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メタルマックス2: リローデッド - (2016/11/13 (日) 06:41:52) の編集履歴(バックアップ)


メタルマックス2: リローデッド

【めたるまっくすつーりろーでっど】

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドーDS
メディア DSカード
発売元 角川ゲームス
制作・著作 エンターブレイン、クレアテック
開発元 キャトルコール
発売日 2011年12月8日
定価 通常版:6,090円
Limited Edition:8,190円
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
通信機能 DSワイヤレスプレイ対応
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 良作
メタルマックスシリーズリンク


概要

1993年に発売された『メタルマックス2』を基に、『メタルマックス3』のグラフィック・システムを採り入れ、改良・発展させたリメイク版。

ストーリー

育ての親でもある“不死身の女ソルジャー”マリアに引き連れられこの町にやってきた主人公。
マリアはマドの人々から「この町を守って欲しい」という依頼を受けてやってきたが、凶悪な武装組織"バイアス・グラップラー"にかなわず、強大な力の前に何もできず大切な人を失った主人公はマリアの仇を討つべく旅に出ることになる。
(公式HPより転載)


特徴・評価点・原作からの変更点

キャラクターメイキングの採用

  • 主人公はオープニングで、仲間は序盤のとあるクエストをクリアした際に開放される「ヌッカの酒場」にて、名前・性別・職業を自由に決めることができる。本作では主人公の職業・性別も自由に決められる。
    • 性別は『3』の男・女・オカマに加え、第4の性別「麗人」が追加された。こちらは外見は男だが男性専用の装備品を装備できないというオカマと真逆の特徴を持つ。職業はハンター・メカニック・ソルジャーに加え、『3』で追加されたレスラー・ナース・アーチストの6つから選べるようになった。このうち、ハンターを主人公にすると男女とも専用のグラフィックになる。
      • なお台詞関係の事情もあり、主人公に「オカマ」・「麗人」は選択不可能。また当然といえば当然だが、「犬」や「金食い虫」を主人公にすることはできない。
    • 汎用キャラクターのイラストは「MM3」を踏襲しているが、全体的に強面感が薄れ、線がシャープになった。
      どう見ても竹中直人にしか見えなかった男ナースはエキゾチックなイケメンで、服装も本職に近いものとなっている。
      • なお、女ナースについては…詳細は「突っ込みどころその他」を参照。
+ 職業解説
  • ハンター
    • おなじみ戦車戦のエキスパート。運転レベルが非常に上がり易く、素早さの伸びにも優れる。
    • 装備はソルジャーに次いで豊富。中盤までなら白兵戦もこなせる万能職。
    • 特技は戦車搭乗時に使用可能な攻撃技に加え、特定の敵と戦いたい時に便利な「囮よせ」「獲物の匂い」等といった補助系の特技も習得する。
    • 主人公の職業として選択した場合のみ、キャラグラフィックが専用のものとなる。
      • このグラフィックは、後のMM4でもDLCとして採用されている。
      • 尚、主人公に汎用ハンターのグラフィックを選ぶことはできない。逆にヌッカの酒場で仲間として登録する際は、専用の外見が選べない。
  • メカニック
    • おなじみ戦車の修理が得意なサポート職。またハンター程ではないが運転レベルも上がり易い。
    • 運転以外のパラメータは全体的に低く貧弱で、特に腕力は全ジョブ中最低。ただし、白兵戦・戦車戦を問わずメカ系統の敵に対して攻撃力の上昇補正がかかるという特徴を持つ。
    • 職業特性として、修理の際使い捨ての修理キットの代わりに無限使用可能なアイテム「メカニックキット」を使うことができる。
    • 特技は修理とタンク・マシン系を弱体化させるもので揃っている。戦車が破損しやすく、またマシン系の敵が出やすい後半程活躍しやすくなる。
      • 戦闘中に戦車のパーツ故障を修理したり、剥がれた装甲タイル(クルマのHPに相当)を貼りなおせる特技を習得できるのはメカニックだけ。
      • 道中の大半がクルマに乗った冒険となる本作では、その重要度は極めて高い。
      • 降車時もマシン系の敵に対してならば、防御をがくんと下げる強力な補助「ゆるめる」や一撃必殺の「解体」で活躍できる。勿論マシン系の相手限定だが。
    • 意外と忘れがちだが、戦闘時に修理系のスキルを使うとクルマに乗った状態であっても一時的に飛び降りる。ここへ敵の攻撃が重なると余裕でエビフライになってしまうので、特に戦闘モードを高速化している場合は注意が必要。
  • ソルジャー
    • おなじみ白兵戦のエキスパート。戦闘レベルが非常に上がり易い。HPや腕力も優秀で、どんな場面でも高い戦闘能力を発揮する。
    • 武器・防具共に、「他職の専用装備」と「異性用の性別専用装備」を除いたほぼ全種類を装備可能。通常プレイでは最強の防具であるサラトガアーマーを装備できるのはソルジャーのみ。
    • 特技で目を引くのは人間武器や道具による多段攻撃。一部の武器を装備していれば、それを使って相手からの攻撃を迎撃するという芸当もできる。
      • 大半の特技はバイク搭乗時でも使用可能な為、バイク乗車での運用に向く。多人数乗りできる戦車の2番手以降も悪くないし、サブジョブで特定の特技をつけてやれば単独で戦車に乗せても活躍してくれる。まさに万能選手。
  • ナース
    • 『3』から続投した職業で、人間の治療を得意とする。いわばメカニックの人間版。
    • 性能は基本的にメカニックの対になっており、こちらは白兵戦サポートの専門家。装備の面ではメカニックよりやや有利だが、運転レベルは然程高くならずクルマを運転するのには向かない。
    • パラメータは全体的に貧弱だが、素早さだけは人間キャラの中でトップクラスに伸びる。またバイオ系モンスターに対し攻撃力補正を持つ。
    • 特技は治療・蘇生に関するもの。特に蘇生は成功率が50%ではあるものの、他に戦闘中味方を蘇生させる手段は「1個しか携帯できない消費アイテム」を使用するしかない為極めて貴重。
      • 回復アイテムの活用にも長ける。回復量を高めたり、味方全体へ一気に投与したりといった芸当が可能。
