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ポケモンカードGB - (2017/05/25 (木) 02:38:15) の編集履歴(バックアップ)
ポケモンカードGB
【ぽけもんかーど じーびー】
ジャンル
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トレーディングカードゲーム
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対応機種
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ゲームボーイカラー(全GB共通)
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発売元
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任天堂
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開発元
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ハドソン
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発売日
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1998年12月18日
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定価
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3,500円(税別)
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プレイ人数
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【GB/GBC】1~2人 【3DS】1人
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セーブデータ
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1個(バッテリーバックアップ)
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象) ※バーチャルコンソール版より付加
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周辺機器
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GB専用通信ケーブル,ポケットプリンタ対応
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配信
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バーチャルコンソール 【3DS】2014年12月24日/617円(税8%込)
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備考
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おまけカード「カイリューLv.41」付き
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判定
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良作
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ポイント
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出来の良いAI 壊れカードサンダー
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ポケットモンスターシリーズ関連リンク
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ストーリー
ポケモンが大好きで、最近はポケモンカードを集めるのに夢中の少年・パーク(デフォルト名)は、ある日「伝説のポケモンカード」の噂を耳にする。
興味を持った彼はさっそくポケモンカード研究家であるDr.オーヤマの研究所に駆け込み、ポケモンカードを教えてくれとせがむ。
Dr.オーヤマはパークの頼みを快諾し、研究員・ミカサと共に稽古をつけてくれたばかりか、パークにカードまで援助してくれた。
パークは各地のカードクラブで対戦を繰り返してカードを集め、デッキを強化し、各クラブの制覇、そしてポケモンカード界の頂点に立つ四天王・グランドマスターとの対決を目指していく。
概要
1996年に日本で初めて作られたトレーディングカードゲームである「ポケモンカードゲーム」は、バージョンアップを繰り返しながら現在に至るまで親しまれている。
本作は最初期の「ポケットモンスターカードゲーム」のゲーム版として開発されたソフトである。
ゲームの展開は本家『ポケットモンスター?』を意識しており、8つのカードクラブのクラブマスターに勝利して「メダル」を獲得し、四天王たる「グランドマスター」と対決することを目指す。
収録カードは拡張パック「第一弾」「ポケモンジャングル」「化石の秘密」のカードを中心に、限定配布されたプロモーションカードや、処理の複雑なカードの代わりとして登場するゲームオリジナルカードを加えた228種類。
CPUとの対戦に勝利した場合、カード10枚入り(レアリティは3段階)の拡張パックが2つ手に入る(特定CPUは4つ)。
拡張パックは全部で4種類あり、どのCPUがどのパックをくれるかは決まっている。
対戦を繰り返すことでカードを集め、自分のデッキを強化していくことになる。
なお、以降の作品紹介ではゲーム中の用語やトレーディングカード用語を多用することになるため、その点はご容赦願いたい。
更に本作は型落ちVer.である第一期のルールを元にしているため、現行ルールとは異なる部分・表現が存在する点も注意されたし。
評価点
多彩な対戦デッキと出来の良いAI
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8つのカードクラブ(ファイア(炎タイプ)・エスパー(超)・サイエンス(草タイプの毒・エスパーポケモンの混合)・グリーン(草)・アクア(水)・バトル(闘タイプの格闘ポケモン)・エレキ(雷)・ストーン(闘タイプの岩ポケモン))はカードの色(属性)にそったテーマデッキをそれぞれ扱う。
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各クラブには1人のクラブマスターと3人のクラブメンバーが存在しており、さらにこれに9つのデッキが加わり、合計41のデッキと戦うことが出来る。
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同じクラブでもメンバー毎にデッキの軸はうまくばらけている。エスパークラブの場合、《フーディンLv.42》と《ラッキーLv.55》のコンボデッキ、2種類の《ゴースト》を軸にしたねむりデッキ、《バリヤードLv.28》・《ミュウLv.8》の遅滞戦術デッキといった具合。様々な戦いが楽しめる。
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CPUのAIは皆賢く、(可能な限り)的確な手を打ってくる。
