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お茶犬の部屋DS - (2012/12/02 (日) 08:11:24) のソース

*お茶犬の部屋DS
【おちゃけんのへやでぃーえす】

|ジャンル|テーブル & コレクションゲーム|&amazon(B000EVXN6S)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|エム・ティー・オー|~|
//|開発元||~|
|発売日|2006年4月27日|~|
|価格|5,040円(税込)|~|
|プレイ人数|1~4人|~|
|セーブデータ|1箇所|~|
|レーティング|表記なし|~|
|ポイント|DS初のお茶犬ゲーム&br()豊富なコレクションアイテムとミニゲームの数々&br()作業になりがちなアイテム収集|~|
|>|>|CENTER:''[[お茶犬ゲームリンク>お茶犬シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-セガトイズとホリプロの共同開発で生み出された癒し系キャラクター「お茶犬」のゲーム化であり、ニンテンドーDS初のお茶犬ゲームでもある。
--お茶犬ゲームはエム・ティー・オーにとっては『なかよしペットシリーズ』と並ぶ主要シリーズとしても知られ、DSだけでも同社から6作の関連作がリリースされている。
-お茶犬(猫)達が暮らす部屋で彼らのリアクションを楽しみつつ、部屋内のコーディネイトやミニゲームなどをプレイしていくのが主な目的となる。
-任意セーブ方式だが、一部オートセーブの場合もある。

**登場お茶犬一覧
※猫やお茶と関係ないキャラも一部いるがあまり気にしない方針で…。原作からしてそうなので。

-リョク (緑茶犬)
-アール (紅茶犬)
-ロン (烏龍茶犬)
-チャイ (紅茶犬)
-ハナ (ハーブ茶犬)
-カフェ (コーヒー犬)
-ムハ (麦茶犬)
-サクラ (さくら茶猫)
-ラン (ラベンダー茶猫)
-ミン (ジャスミン茶猫)
-ソー (そば茶猫)

**主なルール
***ゲームモード
-ゲームモードについて。
--ゲームを始めると以下のモードが選択できる。
---「ゲームをはじめる」…メインゲームに移項する。「つづきから」を選ぶと前のデータからの再開となり、「はじめから」を選ぶと前データを消去してのプレイとなる。
---「ミニゲーム」…メインゲームでプレイしたミニゲームを単独でプレイできる。
---「コレクション」…メインゲームでゲットしたアイテムやガチャ景品を鑑賞できる。
---「えかきうた」…メインゲームで特定条件を満たすとプレイ可能。絵描き歌に乗せてお茶犬の絵が描けるお遊びモード。
---「おはなし」…メインゲームで発生したイベントを再鑑賞できる。
---「みんなであそぶ」…DS機能による最大4人までのダウンロード通信対戦プレイができる。プレイするにはDS本体が人数分必要(本ソフトは1つのみでOK)。

***メインゲーム
-マイキャラの選択。
--初めてメインゲームをプレイすると、11匹から好きなお茶犬(猫)のマイキャラ選択ができる。
---選んだマイキャラはお茶犬の部屋のメインキャラとなり、常に画面内にい続けてくれる存在となる。
---ゲーム途中でマイキャラを変更する事も可能。その場合はショップ画面の「いこいのひろば」に移動すれば変更できる(下記:アイテムの項参照)。

-お茶犬の部屋について。
--本作にはお茶犬達が家の中で自由気ままに暮らしている。
---プレイヤーは家の中にある部屋や庭へと自由に移動できる。そこで下記の行動を起こしながらもお茶犬達と触れ合う事ができる。
---ゲーム初期時では一部の部屋しか移動できないが、アイテムを多くゲットする度に「庭」「リビング」「ダイニング」「2F」「3F」の5箇所の部屋への移動が可能となる。
---移動した部屋には必ずマイキャラが登場し様々なリアクションをしてくれる。また、マイキャラに選ばれなかったお茶犬達の誰かが最大2匹まで登場する(誰が登場するかはランダム)。
---部屋内で十字キーなどを操作するとカメラアングルの調整ができる。
--お茶犬の部屋でできる行動は以下の通り。

