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THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH
【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず つーさうざんどつー あんりみてっど まっち】
ジャンル
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対戦格闘アクション
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対応機種
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プレイステーション2 アーケード
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メディア
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【PS2】DVD-ROM 1枚 【AC】SYSTEM Y2(NESiCA×Live版:Taito Type X2)
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発売元・開発元
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SNKプレイモア (PC移植)Code Mystics
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発売日
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オリジナル:2009年2月26日 闘劇ver:2010年6月24日
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稼動開始日【AC】
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オリジナル:2009年7月9日 NESiCA×Live版:2011年1月24日
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配信
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【360】XboxLIVE ARCADE:2010年11月3日 【PC】Steam:2015年2月27日/1,480円
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分類
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良作
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KOFシリーズ関連作品リンク
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概要
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KOFシリーズの第9作目である『2002』のリメイク。ただし後述するように大幅な追加要素や調整が入っているため、ほぼ新作といっても過言ではない。
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メーカー及びユーザーからは『KOF2002UM』と略される。なお『98UM』とは略称が一緒なので、どっちがどっちだかわからなくなった人もいたとか。
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本作はまず最初に家庭用(PS2)版を発売し、のちにバグチェックと少々のバランス調整をしてアーケード版を稼動、更にアーケード版を元に『闘劇 ver.』をPS2で発売、という経緯をたどっている。基本的にこれらのバージョンに大きな相違はない(バグの削除と、一部キャラクターの調整のみ)ため、本項では全て一緒に扱い、バージョン固有の特筆点ではその都度それを特記する。また闘劇verを含め『家庭用』と一括。
機種
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ゲームバランス
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各種モードや隠しキャラ
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無印2002
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PS2/オリジナル
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PS2無印独自
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家庭用仕様(ボス使用可)
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あり
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アーケード
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アーケード
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アーケード版仕様(ボス使用不可)
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PS2/闘劇Ver.
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アーケード
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家庭用仕様(ボス使用可)
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あり
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XBLA
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アーケード
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家庭用仕様(ボス使用可)
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NESiCA×Live
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アーケード
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アーケード版仕様(ボス使用不可)
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Steam
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アーケード
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家庭用仕様(ボス使用可)
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上記をまとめると「最初のPS2版オリジナルのみゲームバランスが違う」「PS2版の2作のみ無印2002を同時収録」「アーケード版はボスが使えない」となる。
