「バトルロボット烈伝」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
バトルロボット烈伝 - (2013/05/25 (土) 21:55:12) の編集履歴(バックアップ)
バトルロボット烈伝
【ばとるろぼっとれつでん】
ジャンル
|
シミュレーションRPG
|
高解像度で見る 裏を見る
|
対応機種
|
スーパーファミコン
|
発売元
|
バンプレスト
|
開発元
|
ウィンキーソフト
|
発売日
|
1995年9月1日
|
定価
|
12,800円
|
ポイント
|
疾風のように外しよる 盾出すな俺の同志 誰も背中撃たないでくれ
|
概要
「スーパーロボット大戦シリーズ」と同じ様に、複数のアニメ番組のロボットが共演するゲームソフト。
発売元・開発元も当時のスパロボと同じだが、スパロボシリーズには数えられておらず、世界観・システムなども全く異なっている。
但し後に間接的な関連を持つ事にはなる。
発売時期は、スパロボシリーズのストーリーがひとまずの完結を見た『第4次』と、世界観を一新した『新』の間に当たる。
特徴
-
出演作品は「富野由悠季氏が監督を務めたサンライズのロボットアニメ(通称「土曜5時半シリーズ」+「逆襲のシャア」)」で統一されており、説明書にも富野氏による各作品へのコメントが載っている。
-
スパロボに続き、逆襲のシャア・Zガンダム・ダンバイン・エルガイムの各主役メカが共演。更にスパロボに先駆けてザブングルが出演している。
-
ザンボット3とダイターン3も登場するが、条件を満たさないと仲間にならない隠しキャラ扱い。
-
ロボット達はSDではなく、『新』に先駆けてリアルな等身で描かれている。
-
ゲームオリジナルキャラも登場するが、味方側で戦闘に参加するのは版権キャラとメカのみ。
-
シナリオは基本1本道。特定の戦闘の勝敗でセリフが若干変わる程度の変化しかない。
-
マップはヘックス式で高低の概念がある。また、背後から攻撃されるとダメージがアップする。これは『魔装機神』に受け継がれる。
-
戦闘は、ロボット1~5体1組の「小隊」を組んで行う。最初に登録した機体は隊長機となり、マニュアル操作ができるが、その他の仲間は「命令」コマンドに応じたオート戦闘を行う。
-
変形・分離・合体は行えない。
-
経験値は存在しない。レベルは、特定の敵を倒すと手に入る「アップル」というアイテムを使ってプレイヤーが任意で上げる事ができる。但し、物語の進み具合によってレベルの上限は決まっている。
-
この他、お金に相当する「補給値」という数値があり、ロボットのHPを上げることができる。上げた回数に応じて、移動回数・攻撃回数を増やせる場合もある。
-
武装数が5以下のロボットに装備できる強化パーツもある。
評価点
-
当時のSFCゲーム内ではグラフィックが綺麗。バンプレ作品では珍しくリアル等身のロボットが見れるのはファンなら嬉しい。
-
特に隠し機体のザンボット3がリアル等身で登場したゲームは未だにこれだけ。
-
各ロボットの攻撃時のカットインもなかなか凝っており、SEにも力が入っている。
-
敵味方共、各キャラには表情グラフィックが豊富に用意されている。この点もスパロボの先駆けと言える。
問題点
-
セーブデータは2つだが、2つとも使用中だとニューゲーム自体が行えない。
-
説明書にはソフト開発中の画面写真が使われており、説明文もその画面に沿った内容になっている。つまり実際のゲーム中には出てこない(或いは名称変更された)パラメータが紹介されている。
-
パイロットの「気合い」というパラメータは攻撃力の補正値なのだが、「クリティカル率に影響」と間違って解説されている。
-
機体のステータス画面の写真に「火力」という実際には登場しないパラメータがある。
-
マップは、基本的に「全く移動しない敵小隊ばかり出てくる面」と「こちらに突っ込んでくる敵小隊しか出てこない面」のどちらかばかり。
-
前者はただ攻め込むだけ、後者はただ母艦で待ち受けていた方が効率の良い面となっている。
-
例外の面は2つくらいしかない。
-
仲間のオート操作がバカで、何が何でも射撃ばかり行いたがる。
-
特にザブングルは、命中率の高いパンチではなく、ミスりやすいランチャーや、弱っちいライフルばかり使いたがる。
-