      • やはりメカニックの対としてだろうか、バイオ系モンスターを即死させる技も持つ。
    • 白兵戦用のスキルも少しは所持するメカニックと違い、こちらはクルマに乗るとスキルが一つも使えない。
      • バイクなら一部のスキルや回復アイテムを使用できるが、ナースは耐久面に難があるため、堅めの車両や戦車に乗せて保護したいのが悩みどころ。
    • 車に乗れない狭い通路やダンジョン内では頼もしい存在。ただし能力面は貧弱なので、気を付けていないとナース自身が真っ先にエビフライと化す。
  • レスラー
    • 『3』から続投した職業で、ソルジャーを肉弾戦に特化させたもの。レベル99以上のやり込みの段階に入ると真価を発揮する。
    • HP・腕力・体力がとんでもなく伸びる一方で、素早さはほとんど伸びない。
    • 装備可能な武器が非常に少なく、白兵戦では集団を攻撃する手段が特技しかない。その代わり単体への火力は絶大で、賞金首やボス相手の戦闘に強い。
    • 特技は肉体を使った攻撃や攻撃力の強化など。攻撃系の技は腕力か守備力のみを参照し、武器攻撃力に依存しない。
      • 攻撃力強化は武器攻撃にも乗るので、ソルジャーのサブ職業としても相性が良い。
    • 白兵戦用の特技しか覚えないので、クルマに乗ると何もできない。また、通常属性による攻撃に偏重しており、通常・火炎属性以外の攻撃ができないため、相手の耐性によっては攻め手が大きく減少する。
      • 運転中も対応スキルがないというだけなので、サブ次第では頑丈なメカニック、足の遅いハンターといった使い方も可能。その際には運転レベルの低さに目を瞑る必要はあるが。
  • アーチスト
    • 『3』から続投した職業で、ハンターを白兵戦寄りにした万能職。特殊砲弾の精製、超改造を行うにはこの職のスキルが必須。
    • 専用武器としてマイクを装備でき、音波属性の全体攻撃が可能。攻撃力はさほどではないが、ただでさえ全体攻撃の武器はそう多くない上、地中や水中に潜らない相手であればごく一部の例外を除いて必中となる。攻撃手段の隙を埋めるには十分すぎる性能。
    • 特技はゲージツと称した、各職の特技を再現したもの。修理の真似事から肉弾戦、砲撃術まで、広く浅く何でもこなす。自身の耐性強化や相手から狙われない状態になる技といった特殊なものもある。
    • パラメータには突出した所が無く、全体的に凡庸。メカニックやナース以外の他職と比べるとやや見劣りする。
    • 白兵戦向けの特技をいくつか覚えるので、降車時の戦闘ではハンターより有能。
      • 特殊砲弾の精製や超改造に加え、早期に疑似修理を、中盤頃に砲撃用のスキルを覚えるため、戦車の旅でも仕事はある。
    • おなじみハンターの相棒。今回は三種類の犬がいるが見た目と初期能力が異なるのみで、能力などは同じ。
    • ヌッカの酒場で作成することはできず、三種類ともイベントで仲間になる。加入後は酒場に預けることが可能*1
    • AI操作キャラの為コマンド入力不可。自身で状況を判断し勝手に戦う。人間キャラが全員死亡・麻痺した場合は、犬が残っていても全滅扱いとなる。
    • クルマの運転こそできないが、運転レベル以外の能力は優秀。特に素早さが傑出しており、戦闘レベルや腕力もソルジャーに次いで高い。
    • 装備品は犬専用武器・防具の他、一部人間用防具を流用可能。犬専用のアクセサリーによって無属性も含めた全ての属性耐性が得られるため、専用アクセサリー入手後は生存率が劇的に向上する。
    • 制御できない点こそネックとなるが、戦力としてはかなり優秀。
      • なぜかモンスターから不意討ちを受けた際も犬だけは通常通りに行動が可能。不意討ちされたにもかかわらず、敵が行動するより先に犬が敵を全滅させてコマンドの入力前に勝利、なんて事態もしばしば発生する。
    • パーティーの4番目は犬専用枠なので、縛りプレイでもない限り一匹は連れ歩くことになる。
  • 金食い虫
    • 過去作品でもインテリアとして奇妙な存在感を持っていた「金食い虫」がまさかの犬枠で参戦。犬と同様、酒場で作成することはできない。
    • インテリアとして購入後、一定額以上の金を与えると加入させられるようになる。この時点で見た目が三種ある何れかにランダムで決定し、外見に応じて攻撃の属性も変化する。
    • 枠は犬と同じで、AI行動なのも同様。
    • 装備は極一部の人間防具のみ。犬専用アクセサリーが装備できない為耐性が得にくく、HPや体力の割にやたら脆い。状態異常にもなりやすい。しかし根気強く育てれば骨太な強さを発揮してくれる、レスラー以上の大器晩成型。
      • 金食い虫のみ、戦闘で獲得した金の一部が経験値となる。入手金額から天引きされるわけではないので、金稼ぎの効率が落ちたりはしない。
  • 「サブジョブ」の導入。メインとは別の職業をサブに設定し、スキルを習得することができる。ハンターのサブジョブとしてメカニックをつけ、修理可能なハンターにするなど。また同職のかけあわせも可能で、その際はスキルの使用回数が増える。例えばメカニックのサブジョブをメカニックにすることで修理回数が底上げできる。
    • サブジョブはとあるアイテムを入手することで解禁され、それ以降は移動中ならいつでも任意に変更可能。なお、戦闘時に効果のあるスキルは基本、セットしてあるサブジョブのもののみ使用・発揮できる*2
    • サブジョブを付けられるのは人間のみで、犬や金食い虫を就職させるのは残念ながら(?)不可能。
  • 原作でイベント加入していた男メカニックと女ソルジャーには、「アクセル」・「ミシカ」という固有名と専用グラフィックが用意された。
    • どちらもクエストをクリアすることで加入するネームドキャラクター扱い。ただし能力面では同職の汎用キャラと大差なく*3、仲間になって以降はヌッカの酒場へ預けることも可能。
  • もちろん、原作同様に犬も仲間になる。本作では三匹の犬が仲間になり、それぞれグラフィックが異なる。
    • 主人公と犬だけでフルメンバーのパーティを組むことも可能。通常は主人公を含む人間3人と犬一匹でパーティを組むが、人間を減らせば犬を余分につれていくことができる。
      • なお4人目は犬専用の枠であり、ここを人で埋めた人間4人のパーティを組むことはできない。また一人目は主人公の専用枠なので、ここを犬と入れ替えることもできない。
    • 本作ではさらに最大サイズとなった金食い虫を犬枠で仲間として連れ歩けるようになった。ただし『3』から追加された犬専用アクセサリーを金食い虫は装備できないので、耐久力は厳しい。

