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フリーダムウォーズ - (2020/05/11 (月) 16:43:22) の編集履歴(バックアップ)


フリーダムウォーズ

【ふりーだむうぉーず】

ジャンル “奪還”マルチプレイアクション
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
メディア PlayStation Vitaカード/ダウンロードソフト
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元 ディンプス
シフト(原案)
発売日 2014年6月26日
定価 パッケージ版:6,264円
ダウンロード版:5,184円(いずれも税込)
廉価版 PlayStation Vita the Best/2015年6月25日
パッケージ版:3,400円
ダウンロード版:2,800円(いずれも税込)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 クソゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 期待の大きさとの落差で多くの人を落胆させたガッカリゲー
人を引き付けた設定を仕様とシナリオでぶち壊す
ペラッペラなボリューム
無限に涌き、確実にこちらを狙い撃つ敵
矛盾だらけのうえ途中で終わるストーリー
「私、先に行ってるね」


概要

一般的な略称は「フリウォ」「フリヲ」「FW」。
いわゆるポストアポカリプス(現代文明崩壊後)、ディストピア(超管理社会)の世界観。

舞台は資源が枯渇した未来。人々は複数の牢獄都市「パノプティコン(PT)」を頼って生活し、残されたわずかな資源をめぐって戦争を続けている。
何も生み出さない者は生きているだけで罪人とされ、100万年の懲役を負う「咎人(トガビト)」として扱われる。咎人達は各PTの管理下にあり、素行をこと細かに監視されている。
プレイヤーはひとりの咎人として、頭脳労働者「市民(シヴィリアン)」の奪還、資源の回収といった危険な仕事を命じられる。作戦任務「ボランティア」に出撃。市民をさらう「アブダクター」や、他PTの敵性咎人と戦い、成功報酬として恩赦(減刑)を得る。
いつか懲役100万年を終え、自由を手にすることができるのだろうか…。

SCEJが制作を、ディンプスが開発を、『GOD EATER』のシフトが原案を担当している*1
「アクション」ジャンルの範疇だが、実際には「近接攻撃もできるTPS(サードパーソンシューティング)」といった性質。他の狩りゲー(共闘ゲーム)にくらべて射撃攻撃の割合が非常に大きく、また武器の種類も射撃兵器のほうが豊富。詳細は後述するが「巨大敵を倒すことが目標とは限らない」コンセプトも狩りゲーとしてはやや異色。
逆にTPSとして見た場合は、近接武器の多さ、荊(イバラ)による機動力、狩りゲー由来の構造が特徴的。ビジュアル面では日本的なキャラデザインも異彩を放っている。

システム

  • 主人公「咎人(トガビト)」は一種の戦闘員。この世界では、役目をこなすことを「貢献」、作戦任務のことを「ボランティア」という。内容は、敵の撃破、市民の奪還など、各ボランティアによって異なる。
    • なお自分が所属する都市国家(PT)に利する行動全般も「貢献」活動という。得たアイテムを納品し国力数値に変換するなど。
    • 主人公は最初から懲役100万年を科されており、初期は、最低クラスの報酬しか所持が認められていない*2。また「横になって寝る」「数歩以上歩く」「異性に話しかける」といった日常動作すら制限されている。
      • ボランティア達成や納品によって「減刑年数」と「恩赦ポイント」が得られる。恩赦ポイントを消費することで、各権利を開放し上記などの制限を解除してゆける。なお恩赦ポイントは通貨の役割も兼ねており、店での買い物にも使える。
  • 主人公は2つの武器を装備し、切り替えて使用できる。
    • 武器の系統はライフル、マシンガン、ロケット砲、ミサイルランチャー、刀剣、槍、鈍器、火炎放射器など満遍なく多彩に用意されている。
    • 武器の入手方法は「プラントを利用し、素材を消費して作成する」「ボランティア中に倒れた敵が落とすものを拾う」「店で買う」ことにより入手できる。いずれも入手直後は必要最低限の性能しか備えていないため、高難易度に向かうにつれてプラントで「武器強化」「武器改良」し使っていくことになる。
    • 武器には威力を上昇させたり、マガジン量を増したりといった特性が付いている。これを「モジュラー」という。
      • 各武器の「希少度」によって搭載できるモジュラーの最大数が異なる。希少度が高いほど多くのモジュラーを搭載できる。
    • 武器は同じ種類でも、それぞれ希少度のほか、初期のパラメータやモジュラーが異なっている。また、強化する事によって攻撃力が上がり、武器改良(いわゆる武器と武器の合成)によってモジュラーが変化していく。
      • ただし改良の際のモジュラーの変化は必ずしも強化の方向とは限らない。弱体化したり無駄なモジュラーが付与されたりもする。
    • 近接武器(ナイフ、刀、槍、鈍器)は、攻撃ボタンを長押しすることでタメ技を放てる。通常とは異なる威力、攻撃方法になる(槍を投擲するなど)。
    • 各武器は4属性値*3のパラメーターを持つ。1武器につき1属性、ではなく、ひとつの武器に4属性全部を配することも可能。
      • 属性の数値が武器系統ごとに決まっている作品も多いが、本作では上限値までの範囲内ならば、複数の属性値をつけることができる。たとえば「炎と氷と雷の属性を20ポイントずつ持つ武器」といったことが可能。
  • 主人公を監視し続けるアンドロイド「アクセサリ」。一部のイベントやボランティアを除き、プレイ中の大部分を共に過ごすことになる存在。
    • 主人公とほぼ同等にキャラメイク、衣装変更できる。
    • フルボイス。合成音声で喋る。戦闘中の応答のみ、プレイヤーが好きにセリフを編集、設定し、それを言わせることができる。訛った返事をさせるも、逆ギレさせるも自由。
      • 編集の幅はかなり広く、本気と書いてマジと読ませるようなことも可能。また抑揚やアクセント、台詞を喋る速度など、セリフごとに細かく設定できる。
    • 戦闘中には、敵増援の予告など状況説明を行うほか、独自のAIで戦闘行動を取る。ただしプレイヤーが指示することにより、ある程度、行動を切り替えることができる(「アイテムを探せ」「狙撃者を倒せ」「蘇生優先」など)。
      • 武器は1つしか持てない。ただし射撃武器の弾数は無限になる。
      • 消費アイテムも1種類しか持ち込めない。プレイヤーが指示されるまで使用もしない。なお荊はそもそも装備していない。
    • ボランティアのクリアなどで主人公への警戒度が下がっていき、冷たかった態度が軟化していく。
  • 敵。他の都市国家に属する敵咎人およびアクセサリ、そして、生体ロボット「アブダクター」。
    • アブダクターには、人間より小さなものから、数倍もの大きさを持つものまでいる。
    • 敵咎人やアクセサリは、一定時間後に特定のポイントで復帰し、再度こちらに攻撃を仕掛けてくる。多くのボランティアでは無制限に復帰し続ける。
    • アブダクターの各部に対して、小剣やアイテムで「溶断」を仕掛けられる。アブダクターにしがみついて刃を突き立て、パーツを切り離す行為。たとえば、ロケットランチャーを溶断で切り離せば、以後そのアブダクターはロケットランチャーを放てなくなるなど、行動を制限することができる。
      • また溶断でなくとも、パーツにダメージを与え続ければ、パーツが破損し吹き飛んで同様の結果を得られる*4
    • 大型アブダクターは市民やアクセサリを捕えるための鳥篭(ケージ)を持っている。「戦闘不能となったアクセサリ」や「戦場に放置されている市民」がこれに捕獲されることがあり、捕獲された場合、予告の時間を過ぎるとその人物は敵に連れ去られてしまう*5。転送される前に鳥篭を破壊すれば取り戻せる。
  • 「荊質管制装備」、通称「荊(イバラ)」によるアクション。
    • 敵味方すべての咎人に与えられている、戦闘用の特殊なヒモ。射出し、その着弾地点まで一直線に移動できる。壁へだろうと天井へだろうと、すっ飛んで向かえる。
      • 「ワイヤーアクション」と形容する人もいるが、重力や慣性が働くわけでも、放物線を描いて加減速するわけでもないので、物理演算的なワイヤーアクションゲームとはテイストが異なる。ブレがなく、狙った地点へ真っ直ぐに移動する。
    • 敵や味方にも当てることができ、その場合はまた違った機能がある。
      • 「ドラッグダウン」
        接続した大型アブダクターをギリギリ締め付け、ゲージを溜めると転ばせることができる。無防備になるので攻撃のチャンス。
      • 「ダイブアタック」
        奇襲攻撃。急接近し、装備中の武器を敵に突き立てる。ダイブ中は射撃武器からのダメージを受けない。
      • 「荊蘇生」
        体力がなくなり倒れている味方へ荊を着弾させると、蘇生ができる(行動可能な状態に回復させる)。「近寄って丸ボタン」の蘇生アクションとは違い、遠距離の相手を助けられる点と、スキの少なさが大きなメリット。
    • さらに、荊には3つのタイプがある。基本アクションは変わらないが、タメ技や味方への効果が異なる。
      • 「捕縛性(赤)」
        ドラッグダウンを起こしやすい。敵咎人・アブダクターを拘束することもできる。
      • 「治療性(緑)」
        接続した仲間の体力を回復する。回復フィールドとなる巨大荊を生み出すこともできる。
      • 「防壁性(白)」
        接続した仲間の防御力を上げる。遠距離攻撃を防ぐ柵を生み出すこともできる。
    • フィールドや大型敵に荊を刺し、縮めると、その場所に「張り付く」ことができる。壁でも街灯でも、大型敵の指でも頭でも、フィールド内であればはほぼ全てのオブジェクトに張り付ける。
      • さらに、張り付き状態からジャンプすることができる。これを使うと「壁に張り付く → ジャンプ → より高所に張り付く → またジャンプ」といった具合で、障害物を避けながら高所へスピーディに登れる。
  • ゲームが進むと主人公は「プラント」を建設できるようになる。
    • 資源を消費するかわりに、武器、消費アイテム、ステータス強化装備(ブースター)を入手できる。武器の強化、改良もここで行う。
      • 装備品の生産には、決められた種類と数の資源(敵パーツやフィールド回収物)が必要になる。対して、消費アイテムの生産ではわりあい自由に資源を選べる。
    • 各作業を選択決定すると、その作業完了までにそれぞれ待ち時間が発生する。ボランティアで救助した市民を消費することで、待ち時間の短縮、生産数の増加など特殊効果が得られる。
  • その他。
    • 日本語版は、所属できるPTが47都道府県に分かれている。プレイヤーはそのうちひとつを選んでプレイする。「都市国家序列」というランキング制度があり、都道府県同士で点数を競う仕組みがある。
    • インターネットプレイにより、プレイヤー最大8人でのマルチプレイが可能(協力プレイは4人まで。対戦プレイが4対4の8人まで。後述する「問題点」も参照)。
      • ストーリー上の難しいボランティアも、強い人と行えば簡単にクリアできる。
      • なおオンラインプレイ権は、新品ソフトにひとつ同梱。中古品ですでに使われてしまっている場合は、PS Storeから別途購入する必要がある。