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ネオジオ博士(顔出しの多い一社員)プロデュース。先行して名作『THE KING OF FIGHTERS '98 DREAM MATCH NEVER ENDS』のリメイク作品『THE KING OF FIGHTERS '98 ULTIMATE MATCH』も製作されており、本作はUMシリーズ第2弾ということになる。
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なおこの『'98』と『2002』という選出は、2作ともストーリーの存在しないいわゆる「お祭り」作品であり、同時にその優れたゲームバランスからユーザーにずっと親しまれてきた、という共通点がある。
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参戦キャラクター(『2002』からの追加キャラクターは太字)
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日本チーム:草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
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餓狼伝説チーム:テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
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龍虎の拳チーム:リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア ユリ・サカザキ
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怒チーム:レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
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サイコソルジャーチーム:麻宮アテナ 椎拳崇
包
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韓国チーム:キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
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女性格闘家チーム:不知火舞
キング 藤堂香澄
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美少女格闘家チーム:
李香緋 四条雛子
メイ・リー
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ジョンチーム:
ジョン・フーン 麟 矢吹真吾
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マスターチーム:
ハイデルン
タクマ・サカザキ 鎮元斎
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八神チーム:八神庵 マチュア バイス
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'97スペシャルチーム:ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
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オロチチーム:七枷社 シェルミー クリス
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K'チーム:K' マキシマ ウィップ
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エージェントチーム:セス ヴァネッサ ラモン
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ネスツチーム:クーラ・ダイアモンド アンヘル
フォクシー
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クローンチーム:KUSANAGI
草薙京-1 草薙京-2
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エディット専用:
ネームレス
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隠しキャラ:乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス
裏タクマ 裏ロバート 裏ケンスウ
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ボス:
クリザリッド クローンゼロ オリジナルゼロ イグニス
オメガルガール
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家庭用のみ:
ギース・ハワード ナイトメアギース ゲーニッツ
特徴・評価点
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対戦ツールとしてバランスがよく名作とされる『2002』を元に、以下のようなリメイクがなされている。
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キャラクターの大幅追加。
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『2002』では通常使えるキャラクター43人と、ラスボスでありプレイヤーは使用不可能なオメガ・ルガールの計44人であったが、本作は通常使えるキャラクター58人+ボスキャラクターとしてアーケード版ではプレイヤーは使用不能な6人、更に家庭用『2002』で追加された2人+そのうち1人のボス性能キャラクターが1人、の計66人である。これはKOFシリーズのみならず、格闘ゲームとしても最多クラスと言える。
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通常キャラクターに関しては、『'99』から『2001』までの一連のストーリー、通称『ネスツ編』で登場したキャラクターを(ひとりを除いて)全員収録している。また本作独自の新キャラクターが1人のみ登場(詳細は後述)。
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ネスツ編で期待の新星として華々しく?登場しながらも、『2002』の選出には漏れてしまった韓国のイケメンかつ三枚目ジョン・フーンや相撲美少女の四条雛子、それ以前の作品からネスツ編まで通して登場していながら『2002』ではリストラされてしまった人気キャラのキングや矢吹真吾が復活。
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それに加えて、ネスツ編に登場するキャラクターは絶対に漏らさないという意思表示とも言えるのが、『'99』のみに出ていたクローン京-1及び京-2の再参戦(隠しキャラクターとして表舞台から身を引いた草薙京の代わり)。
これによって、京本人と『2002』にのみ登場する彼のクローン「KUSANAGI」を含めて、なんと京ベースのキャラクターが4人もいることになる。なお、これらクローン京は元々草薙京本人のキャラの方向性(服装や戦闘スタイルなど)が大きく転換する際に「旧バージョンの京を使いたい」というファンの要望に応えて登場したものであるため、『'95』を基本に『'96』の技を加えたものなど、過去作の京を意識した性能が設定されている。