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被ダメージを計算してポケモンを交代させたり、特殊能力を使ったコンボやトレーナーカードでのサポートもしっかり行う。サイドカードをとる目的の自爆特攻も辞さない。
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おそらく、キャラクター毎に固定のロジックが組まれているのだろう。デッキ構成が良いCPUはかなりの難敵となる。
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CPUであるためどうしても柔軟性に限界はあるが、「エネルギーの数は進化先も含めて必要な数で抑える」「きずぐすりはHPが20以上減ったポケモンに使う」「プラスパワーは相手の残りHPを削り切れるタイミングで打つ」「突風をベンチの倒しきれるポケモンに打つ」等の常識的な行動は取ってくれる。実在のカードゲームを再現したCPUとしてはかなり優秀な部類。
オリジナルカード
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代替品として用意されたオリジナルカードは、いずれも「ゲームだからこそ出来る」ランダム処理を多用したカード。
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ランダムダメージやコイントスなど癖のある、しかし面白い効果が揃っている。
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中でも《キュウコンLv.35》の「かきみだす」は特に面白い。相手の手札の「たねポケモン」または「進化カード」が全て山札に戻り、その後同数の「たねポケモン」または「進化カード」が自動的に選び出され、手札に加えさせるというユニークなわざ。
美麗なビジュアル・音楽
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ゲームボーイ&ゲームボーイカラー共通ソフトではあるが、色使いが非常に生き生きしており、美しい。個性的な各クラブの内装は必見。
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少ないドットや色数でありながらカードイラストの再現度も高く、キャラグラフィックも非常に出来が良い。しかも対戦相手ごとに個々の顔グラが容易されている。女性キャラにはファン多し。
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キャラクターデザインは、実際のポケモンカードのイラストレーターの1人であり、漫画『ポケモンカードになったワケ』の作者でもある姫野かげまる氏。
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わざのアニメーション演出も出来が良いものが揃っている。
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本編シリーズと作曲スタッフは異なるが、ポケモンシリーズ恒例と言うべきか、BGMも名曲・良曲揃い。
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軽やかかつ勇ましいオープニングテーマ、緊張感あふれるクラブマスター戦BGM、重圧感とスピード感が同居するグランドマスター戦BGM。通常対戦のBGMですらファンが多い。ポケモン史上でも他に類を見ない曲調のランド戦BGMの評価が高い。
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ちなみに、本作のBGMは、エンディング以外全て続編にも収録されている。ただしオープニングはアレンジされている。
単純明快なストーリー
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ゲームの目的が同じなら、ストーリーの進行も初代ポケモンとほとんど同じと考えてもらっていい。
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主人公パーク(名前変更可)は「喋らない=プレイヤーの投影たる主人公」で、もっぱら主人公以外のキャラクターがストーリーを演出する。
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簡潔で本筋のカードゲームを阻害しない点がポイント高し。
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デッキが多彩なら登場キャラも多彩で、キャラグラフィックやテキストでうまく印象付けることに成功している。
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CPUの間で発生するイベントも。これを行わないと戦えないCPUもいる。
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イベントフラグなどはごくシンプルで、行動制限もほとんど無いので好きなところから攻略に着手できる。
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カード交換でプロモーションカードがゲットできるイベントもある。「トレーディング」カードゲームであることを教えてくれる、現実とリンクしたイベントである。それなりにレアリティの高いカードを要求されるのが妙にリアルで辛いところ。
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ゲーム中では時々、「チャレンジカップ」なる3戦勝ち抜きイベントが行われる。腕試しとなり、勝てばプロモカードが手に入る。勝ち抜きと言っても、1戦終えるごとに途中セーブは出来るし、デッキも変えられる。
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節目節目で現れる主人公のライバル・ランド。
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高慢ちきの嫌なヤツだが、こちらが勝つとプロモカードをくれるといった憎めない面も。専用BGMがかっこよく、戦うたびに新しいデッキで登場するのでわくわくさせてくれる。
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ただし敗北すると、勝利時にもらえるはずだったプロモカードは、クリア後のイベントでのランダム入手に頼るしか入手手段が無くなる。
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また彼のイベントには、本家の初代ライバルをオマージュしたものも存在する。
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余談だが、取り扱い説明書で登場する彼は、ゲーム内とは違って「飄々とした謎の少年」といった性格になっている。両者のギャップに驚いたプレイヤーもいるだろう。
充実したユーティリティ
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説明書の漫画とリンクしたチュートリアルゲーム。
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基本のきの字を学べる構成になっているため、初心者でも簡単にゲームに馴染める。まさに「習うより慣れろ」。