問題点

ストーリー、演出

全体的に説明や描写が足りない、未完成ともとれるシナリオ

設定自体は細かく用意されているものの、それに作中での描写が全く伴わない上、名前だけしか出てこない設定も少なくない。そもそも設定自体ろくに活かせておらず、完全に製作側の自己満足で終わっている。挙句の果てに最後まで設定をまとめきれずに終わっており、創作初心者がやりがちな失敗を余す事無く踏襲してしまっている。

  • 冒頭で主人公は、作戦中の事故により記憶喪失になる。これ以前にも記憶喪失になっているようなのだが*6、以後、記憶喪失の設定には全く触れられない。事故に居合わせた仲間もなぜか初対面であるかのように接する。
  • 序盤で助けることになる市民「ユリアン」がすさまじい便利屋。セキュリティの欺瞞や突破を軽く請け負い、未知の技術で作られた敵バリヤーを解除するといった大発明まで何の労苦もなくアッサリやってのける。
    • 「PT内部を探るが行き詰る → そうだユリアンに頼もう!」という流れが何度も何度も描かれ、ワンパターンなうえに安易な展開であるとして批判されている。
    • 「助けてくれた主人公へのお礼」にしてはあまりにも親切かつ、すこぶる有能なため、ストーリーで「味方の中にスパイがいる」と疑われた際「こいつがスパイなのでは?」と本気で思ったプレイヤーも多いとか。
    • なお本作世界では一般的に、市民階級が咎人階級を強烈に蔑視している。MOB市民の場合、主人公が話しかけてもドン引きされるか罵られるのが普通。市民ユリアンの親切さ・好青年っぷりは、逆に不気味なぐらいの異端。世界観から浮いている。
      • 一応ユリアン以外にも主人公に好意的…というより、対等に接してくれる市民階級のキャラは存在する。が、ストーリーに絡んでくるのはユリアンのみなので、妙に彼だけ異質に映ってしまう。
      • そもそも少ないキャラクターだけで話を回しており役割を一人に集約しがちなので、ユリアンだけ異質扱いするのもどうかという感じはある。例えば上官的なメインキャラクターはナタリアだけ、など。
  • 「素性も知らないヒロインをPTへの反逆スレスレのことをしてまで助けようとする主人公」「死んだ家族の復讐をあっさり思いとどまる仲間」「敵対していたのに謎のタイミングで寝返るヒロインの妹」など、キャラの心理描写に足りない部分が多い。
  • イベントの締めにNPCから「先に行ってるね」「今日はもう独房で休め」と言われる展開が非常に多い。「お話はここで区切りです。プレイヤーに操作をお返しします」という意図はわかるが、あまりにもワンパターン。
  • 「市民(シヴィリアン)」「憤怒の烈火(レッドレイジ)」「『 』(ブランク)」「鳥篭(ケージ)」など、一部の単語が何度も何度も「表記(読み)」という形式で表示される。こんな感じ。くどくどしいったらない。
  • アクセサリはストーリーにほぼ関係してこない。ただし「アクセサリに監視されていては、秘密区画に入れない。どうしよう」と困る場面があり「入るには、アクセサリに見逃してもらえるよう、アクセサリを違法改造する」こととなる。…監視社会なのにそんな話し合いをしていて大丈夫か? と思えるが、その話し合いのシーンでは(なぜか都合の良いことに)アクセサリが登場していない。
    • NPCとの会話の中で「アクセサリには大したことはわからない(認知には限界がある)」という話は一応出てくる。
  • 終盤に出てくる設定がことごとく詳細不明。
    + 終盤のネタバレ注意
  • 主人公達が探し続けてきた人物に出会うも意図は語られず。そのかわりに新キャラクターが登場。
    そしてある人物は裏切り、逆にある人物が寝返ってくるなど、説明不足の超展開が連発。明らかに続編を意識した思わせぶりな結末で終わっている。
  • そのうえディストピアの世界観を活かすどころか全て放り投げた、まさかのファンタジー展開
    敵は「棺」と呼ばれる物質を開き、世界に戦乱をもたらそうとする。しかし選ばれた者(= 主人公)が「棺」を開けると、超越的な人物に面会でき、願いを叶えて貰える。人の心を操る、記憶を書き換える、死者を死んでいなかったことにする…。なぜこれらのようなものが存在しているのか、説明は一切ない。
    • その因果律を操作して人の死をなかったことにできるほどの力を持つ人物の目的が「天獄の打倒」。
      天獄(てんごく)とは、天空のどこかにあってこの世界に君臨し、収穫と称して地上に攻撃を仕掛けている謎の勢力。技術力も軍事力も地上の都市国家のそれを凌駕する描写こそあれど、因果律操作ができる人間でもどうにもならないような神がかった描かれ方はしておらず、そもそも天獄とは何なのかすらほとんど描かれていない*7*8

世界観、舞台設定

  • プレイヤーにとって、資源不足を感じさせる要素がほとんど存在しない。そのため何故わざわざ都市国家同士で資源や人材の奪い合いが起こるのか、理解し難い。
    • ちなみにゲームシステム的には資源の無限増殖が可能となっている(詳しくは後述「工場長」)。
  • この世界には「PT法」というルールがある。この法に従って人々は管理されている…らしいのだがその重要性や運用が曖昧。仲間もMOBも各キャラクターはかなり好きに振る舞っており、服役囚として監視されている実感が乏しい。
    • 例えば規則のひとつで「咎人は未来を語ることは禁じられている」が、これからどうするかを話し合うことにお咎め無し。また闇市で好きなように新人歓迎会を開いたり、資源の横流しを公言するシーンがよく指摘に挙げられる。
      • 一応「刑期の追加」というペナルティを受けはするが、行動制限は殆ど無い。ゲーム的には「刑期が一定値を下回らないと上位へ進めない」という部分があるが、作品世界においては何の意味もない。懲役100万年どころか200万年を超えるMOBがいるが、そのMOBがそれによって何か不利益を被っているという描写はない(精神に異常をきたした廃人と化してはいるが…)。強いて言えば、居住性の良い階層に上がり難くなるくらいで、生きる分には懲役何年になろうと全く問題がない。
      • また例え刑期を終えても自由の身にはなれない。ではどうなるかというと(一応ネタバレ→ 水着が貰えるだけ )。刑期を終えた咎人の去就に関して一応作中で述べられはするがプレイヤーがそれらを選ぶ事は出来ない。そもそもOPムービーを見る限り*9「咎人は生まれた瞬間から懲役を背負っている」らしく、市民とはまったくの別枠にあるらしい。
  • 意味深に語られるものの、ほぼ名前以外は何も判明しない要素や組織がいくつもある。
    • 都市国家内で、仲間はなぜかアクセサリを連れていない(その他のMOBキャラの中には連れている者もいる)。ゲーム内に「アクセサリを独房に置いたままにする」という権利が登場するが、その権利を得られるようになるのは主人公が終盤になってから。対して、仲間は初めからアクセサリを連れていない。
    • 「PT上層部直属の秘密警察」「都市国家間を往来する商人団」「全てのアブダクターの原型となったとされる原初の3機」など*10
    • 仲間の1人に闘技大会のチャンピオンがいる。その大会はストーリーで1度語られる程度で、以降は特に進展せず、関わりもしない。MOBから「現在は開催中止らしい」との噂が聞けるものの、どこで大会が行われていたのか不明で、当然参加することもできない。
      • 終盤話せるようになるMOBが「じき大会が開かれる予定。今回はかつてないほど有力な選手が多数エントリーしている」と語るので、あとでアップデートで追加するつもりなのかもしれないが…。
      • 後にプレイヤー同士で対戦ができる対人ボランティアが実装。…が、「ボランティア」とあるようにこれはPTから発行された「任務」であり、大会ではない。おあつらえ向きの設定を何故使わない。
    • ストーリーを進める上でプレイヤーは幾度か自身が所属するPTに喧嘩を売る(実際に上層部直属の秘密組織とは事を構える)ことになるのだが、のちにその件で咎められる事は一切ない。仮に何かしらの意図があって泳がされているのだとしても、それをうかがわせる描写もない。
      • 存在していないとされている秘密組織ゆえに襲撃されたという事実すら公にできなかったのだろうか?
  • アクションゲームとしての設計と、世界設定とに矛盾が生じている
    • 資源不足なのに、フィールドに設置されている補給BOXは無限に復活する。なおボランティアによっては敵側の戦闘員も無限に出現する。資源が限られているのではないのか?
      • 補給BOXは有限だとプレイに支障が出るため、復活自体はおかしくはない。が作中内で「何度も補給される」とキャラクターに言わせてしまっている。
    • プレイヤーのアクセサリがアブダクターに奪われた場合は一定時間後に転送され連れ去られる。しかし、最初からアブダクターに捕われている市民はどれだけ時間が流れても転送されない。
      • 一度救出してから再度捕まった市民は、一定時間後に転送され連れ去られる。なぜ最初から転送しないのかは謎。
    • アクセサリはプレイヤーのものだけが奪われる。NPCのものは戦闘不能後どれだけ戦場に放置されていても奪われる事は無い。ちなみにプレイヤーのアクセサリだけが特別だといった設定や説明は何もない。
    • 「奪還」マルチプレイアクションを謳っているからなのか、主人公たちは奪われる一方。こちらから敵対PTの市民やアクセサリを奪う行為はできない。武器や大型アブダクターのパーツは奪っているが。
  • 所々に挟まるムービーにも大小多数の謎や矛盾を含む。
    • ムービーでは主人公が所属するPTも大型アブダクターを所有しており、きっちり武装していることが確認できる。が、ゲーム上はたった一度の護衛ボランティアで護衛対象として登場するのみ。敵対PTは天獄アブダクターすら鹵獲して使用してくるというのにも関わらず。
      • 一応作中で「所属PTでは天獄アブダクターを鹵獲し再利用する技術を有していない」と言及されている。余談ながら「敵対PTに鹵獲・再利用された天獄アブダクター」の出現頻度があまりにも多いことから、天獄アブダクターの性能・価値に関して「設定とゲーム上との乖離が激しいのでは」と疑問視されている部分もある。
      • なお小型アブダクターも味方としては使用できないが、所属PT屋内で行うボランティアではプレイヤーの妨害役として登場する。
    • 細かいところでは「捕らわれた市民を収容する鳥篭内の液体」が「ムービー中ではただちに凝結して市民を固めている」が「ゲーム中の市民は暴れて助けを求めている」など。
    • 天罰(後述)のイベントを描いたプリレンダムービーは、映像のクオリティが高く、言葉だけではイメージしづらい大災厄っぷりを視覚的に知ることができるものとなっている。ただし実際にプレイヤーが撃退を志願できる「ボランティアの一種としての天罰」では、直面する敵の規模がムービーとくらべて数百分の1になる。呼称は同じ「天罰」だが、小規模なものなのか…大規模だが味方で手分けしているのか…解釈はプレイヤーの脳内補完に委ねられている。
    • モブの会話などを細かく聞いていくと設定と実際の描写が乖離しているというより、制作側のイメージとプレイヤーがイメージした世界観のギャップのほうが大きいのではと思える。モザイク街のPT内での扱いや犯罪組織の存在、上層部も一枚岩でなかったり市民にも様々なタイプがいたりなどのゲーム中に語られるものから見るに、制作側としては完全に監視統制された社会というイメージはそこまで持っておらず、家畜のように厳しく人民を管理するディストピアを期待したプレイヤーのガッカリを呼んだ…のかもしれない。
  • 一部登場人物の氏名などにダンテ『神曲(しんきょく)』との関連が見られる。ヒロイン「ベアトリーチェ」など*11
    • 電撃PlayStation増刊号のインタビューでゲームデザイナーの保井俊之が、ダンテの『神曲』、ホメロスの『オデュッセイア』を「『フリーダムウォーズ』の世界を読み解くためのヒント」として挙げているが、ストーリーで『神曲』をなぞっているわけでも、世界観やテーマ性でシンクロしているわけでもなく、現状ではスノッブな小ネタでしかない。