さらに深まった戦車のカスタマイズ

  • 原作の8台に追加の4台を加えた全12台の戦車を好きに改造できる。
    • うち1台はレンタルタンク買い取り枠*4なので、実質はもう少し多い。どこぞの2壊とは違うんです。
      • レンタルタンク専用のシャシーも存在する他、イリーガルな改造を施された野バス*5などもある。この中から一つ選べというのは嬉しい悩みである。
      • 他の車が欲しくなった場合でも、買い取った戦車を下取りしてもらった上で別車両を買い直すことだってできる。
      • なおレンタルタンクの数も豊富で、プレイ中に息切れしにくくなっている。
    • 原作では使う意味があまり無かった戦車に、入手時期が早まったり、固定兵器が強力だったりなどのテコ入れがなされている。
  • 本作では穴(武器を装備するための穴)の改造に、シャシーに応じたパターン改造と穴ごとの個別改造を行える。
    • パターン改造・個別改造のどちらかでしかつかない特性や固定兵器も存在するため、どちらかだけ行えばいいとは限らず奥が深い。
  • 『3』までは弱かったり不可逆改造の影響で邪魔扱いされがちだったりの固定兵器だったが、個別改造などで非常に強力なものがついたりすることもあるため好評。中には最強戦車たる要素にすらなりうるものまで存在する。万が一邪魔になっても取り外し可能なのでありがたい。
  • ダブルエンジンと対になるダブルCユニット改造が新登場。主に『3』ではシングルエンジンで力不足になりがちだった軽車両が改造可能。「迎撃」や「見交わし走行」などのCユニットに付く特性を複数発動できるのが最大の強み。
    • 軽車両は後述のボーナス付のエンジンを積んでも積載量との戦いになりがちだが、特性を組み合わせることができるためダブルエンジンとは一味違ったカスタマイズが楽しめる。
  • エンジンに特性が追加。「カーボーナス」・「タイヤボーナス」など、条件に合致する戦車に積み込むと積載量が大幅にアップする。このボーナスのおかげで、最大重量90tという馬鹿すぎる重量を誇る最強の主砲も、本作では十分に実用可能品となる
    • ちなみにこの主砲、レア度最低値の「☆0」でも市販品最高の主砲と同程度の威力を持つ4連バースト砲であり、特殊砲弾は全て使用可能、最大装弾数は☆3で100超という何もかもが狂った性能。さらに装備やスキルを整えてやれば1ターンに28連射という容赦無い攻撃を(実用の範囲内で)実現できる。ガトリング砲の如く叩き込まれる砲弾は一見の価値アリ。
  • さらには『3』で未実装だった戦車改造の巻き戻しも可能となり、心行くまで戦車のカスタマイズを行うことができるようになっている。
  • 車両ごとに積載できるアイテム数の制限も、改造によって増やすことができる。しかも枠1つにつき0.01tと極めて軽微である。ただし一度改造すると戻すことができない点には注意。
  • 戦車ごとに決められた搭乗員数までパーティメンバーを搭乗させることができ、戦闘時はそれぞれのターンでその戦車で攻撃できる。攻撃が1台の戦車に集中しやすくなるが、1台強力な戦車を用意しておけばいいという、防御を捨てて攻撃をとるという選択肢も可能。
    • 犬も戦車に搭乗させることができる。ただし人間が最低一人は同乗している必要あり。ピンチの際に車へ逃げ込ませることで保護できるほか、車に乗った犬は一切の行動をしないので、勝手な行動でまだ倒したくない敵を倒してしまう事態を防ぐことも可能。
      • なお当然ながら、犬は車載道具も兵器も使ってくれない。犬に戦闘してほしければ戦車から降ろす必要がある。

手ごたえのあるゲームバランス

  • スキルと戦車特性の追加、人間道具の所持可能数撤廃、ポチ専用アクセサリーの登場など、原作から大きくバランスが変化した本作であるが、敵の強さもそれを想定してしっかり調整されている。
    • 全体的に火力と属性耐性が大幅に強化されている。特定のスキルを習得していると画面上に属性耐性の情報が表示されることもあって、単純に攻撃力によるゴリ押し戦法が通用しにくく、シーン毎に攻撃属性と装備品を見極める必要が出てくる。
  • 『3』で追加された奇襲システムで一部の賞金首が飛び込んでくることがある。これにより戦闘での緊張感が急増。
    • さらにザコの中にもなかなか会えないレア敵がおり、その中には『3』の賞金首だった敵がザコとして出てくることも。付近の賞金首に匹敵するあるいは圧倒的に凌駕する強さだが、彼らは総じてドロップアイテムが豪華な場合が多い。特にバイオエンジンはうなるほどの潜在能力を持つ。
  • 賞金首は新旧総じて手ごわく個性的。中でもストーリー上で必ず戦うことになるグラップラー四天王の実力は、原作をプレイ済みのプレイヤーでさえ驚愕もの。むしろ経験済みだからこそ驚かされるケースもある。なお四天王にはそれぞれジョブ設定がなされており、それに沿ったスキル習得が施されている。
    • 特に四天王の一人「カリョストロ」はSFC版と異なり、本作では必ず撃破しないと先に進めない中盤の壁として君臨しており、能力も高装甲・高火力の1回戦+戦車のSPをごっそり削る高威力アーチスト特技を習得した2回戦と、その存在感を大幅に増している。更に、戦闘時には初見殺しのトラップまで完備。
    • 他にも、シャーシをほぼ確実に大破させる「解体」を定期的に使用するブルフロッグ、相変わらずの焼夷性能に加えナースの「禁断の注射器」という即死攻撃や目からビームを放っての迎撃を使用してくるテッド様など、強敵が満載。
      • SFC版プレイヤーには印象深いであろうテッド様の名台詞の一つ「まんたーんドリンクっ!」は、今作ではわざわざ回復量が表示される上に最大3回使用して来るという、プレイヤーへの強烈な精神攻撃を伴う行動となっている。更にこれでもかとばかりのドヤ顔を披露してくださるオマケ付き。
  • 堅すぎると不評だった「キラ化モンスター*6」が弱体化され倒しやすくなった。その一方、こちらから強制的に敵をキラ化するアイテムも登場し戦闘の手ごたえが増している。ちなみに重ねがけも可能だが、HPを15倍にするというものもあるので、調子に乗ると途方もないHPを有するようになってしまうので注意が必要。
    • キラ化させるとアイテムのドロップ確率とレア入手率が上がるので、手間を掛けてでもキラ化する価値はある。しかし…。
      • 詳しくは問題点の項を参照されたし。