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チュートリアルは何回でも出来る。また、初回ではDr.オーヤマの指示に従わないと先に進めないが、以降は指示なしに遊ぶこともできるので様々な応用を試せる。
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対戦相手であるミカサに勝利すると、エネルギーカードだけが入った特別な拡張パックをくれる。おかげで序盤の戦力強化にも有用。
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チュートリアル後にもらえる初期デッキには3つのパターンがあり、選択次第でクラブ戦を有利に運べる。
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初期デッキだけあって改善点が多々見受けられるが、決して弱すぎないバランス。欠点がはっきりしている分、デッキ構築の指針が立てやすい。
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本棚を調べることで様々な知識を得ることが出来る。
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Mr.イシハラの著書の中には、現実の大会でも一世を風靡したコンボの紹介が。
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デッキは一度に4つまで携行可能。
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さらにオーヤマ研の「デッキ記録マシン」を使うことで、60通りまで保存できる。
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各クラブに挑み獲得してきたメダルを使うことで、オーヤマ研に設置された「オートデッキマシン」を起動できる。
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必要なカードを持ってさえいれば、レシピ通りにデッキを自動作成してくれるシロモノ。変わった戦術のデッキや、各クラブマスターのデッキのレシピが用意されている。
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ゲームクリア直前、最後の最後には「伝説のオートデッキマシン」も登場する。伝説のカードをふんだんに使ったレシピを見た時は至福のひと時。
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メッセージ速度は自在に設定可能。ゲーム中のカード配布アニメーションなどもボタンスキップが可能でテンポがよい。
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さらにゲーム中に電源が落ちても、自動的に中断データを作成してくれる嬉しい機能も。
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中断セーブを悪用した小技もできる。コイントスやデッキサーチの処理の途中で電源を切れば、希望の目が出るまでやり直したり、デッキの並び順を知った上で戦術を立てられる。
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ちなみにコイントスの判定はターンごとに行われているため、同一ターンでは同じ目しか出ない。よって次のターン以降でもう一回試すことになる。
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各クラブマスターと一度話すと、各クラブに設置されているパソコンにDr.オーヤマからメールが届く。
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戦術のヒントと、おまけとして拡張パック1つをくれるうれしい支援イベントである。
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ゲームボーイの少ないボタンと狭い画面で、多数の手札や場に並ぶポケモンの情報を、かなり分かりやすいよう処理している。
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さすがに限度があったようでもどかしさを覚えてしまう部分も多いが、同時に場へ出るカードの数に個別の状態変化やHP管理、更には手札の枚数まで思えば、相当に分かりやすくまた操作しやすいよう配慮されている。
通信要素
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カードポン
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カートリッジに内蔵されている赤外線通信で、双方が互いにカードを入手出来る機能。
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本編の『金・銀・クリスタル?』にて、「不思議な贈り物」として登場する通信システムの先駆けとなっている。
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同じ人と連続しては一定の時間が経過するまで行えないが、様々な人とカードポンをすることで様々なカードが手に入る。この方法でしか入手できない、幻のカードも2枚存在する。
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続編でも引き続いて搭載されているが、そちらはゲームボーイカラー本体の機能によって通信するため、本作との互換性を持たない。
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ちなみにハドソンが開発した「GB KISS」のシステムを採用しているが、本作ではGB KISSシステム搭載ソフトにあるGB KISS専用メニューは実装されていない。
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初代「ポケモンいえるかな?」を歌っていた、「イマクニ?」とも勝負出来る。
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彼自身は対戦相手として登場するのみでなく、トレーナーカードとしてカード化もされている。
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効果は「自分の対戦ポケモンを混乱状態にする」という謎なカード。使えないカードと言われる事が多いが、「ねむり」「まひ」状態を上書きできるので、これを逆手に取ることにより活用できないこともない。
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なお当然のように、彼も自分自身のカードを使ってくる。ただしコンボ等で活用するわけではなく、初手からいきなり使って自滅するなど、いわばギャグ要素またはサービス行動あつかい。
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自身のカードの効果や使い方のみならず、彼のデッキ構築やプレイングは全体的にカオス。まさに「自分自身を混乱させるナゾのトレーナー」。
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「ヤドンLv9」が混乱による技失敗で気絶して何もせずに勝ったというのは、今となってはある意味伝説…かも。