ゲーム性、システム

都市国家対戦

  • 増やした貢献度は運営側によって唐突にリセットが行われる事があり、それまでの苦労が全て無駄となる。
  • ボランティアをこなすよりも後述する「工場長」を行ったほうがはるかに高効率。アクションゲームが苦手な人でも「工場長」で貢献できるという面もあるが、それにしても差が開きすぎている。アクションの腕前でランクインすることは不可能。
  • Ver1.10にて敵PTのGDDPに損害を与える「敵地侵攻ボランティア」が開始。1日に一定数支給される「敵地侵攻権」を消費して行う。
    損害GDDPの累計がオンラインランキングに対応しているが、Ver1.20実装と同時にランキングが異常な数値になった。
    カンストっぽい9が並んだ異常に大きい数値な数字が複数並んだり、逆にゼロにリセットされたプレイヤーもいる。
    • Ver1.22で対処されたが、その方法がなんと「敵地侵攻ランキングをすべてゼロにリセットする」というもの。今までの努力を無に帰されたランカー達の悲哀は計り知れない。
    • なお、敵地侵攻ランキングだけでなくボランティア協力回数のランキングも同様の異常が発生しており、対処法も同じくリセット。
    • 侵攻GDDPランキングの不具合対処されたはずだが同様の現象が再発生。2014年12月初頭現在、対処されず放置中。

イデオロギー戦

  • Ver1.20から追加。賛同するイデオロギーを選択し、恩赦ポイントを消費してそのイデオロギーに貢献する。
    要するにゲーム内ポイントを使用する人気投票。
    • こちらも上記の敵地侵攻ランキングと同じく数値に異常発生。投票ポイントランキング上位の個人のポイントよりも投票合計値のほうが低い
    • Ver1.22時点で対処はされていない。

システム、UIが不便

  • 一番世話になる独房からして、「アクセサリに話しかける」「モニターを調べる」「メニュー画面を開く」の3か所に、各種メニュー項目が分断されている。
    • 「雰囲気づくりのためだろう」と肯定する意見もあれば、「アクセサリという万能端末でなぜ全部やれないのか」と世界観から疑問視する声もあり、ユーザーの反応は割れている。
  • ショートカットによる移動は、「外から独房」は可能だが、逆の「独房から外」はできない。場所移動にはロードを挟むためストレスが溜まる。ちなみにロードは1回につき十秒弱とやや長め。
  • 設計に一貫性がない。
    • アイテムの数が多いのにページ送りができない。なぜかアクセサリの音声はページ送り可能。
    • 都市国家対戦のランキング表、オンラインの会話ログはタッチ操作でスライドできるが、その他の画面は基本的に不可能。
    • 「現在選択できない項目」がグレーアウトしたりしなかったり、フォーカスが当てられたり当てられなかったり。
  • アイテムは、武器、大型素材、小型素材、フィールド回収物などいくつかのタブに分けられ、それぞれのページ内で表組みされ表示される。…この画面が、なんとも扱いづらい。
    • 所持数と希少度を見間違えやすい。
    • 画面いっぱいに近いくらい横長なので、アイテム名とその詳細を確認してゆく場合、ほぼ左端から右端まで目を動かさなければならない。
    • アイテムの説明文は画面下部で、電光掲示板のように流れる仕組み。長ったらしいSF解説やメーカー名といったどうでもいい情報のあとに、やっと特殊効果が表示される。
    • 素材とする武器と使っていく武器を分けられるよう、武器に「ロック(保護)」をかけることができる。しかし肝心の「武器改良」画面ではロック操作ができない。さらには「武器強化」で別名の武器へ進化すると勝手にロックが外れる。
    • 似た様な名称の素材が多い割りにソート機能も不親切、敵の種類や同種の付与効果などで分けることは出来ず、手動での並び替えも不可。
      希少度が高いが付与効果は低い、あるいはその逆などチグハグな素材も多い。*12

プラント関連:工場長

  • 「希少度の高いアイテム少数」と「希少度1のアイテム多数」を組み合わせると、投じた量より多くの「希少度の高いアイテム」を得られる。まるで錬金術。
    • 「希少度の高いアイテムを生産し増やす → それを納品して恩赦ポイントを獲得 → ポイントで希少度1のアイテムを購入 → 希少度の高いアイテムを増やして…」というループによる減刑が、ボランティア成功による減刑よりも高効率。この作業を指して「工場長ゲー」と揶揄されている。
      • この錬金術、アップデートで下方修正されるどころか、工場長プレイ前提としか思えない「莫大な恩赦ポイントを必要とする権利」が追加される対応がとられた。バランスの観点からしても論外だが、なにより無限増殖アリのバランスを認めてしまった…つまり「資源枯渇」という設定をスタッフ自ら破壊する形となった
      • 一応作中で「資源価値の無いゴミを資源として使える形にする」ことは大きな貢献であるという内容のセリフがあるため、このプラントも似たようなものかもしれない…が、あまりにも効果が大きすぎた。
      • なおアップデート前には、UI設計のミスにより「投入数ゼロ個でも生産ができる」バグまで存在した。幸か不幸か、これに気付き裏技として実用したプレイヤーはごく少数だった模様。…というより、わざわざこのバグを利用するまでもなく無限増殖に近い錬金術が可能であるため、大して変わりは無かったというべきかもしれない。
  • 目玉とされていた都市国家戦ランキングに大きな影響を与えるために修正を望む声も聞かれたが、仕様に密接に絡みついているゆえに修正が難しいのか、結局最後まで対策があてられることはなかった。正直に言って投入する素材を選んで待つ作業以外の何物でもないが、これをするだけで「消費しがちなアイテムの補充」「貢献ポイントを稼ぐ」「都市国家戦に貢献する」「ついでに減刑できる」と、プレイヤースキル以外のこのゲームで重要な事のほとんどを賄えるため、工場長プレイが流行した。
    • ちなみに通常のボランティアは一度クリアしてしまうと二回目以降は報酬減刑が5分の1と激減するため、ボランティアだけで稼ごうと思うと相当な連戦を強いられる。回数制限あり+下記の通りに様々な問題がある戦闘をする天罰を回すよりは工場長の方が楽ということも。そして、基本ボランティアによく出てくる小型、汎用大型の素材より、生産した戦闘用アイテムの方が高く売れる
    • 刑期をゼロにしようと思ったら「プラント錬金→錬金終了までボランティアで時間つぶし→出来たアイテムを納品し、ボランティアで拾った素材で錬金→…」というパターンを繰り返すばかりになる。

プラント関連:待ち時間

  • 生産、強化、改造といったプラント作業完了全般に、謎の待ち時間がかかる。基本無料のソーシャルゲームやブラウザゲームではよくある仕様。待ち時間が終わるまで結果がわからず、結果が出るまで次の作業を行えない。かかる時間は1件につき、短いもので5分、長いもので数十分。
    • ボランティアで救出した市民に協力を要請することで時間を短縮できる。ただし消費アイテムの扱いなので、多用したいなら「奪還」ボランティアを何度もクリアするか、もしくはDLCから購入して人数を確保することになる。前者ならプレイの回り道、後者ならリアルマネーの出費が必要。
    • 待つのがイヤなら「待ち時間をゼロにするアイテムを使ってね = 有料アイテムを買ってね」、それもイヤなら「待ち時間が終わった頃また遊びにきてね = このゲームを生活リズムに組み込んでね」というゲームデザイン*13
    • なぜ待ち時間がかかるのか? そのあいだプラントでは何が起きているのか? なぜその時間が作品世界と関係のない「現実時間での○○分」なのか? …といった描写は一切ない。
    • そして当然だが、待ち時間の存在による、プレイヤー側の利点や楽しみもない。足かせ、嫌がらせ、プレイ時間水増し以外の何物でもない。せめて「ボランティアを一回こなすと時間が経過し作業終了」くらいにすればよかったのではないだろうか。