高い自由度と豊富なサブイベント

  • ゲームクリアの為にこなすイベントは決まっているのだが、そのための道筋はほとんど決まっておらず、プレイヤーの好きなように冒険することができる。一応、各関門を分断する障害として四天王の二人と賞金首モンスター一体が配置されてはいるが。
    • それに合わせて世界各地に様々なサブイベント、すなわちクエストが存在する。これらをやり込むのもよし、ひたすらマリアの仇を追うのもよしと自由度が高い。なお、マリアの過去にまつわるミニイベントがいくつかに追加されている。
      • クエストの確認画面では進行状況の記録がテキストで記載されている。デスクルスのイベントのときなど、主人公の洗脳されっぷりがよく分かる。
      • クエストの名前と内容は、映画好きの宮岡氏の嗜好を反映してかメジャーマイナー問わず古今東西の映画を意識している。選択肢次第で爽やかに幕を閉じるものから、グッドにもバッドにも転ぶもの、どう足掻いても後味の悪い終わりを迎えるものまで様々。
  • 主人公を含め三人+一匹まで連れて歩ける仲間たち。その組み合わせもバリエーションが豊富。
    • メインジョブだけで6種もあるため、どの職業を選んだかによって冒険の行程が変化してくる。さらに各人のサブジョブや乗せるクルマの組み合わせまで含めると、多様性はほぼ無限大。
    • どの職業にも得意不得意な面があり、編成によって各人の役割や、イベント消化の効率等が変わる。
      • たとえばハンター・メカニック・ソルジャーという王道チームの場合、車両に乗ってこなせる戦闘には強いが、降りて探索するようなイベントではソルジャー一人に負担が集中してしまい苦戦する。
      • メカニックがいると車両戦が、ナースがいると白兵戦が楽になるものの、どちらも素の能力が低いので、両方を同行させると残った一人の負担が大きい。しかしいなければいないで、外した側の戦闘は回復手段に欠けて命がけ。サブジョブのスキルでも補えるが、そのサブを誰に担当させるかも思案のしどころ。
    • サブジョブの選択については「非力でひ弱なメカニックやナースのサブにレスラー」といった微妙な組み合わせこそあるが、それこそ攻略が立ち行かなくなる程バランスの悪い組み合わせは存在しない。
      • 仮に使いにくいと感じても、サブジョブは戦闘中でなければ自由に変更可能。気に入った組み合わせが見つかるまで存分に試せる。
      • 仲間の編成自体がヌッカの酒場に戻れば好きに入れ替えられるので、好みの編成になるまで模索したり、あるいは次々と組み合わせを変えていくといったスタイルでも楽しめる。

数々の追加要素

  • 前述の通りシステムは勿論賞金首、キャラクター、マップ、様々な要素が追加されており、最早いい意味で原作とは別ゲーといってもいい。しかしそのほとんどが原作の雰囲気を損なわずに魅力を引き立てている。
    • 原作経験済みのプレイヤーを驚愕させた原作のあるイベントボスや、もう笑うしかないようなサイズのデカ物など、追加賞金首はいずれも癖の強い強烈なメンツばかりである。
  • 原典では影の薄かったエルニニョに関するイベントが大幅に追加され、メンドーザを成敗できるようになった。
  • 描写不足だったスワンでの決闘イベントもテキストが一新され、辻褄の合う展開になっている。その上クエストをこなすとスワンの町そのものを船として利用できるようになった。
    • それ以外の個所でもテキストが大幅増加している。
  • マップ中央部を分断するように新規エリアが挿入されており、原典から施設の位置が移動している例も。
    • 併せて新ダンジョンも追加されており、そのうちの一つではラスボスのかつての性格を垣間見ることができる。
  • タキオンテレポーターと呼ばれるアイテム交換要素があり、『3』から特定のアイテムを本作へ移行できる。
    • タキオンテレポーターを使用可能になるのは中盤以降であるため、ゲームバランスを壊すような強アイテムを持ってきても(さほど)問題にはならない。また、いくつかの装備は性能が調整されている。また転送1回につき「タキオンマター」と呼ばれる非売品アイテム(特定の地面から拾うか敵ドロップのみで入手可能)を消費するため乱用は出来ない。
    • 但し、このシステムを利用できるプレイヤーは限られる。問題点の項にて記述する。
  • 一度倒した事がある敵モンスターの情報が図鑑に記録されるようになった。外見やドロップ情報は勿論、戦闘アニメーションまで再生できる。
  • 人間/戦車装備品限定ではあるが、『リターンズ』にもあったアイテム図鑑要素が復活した。今までに手に入れた装備品の詳細なデータを閲覧できる。
    • 戦車の固定武装も登録されるため、スルーされがちな固定武装にも光が当たりやすい。
  • クリア後の特典も多い。
    • クリアするたびにハード・スーパー・ゴッドの難易度が追加され、敵の強さや取得ゴールド/経験値が増える。これはロードする度にいつでも変更可能。
    • 前の周の主人公とは別の主人公を作れるようになる。この場合は前の主人公がヌッカの酒場に登録されていて仲間に加えられる。これにより主人公グラの男ハンターと女ハンターを同じパーティに入れるということも可能。なお、他のメンバーもクリア時の能力のまま酒場に登録されている
      • アクセルとミシカに限り、パーティに加える為には再度加入イベントをこなす必要がある。
    • 固定だった戦車の位置がシャッフルされるようになり、前周とは違う新鮮な感覚でプレイが出来る。
      最強の重戦車が序盤で格安に手に入ることもあれば、初期戦車が”面倒くさくて育成を放置していた戦車”になってしまい面食らうことも。
    • ラスボス討伐時に搭乗していた戦車には勲章がつき、ステータス画面で確認できる。初代にもあった要素であり、古参ファンにとってはニクい配慮である。
  • ラスボスの大幅強化。ただでさえ迎撃能力の追加で落としにくいのに加え、オリジナルを経験済みのプレイヤーにとっては寝耳に水とでもいうべきサプライズもある。おかげで、「ラスボスはテッドブロイラー」という不名誉な評価を覆した。
    • 追加された迎撃能力も壮絶な精度であり、バースト系による連射はほぼ無意味。上記の28連射(7連射×4回攻撃)をもってしても4発程度しか当たらないこともザラ。
    • 形態ごとに攻撃や弱点の属性が細かく変化するため、様々な装備を用意する必要があるが、どの形態でも通常属性攻撃は弱点ではないものの通用する。
  • 宇宙砲という特殊な主砲の追加。中盤で入手できるのだが、預けられず、売れず、捨てられず、改造できず、周回による複数入手できず、という5つの制限を持つ。人によっては、その奇抜すぎる見た目が装備する戦車を選ぶということで6つ目の制限になるかもしれない。
    • 宇宙パーツというアイテムを使用することで、性能が少しずつアップしていき、最終的には威力は低めなものの弾数無限・全体攻撃・迎撃不可・4連射・高クリティカルという、前述の最狂主砲にも負けず劣らずな性能になる。
    • 但し、この宇宙砲については不評点も無いわけではない。問題点の項にて記述する。