ダンバインも威力の低いオーラショットばかり撃ちたがる。
-
アムロは行動回数が残っていても、頻繁に盾を使って自分ばかり守ろうとする。
-
ビーム攻撃のダメージを減らす「ビームコート」を持った敵にはビーム兵器を極力使わないぐらいの頭はある一方で、なぜかビーム完全無効の敵には平気でバンバン浴びせまくる。
-
敵の残りHPは考慮できないらしく、死にかけの敵に消費ポイントのでかい攻撃を浴びせて倒した後、HP満タンの敵にバルカンを見舞ったりもする。
-
行動回数を無理に使い切ろうとするため、無意味な移動の消費ポイントを考慮に入れた上で弱い攻撃を行いたがる。
-
特殊能力の「オーラバリア」は、実弾攻撃を無効化できるのだが、滅多に出やしないのでまるでアテにできない。
-
初期出荷版のソフトにはバグがあり、新規に入手したユニットの改造段階が、その面での隊長機と同じになってしまう。しかしステータスはまったく上がっていない。つまり限られた改造回数を無駄に消費してしまうのである。
-
ふざけた事に、攻略本ではこのバグを逆手にとって「無改造の隊長機でクリアすれば新メカを早期成長させられるぞ!」と裏技であるかのように紹介している。
-
機体改造を最高まで行っても、画面ではもう1回改造できるかのように表示される。ご丁寧に改造後の能力値まで表示される(もちろん実際には上げられない)。
-
敵を倒してアップルや強化パーツを入手しても、「○○を手に入れた」などとは表示されない。
-
パーツは9種類あり、各1つずつ入手できるのだが、これも問題だらけ。
-
その内4種類は修理装置なのだが、前半に入手できる2つよりも後半の2つの方が性能が低い。
-
一番性能が低いものは、負けても先に進めるバトルに勝利すれば入手できるのだが、勝つのに苦労する割に入手してもまるで使い道がない。
-
パーツを装備できるのは、後半ほぼ戦力外となるダンバイン・ザブングル・エルガイムを除くと、ビルバインとウォーカーギャリアだけ。しかもこの2体はパーツを1つずつしか装備できない。
-
ビームの威力を強化できる「B強化パック」は、そもそもこの5体の中でビーム兵器を装備しているのがエルガイムとビルバインだけなので、実質使い道は無い。初期に入手できれば使えたかもしれないが、手に入る頃はビルバインには修理装置が必須になっている。
-
ラスボスには、エルガイムMK-IIとZガンダムのランチャーぐらいしかまともなダメージを与えられない。ビルバインとギャリアは修理装置を装備できるから回復役にはなるが、νガンダムは…。
-
ザンボットとダイターンは、どちらも最強武器が1度の戦闘で1回ずつしか使えない上、やはりろくなダメージを与えられない。
-
先述の攻略本では「背後からクリティカルが出ればラスボスのある武器を壊すことができる」と書いてあり、イベント画面も載っているのだが、これはどうも開発中に没になったものらしく、実際にはいくらクリティカルが出ても武器が壊れるイベントは発生しない。
-
出演作品の数のせいもあるが、敵メカの種類が少ない。ボス級の敵は基本的にいつも同じメカにばかり乗って現れる為、変化に乏しい。
-
ザコ小隊は、1つの章の中では同じような組み合わせばかりで現れる為、確実に見飽きる。
-
ギュネイがスパロボオリジナルと同じ量産機カラーのヤクトドーガに乗っていたり、トッドがライネックではなくビアレスでハイパー化したりと、妙な描写もある。
-
その一方で、カルトキャラのマクトミンが乗るアトールVが出ていたり、黒いガンダムMK-IIが敵専用メカとして登場したりする。白いMK-IIはまったく登場せず。
その後
攻略本には続編を意識するかのような記述が見られる為、スパロボに代わるものとしての新たな世界観の構築を目指したのかもしれないが、結局これ1作で終わってしまった。
もっとも、根幹となるブランチ戦士の設定があまりにも非人道的かつ原作に対して冒涜的であり、これを軸に続けることができたとは思えない。
次に発売された『新スパロボ』の世界観もうまく定着せず、結局この後は旧シリーズの関連作品だけを作り、ウィンキーソフトはバンプレから離れる事になった。
後に発売された『リアルロボット戦線』と世界観は共通しており、スパロボシリーズのキャラもゲスト出演はしたものの、本作とはあくまでパラレルワールドであって、ストーリー上の続編ではなかった。