プラント関連:武器改良

  • 武器2品を混ぜる「武器改良」。元武器Aに素材武器Bを足すことで、元武器Aの性能が変化する。と書くと単純な合成に思えるかもしれないが、実際は圧倒的なランダム性が立ちはだかる。
    • 各武器に定められたスロット数に、性能を変化させる特性「モジュラー」が入る、という仕組み。「武器改良」を行うことで、武器Aと武器Bのモジュラーを合併でき、武器Aに武器Bの強みを足せる…わけではない。
      武器改良を行うと「武器Aのモジュラー + 武器Bのモジュラー」から「武器Aスロット数の約半分」だけがランダムで引き継がれ、選ばれなかったモジュラーは(どんなに有用なものでも問答無用で)消滅する。
      かつ余ったスロットには、ランダムに何かが詰め込まれる。マイナス効果だって容赦なく涌いてくる。
      しかも、武器改良がどんな結果になるか、実行前に知ることはできない。
      • たとえて言うと、味噌汁と豚汁を混ぜたら、ワカメが消えたり、もめん豆腐が絹ごし豆腐になったり、どこから来たのか飴玉が浮いてきたりする摩訶不思議仕様。意図や計画がまるで成り立たずプレイヤーが目標を持てない。
    • 特定の資源を使えば「○○というモジュラーを発生させる」「武器BからX個のモジュラーを引きつぐ」等、ある程度、結果に干渉することができる。だが「同じモジュラーが2個付くと両方消滅」などの謎仕様もあり、ランダム性を完全に排除することはできない。
    • と「武器改良」はかなり予測不能な行為であるため、行うときにはセーブデータのバックアップを取っておき、望まない結果となった場合は元の状態に戻すとよい、かに思えるが…。
      • Vitaの仕様上、作品データ全体でなければPCへのバックアップが行えない*14ため、現状の保管も、元に戻すのも、ものすごく時間がかかる。
        効率*15を求めるなら、SCEが提供している有料サービス「PlayStation Plus」に入会し、会員のみ使える「セーブデータだけをバックアップする」機能を用いることが望ましい。その状況に対し「PS Plus加入者を増やすためのゲームなのか?」などと一部から揶揄されている。
  • これでモジュラーの効果が誤差レベルだったら「やりこみ要素」で済んだ可能性もあったが、実際のところモジュラーの重要性は非常に大きい。
    • モジュラーには《小》《中》《大》《特大》といったグレードがあり、一部に限り低確率だが、グレードが重複しなければ同系統の効果を重ねられる。
      • たとえば、武器の威力が増す「威力アップ」は《特大》で30%アップ、《大》で20%アップ。これだけで既に火力1.5倍。
        フルオート射撃武器であれば「連射速度アップ」《特大》《大》で時間あたりの火力も強化可能。
        そこに「装弾数アップ」や「マガジン数アップ」を付与すれば無補給火力も増強できる。
        ほかにも属性効果発動を早める「属性ダメージ倍率アップ」、特定部位への威力が増す「腕部ダメージアップ」「脚部ダメージアップ」など、与ダメージと直結したモジュラーが非常に多い。
      • 当然、これらを満載した武器とそうでない武器の性能差は別次元。回復アイテム消費数やボランティアクリア時間といった形ではっきり現れる。
      • ストーリークリアや協力プレイでは過度にこだわる必要もないが、対人戦モードではありふれた性能では大敗北が必死であるため、定石を押さえたフル強化*16が参加の最低条件と化している。「平凡な武器では戦力になれないのに、戦力になるための武器がいつ完成するのか分からない」と絶望したプレイヤーは少なくない。
  • バックアップ&ゲーム再起動でランダム性をねじふせ、奇跡的な確率で超高性能を引き当てた者らがいうには「まだ完璧とは言えないが、これ以上はストレスで禿げる」との事。
  • ランダム性に挫けた者からは「良くなるか悪くなるか運任せなのに、どこが『改良』なんだ?」といった批判が出ている。*17
  • Ver1.20で「恩赦ポイントを消費して任意のモジュラーを削除する機能」が実装され、引き継がせたくないモジュラーを消すことによって格段に改良がやりやすくなった。とはいえ新規モジュラーが悪さを働く可能性が残っていることに変わりはない。また消費する恩赦ポイントも一つにつき5,000Pと少々高い。ここでも工場長前提のバランスとなっていると非難される要素である。
    • 希少度8の武器を例にとると、モジュラー総数は12枠。このうち改良したい武器&素材とする武器から合計で7枠まで引き継ぐので、不要なものは徹底的に削除して抽選をなくすことで残りの新規5枠に重複が出て対消滅が起きなければ7枠まではほぼ確実に揃えられる。なお添加によるモジュラー付けは新規枠を消費するので、理論上8枠までは安定。それ以上は運を味方につける必要がある。ちなみにここまで調整するために恩赦ポイントは10万近く飛ぶことも珍しくない。
      + 改良結果の一例
      「継承」は(この場合特殊な資源を用いて任意で)武器Bから引き継がれたもの。
      「保持」は武器Aからランダムで引き継がれたもの。
      「新規」は上記2つとは別に完全ランダムで追加されたもの。
      ご覧の通りマイナスや無意味な効果が容赦なく混じってくる。
      モジュール削除によって現在ではまともな改良ができるようになった。ここまで揃えるには相変わらず運に左右されるが。
  • ちなみにこの武器改良、ゲーム内での説明は内情と異なり非常に簡素。

    「武器改良」では、改良したい武器に素材となる武器を組み合わせる
    ことで、モジュラーの付け替えや属性攻撃力の付け替えが行なえます。
    敵から奪った武器が余ったら、ここで有効活用することをお勧めします。

    …以上が、ゲーム内における武器改良の説明である。多くの初心者が愛武器をゴミへと変えたのは言うまでもない。

インターネットプレイ

  • 公式サイトほかで「最大8人で協力・対戦プレイが可能」と宣伝していたにも関わらず、発売1ヶ月後になって「協力プレイは4人まで。8人協力プレイは無し」と発表。
    • 持って回った分かりにくい記述であり、ただの勘違いであるという擁護の声もあったのだが、プロデューサーの吉澤純一氏が記述が間違っていたと認めてしまった。
  • 7月末のアップデートにより、オンライン協力プレイが可能となった。
    • 無能なNPCではなく、他のプレイヤーを味方にしてボランティアへ挑める。これによって難易度は劇的に下がった。敵アブダクターをダウンさせ続け、袋叩きにして完封する勢い。仮に味方が倒れることがあったとしても、すぐに誰かの荊蘇生が飛んできて復活させてくれる。あまりにも極端から極端への変化で、本当に同じ作品かというほどに違う。
    • 直後は賑わったものの、協力によって楽に全てのストーリーをクリアしてしまうと「ボリュームがあまりない」「全面クリア後は(マゾな武器改良しか)やることがない」という作品の欠点が浮き彫りに。結果、プレイヤー離れは食い止められず、アクティブユーザーは減っていった。
    • ラグの影響が強め。参加者の回線状態によるところが大きい。アンテナマーク0~1本の部屋では、瞬間移動やスライド歩行が頻発する*18。狙い撃つこと自体が難しくなってしまうため、TPSというジャンルにとっては致命的。
      • 対人戦ではさらに顕著に影響が出る。「最強の武器は槍でもロケットランチャーでも火炎放射器でもなくラグである」とまで言われるレベル。タチの悪いことに意図的に回線を絞ってラグを発生させる悪質なプレイヤーまで現れる始末。
  • 10月のアップデートにより、オンライン対戦プレイが可能となった。いわゆる対人戦、PvP。最大4人対4人のチーム戦。
    • 対人戦モードのマッチング方法は2通り。「リストを開き、待機を表明している部屋の中から対戦相手を選ぶ」か「待機を表明して、他の部屋から選ばれるのを待つ」か。…なのだが、ややこしいことに「『待機を表明した部屋同士』が自動的に即座にマッチングされる」お節介な仕組みを備えている。
      • この「待機部屋同士の自動マッチング」がくせ者で、こちらから相手を選べないだけでなく、相手からもこちらを選べない。とにかく試合開催数(迅速なマッチメイク)を優先した設計らしく、装備や段位をまるで無視して繋がれてしまう。よって「達人フレンド部隊 vs 野良のド新人組」「真剣にプレイ vs ネタ武器でプレイ」「普通に4人 vs 単騎がけ」といった誰も幸せになれないマッチングが頻発。
        結果「突出したプレイヤーがあげつらわれ陰口が出回る」「相手が最高段位4人なら回線切断で試合放棄すべき(それが仲間のためであり礼儀だ)」といったモラルハザードに発展。上級者と初中級者の溝が深まり、互いをさげすむ状態に至った*19
    • マップは砂漠、市街、工場、プラントの4つ。ルールは市民搬送、チームデスマッチの2つ。掛けて計8通りと少ない(プラント以外はマップが非対称だから自軍がA側かB側かも別に数える、ということなら全14通り。それでもマップとルールが少ないので、物足りなさを感じやすい)。
      • 前述の自動マッチング仕様が邪魔になり、プレイヤー間で独自のルールを考案・開催することは不可能。できたらできたで談合になってしまうので問題だが、ならばフリー対戦モードがあれば済む話。つまり本作の対戦は「フリー対戦モードが無い = 段位を気にするガチ試合しか無い」という点でもゲームの幅が狭くなっている*20
  • マルチプレイ中にアプリケーションエラーで落ちることはさして珍しくない。数時間プレイしていれば何かしら誰かしら遭遇する。
    • 本作自体のアップデートで長らく放置され続けた不具合が「Vitaのファームウェア更新で修正対応」と告知されたケースもあった。本作プログラムに不備は無くとも、本作の仕様がVitaの限界 or 不具合を突いてしまっていたものと思われる。
    • なお通信エラーに関しては、本作プログラムの不具合やサーバーの調子だけでなく、PSN全体の状態(DoS攻撃を受けた時期があったことなど)も関係している。
  • オンライン通信開始時になぜか「Saving...」の表示が出てオートセーブされる。ゲーム再起動後の初回通信時に都市国家対戦を閲覧すると2回も出る。
    • セーブデータに様々なプレイ履歴が記録されており、オンライン通信時にその情報をサーバーへ送信しているものと思われる(そのためセーブデータの容量が初期Verで2784KB→Ver1.20以降3072KBとかなり大きい)。
    • 公式がその情報をもとに都道府県ごとの性別傾向や、犯罪率(刑期加算の度合い)、アクセサリ警戒度などの統計を発表したことがある。「興味深い」と取る人もいれば、「覗き見をされているみたい」と嫌悪感を持った人もいた。
      • 「やろうと思えば世代、趣味、アクセスポイントなどプレイヤーのもっと様々な情報が抜き出せるのでは?」と疑心暗鬼に陥った人も。…ばかばかしい杞憂に思えるかもしれないが、本作はまず都道府県への所属を表明しなければならないため、ゲームスタート直後は「正直に出身地や所在地を選んでいいものか? それ以上の情報を取られ結びつけられはしないか?」とわりと真剣に深読みさせられる。気にしない人は全く気にしない一方で、ガードの堅い人は(世界観が管理社会ということもあってか)けっこう疑念を引きずる。
    • そもそも「このような形でのデータの送信、利用を行う旨が、ゲーム初回起動時などに通知されない」また「オンライン要素を完全にシャットアウトしない限り、拒否する方法がない」設計に批判的な意見もあった*21

ダウンロードコンテンツ攻勢

  • 本作は発売すぐの時点で、「将来的に有料DLCを出すが、理解してほしい」と公言されていた。当初ユーザーからは「正直でいい」「アップデート開発やサーバー維持などに充てられるのだろう」「内容や値段による」「今どき有料DLCなんて珍しくもない」などと、やや肯定ぎみに静観されていたのだが…。
  • 生放送において、インターネットプレイはまだできない、と冒頭で謝罪しながら終盤で有料コンテンツを発表。ユーザーを煽りに来ているとしか思えない。
  • プラントには有料DLCで開放される空き地がある。だが他のプラントと何ら変わりのない、特別な効果は何もない空き地であり、何のために有料にしたのか分からない。
    • なおこの空き地解放 有料DLCは、本作発売から2か月が経ってやっと発売になった。その間ずっとゲームシステム上では「特殊な投資をしたものに与えられる土地である」といった意味深な表示がされており、「つまりこれは何なんだ?」とプレイヤーを困惑させていた*22
  • 追加の髪型、瞳が無料配信されるも、アンロック方式。それなら最初から使えるようにしておけばよかったのでは?
    • 元々は有料の予定だったものを、批判、不満があまりにも集まったため急遽無料にして少しでも批判を減らそうとした感が拭えない。
  • プロパガンダアイドル「貢献Girls」*23の歌を戦闘中に流せる有料DLCが配信されたが、その中の「Let’s貢献! ~恋の懲役は1,000,000年~」においてショートVerの配信からわずか15日後にフルVerの配信。先にショートVerを買ったユーザーからは当然ながら非難される。
    • ショートVer配信の2日後からのコミックマーケットで初出しとなるフルVerを含むCDを先行販売→コミケ終了後にCDの通販の予約開始→その2日後に上記フルVerの配信となる。この間,フルVerの配信に関して言及は一切無い。
  • 持ち出す武装の組み合わせを登録・呼出しできる、いわゆる「マイセット」機能。主人公とアクセサリに5枠ずつあるが、有料DLC購入でもう5枠ずつ増加できる。
    • その発売タイミングが、対人戦プレイ実装の半月後。「ゲームモードが増えてお困りでしょう? こちらをどうぞ」というわけ。ノドが渇くよう仕向けておいて水を売る所業。あけすけ過ぎる。
    • 対戦の有利不利には関係しないので、純粋にシステム上、装備変更が面倒だと思った人だけ買えばよいDLCなのだが……。PvP実装前からすでにヘビーユーザーを中心に「5枠では窮屈だ」「『モンハン』では数倍あるのに」と枠数を惜しむ声は上がっていた。そのためこのマイセット拡張DLCの発売は「本来あるべきものをあとで売るために、これまでわざとユーザーへ不便を強いていたのでは?」と悪く受け止められることになった。
      • 逆にライトユーザーなどからは「既存の5枠でやりくり出来ている。もう5枠を売り出す意味がわからない」という反応が起こった。つまりマイセット増強が必要な人、不要な人、どちらからも「いまさら基本的なシステム部分を切り売りしてくる」運営姿勢そのものが疑問視された。
  • どういうわけか衣装DLCはPSストアで一切販売されなかった。追加衣装の入手には、攻略本やサウンドトラックに付いてくるプロダクトコードが必要となる。のちのちPSストアで販売することを匂わせる発言もしていたのだが、なんの音沙汰も無いまま。関連商品を捌くための販売戦略なのかと勘繰りたくなる。
    • 本作発売から1年の2015年6月下旬、個別DLCの販売が開始された。衣装1つで100円と割安だが、さすがに時機を逸している。また限定品の一般販売にすぎず、新アイテムというわけではないので新鮮味は薄い。