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家庭用では一定条件を満たすと、アーケード版では最初から使用可能な、ロバート・ガルシア/タクマ・サカザキ/椎拳崇の3人の裏キャラクターが存在する。ロバートは『'99』から『2000』までのいわゆる「タメキャラ」バージョン、タクマは『2000』がベースのバージョン、拳崇は『'99』から『2000』までの超能力が使えないバージョンを再現している。
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ボスキャラクターに関しては、『2002』がオメガ・ルガールのみ採用していたのに追加して、前述したネスツ編の各作品に登場するラスボス計5人が再び立ち塞がることとなる。
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家庭用『KOF2002』で追加されたキャラクター(ゲーニッツ、ギース)、及びギースのバージョン違いナイトメア・ギースはAC版ではプレイヤー使用はおろか敵としても存在しないなど、どちらかといえばボーナス要素という側面が強い(そもそもこの2人はネスツ編に登場すらしていない)。
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以上、参戦キャラクターを総括して言えるのは、ネスツ編の総まとめとしての本作という側面である。これはそもそも『2002』がそういう要素を帯びており(その筈であり)、リメイクに当たって『2002』の価値を拡大したものといえる。
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KOFシリーズ本編は基本、複数タイトルを跨いで進行する一連の「ストーリー作品群」と、ストーリーがなく死亡したキャラクターなども出せるまとめとしての「お祭り」作品、という流れになっている。つまり『'95』~『'97』で描かれたオロチ編のお祭り作品『'98』、同様に『'99』~『2001』で描かれたネスツ編のお祭り作品『2002』、ということである。
しかし、『2002』はオロチ編とネスツ編の集大成という形をとっていたため、ネスツ編初登場や通しで登場していたキャラクターが選出されず、ボスもネスツ編と無関係なオメガ・ルガールのみであった。
要するに、2002は本作『アンリミテッド・マッチ』によってようやくネスツ編単独としての総まとめとして完成した、とも形容できるのだ。これは『'98』及び『'98UM』の関係にも同じことが言えるが、それは当該項目にゆだねる。
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システム及びキャラクター性能の大幅調整。
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「全キャラクターの体力/ジャンプまでの動作/緊急回避性能の均一化」「通常投げ外しの弱体化」「MAX発動時すべての超必殺技がどこでもキャンセルできる」「タメ技はMAX発動時、タメなしでどこでもキャンセル可能(タメキャラが本システムの恩恵を受けづらい問題を緩和)」などの調整によって、システムレベルで各キャラクターの性能の平均化調整がなされている。
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キャラクターの性能も大幅調整されており、新技も多く追加。『2002』では強キャラクターとされたビリー・カーンやチョイもきっちり調整を受け弱体化されている。またお手軽と言えないが猛威を振るったアンヘルの永久連続技なども当然削除。その他、変更点に関しては多すぎて枚挙に暇がなく、全キャラクターがその影響を受けている。
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『2002』の特徴的なシステムだった「MAX2」の大幅調整。これは『2002』で各キャラクターにひとつずつ追加された新しい強力な技であるが、性能やコマンド入力が特殊すぎて少々使いづらく、いまひとつ戦術に組み込みづらかった。そのため本作では性能やコマンド入力を使いやすく調整され、使用機会が条件に見合っていないキャラクターに関しては当該技を普通の超必殺技への格下げ+新たなMAX2の追加となった。
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また演出面も発動時にキャラクターの顔のカットインがあらわれ、終了時に背面の特殊背景がガラスのように割れる、という流れとなって強化されている。
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以上、抜本的な調整がなされた本作であるが、そのゲームバランスはKOFシリーズの過去作と比べても極めて良好であると言える。無論、その中でキャラクター間の強い弱いは存在するものの、全体を破綻させるほどの要素は存在しない。多くの追加要素を盛り込みながらも、公平に見てバランスの良かった『2002』の美点を継承している断言して構わないであろう。
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背景、BGM、キャラクターイラストの完全刷新。
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背景は『2002』の「浮いた」ものを全て捨て、きちんとキャラクターグラフィックとマッチするものとなっている。
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BGMは音色・クオリティともに批判が多かった『2002』のものから、新BGMや過去作BGMの新アレンジに全て差し替えられている。『2002』に比べ元ハードの性能的に豊かな音色が使えるようになったことも伴って、ユーザーからはおおむね高評価。特にイグニスの新テーマである『Save the Universe』はRPGのボス戦かと思わされるほどの凄まじいクオリティを誇る。
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本作のBGM担当は、歴史的にSNK~SNKプレイモア作品のBGMを手がけていた「新世界楽曲雑技団」によるものではない、とのこと。
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キャラクターイラストは癖の強い『2002』のノナ氏のそれから、ヒロアキ氏による過去作のイメージを引き継いだそれに変わっている。ノナ氏のイラストはクオリティそのものは高いもののかなり極端なデフォルメやアレンジが多く、歴史あるタイトルのユーザーにとっては受け入れがたいものがあるという批判が多かった。それに比べ、ヒロアキ氏は画風も今風かつ癖が抑えられており、ユーザーからの反発は少ない。
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以上、演出面で本作は紛れもなく良くなっていると言える。本Wikiにある『2002』の記述を見てもらえばわかるが、これらの要素こそが『2002』に対する大きな批判点であったのだ。これを全て刷新してきたSNKプレイモアは、即ち『2002』の悪評判を十二分に把握していたということであろう。これは『2002』の欠点を克服した、と言える。
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まとめると、キャラクターの選出では『2002』の価値を拡大し、調整面では『2002』の美点を継承し、演出面では『2002』の欠点を克服した良リメイク――それが本作である。