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混乱状態のヤドンがエネルギー一つで使える初期技「ずつき」を使おうとした時、混乱効果によって自分を殴ってしまうと一撃で自滅する。他に待機ポケモンを出していなかった場合、いきなり「出せるポケモンがいなくなった」ことでイマクニ?の敗北となる。「イマクニ?」のカード効果で勝手に混乱するため、「先攻側が第一ターンで敗北」といった珍事も起こり得る。
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このゲームでは攻撃側プレイヤーにしか行動の権利がなく、手札や伏せカードによるカウンターだとか、割り込み行動だとかいった概念もない。おかげで直感的に理解しやすく、またTCGとしてはかなりとっつきやすいシステムになっている。つまり先攻側第一ターンというのは、相手が場にカードを出す以外、まだ何もしていない状態である。こんな自滅は「イマクニ?」の効果でもないと発生しない。
賛否両論点
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一勝するたび10枚以上のカードが手に入るので、収集のテンポがとんでもなく早い。
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シミュレータとして見れば使い勝手は良いのだが、ゲームバランスとしては緩い。歯応えの弱さを指摘する声がある一方、テンポの良さを評価する声もある。
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敵がどの属性のカードを使うかがはっきりしている。
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相手の属性が分かるというのは、属性間の強弱関係が強いポケモンカードではかなり有利な要素。
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特にカードクラブ内に顕著。プレイヤーとしては相手の弱点に応じたポケモンを投入すればいいのが明らかで、楽に戦えてしまう。相手が複数のデッキを持っていてどれを使うかはランダムといった仕様であればこの問題は解決できたのであろうが…。
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ただしこれは問題点というより、キャラ付けやチュートリアル的な意図からあえて組まれた仕様と思われる。
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本編シリーズにおけるジム戦同様、タイプ間の強弱関係をプレイヤーに学習させることが目的なのだろう。またメインのタイプこそ固定だが、弱点タイプを補うポケモンも投入されていることがあるため、一筋縄でいくとは限らない。
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次回作では一部のキャラは複数デッキになることで多少改善されている。
問題点
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カードゲームの常であるが、カード資産が集まるまではややきつい展開となる。
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3種類の中から1つ選んでもらえる最初のデッキはどれも扱いにくい。
「中心となるポケモンの弱点をカバーする」との意図で無駄に多色化されている上、1枚差しのカードが多いので事故が頻発する。
弱点や抵抗力のはっきりしたゲームであるため、これをうまく利用することが攻略のコツ。属性的に有利な相手を選んで戦えばデッキの弱さもカバーできる。
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幸い、勝負にいくら負けてもペナルティはない。試行錯誤を重ねながら最初のデッキを強化していくのが、序盤の楽しみのひとつとも言えるだろう。
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本作オリジナルのルールについて
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本作ではゲームオリジナルのルールが設定されている。オリジナルと言ってもほとんど現実と変わらないものなのだが、現実と異なりマリガンが無制限かつノーペナルティであるため、極端にたねポケモンが少ないデッキでも回すことが出来てしまう。
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「マリガン」とは初手が悪い時の引き直しを指す。ポケモンカードゲームでは場に「たねポケモン」を出さないとゲームが始まらないため、初手に「たね」がいない場合、当時のルールでは「2回まで」マリガンが許された。それがこのGB版では無制限になっている。
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また、実際のカードではこちらがマリガンを行うと相手は最大2枚まで山札からカードを引くこともできたが、GB版ではどれだけマリガンしようと対戦相手側に一切の恩恵がない。
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その他、プラスパワーなど、当時の公式ルールと異なる効果のカードも一部存在する。
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初期のポケモンカードが抱えていた問題だが、コストパフォーマンスが良すぎるカードが多く、さらに投入制限もない。カードが揃うほどCPUを圧殺しやすくなる。
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本作オリジナルの「伝説のカード」の1枚、《サンダーLv.68》の壊れっぷりはまさに伝説級。
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その能力は、【特殊能力・カミングサンダー】:「場に出た時に自分以外のポケモン一体に30ダメージ」。/【ワザ・ビッグサンダー】:「自分以外のポケモン一体に70ダメージ」。前者はたねポケモンなら瀕死級。後者は中堅ポケモンのほとんどを狩れる。どちらも同士討ち覚悟の博打技に見えるが、前者はトレーナーカードを併用する事で1ターンで何回も使用出来るので、敵のターンが回る前の1ターンキルが可能。後者は自分の場のポケモンをこの《サンダーLv.68》1枚だけにしていれば必ず敵に当たる。
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公式大会ではマリガン無制限をいいことに、このカードをフル投入し、残りはドローソース、エネルギー、《ポケモン回収》(カミングサンダー連発用)、そして相手のサンダーに耐えるための《バリヤードLv.28》(30以上のダメージを無効化)だけを投入したデッキが氾濫した。
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ただし上記の通りカードゲームとしては全体的にぶっ飛んでいるバランスであるため、通信対戦ではGBオリジナルを使わずともビッグサンダーデッキに勝てるデッキはいくつも存在する。ただし必ずHP100のポケモンを初手で用意できるのは大きく、CPUとの連戦での安定感は他のデッキを大きく上回る。
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続編ではゲーム専用の特別制限が設定され、サンダーデッキのみで無双できる訳ではなくなった。