戦闘関連

敵咎人、敵アクセサリが異常に強い

  • おそらくこのゲームで最もプレイヤーから批判を受けた点。
  • 射撃武器装備の咎人は、こちらを確実に狙い撃つ命中率を誇る。背後から近づこうが荊で高速移動しようが瞬時にこちらに照準を合わせるのみならず、銃口が明後日を向いた状態で弾丸だけこっちに飛んできたり、真後ろにロケット弾を発射したりする。
  • そのうえ一部のボランティアを除き、いくら倒しても無限に復活する。ミッションによっては敵のリスポーン地点が、自軍の市民搬入ポイントすぐ横だったりする。そんなところに涌けるのなら護送機を破壊すればよいのでは?
  • 凶悪なバグもあり、特に恐ろしいのは敵が倒れた後も照射され続けるレーザー。銃口の向きを無視してこちらを攻撃してくる。
  • 火炎放射器は発射が遅く射程も短いものの、ヒットするとのけぞり状態で連続ヒットする。まともに食らえば敵のリロードまで動けず、体力上限を上げるなど対策していないと満タンからでもハメ殺される。
    • 自分で使った時も条件は同じ。モジュラーで強化できるぶん自分で敵に使うほうが凶悪さが増すのだが、前述の通り敵は集団が確実なため一人をのんきに焼いている暇は無い。
  • 何より問題なのがどこに涌いても必ずこちらに向かって移動してくること。
    • ボランティアにもよるが、敵アブダクターはヘイト管理などにより放置、分断できる。しかし敵咎人は放置や隠密ではやり過ごせない。こちらを見失うことは一切なく、出現した途端にほぼ最短ルートで向かってくる*24
    • 一部、出現位置から動かないものもいるが、常にこちらを捉えているので射程に入れば即攻撃される。高台に涌くことも多いため、マップ表示だけでは位置を把握しづらいケースもままある。
  • 正確な射撃や偶発的なハメが作用し、たった1~2人の敵咎人によって味方が各個撃破されていく場合もままある。大型アブダクターとの戦闘中に背後から現れ、状況を掻き乱しまくった挙句にすぐ死ぬ。だがまた復活してくる…まさに邪魔するためだけの存在、ストレスの塊。
  • 行動そのものは単調で耐久力も低いため、弾切れの隙を狙うなどすれば倒すこと自体は容易。射撃の狙いは非常に正確だが、正確すぎて射線に対し垂直方向に動き続ければ滅多に当たらないという欠点もある。つまり強いといっても、賢いわけでも、人間的なわけでもない。ひたすら数とインチキで押してくる作りが、プレイヤーに卑怯な印象を与えている*25
  • では近接武器を装備した敵なら安全か?というとそうでもない。これはプレイヤーも同じことだが、攻撃一つ一つに喰らいモーションがあるため、一撃目を貰えばそのまま怯み続けて大ダメージか即死は免れない。銃撃ではまだ避けたり逃げたりする時間がある場合もあるが、近接相手では喰らうだけで逃げる事が出来ない。
  • 資源を消費すると明言されているリスポーンが無限に出来るという点は設定的にも辻褄が合わないため批判されている。
    • ストーリーにおける敵勢力は「複数のPTを傘下に収める大勢力」、「咎人一人ひとりの能力は主人公PTより劣るが物量で圧倒してくる」、「得られる収穫が、戦力の消費に見合う限り、積極的に侵攻を行っている」、「人命の扱いが主人公PTよりかなり軽い」などと作中で説明されている。とはいえ、小競り合いの局地戦でも無尽蔵に戦力を投入してくるのはさすがにおかしい。
    • 敵PT内での戦いならば「敵の本拠地だから」という理由でまだ納得できなくもない。が、あるボランティアでは「自PTに潜入していた」敵咎人が無限に涌き続けるという有様。自PTの監視体制は機能していないとしか思えない。

味方NPCが異常に弱い

  • アイテムを使えないため自発的な回復ができないうえ、索敵範囲が狭く敵の攻撃に対し的確な回避行動もほぼ行わないため、とにかくよく死ぬ。
  • 「射撃を無効化するシールドを持った敵に対して、ひたすら射撃する」「ある行動を命令すると、その他の行動が疎かになる」「プレイヤーは飛び越えられるバリケードを越えられない」など対応力がなく、融通が利かない。
    • それどころか視界外からの攻撃の場合、避けないどころか攻撃されていることにも気づいていないレベルの挙動を取る*26。マリーやベアトリーチェなど市民運搬や回復/援護を優先する癖があるNPCはそれが顕著。
    • とくに命令の反応が致命的。たとえば「蘇生優先」を指示すると、味方咎人3名+アクセサリ3体の全員が、蘇生優先の行動しかしなくなる。結果、誰も敵咎人を倒さないため結局ジリ貧で死体の山、なんてことも。
      • アップデートで多少ましになったものの、その前では「蘇生優先」を選ぶとNPC全員がピタッと攻撃を止め、その後はプレイヤーが倒れるまで全員後ろをゾロゾロとを付いていくというのが日常茶飯事。ハイエナかお前ら。
      • NPCは自分のアクセサリが倒れたらそちらの蘇生を優先する傾向がある為、リスポーンが目前に迫っているプレイヤーの目の前で踵を返してアクセサリの蘇生に走り、その途中で十字砲火に突っ込み新鮮な死体が出来上がり、プレイヤーがリスポーンしてしまい結局自分が味方の蘇生に走るという状況も起こりえる。
    • アクセサリの命令は自分でカスタマイズ出来るものの更に曖昧で、「咎人を狙え」「アブダクターを狙え」と言った物でなく、「狙撃者」「体力の減った敵」の様に一見して誰を指すのかわからないうえにあくまで「優先順位」であり、確実に狙ってくれるわけではない。また、内部判定の問題なのか目の前に大型アブダクターがいる状態で「パーツを破壊しろ」と命令しても「その指示は実行できません」と言ったり破壊可能箇所が残っているのに「指示を続行できなくなりました」と言い出したりする。
    • なお出撃前に「お前は○○担当」といった細かな作戦立案やフォーメーションを組むことはできない。現場でざっくり指示するのみ。味方咎人3名+アクセサリ3体の全体まとめてでしか指示できないため、そもそも分担という概念自体が非常に薄い。たいてい乱戦、烏合の衆になる。
    • 実は一応味方NPCも「弾数無制限」「高精度エイミング」という敵と同じ特性を持ってはいる。が、とにかく融通が利かないため上記の通り役立たずとしか言えない。有効に使うには、プレイヤーが逐一作戦を変えて指示してやらなければならず、とにかく面倒。
  • NPCは荊蘇生を行わない。「CPUの正確な狙いで荊蘇生があったら、死ぬ危険がなくなりゲームが崩壊する」という見方もできるが、しかし調整次第でそのバランスは取れたのでは?*27
  • 恩赦ポイントを費やすことで、各味方NPCを強化することができる。攻撃力が上昇するので、進行度に合わせたレベルまで上げれば火力面ではかなり助かる。
    • もっとも「同僚や先輩の武装を、主人公のポケットマネーで工面してやらなければならない」仕組みは理不尽。「こんな連中がなんで生き延びてこれたんだ」とは誰もが一度は思うこと。
    • またレベルを上げても動きが良くなったりはしないので(特に装備の整わないうちは)しばしばプレイヤーは「複数の敵から同時に狙われないよう気を付けつつ、ひたすらNPCを蘇生して回る」状況に陥る。このため「衛生兵ゲー」と揶揄されることに。
      • 衛生兵と言っても、後衛から戦況を見て支援を放つ、軍師のようなプレイができるわけではない。敵の攻撃をかいくぐって自軍総火力の維持に努め、泥臭く走り回ることになる。NPCの中には「自分のアクセサリ」すら指示されるまで蘇生しない者もおり、そのぶんをプレイヤーが尻拭いしているという感覚になる。
      • ただ一応、中には積極的に敵を探し出して手早く倒すうえに敵攻撃をしっかり避けてもくれる、生存率の高いNPCも存在する。が、あろうことかそういうのに限って最終盤になって永久離脱する。しかもそいつの強化に使ったポイントは帰って来ない。
  • なお、開発中の味方NPCは「すべての攻撃を的確に回避し、自動的に敵を駆逐する」ほどの動きで、プレイヤーが足を引っ張る状態だったそうな。なのに製品版の味方NPCが弱くなっているのは「プレイヤーが活躍できるようにした」ためとのこと。
  • いちおう味方NPCごとに「対人戦が得意な者」「指示されなくても市民を運ぶ者」「主人公の回復を優先する者」など、若干だが動きに個性がある。体感で確かめるしかなく非常に把握しづらいが、適切な人選と運用ができれば、多少は適材適所・役割分担が成立し、何もかもプレイヤー任せというほどではなくなる。それでも上記 諸問題の根本的な解決にはならないが。

