「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー - (2015/05/18 (月) 17:52:19) の編集履歴(バックアップ)
ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー
【どらごんくえすともんすたーず じょーかー】
ジャンル
|
ロールプレイング
|
|
対応機種
|
ニンテンドーDS
|
メディア
|
1024MbitDSカード
|
発売元
|
スクウェア・エニックス
|
開発元
|
トーセ
|
発売日
|
2006年12月28日
|
定価
|
4,800円
|
廉価版
|
アルティメットヒッツ 2008年10月23日/2,940円
|
ポイント
|
DQ8ベースのDQM モンスターに能力上限あり 移動や経験値稼ぎが面倒
|
ドラゴンクエストシリーズ関連作品リンク
|
概要
-
ポケモンのフォロワーとして人気を博した、ドラクエモンスターズ(DQM)シリーズの第4作。
-
スピンオフであることを強く意識しており、タイトルロゴは通常のドラクエからはかけ離れており、タイトルBGMもお馴染みの『序曲』ではなく、『オープニング・マーチ』なる全く別の曲が使われている。
-
七つの島からなるグランプール諸島を舞台に、モンスターマスターとして「バトルGP」と呼ばれる大会に参加することになった主人公の活躍を描く。
-
前作キャラバンハートまでとは違い、グラフィックがフル3D化されている。
特徴・前作からの変更点
-
エンカウント方式の変更。
-
これまでのモンスターズシリーズではランダムエンカウント方式だったが、本作よりフィールド上に見えているモンスターに触れると戦闘が開始するシンボルエンカウントに変更。
-
モンスターを連れて行ける数の増加。
-
戦闘は従来通り3匹のモンスターで行うが、本作より控えの3匹も連れて行ける様になった。
-
なお、控えのモンスターはドラクエ本編の馬車と同様、移動時に入れ替える事が出来る。
-
スカウトシステム。
-
前作までは回復アイテムや肉を使ってモンスターを仲間にしていた。本作では主人公が持つ「スカウトリング」を使う。
-
スカウトリングの力を仲間モンスターに宿して「スカウトアタック」を使用する事でモンスターを仲間にする。スカウトアタックを仕掛けるモンスターの物理攻撃力が高いほど、仲間にできる確率は高くなる。
-
配合の復活。
-
本作では前々作までの配合が復活。また、本作から「4体配合」「配合結果の選択」といった新要素も登場。
-
前者は特定の祖父母のモンスターの組み合わせからモンスターを生み出す配合で、例えば二代前まで遡った血統が4匹ともスライムだとキングスライムを生み出せる等、強力なモンスターを作ることが出来る。
-
後者は、これまで配合では1つの組み合わせにつき1種類のモンスターを生み出していたところ、本作より最大3種類から選択できる様になったというもの。
-
モンスターの能力値に限界値が設定された。
-
モンスターは直近のナンバリングである『DQVIII』から多く出演。
-
Wi-Fi通信対戦である『ジョーカーズGP』というランキングに参加できる。
問題点
-
登場モンスター関連
-
本作に登場するモンスターの数は210匹。初代モンスターズの215匹よりも減ってしまった。おまけに色違いモンスターも過去作と比較するとかなり多い。
-
過去シリーズの人気モンスターの多くが新顔に入れ替えられてしまった。
-
モンスターのランク毎のステータス格差が激しい。
-
限界値の弱いモンスターはどれだけ鍛えても限界値の高いモンスターに勝てない。それどころかランクの低いモンスターはストーリーですら最後まで連れ歩くのはやや厳しい。このためモンスターを育てる自由度が激減し、ジョーカーズGPでのモンスターの面子の固定にも繋がった。
-
後の作品ではモンスター間の格差が緩和されており、元々のランクが低いモンスターでも配合を繰り返せば強くできるように改善されている。
-
この系統のゲームにつきものの経験値稼ぎが非常に面倒臭い。
-
通常の敵からもらえる経験値が著しく低く、晩成型のモンスターを序盤に作ってしまうとえらいことになる。
-
メタルスライムはレガリス島(南部)とモルボンバ島、はぐれメタルはヨッドムア島(ラストダンジョン)にしか出てこない上、出現率も低い。
-
デオドラン島で「マダムン・ガーデン」というミニゲームに挑戦し制限時間内に一定数以上のスライムを倒すとメタル系のみが登場するフロアに招待してもらえるが、このフロアにいられる時間が非常に短い。しかもミニゲームに登場するスライムがアストロンを使うなどするために面倒臭い代物と化している。また倒すスライムの数は挑戦するごとにだんだん増えていく。
-
移動速度が遅い上、そのほかの移動手段も非常に面倒。
-
ルーラが不便になった。最後に入ったGピットにしかワープできないのでかなり面倒臭い。
-