BGM

  • 前作の反省を踏まえてか、音質がかなりクリアになっている。基本的には原作『2』に忠実でBGMの再現度が高い。またグラップラー四天王には専用戦闘BGM「レッドゾーン」が追加されており熱い*7
    • 戦闘時のイントロも原曲のまま、セーブ時には『2』のアイテム入手SEを使用しているというサービス精神ぷりも光る。

『3』からの大幅な改善

  • 斜め移動が遂に可能になった。
  • 主人公含む仲間や戦車のリネームが、本編中でも可能になった。ついでに前作では使えなかった「ヴ」の字もきっちり追加。ラスボスの名前もそれに合わせて修正されている。
  • ソフトリセットが搭載された。またキャンプキット(移動中に全員の体力を全回復する車載道具)にセーブ機能も追加され、宝箱・埋蔵・ドロップアイテムの選定が多少やりやすくなった。
  • 転送装置がちゃんと終盤の町にも存在する。戦車に乗らない「人間縛り」のプレイも安心。
  • 防御、かばうコマンドの復活。
    • 本作ではスキルを使用するために、戦車使用可能エリアでも意図的に降車せざるを得ないシーンがあり、「かばう」の復活はありがたい。
    • これがなければ原作のオープニングがなりたたないので当然ともいえる。
  • ハンターの新スキル「囮よせ」が便利。「特定の敵を選んでエンカウントできる」という効果であり、敵を求めてマップをウロウロする必要がない。
    • ランダムエンカウントの敵であれば賞金首さえ「お取り寄せ」できるため、雑魚をちまちま相手しながら歩き回る必要がなくなった。また、未遭遇のモンスターであっても全てリストアップされる。もうレアモンスターを追いかけることもないし、シグナル弾を使いまくることもない。
      • いささか楽になりすぎな気がしないでもないが、囮よせの成功率は100%でなく、たまに失敗し、奇襲を受けたりもする。また、一部の稼ぎ用モンスターは囮よせをしたときに限り、逃走率が激増する。レアドロップを粘る手間隙なども考えればこれ位が妥当であろう。
    • なお海上では囮よせを使用できないため、ヒトデロンが今作で最難関エンカウントの賞金首となる。このボスも、本作はクエストで大まかな遭遇箇所を教えてくれる。
    • 旧作ではほとんど意味がなかったシグナル弾も改良され、マーキングされた位置に行けばほぼ確実にお目当ての敵と遭遇できるようになっている。
  • レベル上限撤廃アイテムであるレベルメタフィンの入手難易度が緩和された。
    • これに絡んでか、キラ化したマシン系モンスターをメカニックの解体スキルで瞬殺することにより、桁違いの金と経験値を獲得できるようにもなっている。
    • なお、正攻法でも緩和されているが、バグ技により短時間での無限増殖が可能になっているため、実質的にはレベルメタフィンは入手し放題である。
  • 鉄くずなど冶金アイテムからのレアメタル出現率が見直され、スーパーレアメタルの入手がかなり楽になった。
    • 同時にレアメタルやスーパーレアメタルを直接ドロップする敵が追加され、それらの敵の乱獲でもレアメタルが集められるために超改造の敷居は格段に下がっている。
  • 超改造の重量増加が割合(元パーツ重量の+0.04%)から一定(重量に+0.04t)に変更された。これにより軽量パーツを超改造するうまみこそ減ったが、代わりに重量パーツを超改造する意義が増した。
  • 有名度の値が意味のあるステータスとなった。一定以上の有名度がなければ受注できないクエストが存在するほか、有名度の高さで一部のNPCの反応が変化する。
  • 敵のドロップ仕様の変更により、落とすアイテムが一度に3種類までとなった。リアルラック次第だが一度の戦いで賞金首から全種のドロップアイテムをいただけることもある。
    • 従来はほぼ固定であった、賞金首がドロップする戦車装備のレアリティも変化するようになった。
    • 但し、このレアリティについては不評点も無いわけではない。問題点の項にて記述する。
  • 戦闘開始時に自動で戦車から降りるようにする設定が可能に。不意打ちでも問答無用で降りてしまうが、戦闘毎に降車コマンドを選ぶ手間が省けるようになった。