大型アブダクターの攻撃もバランスが悪い

  • 本作には防具の概念がないため、序盤から一撃で体力を半分以上減らされることもザラ。狩りゲー、TPS、FPSではよくあるバランスだが、敵の挙動や攻撃判定のために理不尽な印象が強まっている。
  • 拳を振り下ろしたりジャンプして踏み付けたり突進したりの際、明らかに見た目より遥かに大きい攻撃判定が存在している。一方で喰らい判定は見たままの物しかない。
  • 攻撃時、「拳を振り上げ、そのままのポーズでいきなり反対方向に回転し振り下ろす」といった、ターンテーブルもかくやという動きをしてくる。
  • ミサイルの中でも高誘導のものは、180度以上回頭して追尾してくる脅威の性能を誇る。弾速が遅すぎるため、地面などに着弾させたつもりが後ろから当てられた、なんてことも*28
    • 発射されたミサイルが直後転進し、アブダクター自身に張り付いていたプレイヤーを撃ち落とす程度の事は平気でやってのける。これは状況的に回避する術が無い上にミサイルランチャーを破壊する以外に予防策も無い*29
  • ブレードシューター(通称「手裏剣」)は追尾性能および連続ヒット性能がとても高く、一度引っかかると大ダメージ、周囲を飛び回りまた当たって倒されることがある。地形にひっかかってハメ殺される場合もある。
    • そのうえダウンしたキャラの真上で滞空し続けるため「手裏剣を食らって死亡 → 蘇生しにきたNPCが巻き込まれる → 仲良く死亡」という道連れもザラ。
  • ほぼ全てのアブダクターが所持している*30空間転移攻撃要請(通称「赤玉」)。フィールドのどこにいようと正確に自軍咎人・アクセサリ全員の現在地へ爆発を予約する。予約後1~2秒で移動しないと大ダメージを食らう。
    • 大型2体以上を分断している時、「自分が直接戦っていない相手から」「距離も遮蔽物も関係無しに」赤玉が発生することもある。「高台や安全地帯から動かないプレイ」を封じるための策だろうが、あまりにもインチキ性能すぎる。
  • たいていの攻撃は、回避アクションでは避けられない。基本的に射線外や範囲外へ逃げるしかない。
    • 「緊急回避をアテにするな。位置取りや障害物で避けろ」という設計はTPS、FPSにおいてさほど珍しいものではない。だが狩りゲーの流れも汲んでいる本作では、敵アブダクターが高機動なため、それに合わせて自分も激しく動き回る必要がある。前述「赤玉」なども関係し、地形の活用が難しい。*31
    • 「荊の機動力で避けろ」ということなのかもしれないが、「荊射出 → 荊接着 → ダイブ」のプロセスを踏む必要がある。荊の弾速はけして速くないうえ、荊を伸ばしている間は動けないため、咄嗟の回避には向かない。それでいて敵の攻撃は速いので、先読みでもしないと荊を回避に使うヒマはない。
  • 一部武器で行えるチャージ攻撃はチャージ中移動不可+チャージに5秒ぐらいかかる。戦闘のスピード感のある本作では相手が単独で行動不能状態でもないと使えない。
  • ほとんどの大型アブダクターは何かしらの拘束攻撃を持つ。拘束中も持続ダメージを受けるが、最後まで喰らうと残り体力に関係なく戦闘不能になる。ボタン連打で脱出が可能だが、かなりの量の連打が必要となる。
    • もちろんNPCは脱出することなく倒れる。いちおう怯ませることで他者による救助も可能だが、見てからでは間に合わないことも多い。

ボランティア関連

  • 根本的に数が少ない。他の狩りゲーと比べると『GOD EATER 2』や『討鬼伝』の半分以下。
  • 大型アブダクター単体と戦うミッションがほとんどなく、いきなり複数を相手にさせられる。そのため、強敵の動きや注意点をあまり学習しないまま、乱戦に突っ込む形となりやすい。結果、プレイヤーが勝因も敗因も意識できない状態になりがち。
  • 大型アブダクターそのものもバリエーションが非常に少ない。人工アブダクターが上半身3種(汎用・砲撃・輸送)、下半身2種(二脚・四脚)の組み合わせ。天獄アブダクターが4種(とその色違い)。限られた敵でバラエティに飛んだ戦場を作り出そうという意図はわかるが、さすがに見飽きやすい。
    • しかも天獄アブダクターのうち1種はラスボス、もう1種はクリア後ボランティアか特殊発行ボランティアでしか出現しない。
    • 人工アブダクターは一応装備している武装が違ったりするが、対処法が大きく変わったりはしないのでどの武装でも大差はない。
  • 「奪還」ボランティアは、市民をアブダクターから助け出せば敵を倒さずとも成功となる。しかし市民を運び始めるとアブダクターの追跡が尋常ではなく鬱陶しくなるため、結局は倒して安全を確保してから助けた方が良いことになってしまう。
  • 「“奪還”マルチプレイアクション」というジャンルなのに、後半になるにつれ奪還ボランティアは減少し「排除」ボランティアばかりになる。
    • オフラインプレイのボランティアには「排除」「奪還」「制圧」「護衛」「回収」の5タイプがある。うち「護衛」と「回収」はそれぞれ1つずつしかない。
  • 「排除」ボランティアでは、しばしばミッション概要に「目標対象○○を排除せよ。目標対象以外は無視しても構わない」という記述がある。この文言、アップデートで修正される前は「初期配置の敵を殲滅し、そこに現れた増援も殲滅して、ようやく目標が現れる」といったボランティアにまで片っ端から表示されていた。無視できる敵を無視せずに倒さないと無視できない敵と戦えない……って「本部の罠」のほうがまだ可愛げがある。「平然と大嘘を書くんじゃない!」と大勢のプレイヤーがブチ切れた。
    • そもそも、じつは実戦で目標以外を無視できるケースはほとんどない。たとえば「2匹いるうち右だけ倒せばボランティア達成」だからといって、左をやりたい放題に暴れさせておくわけにはいかない。よほど味方装備が整っているのでもない限り、大型敵を1体ずつ分断し丁寧に処理してゆく戦略が基本になる。つまるところ「無視しても構わない」は現場感覚のない無茶苦茶な態度になってしまっており、戦地に立つプレイヤーの神経を逆撫でしている。もっと適切な言い方はできなかったのか…。
  • 敵が落とす武器よりもプラントで生産した武器のほうが強化しやすいため、敵を倒す楽しみはほとんどない。むしろ大型アブダクターから出る武器はアイテム管理の邪魔になることも。
  • 市民を奪還した際にBGMが強制変更され、クリアまで固定されてしまう。開始直後に市民捕獲中のアブダクターが居るボランティアだと、BGM選択機能など有って無いようなもの。
  • プレイヤーのアクセサリが略奪された場合に発行される「アクセサリ奪還ボランティア」。クリア条件は護送機への搬送ではなく、敵の撃破。そのためアブダクターの鳥籠(ケージ)からアクセサリを引き出しても、地面に落ちてうずくまったままという状態で戦闘が続く。最も「奪還」にふさわしい燃えるシチュエーションの筈なのになんだか締まらない。
    • 市民救出時と同様に、アクセサリをお姫様抱っこして護送機へ搬送する形式に何故しなかったのかという不満が頻出した。
    • なお「アクセサリ奪還ボランティア」を成功させると、独房にアクセサリが帰ってきて「帰還時にこちらのアイテムを回収しました。お受け取り下さい」などと述べ、少量の消費アイテムをくれる。いやお前どこで何してたんだ…?
      • 一応「奪還直後は破損でボランティアに参加できない」という説明はあるのだが…。

バランス、難易度

  • 最も話題となったのが終盤の山場「第7コード取得考試」。仲間やアクセサリを連れて行けず1人で戦うことになるのだが、複数の敵咎人に袋叩きにされ、1度攻撃を受ければ抜け出せずやられる。
    • ただでさえ前述の理不尽な仕様で批判されがちな敵咎人だが、このボランティアの存在により「敵咎人がウザイ」という認識を決定的なものにしてしまったプレイヤーは数多い。パッチで難易度が下げられたが、さらに難しくなっているという声もある*32
    • 逃げ道として「タイムアップによるクリアが狙いやすい」という部分が(わかりにくいが)設定されている。「敵リーダーが倒れない限り増援が来ない」「敵側の継戦値が低い」「遮蔽物に隔てられたまま一定距離以内にいると敵リーダーが動かなくなる*33」という事で逃げ切れるようになっているのだが、そんなのわかるか!!
      • そして実は、これをクリアした後の7-1ボランティアが更なる鬼門。アクセサリおよび味方NPC不参加なのは同じだがフロアが広い上増援もワラワラ来る(のけぞり連続ヒット判定が非常に痛い火炎放射器持ちまで)、そして逃げ切り不可という酷い有様になっている。
  • 「天罰」という、「天獄からの攻撃」という名目のボランティアが配信されることがある。問題なのは「高レベルの武器強化に必要な資源が、「天罰ボランティア」か公式で不定期に配信される「特殊ボランティア」でしか手に入らない」こと。
    入手出来るボランティアは決まっているが、どのボランティアが来るかはまたしてもランダムなため目当ての天罰が来るまで、来ても運よく狙いのアイテムが手に入らない限り、武器強化が進まなくなってしまう。
    • なお天罰ボランティアは、1度やると、成功/失敗に関わらず消費され選べなくなる。それで目当ての資源が手に入らなかったら次の配信を待つしかない。*34
    • 後のアップデートで事実上無制限かつ無尽蔵に配信されるようになったので、ドロップ運に左右去れるものの天罰限定資源の入手に困る事は無くなった。
  • オフラインプレイの大型アブダクターは主にプレイヤーを狙って動くようになっている。ただし大型アブダクターにはいわゆる「タゲ」「ヘイト」の概念がある(特に、ドラッグダウンを行うとしばらく重点的に狙われるようになる)。これについて作品内に説明もなくわかりづらいため、素直に戦うと敵を分断できず、常に乱戦状態となりやすい。小型アブダクターや咎人が涌き続けるといっそう面倒なことに。
  • 武器間・モジュラー間のバランスが悪く、武器数の割りに選択肢は少ない*35。新たに手に入れる武装は低レベルで強化に資源も時間がかかるため、シナリオ途中は製作意欲も削がれやすい。
  • 敵味方のバランスの悪さゆえに敵の攻撃を無理に避けようとするよりも、強い武器を使い速攻で叩き潰したほうが安全なケースも多く、効率を重視していくと単調な解に至ってしまいやすい。
  • 「回避アクションの無敵時間が極めて少ない」「消費アイテムの最大所持数が少なめ」「スタッフの意向で意図的に弱く設定されたNPC」などシステム面での不利と、避けにくい多方面からの攻撃が組み合わせって、難易度的に理不尽な感想を与えやすい。
    • なおNPCの挙動に関しては後のアップデートで改善が為されかなりマシな性能になった。とは言え仲間を蘇生に走る際置いてあるレーザーに自ら突っ込んで喰らって吹っ飛ぶ有様だが。
    • それらを踏まえて対策をし、反復練習をこなし経験を積めば、クリアのための最適解が見い出せて理不尽とまでは行かない難易度に落ち着く。…が、今度はその最適解を繰り返す作業感が強くなるため、クリアしても達成感より徒労感の方が強くなる。
    • なお「理不尽」という評価については、開発者とユーザーの間でも、ユーザー間でも、認識の差が議論を巻き起こした。「理不尽ではなく難易度が高いだけだ」という意見、「乗り越えられるものは理不尽ではない」という意見、「クリアできたって理不尽は理不尽だ」という意見など様々。具体的に「どこがどう理不尽なのか、理不尽でないのか」「誰にどう向いているか」といったレビューが出てくるまで、本作は評価の定まらない状況が続いた*36
  • 発売から約ひと月が経過した頃。「敵の種類が少ない。新しい大型敵を出してほしい」と望んでいたユーザーに、ついに新たな敵と銘打ったボランティアが配信された。その内容は「装甲が超強化されたラスボス(の色違い)が2体」。失望感と難易度で心折れる者多数。
    • 付け加えて、このラスボス系統の敵は触鎖9本を従えているせいもあってかバグ発生することが多い。「ホスト以外のプレイヤーは本体と触鎖がまったく動かなくなる。体力表示も減らないが撃破は可能」「本体の体力が突然無くなる」「触鎖が復活すると無敵になる」など。