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批判の余地がないわけではないが、まずもって各要素が少なくとも及第点に達した、隙のない作品であることは間違いない。これはKOFシリーズの中でも比較的珍しく、名作とされた『2002』をリメイクするというスタッフの心意気が十二分に感じられる出来となっている。
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家庭用ではオリジナルである『2002』のネオジオ版がそのまま収録された「ネオジオモード」が存在している。詳細を後述するK9999ももちろん使用可能。またトレーニングモードなど家庭用格闘ゲームには普通に搭載されるモードの他、本作や『2002』のイラストを鑑賞できるギャラリーモード、指定された条件(n回受身を取れという基本的な操作から、全画面に攻撃する大技をガード判定がつく必殺技でしのげという特殊な状況まで)をこなすチャレンジモードなどがある。
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本作唯一の新キャラクターであるネームレスは、ネスツの改造人間。声優は小野大輔氏。
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このキャラクター、言わば本作の「顔」として設定されたものだが、その性能は『2001』及び『2002』に登場したK9999とほぼ同一(細かい違いはある)である。
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K9999は端的に言うと大友克洋作のマンガ『AKIRA』のキャラクター「島鉄雄」に台詞や動作などが極めて酷似しており、権利上問題があることは直接的でないながらSNKプレイモア側も認めるほどの代物なのだ。今となっては公式サイトや書籍で顔イラストが掲載されていない
、などの扱いを受けている。
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ゆえに、要は大人の事情から代替として生まれたのがこのネームレスということになる。
問題点
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最初にPS2で出た家庭用では、致命的でないながらもバグやバランスの悪い性能を持ったキャラクター(特に大門)がおり、アーケード版や闘劇verでは一部修正された。
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ただしバグに関してはその後も修正されていないものがある。返す返すゲームを破綻させるほど致命的ではないのが救いか。
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オリジナルである『2002』のゲーム性を引き継いでいるため、それに対する批判を完全に払拭することはそもそも不可能である。
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例えば「どこでもキャンセル」「クイックMAX発動」によりコンボが伸びた結果、コンボ精度と知識がモノをいい(俗にいう「コンボゲー」化しており)、初心者と上級者の格差が開きすぎてしまっているのではないか、など。これに対する再反論もあるだろうが、とにもかくにも批判そのものが存在することは事実である。
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『2002』はお祭り作品でありストーリーがなかったが、本作もエンディングまで特にストーリーは存在しない。そこで問題になってくるのが、オリジナルキャラクター・ネームレスの件となる。
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ネームレスは、参戦に至るストーリーや彼の解決すべき問題が詳細に設定されているものの、前述の通り本作をいかにやりこもうともストーリーは展開しない。つまり彼の行く末や恋人イゾルデの生死など、設定上貼られた伏線はなどは作中で一切回収されず、肩透かし感は否めないのだ。
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本作以降のシリーズ作で回収されることを期待したいが、そもそもネスツ編は前述した通り『2002』以前に話が完結しており……微妙なところではある。
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家庭用のみだが、隠しボスはネスツ編に一切関わっていないギース・ハワードであることに疑問を持つプレイヤーも多い。
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「ネオジオ博士のお気に入り」だという噂があるが、実際は不明。
キャラバランス
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前述した通りKOFシリーズの中ではバランスがいい方とされる。その中でも強いと言われるのは以下のキャラクター。
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目玉キャラであるネームレスはゲージさえあれば小技から即死までゆける火力の評価が高い。3番目の大将として有用である。
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ネスツ編の主人公であるK'は意地を見せて?か、技構成のバランスがよくどれも高性能。文句なしの最強キャラと言う声も。
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藤堂香澄はジャンプ攻撃の性能が極めて高く相手を崩しやすい。またコンボ火力が高い。接近戦は鬼の一言。
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この2キャラにクーラを加え「3K」と称される。3キャラともゲージ依存の低さから先鋒か中堅向けで、この3キャラから上記ネームレスに繋ぐ、といえばわかりやすいか。
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尚、闘劇覇者はK'とネームレスに加え雛子を起用し、準決勝から雛子で6タテという偉業を残した。
すもうパワーにはまいったな!!
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家庭用では壊れ気味なほどに大門やユリの評価が高かったが、アーケード版では下方が入っている。
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逆に弱いといわれているのはメイリー、ヴァネッサ、マキシマ辺りと言われるが、それぞれ固有の強みは十分にある。
総評
『2002』の評価点の受け継ぎや欠点の修正はしっかりと行われリメイクとして、またバランスも良好でキャラ数も多いことから一個の格闘ゲームとして、極めて高い水準でまとまった作品と言える。
同時に本質的には『2002』の特徴を受け継ぎ、またもっと俯瞰すれば紛れもなくKOFシリーズのゲーム性の継承者であるため、どちらかといえば個人の好みの範疇で拒絶感のでるユーザーがいてもおかしくはない。
つまるところ、長寿シリーズであるKOFにひとつ傑作が追加された――という評価が妥当であろうか。
対戦ツールとしてやりこむに足るKOF、あるいは対戦ツールとしてやりこむに足る格闘ゲームとして、今でも巷のゲームセンターや各々の家庭、そして大会を舞台に、白熱した勝負が繰り広げられている。