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ポケモンバトルレボリューション - (2016/03/06 (日) 13:14:53) の編集履歴(バックアップ)
ポケモンバトルレボリューション
【ぽけもんぱとるれぼりゅーしょん】
ジャンル
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ポケモン3Dバトル
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対応機種
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Wii
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発売元
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ポケモン
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販売元
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任天堂
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開発元
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ジニアス・ソノリティ
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発売日
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2006年12月14日
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定価
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5,524円(税別)
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判定
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なし
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ポイント
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新ポケモンのモデルの出来が良い 旧ポケモンのモデルは使い回し CPU頭悪し 1人プレイには向いていない 対戦ツールとしては大ヒット
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ポケットモンスターシリーズ関連リンク
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概要
DS版ポケモン対応の対戦ツール。今回はストーリーはない。ポケトピアという所で各コロシアムをクリアしていく。Wi-Fiに対応している。
GCで出たポケモンというより、N64で出た『ポケモンスタジアム』シリーズに近い。
評価点
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Wi-Fiでランダムマッチング対戦ができる。発売当時においてランダムマッチができたのは本作のみ。
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2014年5月20日にWi-Fiサービスは終了。現在は利用不可。
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グラフィックは使い回しが多いが、新規に作られたポケモンのグラフィックはかなり出来がいい。また技のエフェクトも凝っておりWiiのゲームとしてはトップクラスと言えるほど。背景のグラフィックもなかなか。
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特に炎や水のエフェクトは「これぞ次世代機」と言えるハイクオリティである。とにかくリアル。
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使い回しが見られるのはこのエフェクトやグラフィックのせいで開発時間が足りなくなってしまったからとも推測できる。
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また下記のようにエフェクトやモーションを無くしたことによって戦闘のテンポを高速化した事は評価できる。
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ダブルバトルで、トレーナーがポケモンをまとめて出すようになった。
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地震などの全体攻撃は複数のポケモンにまとめてダメージが入るようになった。2体同時にダメージを与えるエフォクトは迫力満点。
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DS版だと状態異常や自然回復が重なったときのテンポは非常に悪かった。今作ではそのようなエフェクトは全部短縮されている為解決された。
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技を外した場合、モーションすらしないため技名が出た瞬間結果がわかるのもテンポ向上に一役買っている。
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逆に言えば、「攻撃側の技モーション→命中or失敗」とならないため、そうであった場合に比べると緊張感があまりない、ということであるとも言えるが…
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バトル中の実況が復活。
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声優は堀内賢雄氏。64版と比較すると実況というより解説に近いが、バトルを盛り上げてくれる。数もかなり多く、全てを網羅するのは困難。
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堀内氏の実況は、テンションの上下が見所で、特に捨て身系の技や使用後1ターン動けなくなるデメリット技で敵を倒した時の実況は必聴。
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ただし実況のクオリティは良いのだが、反応する技の種類は若干謎な部分もある
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DSをコントローラーとして使う対戦方式があり、この場合ポケモンスタジアムと違いどのボタンに技や控えポケモンがいるか忘れて確認しても相手に見られることがなくなった。