その他

  • ボランティアによっては、フィールドの各所に腰ほどの高さの遮蔽物(コンクリート製のバリケードなど)があり、身を寄せてしゃがむことができる。いわゆる「カバーアクション」のようだが、そこで行えるのは「アイテムの使用」だけ。銃は撃てない。身を隠してる間は体力回復が速くなるものの敵の接近を許す結果にしかならずほとんど意味がない。
    • むしろ遮蔽物は、市民搬送や味方通行の邪魔でしかない。誤操作を引き起こしやすいため、プレイヤーにとってもけっこう邪魔。
    • さらに爆発は遮蔽物を貫通するので敵NPCにロケットランチャー持ち等がいると意味を成さない。
      機関銃持ちが多く身を潜めたいのにロケットランチャー持ちも同時に配置されているという事も…。
  • 「溶断」「ドラッグダウン」「拘束からの脱出」でボタン連打操作を要求される。しかも、どれもが丸ボタン1つで固定されている。
    • 操作タイプは複数用意されているが、どのタイプでもこの部分は割り当てが変わらないため、一部タイプでは操作が煩雑になってしまう。
    • アップデートにより溶断とドラッグダウンは丸ボタン押しっぱなしでもゲージが溜まるようになった。…が、連打したほうが明らかに効果が大きい。そうまでして連打させたいか…。
    • 拘束攻撃からの脱出に関しては現在でも連打のみ。特にコウシンの噛み付きからの脱出は相当量の連打を要する。キャラクターが助かってもゲーム機が死んでは意味がない。このため、携帯機でありながら公共の場でのプレイには他のゲーム以上に向かない。電車内など論外。
  • ミニゲームの評判が悪い。
    • シナリオ進行上で、監視アクセサリの目をやり過ごしながら進んでいくスニーキングミッション風のミニゲームが入る。だが警備は極めてザル。視界に入りさえしなければ、すぐ横を走り抜けようが気付かない。
      • もし見つかっても刑期を増やされて元の場所に戻されるだけ。盛り上がりも何もない、安っぽい障害にしかなっていない。これに限った話ではないが、「管理社会」という設定はまったく生きていない。そもそも独房他あちこちにある監視カメラ等は飾りかなのか?
    • 「セルガーデン」という特殊な区域に行くことで、ボランティアへ出撃せずとも資源を拾い集めることができる。簡単にいうと「時間制限内に、空間内のチェックポイントを回る」軽いアクションパズル。
      • パズルとしてやり応えがあるわけでも、アクションとして操作が気持ちいいわけでもない。ステージ数も多くなく、視点もわかりづらく、単調かつイラっとくる作業になる。ただしさしてレアなものがあるわけではないので、一部シナリオ進行以外で行く必要はない。上記工場長プレイをする分には、一つで希少度1のアイテム二つ分の役割を果たす「非実在資源ゴミ」が拾えるため価値はあるが…。
  • ゲーム中では「パノプティコン」を「PT」と略しているが、決して「パノプ・ティコン」ではない。本義は「Pan-Opticon」で「(看守が)全方位を監視可能(な刑務所)」。意味的にも「PO」とするのが妥当。
    • 作中で「PT法のPTってパノプティコンのことじゃなかったのかよ!」と愚痴をこぼすMOBもいるので、わかってやっている設定なのかもしれない。なお「PT法」の「PT」が何の略かは明らかにされていない。

評価点

  • 荊を使うアクションの独自性と面白さ。本作に否定的なプレイヤーでも、荊を評価する意見は少なくない。
    • 壁を飛び越えたり高速で敵に接近したりと、非常にテンポよく移動できる。エネルギーゲージがあり無限に使えるわけではないのだが、移動だけならめったに尽きることはない。ビュンビュン動ける。
    • 「地面に撃ちこんだまま射撃を行い、攻撃が来たら高速移動で回避する」「敵の弱点に撃ちこんでおき、カメラをそこに追従させることで、ロックオン機能のかわりになる」など、応用テクニックも豊富。その他、強化補助や蘇生、オフェンスと援護の役割表明など、幅広い用途も与えられている。荊1本にたくさんの要素が集約されている。
    • スタイリッシュ、ダイナミックな演出にも一役買っており、発売前情報でゲーマーを惹きつける大きな要因のひとつとなった。
  • グラフィック面の評価は高く、特にキャラクターカスタマイズに関しては携帯機トップクラス。
    • 顔や衣装、ボイスなどの基本的な箇所以外にも身長や手足、胴の長さや頭の大きさなども細かく調整でき、女性キャラならバストサイズも変更できる。
      • 近年据え置き機作品のキャラメイク(たとえば『真・三國無双6 Empires』『Dragon's Dogma』など)と比較すると、さほど設定項目が多いわけでも、部位ごとのバリエーションが多彩なわけでもない。しかしビジュアルワークが3Dモデルへうまく落とし込まれており、手軽に高級感のあるアニメ風キャラを生み出せるようになっている。自由度と見栄えを両立したハイレベルなバランス。
      • 具体的には、公式イラストのこの16人この47人がよく実例に挙げられる。この画像のキャラクター達は一部にDLCを含むものの、作品内に登場するパーツだけで構成されており、実際このまんま作れる。色を別にしてもこれだけの個性が出る。
    • 衣装は10種類程度とそれなりの数だが、色違いによる水増しは存在しない。かつ全てに数形態のアレンジパターンがあり、実質的には数十種類の品数になる。アレンジには胸元を開くなど印象が変わる程度のものもあれば、ジャケットを脱ぐなどフォルム自体がガラリと変わるものもあり、オシャレ好きなプレイヤーならこれだけでもガッツリ遊べる。
      • なお衣装、性別はキャラクターの性能にいっさい関係しない。衣装に防具としての機能もない。身長についても当たり判定などへの影響は軽視できるレベル。
    • 各部位のカラーはパーツごとに変更可能。髪の色はベースカラーとメッシュカラーを設定でき、瞳の色なら左右別(オッドアイ)に設定することも可能。服によってはベルトや靴紐、裏地といった、小さな部分まで色変更できるものもある。
    • プレイヤー1人につき、操作キャラクター(主人公)と、相棒(アクセサリ)、計2体をカスタマイズできる点も高評価。自分好みのキャラクターをふたりも持てる。好青年2名でも、美少女2名でも、美女と野獣でも、少年と女王様でも、お調子者とポンコツロボでも…プレイヤーの好きにして構わない。
      • なおゲームが進むと「身体形成申請」という機能が解放され、何度でも自由にキャラメイクをやり直せるようになる。性別もボイスも全て再変更可能。
    • Ver1.10にて咎人の改名申請が可能になった。性別を変えても名前はそのまま…という問題は解決された。
    • Ver1.20にて容姿設定の保存が可能になった。保存枠も30*37とかなり多いため、気分でいろいろなメイキングを楽しむことができる。
  • アクセサリの存在。
    • 容姿はもちろん、戦闘中の応答セリフまで自分好みに作り込める。音声合成エンジンによるフルボイスで、プレイヤーが設定した文言を発してくれる。
      • 「プレイヤーが決めた主人公名」をちゃんとボイス付きで呼んでくれる点も合成音声ならでは。
      • ただし音声設定時に注意される通り、オンラインプレイを介して他人に見られる・聞かれる可能性があるので、ネタに走る場合は自己責任で。不適切な文字列があると(意図せずそのような文字列になったとしても)オンライン通信開始時に該当するメッセージが削除されるので注意。
    • 「プレイヤーが倒れると真っ先に蘇生に駆けつけてきてくれる」「だんだん態度が軟化していく」などの仕様から(プレイヤーによって程度は違うだろうが)なかなか愛着が湧いてくる。何を考えているのかわからないシナリオ上のヒロインよりも、常に主人公のそばを付いて来るアクセサリこそが真のヒロインであると感じるプレイヤーは多い。
      • ゲーム雑誌の表紙等に掲載された公式イラストでも、「傷付いた主人公(男性咎人)を胸に抱いて銃を構える女性素体アクセサリ」などが見られる。
    • プレイヤーで装備を決めることができ、味方NPCや味方用アクセサリとは違った命令も下せる。戦力として見ても別格の存在感。無敵でも万能でもないが、おおむね安定してプレイヤーのフォローを行ってくれる。
      • 隠れた利点として「射撃武器の最大保持弾数が無限」という点がある。そのため大型アブタクター用に「高火力だが弾数が少なすぎる武器」を持たせて「パーツを破壊しろ」と支持すると、凄まじい勢いでパーツを解体してくれる。
  • インターネット協力プレイ追加によって難易度とテンポが軟化し(プラント関連以外は)それなりに遊びやすくなった(もっとも「発売当初から付けておいてよ」「マルチプレイすればそりゃどんなゲームも面白いよ」といった声もあるので、高い評価とまでは言えないのだが)。
    • 倒れても「荊蘇生」により非常に容易に復活できる。リスポーン回数も人数に応じ増加するなど、マルチプレイ参加のハードルそのものが低い。
    • 「ぬるい」「やることがない」状態になりやすいものの、「神経質にプレイする必要がない」「気ままに楽しみやすい」状況であるとも言える。
    • 「これほど不満だらけの作品なら、さぞオンラインは荒れているだろう」と思いきや。意外にも「フリーダムウォーズのオンラインは優しくて親切な人が多い」との感想が出ている。ゲームバランス上ひとりで突出すると袋叩きに遭うからか、みんな何かしらの辛酸を舐めてきたせいか、熟練者を中心に「ビギナーのサポートに回ろう」「ホストの意見を尊重しよう」「欲しいアイテムのある人に合わせよう」といった、他者をいたわるムードが形成されている。
    • 上記のようにアクセサリやキャラクターカスタマイズに長所がある作品なので、他人のコーディネートを見るのも楽しみのひとつ。各プレイヤーの趣味性や色彩感覚が顕著に現れるので、そっくりさんに出会うことは滅多にない。
  • 最序盤、ゲーム導入部が、良い意味で常識外れ。
    + 序盤のネタバレ注意
  • 「休息を取れ」と言われ、拒否すると「休息は義務です。反抗は罰せられます」と刑期加算。ならばと寝台に横になると「横になって寝る権利はありません」と刑期加算。独房の中を歩くだけでも規定以上に動くと刑期加算。外への移動は目隠しされ、この建物がどうなっているのかチラリとも見せてもらえない。まさに牢獄。不条理のきわみ。
    さらにPT上層部からの通信では「不出来な可哀想な子(オタンコナス、社会不適合者、etc...)」扱いされ、激励だか罵倒だかわからない扇動をまくしたてられる。さすが重犯罪者。ありえない屈辱。
    • 「そんなに不自由で何が面白いんだ」と思われるかもしれないが、ディストピアの世界観に期待したプレイヤーを中心に「ユニークなつかみだ」「想像以上だ」と好評を得た。*38
  • 「移動や探索に必要な権利を獲得すること」が自然とプレイヤーの目標になるため、序盤の展開としてもスムーズ。世界観、システム、プレイヤー心理がうまく噛み合っている。