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他にも《ナッシーLv.35》もなかなかの強さである。
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技の【たまなげMAX】は、「自分についているエネルギーの数だけコインを投げて「おもて」の数×20のダメージ。」の効果。エネルギーの種類は何でも良く、運がよければ大ダメージが期待できる扱いやすい技である。
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但し進化ポケモン故に一度たねポケモンのタマタマを出さなければならず、加えてギャンブル運も加わるが。
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あるイベントについて
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あるイベントで、プロモカードと引き換えに、デッキに入れていない手持ちのエネルギーカード全てを要求される場面があるのだが、冗談抜きで全部持って行かれてしまうため、あらかじめエネルギーカードとたねポケモンだけのデッキを幾つか組んでおく必要がある。
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勿論、セーブを怠っていた初見プレイヤーを発狂させるには十分なイベントだった。一応、所持エネルギーカードが少ない時にとある研究員に話しかければ各エネルギーカードを10枚ずつ貰える救済措置もあるのだが、所持エネルギーカードが9枚以下の時と条件が厳しい上、普段は全く関係のない話をしてくるので非常に気づきにくい。
総評
良好な難易度、合理的なAI、テンポの良いシステム、出来の良いグラフィック、良曲そろいの音楽と、カードゲームソフトに求められるものはすべてクリアした名作。
惜しむらくは、かの『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』が1日前に発売され、ほとんどの客をそちらに吸い取られてしまったことか。
また、生産数も多かったために値崩れが激しく、結果として続編の生産数が抑えられ、入手が難しくなるという事態も招いてしまった。
余談
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実は本作、当初はハドソンが任天堂に正式許可を得る前から、先走って開発をスタートしていた製品という逸話を持つ。
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このため、数少ないゲームフリークが製作に全く関与しなかったポケモン関連ソフトとなっている。スタッフロールの最後に表示されたハドソンロゴに驚いた人もいたそうだ。
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ゲームオリジナルカードの一部は実際のポケモンカードとしてカード化されており、このゲームソフトの特典や攻略本、コロコロコミック等の付録として入手することが出来た。
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ただし、ゲーム独自のランダム効果はコイントスなどにアレンジされている。
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登場人物の大半は現実の大会入賞者や開発スタッフがモデル。
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特にアクアクラブマスターのウッチーは、当時のおはスタにも出演した有名人。当時発売された攻略本には、実際にモデルになった人のコメントが掲載されていた。
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グランドマスター四天王のリーダー、リュウドーの弱さはよくネタにされる。
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彼の「でんせつのドラゴンデッキ」は「伝説のカード」《カイリューLv.41》を筆頭に、《ギャラドスLv.41》、《リザードンLv.76》といった竜型のポケモンを主力としたデッキなのだが……
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フィニッシャーが定まっていない上に進化ポケモンばかり。おまけに多色。大抵の場合、事故って進化できずに終わる。
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長期戦に持ち込むべきデッキなのに壁役のポケモンも不足している。《コイキングLv.8》を叩いて終了、という展開もザラで「
でんせつのコイキングデッキ
」などと笑われることも。
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おそらくは本編におけるドラゴン使い・ワタルの手持ちを再現しようとして、失敗したのだろう。カイリューを切り札に、ギャラドスやリザードンを使ってるあたり……
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ラスボスに関しても、リュウドーほどではないが弱いとネタにされることがある。
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何故かと言うと、ラスボスのデッキは『三色』のデッキのため。少しポケモンカードを触ったことがあるプレイヤーなら、このタイプのデッキがいかに使い辛いかは判るであろう。
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発売から10年以上経った2014年12月24日に、3DSでVC版が配信された。基本的な完成度が高いので、今からでも十分に楽しめる。
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ただし通信機能には対応していない。今後のアップデートによる対応の可能性にも触れられていない。
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カードポン等通信関連の機能は説明メッセージも含め削除されており、GB版ではカードポンで手に入った2種の幻のカードは一切入手できない。
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諸事情によりルージュラの肌の色が黒から紫に変更されている。しかし同じ色を使っていた為か背景まで紫色になってしまっている。
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説明書がVCソフト共通の汎用フォーマットに変更されているため、遊び心の満載されていたオリジナル版と比べると少し残念。
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現在のポケモンカードとはルール面での相違点もあるが、おおよその雰囲気や手順は変わっていないので、リアルカードのお試し版としてもおすすめ。
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ちなみに配信当時は3DSのVC自体7か月半も追加が滞っていた。本作を再スタート第一弾と思って更なる追加を期待したユーザーも少なくなかったのだが、次のソフト?が追加されるのは本作から更に1年2か月後のこととなった。