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Mr.Do! - (2012/08/25 (土) 00:16:34) のソース

*Mr.Do!
【みすたーどぅー】
|ジャンル|アクション|
|対応機種|アーケード|
|販売・開発元|ユニバーサル|
|稼動開始日|1982年10月|

**特徴
-ディグダグ(1982年3月稼働)に酷似した穴掘り型アクションゲーム。画面内に重力があり、オブジェを自身が掘った穴に落とすというシステムも同じ。
--本作独自のシステムが人気を呼び、結構な知名度がある。駄菓子屋等で重点的に設置され、ゲーマー層よりも子供から支持を得たようである。

**システム
-主人公はピエロのMr.Do。レバーを入力した方向にトンネルを掘っていくことができる。
--ステージ中に登場するリンゴは重力に従い、主人公が掘ったトンネル内を落下。その際、敵やMr.Doを押しつぶす事がある。
---リンゴはキャラ2つ分の高さから落下すると破壊される。
---リンゴは横から押す事で横移動させることができる。
---頭上に落ちてきたリンゴを食べてしまう敵もいる。
--ボタン入力でボール投擲。ボールはジグザグに跳弾して進行するため、トンネルの掘り方によっては思うように飛んでいかない。
---主人公はボールを一つしか所持していない。そのため、投げたボールが敵に当たるか、落ちたボールを拾わなければ再投擲できない。さらに一度敵に当たるとしばらくの間ボールは補充されず、敵に当てれば当てるほど補充までの待ち時間が長くなる。このため大勢の敵はボールでは捌ききれない。
-ステージ中にはモンスタージェネレーターがあり、ジェネレーターからはモンスターが出現する。モンスターが全て出尽くすとジェネレータはボーナスターゲットに変わる。
--モンスタージェネレータから出現するモンスターは時折点滅してトンネルを掘ることもある。
--モンスタージェネレータのほかにも、画面上部のEXTRA表示窓からは時折EXTRAモンスターが出現する((ボーナスターゲットを取るか、10,000点毎に出現する))。EXTRAモンスターは出現前にE・X・T・R・Aにデザインが常時変化し、撃破すると持っている文字に対応する画面内のEXTRAの文字が点灯。EXTRA全て揃うとEXTRAモンスターを倒すデモと共に「鉄腕アトム」のテーマが流れてそのステージはクリアとなり、残機も増える。
-モンスターを全て倒すか、画面内に存在するチェリー全てを取るとクリアになり、次のステージに移行する。
--なお、チェリーは8個連続で取っていくとボーナス。
-また、リンゴを破壊すると1/4096の確率でダイヤモンドが出現することがある。これをとると8000点ボーナス+1クレジット追加され、ステージクリアとなる((クレジットの追加に関しては店側の設定で無効にすることもできる。))。
-ステージは10ステージでループ。3ステージごとにクリアタイム・ステージ内で稼いだスコア・クリアした方法が表示され、10ステージクリアごとに1ループで稼いだ総スコアと時間およびその平均が表示される。
--なお、ステージの形状は数字を模したステージである(最初のステージのみ1とDを合わせた形)。
-ちなみにMr.Doのミス演出中にステージクリア条件を満たした場合はステージクリアが優先され、残機も減らない。

**評価点
-フューチャーの多彩さもさることながら、それぞれのボーナスの達成感の満足度が非常に高く、攻略の要になる点でも完成度は高い。
--EXTRAモンスターの出現タイミングはプレイヤーの行動次第である程度制御できるため、EXTRAを揃えるのはそこまで難しくない。
--強制的な永久パターンもなく、スコアの稼ぎ方も多彩で入るスコアもかなり多めなのも爽快感に色を添えている。
-キャラクターデザインの可愛さもとっつきやすく、難易度も適度で親しみやすい。
--クリア方法が多彩でありながらとっつきやすい構成にしているのは見事。

**問題点
-上級者だとプレイ時間が長くなりがちになるため、プレイヤーによってはインカムの面で店側にいい顔をされなかったケースもあった。
--それもあってか、シリーズ後続の作品はEXTRAの達成難易度が上がっている。
--現在も一部のゲームセンターに置かれることがあるが、大抵は上記の問題もあって最高難易度に設定されている場合が多い。
-獲得できるスコアの多さに比べてスコアの最大桁数が6桁と少なめで、さらに100万点を超えると0に戻ってしまうため、もう一度稼がないとスコアエントリーができなくなる。
とはいえ、上記の問題点はあくまで上級プレイヤーが抱える問題であり、一般のプレイヤーではまずこの問題点は気にならない。
-ただし初期バージョンには致命的なバグが存在し、ある動作をすれば残機が255機になってしまう。
--新バージョンでは当然修正されたが、この方法は現在のような情報伝達が発展していなかった当時でも急速に広まってしまった。

**総評
 悪く言うとディグダグのパクリゲー、よく言えば改良発展ゲーム。目立ったハードに移植されなかったこともあって、家庭用畑のユーザーからの知名度は低いが((一応、SFC末期に移植はされている。また、MSXではシリーズ作品すべてが移植されている。))、当時子供時代を経験したゲーマーには決して忘れられない一作であるらしい。~
 コピーゲームも多く、Mr.Lo! Mr.Du!等様々だが、そのどれもがMr.Do!のグラフィックを弄っただけのものである。ディグダグの改良発展作である本作を、さらに改良発展させようという意図を持ったメーカーは現れなかったようだ。~
 本作のヒットを受け、Mr.Do!は何作か続編が作られたものの、一作目ほどのヒットは生み出せなかった。しかし、本作のヒットが切欠で培われた同社の技術は、ユニバーサルエンターテインメントの、ひいてはUPLやNMKのゲーム制作の肥やしになっていったと考えると、本作の存在は「当時子供時代を経験したゲーマーの思い出のゲーム」以上に大きいと言える。~
 移植されてる機種は数少ないが現在はWiiのバーチャルコンソールでも配信されているので、昔を懐かしんでプレイするのも一興であろう。