--「お茶犬達と触れ合う」
---お茶犬達が暮らす部屋の中で、部屋内にで歩き回るお茶犬達をタッチしたり、DSマイクに息を吹きかけたり、同じくDSマイクに彼らの名前を呼んだりしてリアクションが楽しめる。
---アイテムを飾っているとお茶犬達がそれに対する行動を起こす場合がある(プールにお茶犬を近づけるとダイブして水浴びするなど)。
---本作には特にこれといった育成要素は搭載されていないが、部屋の中でお茶犬達の「ほっ」としたリアクションを楽しむのも一興である。
--「部屋をコーディネイトする」
---アイテムをゲットするとそれを部屋内に飾れ、自分好みの部屋にコーディネイトできる。
---各部屋にはアイテムの置ける場所に限りがあるので、それを踏まえた配置を考えなければならない。
---アイテムを置くとその分のストックが消費され、アイテムを重複ゲットしていない限りは別の部屋に同じアイテムを置く事はできなくなる。
---置いたアイテムを片付けて部屋から消去する事もできる。この場合はストック消費していたアイテムは元に戻り、他の部屋に置く事が可能となる。
---アイテムには「庭専用」と「室内専用」のものがあり、庭専用のアイテムを室内部屋に飾りつける事はできない(その逆もしかり)。

-メニューについて。
--部屋にいる状態はメニュー画面が表示されている。メニューの種類に関しては以下の通り。
---「ショップ」…ショップ画面に移項する。
---「アイテム」…入手したアイテムの鑑賞、及び部屋のコーディネイトができる。
---「マイク」…部屋内にいるお茶犬達に対し、DSマイクで呼んでリアクションを楽しむ事ができる。
---「へやいどう」…他の部屋に移動する。
---「お茶犬ガチャ」…入手したガチャ景品を鑑賞できる。
---「セーブ」…現状の任意セーブができる。なお、本作は任意セーブ以外にも、特定条件を満たす事でオートセーブもされる。
---「とじる」…メニューを終了する。

***アイテム
-アイテムについて。
--ショップ画面に移項すると様々な店が並んでいる。
---ショップには「庭用品」「おもちゃ」「雑貨」「電気」「家具」「インテリア」「ガチャ」「いこいのひろば」の7つの建物がある。&br()多くの建物にはアイテムが扱われており、どれもアイテムの品揃えが全く異なっている。但し、「ガチャ」と「いこいのひろば」に関してはアイテムは売られていない(下記参照)。
--ショップとは銘打っているものの本作にはお金の概念はない。
---''アイテムをゲットするには指定されたミニゲームをクリアする必要がある''。よって、本作のショップは厳密にいえば「ミニゲームをこなして無料でゲットできる」意味合いとなる(売買とは一切無縁)。
---ミニゲームの内容はアイテムを選ぶ度にランダムで決定される。''苦手なミニゲームをプレイするのが嫌な場合、何度も選び直していけばそれを回避できる''。
---ミニゲームには「かんたん」「ふつう」「むずかしい」の難易度があり、アイテムを多く入手する程に難しい難易度に遭遇しやすい法則がある(任意選択は不可)。
---ミニゲームをクリアすると選んだアイテム1種類が1つゲットできるが、同じアイテムのミニゲームを回数分クリアすると重複ゲットが可能。
---アイテムはどれも有限であり、1種類のアイテムを限界まで重複ゲットしてしまうと「売り切れ」となりそれは二度とゲットできなくなる。
--アイテムは総計で256種類存在する。