総評

ボリュームは薄く、ストーリーは未完、設定は破綻。システムとバランスでプレイヤーを苦しませることにかけては一級品……と、どこを取っても酷い出来。どんなに評価点を探しても荊やキャラクリ関連程度しか見つからず「序盤だけは楽しかった」「プラントや敵咎人のない体験版のほうが面白かった」と言われるほど。もっと率直、辛辣に「未完成品」「売り逃げ」ともよく言われている。
配信限定アイテムの仕様や大量のDLCなど、基本無料ソーシャルゲームを思わせる構造もマイナスに評価されている。基礎がボロボロかつ力の入れどころを間違えていることに加え、フルプライスのコンシューマゲームでソーシャルゲームの真似をしたことがプレイヤーの怒りを上昇させた。

『GOD EATER』のシフトが携わる新たな共闘ゲーということ、大規模な宣伝を行っていたことなどから、本作を「PS Vitaのキラータイトル」と信用し引っかかる購入者が続出。プロデューサーの吉澤純一は「Vitaのブームを作りたい」「50年続く作品に育てたい」と発言していたが、「PVの出来はゲームの出来に直結しない」「体験版での様子見は無意味」「ダウンロード版は売却不可なので買い控えるべき」とユーザーに教訓を認識させることとなり、ブームを起こすどころか、多数の顧客にトラウマを刻み付ける結果となった*39。PlayStation Storeの評価では、フルプライスのゲームとしてほとんど例のない3点台を記録している*40

本作はプレイヤーによって、しばしば料理にたとえて評じられている。いわく「素材は最高だったのに、調理が最悪だった」。ゲームも料理も食べてみるまで味はわからない。この記事まで否定するようだが…他人のどんな宣伝も評判も、あなた自身の期待感さえも、実際の味覚をなんら保証しないのだ。
また、これは現実では絶対にあってはならない事だが、失敗した料理を出しておいて味の改善をしないばかりか「追加料金で食器の柄を変えられますよ」「先割れスプーンが使えるようになりますよ」とそもそもの問題を解決せずに金を巻き上げようとする料理店も、ゲーム業界では往々に存在するのである。


備考

+ 本作に関する時系列
  • 2010年
    • 企画が始動。
  • 2013年
    • 5月16日
      • ティザーサイト『panopticon』オープン。
    • 5月30日
      • 『フリーダムウォーズ』正式発表。公式サイトオープン。
  • 2014年
    • 1月26日
      • 開発者と当選ユーザーを交えた体験会、意見交流会を開催。
    • 6月16日
      • 期間限定体験版が公開。
    • 6月26日
      • 日本発売。同日アップデートVer.1.03。バグ修正。
    • 7月11日
      • アップデートVer1.04。回避アクションの仕様変更*41など、難易度調整。
    • 8月1日
      • アップデートVer1.10。インターネット協力プレイの追加など。
    • 8月7日
      • 中文版が発売。
    • 8月12日
      • アップデートVer1.11。バグ修正。
    • 10月16日
      • アップデートVer1.20。インターネット対戦プレイの追加、エイムアシストの追加など。
    • 10月21日
      • アップデートVer1.21。バグ修正。
    • 10月28日/29日
      • 北米版、欧州版が発売。
    • 11月4日
      • アップデートVer1.22。バグ修正。
  • 2015年
    • 2月12日
      • アップデートVer1.23。バグ修正。
    • 6月25日
      • 廉価再販版(PlayStation Vita the Best)が発売。体験版の再配信を開始。

余談

  • 上記の通り、プレイヤーからの不満が大小多岐にわたる割に、アップデートの頻度は高くない。LiveAreaに意見募集フォームへのリンクがあるがナシのつぶて。「意見してもしょうがない」「共に作っていくなんてポーズだけ」「ガス抜きだったんだろう」とプレイヤーを落胆させた。
    • 公式ブログがグッズ紹介やイベント紹介でしか更新されなかったこともあり、開発者とユーザーの信頼関係は完全に断絶してしまっている。
  • 週刊ファミ通のクロスレビューでは40点満点中35点と高評価。色々と気になる点数だが、クロスレビューは序盤のプレイで決まること、第2階層の4番ボランティア(ロ2-4号憂国作戦)まではそこそこバランスが良いため楽しめることを考えると、ファミ通としてはあながち間違いとも言えない。
    • 要するに序盤2-4がこのゲームのピークであるなぜshiftゲーはこうもゲーム後半で失敗するのか。
    • また週刊ファミ通では発売直前はこのゲームを著名なシリーズ物と同等級に大きく取り扱い、しかも10週連続でこのゲームのDLC付録を載せていた。
  • 一方電撃プレイステーションでも何号にも渡って、あたかもVitaのキラータイトルだと言わんばかりに大々的に特集が組まれた上に、発売直前にはガイドブックまで刊行した。しかもこちらのレビューでも軒並み高得点を載せられたため、これらに騙されて購入した人も相当多かっただろうと思われる。
  • PSストア評価数をカウントするブログ」の分析によると、本作の初速は非常に熱く2週続けて安定した売れ行きを感じさせつつも、評価は激しく下っていたとのこと。評価については繰り返すまでもないが、約ひと月で日本国内30万本出荷という瞬間風速はまた別の事実として残る。
    • それだけ魅力的な要素を多く備えることに成功し、かつそれを訴えかける告知にも成功した……つまり大きな期待を集めてから大きく裏切ったことになる。
      • さらに2015年3月、どういう訳かこのゲームを紹介する新しいPVがPS Storeで配信開始される。発売前にPV等で期待させておいて内容で裏切った事への反省の色がまったく見られない。
  • コラボレーション企画として、本作の天獄アブダクター「ディオーネ*42」が『SOUL SACRIFICE DELTA』に登場。本作よりもモーションの出来がはるかに良いことが話題となった。賞賛のあまり一部ユーザーからは「こっちが本物だ」「フリーダムウォーズの次回作はソルサクチームが作るべきだ」といった意見が出た。さすがに冗談だろうが、笑えない。
  • 本作のDL版本体容量は、パッケージ発売されているタイトルとしては大きいとは言えない1.3GB。くわえて本作のダウンロードコンテンツは「アプリケーションやアップデート」にデータが収録されているアンロック方式。大容量であれば良いというものでもないし、マルチプレイのために「Aさんは使えるが、Bさんは使えないデータ」も一律で配らねばならない事情はわかる。……が、容量が少ないうえ、その中にロックされたコンテンツが多いとあっては「素のボリュームはどうなってるんだ?」と疑われても仕方がないだろう。
    • このゲームの終盤に行けるようになる階層に「納期が迫ってたので未完成の物をVer1.00として提出しちゃった」と笑いながら語るMOBが居る。この台詞の真意は果たして…。
      • 実際にインフラの実装はVer1.10、PvPの実装はVer1.20まで「お預け」になっていたことと照らし合わせると、楽屋ネタとしても笑えない。
    • ちなみに後の2014年8月28日に発売された、同じく狩りゲー(共闘ゲー)にカテゴライズされる『討鬼伝 極』体験版の容量が1.5GBだったため、一部で「フリーダムウォーズは(売り物なのに、無料の)体験版よりも中身がない」などと揶揄された。
  • 敵地侵攻ボランティアの実装直後の話。本作のシステム上、トップ・上位のPTを攻め込むことに対するメリット*43もなければ、下位のPTに攻め込むデメリットもなかった
    • タイミングの悪いことに、「下位のPTに攻め込んだ方がより良い報酬が得られるボランティアを引きやすい」というデマが時をほぼ同じくして流れ、それまでの公式の対応から「(本作の)運営ならやりかねない」という部分もあったのだろう、これが信憑性を持って迎え入れられてしまい、おまけに上述のように当時トップの東京PTを攻め込んでも何のメリットも無ければ、東京PTは元々所属するプレイヤーの数が多いため、結局数の暴力で大した効果を得られない。その事もあり、「これでGDPPを0にしたらどうなるのか」と言う方向に盛り上がり、その結果、「(当時最下位だった)山梨PTをひたすら攻め込んでGDPPを0にしてしまえ」と言う祭り状態に発展してしまった。
      • 更には自分の所属するPTに攻め込むことも出来る(!?)という無茶苦茶な仕様になっていたことで、この祭りに便乗した山梨PTに所属しているプレイヤーまでも積極的に山梨PTに侵攻する事態になり、当然そう長くもかからずに山梨PTのGDPPは0になってしまった。後に公式にもこの件が触れられ「山梨PTにスパイが潜んでいた」等という訳の解らない設定付けという名の言い訳をされることに。なお、GDPPを0にしても特になにもなかった
    • 現在は侵攻対象となるPTのランキングによって、与えられる損害GDPPに補正が掛かるようになっている。上位・トップに侵攻すればプラス補正でより多くの損害を与えられるが、下位に侵攻した場合はマイナス補正で大した損害は与えられなくなる。
      • 与えた損害GDPPの累計値が個人ランキングに対応しているため、「自分の所属しているPTのひとつ上位のPTを侵攻して、都市国家ランキングの変動を目指す」よりも「最大プラス補正の働くトップのPTに侵攻して損害GDPPを稼ぐ」ことが主流になっている。加えて、工場長によるGDPPの増加が侵攻によるGDPP減少よりも遥かに大きいため、結局は人口の多い東京PT一強、その他のPTのランキングもほぼ固定状態にある。もはやPTの序列を競う都市国家対戦の体を成していない。
  • 本作ゲームデザイナーの保井俊之によれば、常に乱戦状態になるのは「現実にもありえる状況」だからであり、「これからも楽しい乱戦表現には挑戦していきたい」と思っているという。
    だがゲームプレイ生配信において、「保井・吉澤含む4人が乱戦ボランティアをプレイした結果、開始からすぐに空気が悪くなった*44うえ、無残にボロ負けした*45」という具合で、過酷な出来であることをスタッフ自らが実演してしまった*46。さらには放送中にバグでボランティアが進行不可能になるというオチがついた*47
    さらにこの生放送、大型アップデートの前日に放送されたものなのだが、この放送事故のせいかは不明だがプレイヤーが待ち望んでいたインフラを含めたアップデートを延期するという苦笑レベルのグダグダっぷりを発揮。
    結局一日遅れで配信されたものの、この一件でゲームと開発を見限った人も多かったようだ。
  • 発売から約2ヶ月後のCEDEC 2014において、開発者本人により本作ゲームデザインコンセプトの解説が講演された(レポート記事:ファミ通電撃Gamer)。研究会的な場、作者らによる解説、稼働中の作品についてということもあって、反省点や今後の展望、ユーザーへのメッセージ等はあまり含まれていない。たしかに本数と話題性では成功したかもしれないが、これでいいのか…。
  • 本作の開発を担当したディンプスは後にバンダイナムコエンターテインメントのTPSRPG『ソードアート・オンライン フェイタル・バレット』の開発を担当している。
    • 荊のように高速移動出来る「UFG」やアクセサリのようにキャラメイクが可能なNPC「アファシス」等、本作の名残がいくつか見受けられる。
  • このような有様ではあるが、他に類を見ない世界観、キャラクリ、荊の操作性などに魅了されフリーダムウォーズを愛するユーザーも皆無ではない。
    • しかしながらそういうユーザーでさえ「手放しで他人にお勧めはできない」と言うのもまた事実である。