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入力方式もDSで対戦するのと全く変わらない入力方法でできるため、違和感なく対戦できる。
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自分が対戦するために代わりになってくれるキャラクターに喋らせることができるメッセージの種類が非常に豊富。もちろん喋らせないことも可能。
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対戦やバトルなどで稼いだポイントを利用してDS版ポケモンで使える便利な道具と交換できるという仕組み。これにより一層バトルの重要性、必要性を高めることに成功。
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事実この仕組み、更にはマイナーチェンジ版の『プラチナ』効果もあってかWi-Fi対戦は好評だった。
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対戦時にレベル50オンリーの対戦にそれ以外のポケモンを出しても対戦時に自動的にステータスなどがレベル50まで調整されるようになった。
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これによって育成の際にいちいちレベルを50に調整する必要がなくなり、対戦準備の手間が簡略化されたり、誤ってレベル51以上に上げてしまっても対戦に出せるようになったのはもちろん、レベル50以降にしか覚えないわざのあるポケモンを、そのわざを覚えさせて対戦に出せたり、捕まえた時点でレベル51以上のポケモンも使えるようになった。
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一部の改造ポケモンは弾かれる。不自然な能力値のポケモンは出られない。
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ただし、基本的に能力値以外では判断しておらず、『プレシャスボールに入ったスターミー』など確実な改造産でも通ってしまう。
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BGMが良い。『ポケモンスタジアム』と違いシリーズのアレンジではなく完全なオリジナルだが成功している。
賛否両論点
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Wi-Fiのランダムマッチではルールが1つしかない。
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その為使用ポケモンの制限がなく、禁止伝説をフル投入したパーティとも当たりやすい。
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ただし、同一のポケモン6匹や同一の道具を使うといったパーティも組めたため、自由度の高さを評価する声もある。
問題点
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GC版のポケモンと同じく、また一部のポケモンのグラフィックを64版から流用している。
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Wiiのゲームなのに64から流用している。使いまわし自体はそこまで珍しいものではないのだが、これほど古いゲーム機のグラフィックを流用するのはかなり珍しい。
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しかもグラフィックだけ流用しているのかと思いきや、待機ポーズや倒れ方まで流用しているポケモンまでいる。
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一応、一部のポケモンはグラフィックにアレンジがかかっている。
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しかし、それでもこのグラフィックが違和感をほとんど感じさせないほどゲームによく馴染んでいるのは、それだけ64版のポケモンのグラフィックが良く出来ていることの裏返しであるとも言える。
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パンチなどの接触攻撃を行う際の動きが変。
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敵の目の前までジョギングのような速さでエッサホイサと走って行き、棒立ちの敵に大振りのパンチやキックを繰り出す。
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鳥ポケモンなどもとても飛んでいるとは思えない速度で接近し、急に勢いをつけて体当たりする。
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恐らくモーション流用のせい。前作までは待機場所でパンチなどのモーションを行うと敵が衝撃波の様なものでダメージを受けた。
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『ポケモンスタジアム』シリーズにあったミニゲームのようなバトル以外の要素が少ない。
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『ポケモンスタジアム金銀』においてはミニゲーム・資料室・チュートリアル・模様替え・通信交換・ポケモン&アイテム保管・GBビルといった要素が搭載されている。特に道具の保管が出来て誰でも自由に出し入れできる「カラーケース」「メタルケース」は遊びこむ層に重宝されており、GBA~DS世代でも出現が強く望まれたほどだった(現在はアイテムの種類が多く、しかも別のカートリッジに写す際にはポケモン交換の手間が必須なのでスムーズとはいえない)。
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一応、こちらでもトレーナーのコスチュームを変えたり、アイテムをDS版のカセットに配信したり、チュートリアルを見たりすることができるが、それでも64版やGC版と比べたら物足りない。
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ただし、こうした経緯を知らなければ、目を瞑れる要素でもある。
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事前にアナウンスはあったが4人対戦に対応していない。
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本作は『DPt』『HGSS』に対応しているのだが、本作発売は『DP』後まもなくなため、対戦の細かい仕様は『DP』準拠である。