-ガチャについて。
--アイテムを特定種類ゲットしていくと、ボーナスとして「コイン」が1枚づつゲットできる。
---ショップ画面のガチャに行き、コインを消費して専属の「ガチャ箱」(俗にいうガチャガチャと呼ばれる箱)がプレイできる。プレイ後はランダムで何かのガチャ景品(ミニフィギュア)がゲットできる。
---ガチャ箱は全部で3台あるがゲーム初期時ではその内の1台しか選べない。アイテムを特定種類ゲットすると残り2台も選択可能となる。
---ゲットできるガチャ景品の種類はランダムだが、景品のダブりは一切ない為コインを入れれば必ずすべてのガチャ景品がゲットできる。
---なお、ガチャ箱やガチャ景品は実在のガチャメーカーであるユージン(現:タカラトミーアーツ)製である。
--ガチャ景品は総計で33種類(11種類 × 3台)存在する。

-いこいのひろばについて。
--ここに移動すればマイキャラを変更ができる。
---アイテムやガチャとは一切無関係であり、単にマイキャラが変更できるだけの建物である。

***ミニゲーム
-ミニゲームについて。
--「モード選択時」「メインゲームのアイテム購入時」「通信プレイ時」において以下のミニゲームがプレイできる。
---トランプゲーム関係のゲームに関してはCPUも含めた3~4までのプレイ人数の選択ができる。
---難易度の概念があるのはメインゲームのアイテム購入時のみで、モード選択時のミニゲームでは難易度選択はできない。
---通信プレイ時ではトランプゲーム関係のゲームのみのプレイとなる。

#region(ミニゲーム一覧)
|分類|ミニゲーム|
|||
|トランプゲーム|神経衰弱|
|~|7並べ|
|~|ポーカー|
|~|大富豪|
|~|ババ抜き|
|~|ブラックジャック|
|~|ページワン|
|パズルゲーム|ジグソーパズル|
|~|和風パズル|
|~|10ピースパズル|
|スポーツゲーム|ボウリング|
|~|フラフープ|
|~|エアホッケー|
|ボードゲーム|リバーシ|
|~|二角取り|
|バラエティゲーム|タンバリン|
|~|だるまさんがころんだ|
|~|かくれんぼ|
#endregion

***イベントとエンディング
-イベントとエンディングについて。
--特定条件を満たすと何かしらのイベントシーンが発生する。
---条件としては「メインモード初プレイ時(オープニング)」「アイテムの特定種類ゲット時に挟まれるイベント」「アイテムを全種類コンプする(エンディング)」がある。
---エンディングを迎えるとスタッフロールの後にタイトル画面に戻されるが、その後もセーブデータが引き継がれた状態でのメインゲーム再開ができる。

**評価点
-お茶犬の癒し可愛さの再現。
--お茶犬達(猫含む)11匹が非常に愛おしく描かれ、キャラゲーとしての出来は申し分ない。
---画面内は賑やかな色使いであるが、目が痛くなる様なギンギンとした荒さは全くなく、お茶犬の魅力である「癒し」空間を上手く表現できている。
---部屋画面などでは3Dによるフルポリゴン描写となっているが、お茶犬達の可愛らしさを崩しておらず立体的でも非常に可愛い。
---イベント関連はすべてほっこりと微笑ましいシーンとなっており上質である。エンディングは「もう終わっちゃうの…」とちょっともの悲しげな空気に包まているが…。

-コレクションの豊富さ。
--256種類の部屋に飾れるアイテムと、33種類のガチャ景品が用意されており、そう簡単にはコンプできないボリューム感を持つ。
---本気でどのアイテムを飾ろうか悩む程にアイテムは多く、コンプを果たした状態でのアイテム一覧画面はなかなか壮大である。
---ガチャ景品はフルポリゴンで描かれているが、これがなかなか凝っている。&br()「本当におみくじができる"おみくじガチャ景品"」「ふりふりと可愛く動く"だるまガチャ景品"」「鈴の音が美しい"鈴ガチャ景品"」の3つのギミックが搭載されている。