モーターボートでの移動も時間がかかる。一定確率で「名も無き島」を見つけることがあり、ここでしか捕まえられないモンスターがいるので最初はラッキーと思うが、それらのモンスターは特殊配合の親となることはほぼ無い上に、名も無き島を見つけると強制上陸させられるので、さらにテンポが悪くなる。
-
敵味方双方の攻撃モーションが発生するようになった為、過去作と比較して戦闘のテンポが良くない。
-
モンスターの行動モーション自体は見ていて面白いものが多いのだが、ただでさえ面倒臭い経験値稼ぎのテンポをより一層悪化させる要因にもなってしまっている。
-
ジョーカーズGP大会の順位付けが怪しい。
-
順位はモンスターの能力値と習得しているスキルによって決定されている。
-
前述の通りモンスターごとに限界能力値が決まっているため、能力の高いモンスターで固めれば高順位が取れる。
-
スキルも生成が大変なものほど高いポイントになるため、生成が簡単で実用性の高いスキルを付けていると順位が下がる。
-
これらの方法でランキング上位に位置するモンスターは弱くはないのだが、実際は下位のチームのほうが戦うと強いことがしばしばある。
-
尚、このジョーカーズGPは続編の完全版の発売日と同時に終了しており、現在参加しようとすると、「長らくのご利用ありがとうございました」というメッセージと共にエラー音として
DQシリーズの呪いの装備の音が流れる
というドッキリが待っている。
-
期間限定でしか入手できないモンスターがいる。
-
全国に設置されている『DSステーション』で期間限定で『レオパルド』、『レティス』、『トロデ』が配信されたのだが、これらのモンスターを入手し損ねた人への救済措置がない。
-
特にトロデはゲームの発売から8ヶ月も経過してから配信されたため(レオパルドとレティスは2、3ヶ月で配信された)、入手出来ない人も多かった。
-
このうちレティスとトロデは専用のスキルが、レオパルドとレティスにはこれらを利用してしか作れないモンスターがいるため、必然的にコンプできなくなってしまう。
-
後にアルティメットヒッツ版を発売し、ゲーム中でデータごとに1体しか手に入らないキャプテン・クロウのようにGPの景品として救済措置も取れるのに行わなかった。
-
タイトル画面でシリーズお馴染みの「ドラゴンクエストマーチ」が流れない。
-
一応、エンディングのスタッフロールでドラゴンクエストマーチが流れる。
-
クリア後の隠しダンジョンなどが存在しない。
-
一応スラム街の開かずの扉から入れる秘密の研究所でエスタークと戦えるがそれだけである。
-
ラスボスがキモすぎる。しかもこのボスは、
作中のある登場人物がモンスターになった姿
である。
評価点
-
グラフィックは割と出来が良い。
-
本作のラスボスはその行動原理が他のドラクエでは見られない悪役として評価されることがある。
-
特徴の項で述べた通り、旧作と比べて便利になった点ももちろんある。稼ぎ・育成は面倒になったものの、通常のゲーム進行に問題のあるレベルではない。
-
モンスターの能力固定化に関しては前述のように批判もあるが「育成を繰り返すうちにモンスターの個性が消失してしまう」という欠点を解消しているともいえる。
総評
モンスターを育てる事そのものが目的と言っても過言ではないDQMシリーズ作品だが、育成における快適性の面でかなり難がある。またパラメータ上限が設定されたため、お気に入りのモンスターをずっと連れ歩き大会でいい成績を取らせるような遊び方も難しい。
普通のRPGとして見た場合も、ストーリー攻略は難なく進み隠しダンジョンも無く、育成のモチベーションを支える要素が通信対戦頼みという欠点がある。
シンプルなポリゴンながらそれぞれ個性豊かに動くモンスターたちのグラフィックは、携帯機ながら見栄えのする出来で評判が良く、デザイン人気の高いDQモンスターをメインに据えた育成ものRPGとして、気軽に楽しめる作品ではある。しかし、遊び方の幅があまり広くないため、「長く遊べる設計のゲーム」にしては比較的早く飽きが来てしまうだろう。
前作の『キャラバンハート』よりも売れはしたが、いまひとつ評価は振るわない結果となっている。
その後
2010年4月28日に続編である『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』が発売。
Wi-Fi通信に新要素追加、仕様の見直し、モンスター数の増強などが見られる。
余談
ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランドの主人公はDQ6のテリー、ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハートの主人公はDQ7のキーファとイケメンが立て続けに主人公になってるため、今作の主人公はDQ8のククールではないか?(しかも丁度銀髪!)と勘違いした人も多いとか。
(ただし異説を唱えた人も多い)。