダー」、『ファイナルファンタジーIII』の「インビンシブル」、『チョコボの不思議なダンジョン2』の「シドタンク」、『ファイナルファンタジーII』からは「初代チョコボ」という名前でFFシリーズ初登場時のチョコボが登場する。
    • 「ムンバ」や「初代チョコボ」は自分の足で走っているが、その性能自体はチョコボに近い。
      そんな中で「サボテンダー」も何故か自分の足で走っており、これが非常に遅い。
    • 対して真逆の性能を持つのが「インビンシブル」で、こちらは制御ができない程に異常に速い。加速・最高速性能MAXのエディットキャラでも到底敵わないスピードと浮遊特性を持ち、段差があろうものならそのまま空中へとかっ飛び、全力で壁に激突したりコースアウトしていく。
      さらにドリフト性能が0なのでドリフトしようとすると即スピンする上、スピンターボやアビリティ、魔石等で加速しようとすると逆に減速するというかなり強烈な性能をしている。
  • さらにFFシリーズ以外からも、『パラサイト・イヴ』の「アヤ」*2と、『とびだせ大作戦』の「ジャック」が登場。
    • 『とびだせ大作戦』はスクウェアから1987年にファミコンのディスクシステム用に発売されたソフトで、ジャックはそのゲームの主人公。
      かなりどマイナーな作品からの参戦であり、「誰だコイツ?」と首を傾げる人が多いだろう。おまけに自分の足で走るため異様なほど速度が遅いということもあって、完全にネタキャラである。ほぼ同じ性能のサボテンダーとレースならぬ「かけっこ」に興じてみるのも、一つの楽しみかもしれない。
    • ちなみに、自分の足で走っているキャラクター達は全員ドリフト可能。一体どういう仕組みなのだろうか……?
  • BGMは過去のFFシリーズの音楽をアレンジしたものが中心で、いずれも良曲。テーマソングの作曲も含め伊藤賢治が担当している。
    • 特に、最初のコース「シドのテストコース」のBGMはおなじみ「チョコボのテーマ」のアレンジで人気が高い。
    • また、ストーリーモードクリア後のスタッフロールで流れるEDテーマ「心のたからばこ」も名曲としてファンに人気。歌い手は『木綿のハンカチーフ』で有名な歌手の太田裕美。