問題点

  • 職業間格差が前作よりも酷くなっている。
    • サブジョブの仕様が主な要因。サブでもメインジョブとまったく同じスキルが習得可能で、違いは高レベル時のスキル使用回数くらいしかない*8
      そのため、装備とステータス成長率(と見た目)ぐらいしかメインの判断要素がないのだが、その「装備とステータス成長率」だけで見ると職業間で優劣の差が激しいことが原因。
      • ステータスの高いソルジャーや、戦車戦に強いハンターが装備面でも優秀。逆に、ステータスの低いメカニックやナースは装備面でも貧弱なので、メインジョブによる性能格差が激しくなってしまっている。
      • 中でも、メインジョブとしてはソルジャーの総合力が高い。
        ステータスと装備品に恵まれているのみならず、弱点だった運転レベルの低さがバイク騎乗での白兵戦でカバーできるため、「乗り物が苦手な白兵戦担当」から「バイクでの戦闘を得意とする職業」へと梃入れされた。その結果、『3』から格段に成長し、目立った弱点がなくなったのがその理由。
      • 逆に弱いのはメカニックとナース。どちらも他の職には真似できないスキルが最大の強みであったのだが、他のジョブでもサブに設定すれば同じスキルを使える本作ではそれが取り柄にならない。スキルを脇においたら装備は貧弱・ステータスも今一つなため、悲惨な境遇に陥っている。
      • レベル上限の引き上げなどやりこみを考慮するのであれば、メカニックは稼ぎに便利な「解体」、ナースは唯一の蘇生スキル「戦場のAED」や高難易度だと必然的に出番も多くなる全体回復スキル「戦場の天使」をサブジョブよりも多く使えるようになる為一考の余地はあるといえばあるのだが。
      • また、アーチストも特殊砲弾作成・超改造が専売特許ではなくなったため、器用貧乏という欠点がクローズアップされたが、装備品にはそれなりに恵まれており、多段攻撃スキルを最大効果で使えるメリットもある為、メカニックやナースよりは幾分かマシとも言えなくもない。
    • なお、攻略に支障をきたすほど弱い職業はいないので、普通に攻略する分には好みで職業を選んで問題ない。メインが多少バランスの悪い編成でも、サブジョブの組み合わせによる補正や、レベル上限の比較的手軽な引き上げ手段によって十分なフォローが可能。育成自由度は大きい。
  • 本シリーズの戦車兵器は大きく分けて主砲、副砲、S-Eの三種類だが、このうちS-Eが優秀すぎる。
    • この兆候は『3』の頃からあり、大ダメージをたたき出す多段攻撃、迎撃を無視できる属性攻撃、ザコを蹴散らすための弾数無限全体攻撃、これら全てがS-Eで賄えてしまう。一応、重量・弾数・穴などによる制限は無いわけではないのだが、それらを考慮しても明らかにぶっ壊れた性能の物が多い。
    • 特殊砲弾を発射可能という特徴があり、且つシャシーに施せる改造の都合上「穴1限定で効果のある特性」の恩恵をうけやすい主砲はまだマシな方で、副砲は適当なS-Eが見つかれば立つ瀬が無くなりがち。
    • 副砲は威力自体がS-Eより低いのに、よりによってS-Eに「弾数無限、広範囲、高威力」の三拍子の揃った冷気、無属性以外のS-Eが存在するため、大部分の副砲がS-Eに食われることになる。
    • 複数回攻撃できるS-Eの攻撃回数はごく一部の例外を除いて「○連射」ではなく「○回」であり、武器の連射数を増やすCユニットと組み合わせると「○回攻撃を2~5連射」となり攻撃回数が数倍に膨れ上がるという仕様がある。「シーハンター」などのぶっ壊れS-Eの攻撃回数が数倍になるため、ますます主砲、副砲の立つ瀬が無くなる。
    • このためか、本作では穴1にフリーS-E穴を開けられる戦車が限られており、特にダブルエンジン車で穴1がフリーS-Eの戦車は前述したイリーガル改造の野バス1台だけ…つまりレンタルタンク買い取り枠限定である。
    • 補足すると、『3』より前のシリーズ作品におけるS-Eは「異様に重い上に装填弾数が多くて1桁と極めて少なく、更に弾の補充費もバカ高く、それでいて攻撃力は主砲と大差無い」と不遇な存在であったためにバランス調整した結果と思われる。…多少のやりすぎ感は否めないが。
  • エンジンの超改造が、何のメリットも無い完全な地雷となってしまっている。
    • エンジンも超改造でき、メッセージでは「積載量が○○に増えた! 重量が0,01t増加した!」と表示されるのだが、実際にはこの数字部分は元の積載量のまま変化していない。つまりエンジンを超改造すると積載量はそのまま、重量だけが無意味に増加…つまりその分積載量が減ってしまうという、強化というよりむしろ弱化と言う方が正しい事態になってしまう。
      • 一度超改造してしまうと元に戻す方法は無い。賞金首のドロップ品や、1周につき1個しか手に入らないエンジンならばまだ手間隙かけて再入手すれば取り返しはつくが、セーブデータ1つにつき1個しか手に入らない「光子力ジェット*9」を超改造してしまった場合は目も当てられない。
      • バグなのか設定ミスなのかは不明だが、貴重品のスーパーレアメタルとエンジンの積載量を同時に失ってしまうという最悪な罠である。
    • ちなみにCユニットの超改造は守備が上がるだけなので一見無駄にも思えるが、こちらは「上がった守備を店の一般改造で減らすことで重量を余分に下げ、その分を命中や回避に回せる」というメリットがある。超改造が威力上昇に直結する武器に比べると必要性は薄いが、軽量化と強化を両立できる為有用なことは確かである。
  • 行動順が絶対に安定せず、不測の事故が発生しやすい。
    • どれだけ素早さに差があっても、低確率(体感1割前後)で行動順がひっくり返ったり、レベルメタフィンまで使用した超高レベルのハンター(素早さ1000以上)が低レベルのレスラー(素早さ100前後)に先手を取られるなどの現象が発生する。
      • この仕様が原因で、本作の戦闘では「キラ化→解体しようと思ったら先に解体された」「キラ化する前に素早いキャラで敵の大半を排除*10しようと思ったら先にキラ化されて大変なことになった」といった事故が多数報告されている。
      • いわずもがな、明らかに此方より遅い敵に先制されるという事態も多発する。賞金首相手にこの事故が起き「ターン最後に敵の攻撃→次のターンに敵の先制攻撃」というコンボの前に回復が間にあわずそのまま殴り殺された、という報告もある。
    • 完全ターン制バトルにおける攻撃順序の逆転はドラクエ等でも往々にしてよくあるが、ここまで露骨な逆転現象が起こり得るのは許容しがたいものがある。
  • 追加された新ダンジョンのうち、幾つかには否定的な意見も上がっている。
    • ラストダンジョン直前に追加された新ダンジョンは攻略必須となっており、仕掛けも単純に難しく面倒くさい*11
    • 別の追加ダンジョン「金輪際ホテル」の謎解きも、名前通り「こんな場所を訪れるのは金輪際ゴメンだ」と言いたくなるかもしれない内容となっている。パスワードを知ってさえいれば幾つかのフラグをすっ飛ばして攻略することも可能ではあるのだが。
      • こちらはシナリオの本筋から離れた場所にあり、訪れるかどうかは任意となっている為、面倒ならば存在そのものを完全無視できるのが救い。
  • 不評の声が多いやりこみ要素の不満その1:宇宙パーツ
    • 宇宙パーツの入手率や上昇幅に難があるため、最強宇宙砲の作成は超改造武器を2、3個作る以上に手間と時間がかかるのが最大の要因。
    • また徹底的にやりこもうとすると、前述の「改造できず」という欠点が足を引っ張ってくる。膨大な手間隙をかけたにも拘らず、最終的には超改造武器に1.5~2倍以上攻撃力の差をつけられてしまうのが泣き所。使わないからといってトランクルームに預けることもできず、一部の過激なプレイヤーからは「宇宙ナマリタケ*12」と呼ばれてしまうことも。