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おいうちはきあいのタスキ関連で『Pt』『HGSS』でかなり処理が変更されているが、本作は『DP』準拠である。
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そのためおいうちバグは存在しない。安心しておいうちを使うことが出来るのは評価点。
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『Pt』で追加されたギラティナオリジンフォルム(=はっきんだま)、フォルムチェンジロトム、スカイフォルムシェイミを使用することが出来ない。
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「ねむり」状態の持続ターンと「さいみんじゅつ」の命中率が『ダイヤモンド・パール』準拠のまま。
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そのため、『Pt』『HGSS』発売後、公式大会などでこのソフトを使われることはあまり無かった。
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「アンテナ」と呼ばれる欠陥仕様。こちら、又は相手が行動を決めたかどうかはアンテナの有り無で確かめる事が出来る。つまり相手が短時間で選択したら居座ってくる可能性が高い、等の推察が可能。
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これを利用して交換を確実に読む手段が存在する。プレイヤーが手持ちを確認するとカメラがかなり引く演出があるのだが、どういう事かこのカメラが相手と同期している。カメラが引いた時点でアンテナが消えれば相手が交換した事が確定し、当然こちらが交換すれば同様にバレる。この仕様を知った上でブラフを仕掛けるプレイヤーも存在し、読み合いゲーとしては致命的すぎる欠陥。
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CPUは交換読みをしないどころか相性が悪くても続投する、タイプの相性が悪い攻撃をわざわざ仕掛けてくる、などの行動をとることがあり、あまり賢くない。
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ごく一部のルール以外では使用ポケモンの制限がなく、最後の方になると相手は禁止伝説(2010年の大会で使用禁止になっているのと使用する場合制限がかかるポケモン)が容赦なく投入されている。
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特に本作ラスボスのミステリオ(雨パーティ版)はミュウツー、マナフィ、カイオーガ(こだわりスカーフ持ちで、しおふきを連発してくる)、ラティオス(こころのしずく持ち)、パルキア、ルギアと凄まじい面子である。それ以外のパーティーにしても伝説のポケモン+天候変化のオンパレードなので、よほど熟練したパーティーでないとまず勝てない。
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そのため、伝説のポケモンやカイリュー・バンギラスなどのポケモンが手に入らない「『ダイヤモンド・パール』と連動プレイをしていないプレイヤー」は猛烈なハンディキャップを背負った状態でこれらの相手をしなければならない。
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さらに、DSを使ったプレイヤーと違い、それらのプレイヤーはレンタルポケモンのわざや能力・性格などを自由に調整することもできず、欲しいポケモンが手に入るのもエンディング後、それも「あるコロシアムでやっているトレードバトルに出てきたポケモンと手持ちを交換して入手」と運次第な部分が多いため、欲しいポケモンが出るまで延々と作業ゲームを繰り返す事もザラである。カセットで育てたポケモンを使う方が自由度が高いのはある程度仕方ない事であるとは言え、ここまで勝てるパーティーを作る事を強いられている中でのこの条件は少し過酷すぎる。
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ポケモンをコピーするときにくさきのミノ以外から進化させたガーメイルはダメタマゴになるバグがある。
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エンディング後にある条件を満たすと入手できる「ポケモンをモチーフにした衣装」の色違い版は各人1/64?位でしか手に入らず、一度通常版の衣装を手に入れてしまうとそのデータではもう手に入らないため、非常に面倒くさい。
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しかも色違い衣装で登場する可能性のあるキャラは6人と多く、さらに衣装を手に入れるのに必要な過程の一つ一つがそこそこ時間がかかる面倒なものであるため、全部入手するには相当時間をかけて粘ったり、それこそチートでもしない限り到底無理である。
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「ピカチュウの耳に黄色と赤い丸のフェイスペイントをした大柄な男」のように一部でセンスを疑いたくなるようなCPUがいる。プレイそのものには問題ない。
総評
1人プレイ用としてはあまりお勧めできないが、第4世代のポケモンを持っており、Wi-Fiランダム対戦をしたい人には確実にお勧めできた。
対戦は多少不満があるものの決して悪くない。フレンドコード機能も使えるため対戦メインの人にはとりわけお勧めできた。
だが前作まではこれとは逆に1人プレイ用のものであったためどちらにしろあまりにも両極端。
またこのゲームはWiiが発売された直後に発売されたゲームであるため、今作の美麗なグラフィックやエフェクトはある意味ロンチタイトルとしての役割を十分に果たしてくれたといっても過言ではないだろう。
余談
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テレビ番組『ポケモンサンデー』でも使用された。チャレンジャーがポケモンサンデーメンバーと対決し、チャレンジャーが勝利するとポケモンサンデーメンバーのポケモンを奪うことが出来た。『プラチナ』発売後は仕様上の関係で使用されなくなった。
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デモムービーが公開されたが、デモとはいえ製品版を大幅に上回るクオリティになっている。
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本作の発売時期にはニコニコ動画やYouTubeといった動画サービスが全盛期を迎えており、このソフトを用いて多くの対戦動画がアップロードされた。その中にはかなりの好評を博した動画も存在し、ポケモンの人気向上に一役買った面がある。ゲームとしては今ひとつではあったものの、インターネット上での反響は非常に大きかったソフトと言える。