問題点

  • キャラがやや小さく、スピード感に欠ける。
  • 「スコール」「バハムート」以外の隠しキャラはオマケ扱いのため顔グラフィックがなく、優勝画面でも「?」と表示されてしまう。
  • キャラクター数に比べてコースは「8コース+隠し2つ」とやや物足りない。
  • 隠しコース「幻界」が他のコースと比べて飛び抜けて難しい。
    • ヘアピンカーブが連続するにも関わらず、柵が一切なく転落率が高い。初見プレイや、初心者を交えてのプレイでは地獄を見ることになる。
    • あまりに難易度が高かったためか、海外版では随所に柵が追加されている。
    • 一応転落することがあるステージはこの他にも「ハングリーランド」と「グルグ火山」の2つがあるのだが、ハングリーランドは道幅が広いおかけで転落することはほぼ無い。
      「グルグ火山」もコース中の3割近くの範囲が転落の危険性があるため難易度は高いが、結局他のコースと幻界の間に位置する難易度のコースが実質これ1つだけなのは流石に少ない。
      • ストーリーモードでも走ることになるが、グリップ力の高いデブチョコボを使用すると比較的安定した走りができる。
  • 一回のレースの参加者は最大6名。こちらも少なく感じてしまう。
    • メガフレアやリフレクなどの容赦ないアビリティと魔石の応酬があるため、人数が多過ぎるとゲームバランス上混沌としたことになると思われるためか。
  • 「ドリフト」のパラメータの意味があまり無い。
    • ドリフトの値が高いほど、ドリフトを開始してからスピンしてしまうまでの時間が長くなり、長時間ドリフトできるようになる。
    • ただし、本作におけるドリフトは「コーナーのきつさに応じてブレーキボタンを小刻みにチョン押しする」のが基本であり、長時間のドリフトはコントロールが難しいうえスピードも落ちてしまう無価値な行為なのである。
    • スピンターボを狙いやすくなるという利点もあるので、ドリフトの値は少しあれば十分。
    • このため、エディットモードでのポイントは85~90点あれば十分であり、100点満点を取る意味があまり無い。
      • もっともそのおかげで、運要素の強いストーリーモードで好成績を達成する負担が軽減されている面はある。
  • パワーアップ魔石「ブリザガ」の異様な強さ
    • ブリザド・ブリザラは「スリップするトラップを背後に作る」という受け身な効果で大して強くは無いものの、ブリザガになると性質が全く違う攻撃特化の魔石となる。
      その効果は壁に当たるか一定時間スリップさせ、終了後に大クラッシュさせる。さらに判定発生時間は1Fで必中と、本作で最強クラスの攻撃性能。
      殆どの攻撃魔石の最高ランクは共通して「全ライバル車を大クラッシュさせる」効果になるが、スリップ効果まで併せ持ち、その上必中なのはブリザガのみ。スリップしてしまうとコースから外れるのは必至、下手をすればコースアウトやジャンプ台から落下してしまう可能性すらある。
      さらにブリザドの魔石はかなり集めやすい。ファイアやサンダーの魔石と同じくらいよく出現する。
    • 魔石攻撃には跳ね返されてしまうリスクが存在するが、予めリフレクを持っておくかバリアを使うかしか無く、判定発生時間や収集のし易さ故にゲージ増加速度の遅いバリアでは守りにくい。
    • 唯一の欠点といえば、パワーアップの必要があるため即効性に欠けることぐらいか。3段階目のブリザガまでじっくり育てない限りは大した脅威にはならない。
      このため、アビリティ「魔石アップ」「ぶんどる」「魔石あずかり」など、魔石を育てやすいアビリティと相性が良い(特に魔石アップ)。
    • クラッシュ系のタイムロスは意外と長く、スリップによるロスまで含まれるブリザガに至ってはワザとコースアウトした方が早く復帰できる程である。
  • 対して、最強の魔石と言われている「アルテマ」の強さが出現率の低さとの釣り合わない。
    • アルテマ、アルテラの強さはブリザド、ブリザラを大きく上回るがガ魔法になるとその差は歴然で、完全劣化としか言えないような性能になる。
      • 魔石の出現率が低くて集めにくい上、性能はブリザドに次いで集めやすいサンダー系統と酷似している。一応サンダー系とは違って必中だが…
  • 一部のアビリティが冷遇されている。
    • アビリティ「ガンブレード」
      • ゲージが満タンになると、自分が1位になるまで高速化し、キャラを追い抜く際にも攻撃判定が発生するという、逆転要素の強い一見強力なアビリティ。
      • しかし、強い攻撃を受けて大クラッシュしてしまうと効果が消失することや、ゲージの増加速度が非常に遅いために、大体1レースに1回しか発動できないという難点がある。
      • また、速度が上昇するとはいえダッシュやヘイストのような急加速ではない。短いコースではゴール直前でやっと溜まったはいいが、思ったより速度が出ず逆転できないこともある。
      • 高レベルの魔石による攻撃は回避が非常に困難であり、大クラッシュされやすい。リフレクの魔石を持っていたとしても、アビリティ「メガフレア」は防げない。
      • 「メガフレア」もゲージ上昇速度は遅いが、ガンブレードよりは速くゲージが溜まるため、メガフレアの使用後を狙って使うという方法もある。結局魔石攻撃対策の難点が残るが…
    • アビリティ「はばたき」
      • 使うとわずかに浮遊状態になれるのだが、その効果はブリザド・ブリザラの上を通っても回避できる、ファイア・ファイラを避けられる(ファイガは当たる)、コース外でも摩擦の影響を受けない、程度。しかも後者は加速系アビリティでも代用可能。
      • それ以外は別に浮いているからといって障害物を避けられるわけでもなし、コース外の穴には問答無用で落下するし、地形によっては常時浮遊キャラ同様に操作しづらくなってしまう。
      • 上述の通り、元々常時浮遊特性を持っているキャラクターにとっては(ファイア系回避以外)そもそも使う意味がほぼ無い。その他のキャラも別のアビリティを選択した方がいい程の地雷アビリティと化している。
    • はばたきが弱いのはストーリー上最初に手に入るアビリティ(最初から持っているダッシュを除く)であり、そのはばたきを所有するライバルとの一騎打ちになるためあまり強すぎると序盤から高難易度になってしまうのを避けるため、とも考えられなくはない。

総評

『マリオカート』の亜流、と言われれば確かにその通りであるのだが、独自の要素もきちんと組み込んでおりレースゲームとしての完成度は決して劣るものではない。
アビリティ、魔石による一発逆転的な趣が強い一方で、ドライビングテクニックも要求されるスリリングなレーシングを楽しめる。
スクウェア製のレーシングゲームでは最も成功した作品と言えるだろう(他、スクウェア製のレーシングゲームにはレーシングラグーンがある)。

その後

  • 『チョコボスタリオン』『ダイスDEチョコボ』と共に3本セットになった『チョコボコレクション』として再発売された。
    • CDのイラストや説明書などが違うのみで、中身のゲーム内容そのものには変更がないため、単品よりコレクションの方がお得。
  • ゲームアーカイブスでも配信が行われている。PS3でプレイするならば問題ないが、PSPでは2人プレイができないことに注意が必要(アーカイブス配信作品すべてに言えるが)。
  • 2010年6月にニンテンドー3DSの発表に合わせて新作『チョコボレーシング3D(仮)』が発表され、同年10月にはスクリーンショットが公開されたのだが、その後しばらく続報は無く、2013年10月に残念ながら開発中止の旨が発表された。