    • 宇宙砲を完全消滅させる方法もあるにはあるが、これをやると周回しても再入手不可。他データから取り寄せることもできない為、もう一度宇宙砲を使いたいならデータを消してやり直す以外に道がない。
      • 方法はいくつかあるが、そのうち簡単に実行可能なのは買い取ったレンタルタンクに宇宙砲を搭載した後そのレンタルタンクを下取りしてもらう方法と、オーダーメイドの戦車に宇宙砲を搭載した後その戦車を鉄クズに戻してもらい、そのまま作り直さずに周回する方法の二種類。宇宙砲を主力として使用している場合は、これらをうっかり実行してしまわないように注意すること。
      • 再入手不可というデメリットを考慮したうえで、それでも完全消滅実行へ踏み切るプレイヤーは意外に多いという…。
  • 不評の声が多いやりこみ要素の不満その2:装備品のレアリティ
    • 『3』から追加された装備品のレアリティ(☆なし~☆3つの4段階)は本作でも続投。『3』では一部兵器は☆3つよりも☆なしの方が性能が高くなるというケースも存在したが、本作では一切の例外無くレアリティが高いほど性能が高くなる。更に店売り以外の大半の戦車装備が、入手時にランダムで☆の数が変動するようになった。
      • これのせいで原作にはないリセマラ要素が追加されてしまった。所謂やりこみを行う場合、原作ならばボスは打倒&ドロップアイテム入手で十分だったが、本作ではそれに加えて☆3のアイテムを落とすまでリセマラをさせられる破目に陥り、攻略のテンポが悪くなってしまった。
      • 同様の理由で、セーブしていない状態で迂闊に埋没アイテムを掘り出したり宝箱を開けたりすることができず、ダンジョンや広大なフィールドを探索する楽しみや探索のテンポも悪くなってしまった。
      • 『3』では賞金首がドロップする戦車装備のレアリティは固定。そのほかの戦車装備でもレアリティが変動するのは、何が出るか分からない「なんでもBOX」とその気になれば何個でも取得可能な「とある埋蔵装備」程度であった。この為、本作での仕様改変について「レアドロップ狙いのマラソンがより苦行と化した」という意見もある。
    • 一応、下記の通り救済点が無いわけではないが「そもそもそんなマラソンするような手間をかけさせないで欲しい」という意見も決して少なくない。
      • 周回プレイをすれば、上記のアイテムは再び入手可能である。幸いにして本作はシナリオが殆ど存在せず攻略自由度が高いため、周回プレイには比較的時間がかからない。
      • ソフトリセットやキャンプキットによるダンジョン内でのセーブ機能など、緩和措置が追加されている。
  • 不評の声が多いやりこみ要素の不満その3:タキオンテレポーター
    • 本作では「タキオンテレポーター」と呼ばれるシステムにより、アイテムや装備品を『3』のセーブデータから本作のデータに移動させることができる(当然、移動元の『3』のセーブデータからはそのアイテムは消滅する)。
    • ただし、これを行うには本作に加えてDSが2台と、『3』のカートリッジが必要である。『3』のカートリッジはまだしもDSを2台持ちしているプレイヤーなど、プレイヤー全体から見るとその数は大分限られてくる事は容易に想像できる。
    • しかも、このタキオンテレポーターを使用しないと入手できないアイテムや、借りる事のできないレンタルタンク…すなわち、入手できない戦車が存在する。本作のみ所持するプレイヤーや、大多数のDSを1台しか持っていないプレイヤーは、アイテムコンプリートを諦めざるを得ない。
    • また人間装備・戦車装備の図鑑機能には、『3』でしか入手機会が存在しないアイテムも登録されるようになっている。前作がなければこちらもコンプリート不可能。
      • 更に、その『3』限定アイテムの中にはよりにもよって 『3』における超入手困難アイテムの一つ「サルモネラポッドα」が含まれている。 もう一方の「バーストセイバー」は本作でより簡単に入手できるようになっているのに。
      • 図鑑コンプリートはクリアに必須ではないし、コンプリートしても特典は何も無いとはいえ、流石にこの仕様はどうなのだろうか。
  • またモンスター図鑑機能のコンプリートに至っては、正規手段では絶対不可能。
    • 先述の通り、モンスターを図鑑に登録する為にはそのモンスターを倒す必要があるのだが、1匹だけ「HPを0にすると逃走してしまう為絶対に倒せないモンスター*13」が存在している。そのモンスターの項目は正規の方法ではどうやっても埋められない。
  • 上述したモンスター図鑑の他にも設定ミスが存在している。代表的なものは以下二点。
    • 「プロペラント缶」という材料アイテムがデータ上はあるのだが、設定ミスにより通常プレイでは絶対に手に入らない。
      • このため、アーチストの「砲弾ゲージツ」のうちプロペラント缶を使う特殊砲弾のレシピが完全な死に技と化している*14
    • 「大佐の日誌」という、いかにも使用することでメッセージが表示され中身を見ることができそうなアイテムが、これまた設定ミスによって使っても何の効果も無いアイテムになってしまっている。
      • 尚このアイテムは次作で再登場しており、そちらではちゃんと中身を見ることができる。
  • 『3』からの不満のほとんどが解消されているのだが、一部改悪になっている部分がある。
    • 『3』では飛ばせていたクエストクリア時のファンファーレを飛ばせなくなった。
    • 自動販売機での商品購入時に逐一購入するか否かを聞かれるようになった。当たりがでるまで購入する際には邪魔になってしまう。
    • ヌッカの酒場に預けられるキャラの総数が減少しており、前作と同じ感覚でキャラを作るとたちまち上限に達してしまう。
  • お約束というかなんというか、バグや再現性のあるフリーズも目立つ。
    • 先述の宇宙砲完全消滅の他「特定のクエストで進行不能となり詰む」「戦車が入手できなくなる」というとんでもないものから「戦闘画面で戦車兵器の装備位置がずれて見栄えが悪くなる」「あるクエストに必要なアイテム入手時、クエスト達成後であってもフラグ成立の音が鳴る」など実害は少なめのもの、更には「クエスト進行中、NPCの名前がおかしなことになる」という場合によっては腹筋が大破しかねないものも。
    • プレイヤーに有利なバグも当然の如く存在する。代表的なのは「福袋系のアイテムを無限使用」「とある賞金首の無限湧き*15」「大砲の弾数を無限にする」など。
    • 前作で物議をかもした「本来戦車で戦えない賞金首との戦闘に戦車を持ちこめる」バグはまさかの続投。…原作経験者ならば大体想像がつくだろうが、シナリオ上の熱い場面が台無しになってしまう恐れがあるので注意されたし。
    • 一部の職業で、レスラーのスキル「台風チョップ」の攻撃回数が大幅に減るというバグが存在。この技はレベル99を超えたやり込みになると最強のダメージソースの一角となるため、このバグが職業間の格差を更に生んでしまっている。
    • フリーズは「船上で車から降り、そのまま他の船に乗り込もうとしてフリーズ」「クエストで特定の選択肢以外を選ぶとフリーズ」「特定の扉にカギ系のアイテムを使おうとするとフ(ry」…といった具合に、本作ではイベントでのフリーズが目立つ。
    • 戦闘時のフリーズは『3』と比べると発生しにくくなったものの、それでも止まるときは止まる。味方を捕まえたり、吹き飛ばしたりする賞金首との戦闘時には特にフリーズしやすいので、挑む際にはセーブを忘れずに。
      • 中でも一番痛いのは「 こちらから強制的に敵をキラ化した後、256ターン経過するとフリーズ 」というもの。回避方法は存在せず、256ターンが経過する前にキラ化させた相手を仕留めるしかない。このターン制限は相手が強ければ強いほどキツいものとなり、よく訓練されたメタルマックスファンをして「特定の賞金首をキラ化させるのは自滅行為」とまで言わしめる程。