-わかりやすいゲーム性。
--基本は「ミニゲームをプレイしてアイテムゲットする」だけでエンディングに近づくお手軽さ。
---その合間にお茶犬達と触れ合ったり、コインでガチャ景品をゲットしたり、絵描き歌に興じてみたりと、様々な寄り道があるのも嬉しい。
---「苦手なミニゲームはスルー可能」という仕様なので、この手のゲームにありがちな「詰みに近い状況」に追い込まれない点も優しい配慮。

**問題点、及び賛否が分かれそうな点
-否めない作業感。
--上記評価点で「そう簡単にはコンプできない」「ミニゲームをプレイしてアイテムゲットする」と表記したが、裏返しでこれらが作業感に結びついている。
---アイテムは総計256種類なので''最低でも256回分のミニゲームをこなさなければならない''事を意味している。これが地味に辛い。
---ミニゲームは全部で18種類だが、やはりというか18種類だけでは繰り返しプレイがマンネリ化してくる。
--ミニゲームの内容にも疑問符が付く面がある。
---トランプゲーム全般は運が絡みやすくなかなかクリアが安定しない。さらには「大富豪」や「ページワン」はプレイ時間が異様に長引く為に作業プレイは不向き。
---リズムゲームである「タンバリン」は、DSマイク付近で手を叩いて操作しないといけないので、プレイ環境によっては近所迷惑になる恐れがある((一応は「DSマイクのでっぱり部分を軽くタッチペンなどで叩く」事で同様の操作は可能。但し、DS本体が破損する可能性も否定できないのでプレイは自己責任で…。))。
---ボウルがなかなか思い通りの方向に進んでくれない「ボーリング」や、常人には相当きつい反射神経を要する「エアホッケー」など、全体の半数近くが作業に不向きなゲームとなっている。
---その反面、状況次第では数十秒程度でクリア可能な「和風パズル」や「二角取り」などは、作業的な意味では美味しいゲームとなっている。
---ミニゲーム単独としては決して悪くはなく、特にトランプゲームはそこらへんの安直な単独トランプゲームよりも快適にプレイできる美点もあるのだが…。

-幅が狭いコーディネイト要素。
--アイテムの素材は豊富な反面、''肝心の飾りつけをする部屋が狭すぎてコーディネイト自由度が低い''。
---その為、''いくらアイテムをゲットしてもそれを飾る場所に乏しく、アイテム欄が虚しく蓄積されるだけ''という事態になるのは必至であろう。
---部屋数は総計で5つあるが、どれも部屋が狭く大したバリエーションに繋がっていない有様。せめて部屋を増築できる要素があれば良かったのだが…。
---コーディネイトする楽しさは持っているが、「''ソフト(アイテム)は豊富なのに、ハード(部屋)が恐ろしく貧弱''」という宝の持ち腐れ状態な問題を抱えてしまっている。

-「お茶犬シリーズ」としての問題点。
--確かに本作は豊富なアイテムなどが用意されているが、''実はシリーズ全般でみればこれでもボリュームは控えめである''。
---というのも、本作の約1年後にリリースされた次回作『[[お茶犬の部屋DS2]]』は、''アイテム数500種類超、ミニゲーム36種類と本作よりもボリュームが倍増化している''。
---さらにその次回作『お茶犬の部屋DS3』『お茶犬の部屋DS4』もそのハイボリューム路線を引き継いでおり、それらに比べると本作は過小ボリュームとして見られやすい。
---シリーズのダウングレード版としての存在で落ち着いている本作は、まさに「優秀な兄を持つと弟は苦労する」という古典的な例となってしまっている。

**総評
-「アイテム収集・コーディネイト要素・お気軽ミニゲーム集などの集合体」という、''お茶犬の宝石箱''といった作りは評価が高い。決して子供騙しの駄作では終わらせていないのがエム・ティー・オークオリティ。
-しかし、次回作の存在があまりにも大きすぎて、本作をプレイする理由付けがほとんど消失してしまっている現実が悲しい。次回作に関わらなければ問題はないのだが…。