賛否両論点(軽度の問題点)

  • 所詮はサブなためか、サブジョブのレベルは99で頭打ちになってしまい、それ以上はスキルの使用回数を増やせなくなる。
    • ただしメインジョブのレベルも通常は99が上限*16で、なおかつレベル60もあれば本編はクリアできる。相当な回り道をしていても70までにはラストダンジョンへ着くし、ラスボスに余裕を持って勝ちたいとしても80を越えることは稀。このためやり込みプレイへ走らない限り、頭打ちの状態へ到達すること自体が珍しい。
  • 新システムのチャレンジハントが空気。特定の敵を一定数倒す、あるいは制限時間以内に一定数倒すことでハンティングレベルが上がっていく仕組みなのだが、多少のお金と有名度が得られるだけ。一応通り名も獲得できるが、一度やれば十分である上、実入りの少なさから2周目以降は無視される運命に。
    • それでもやりこむ場合は先述したハンターの囮よせを駆使すると比較的楽なのだが、指定される敵の中には海上でしか遭遇できないものも少なからず存在している。しかもそういう敵に限って、そこそこ厳しい時間制限がついていたりするのが困りもの。
    • 多数の敵を討伐することが求められるため、早い段階からチャレンジハントへ挑んでいるとレベルが過剰に上がってしまい、戦闘の緊張感が台無しになるという問題もある。
  • 満タンサービスは「すべての補給箇所を読み上げる」→「すべての補給完了を読み上げる」上にその都度メッセージ送りをしなければならず、相変わらずテンポが悪い。
    • また、「満タンにすることを大前提」としているためか、部分補給(装甲タイル500枚のみ、など)を行いたい場合は、
      全満タンをキャンセル→補給部分選択→部分満タンをキャンセル→数量指定という、なんとも遠回りな方法を取らされる。

その他・突っ込みどころ等

  • 前述の通り主人公の性別を選べるのだが、男女によるイベントの変化は少ない。イベントのほとんどが男性主人公を前提としたものであるため、主人公が女性だと奇妙な展開になりがち。
    • 本作の選択肢は主人公のセリフ調になっているのだが、全て男性主人公を想定して作られている。
      そのため、女性主人公だと違和感のある口調になったり、ギャグ選択肢*17困っている女性に「キミ、かわいいね」、回答を迫られた時に「ちょっとトイレ」など、笑えないレベルになってくる。
    • その中でも際立つのが結婚。もはやシリーズ恒例となった結婚EDだが、本作では相手は全て女性。そしてここが重要なのだが主人公が女性の場合でも何の問題もなく結婚EDを迎えられるのである
      • 手抜きともとれるが、プレイヤーの間では開き直って受け入れたりネタにしたりして楽しまれている。
  • 職業毎のグラフィックについて。
    • 女ナースの衣装が本職寄りではなく、あたかも「いかがわしいビデオ」に出てくるコスプレのお姉さん、といった具合である。
    • 何と過半数のグラフィックで男女間の足の太さがほぼ同じ。女キャラが太いというよりは、全般的に男キャラの線が細い。
      • どういうわけか肉弾戦が得意でない男メカニックより、白兵戦を得意とする男ソルジャーの方が明らかに線が細い。
    • 女性キャラは固有グラの主人公ハンター、固有キャラ(ソルジャー)のミシカも含め、全員胸元が開いている。さすがCERO:B。
  • 本作のネタ戦車は、キャタピラが一つしかない一輪戦車。残念ながら『3』のソイヤウォーカーを越えるインパクトはなかった。なお、芋虫みたいな外見に反し、その性能はかなり攻撃的。
    • というか、デザインを手がけた山本貴嗣氏自身が危惧する通りソイヤウォーカー*18がぶっとびすぎているだけであろう。事実、かつては『2』から存在する野バスの時点で十分ネタ枠と呼ばれていた。
      • なお、野バスは車体が軽く5つの穴全てを自由に設定できるという今作最高の自由度を誇る。前述のレンタルタンクのものを使用すれば、それこそ無限大の可能性を持つネタ枠となる。

総評

メタルマックスシリーズとしては勿論のこと、単体のRPGとしても、リメイク作品としても極めて完成度が高い。
かつての改悪移植作『メタルマックス2改』の悪名を完全に払拭し、過去のものとしてしまった正真正銘の快作である。
前作で不評だったほとんどの点に手が加えられており、その真摯な姿勢はかの名作『GOD EATER BURST』のスタッフに比肩する(企業規模を考えるとそれ以上)と言っても過言では無いだろう。
DS・3DSでRPGを遊びたいという人には、安心してオススメする事が可能な作品となっている。

そのためこのシリーズにさらなる期待を寄せるプレイヤーも多かった、のだが…。詳しくは続編の頁にて。

  • なお、大手レビューサイト・NintendoDS mk2のRPG部門における総合点1位(85点)のソフトが本作である。
  • 出来自体はかなり良いもののAmazonでは限定版も値崩れしていることから、あまり良い売り上げではないようである。
    • 時期的に次世代機であるニンテンドー3DSへの移行期であったこと、本作発売の前後でマリオカート7モンスターハンター3Gの発売日に挟まれていたことから、買い控えが起きていたのではないかという説がある。