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コナミワイワイワールド - (2015/09/16 (水) 22:14:16) のソース

*コナミワイワイワールド
【こなみわいわいわーるど】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068HXN)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|2MbitROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|コナミ|~|
|発売日|1988年1月14日|~|
|定価|5,500円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''コナミワイワイワールドシリーズ''&br;''コナミワイワイワールド'' / [[ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城]]|
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#contents(fromhere)
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**概要
-多数のキャラクターを切り替えながらステージを探索する2Dアクションゲーム。過去にコナミから発売された人気ゲームの登場人物がプレイヤーキャラクターとして登場する。
-それまでコナミのゲームに隠しアイテムなどで登場していたコナミマンと、本作オリジナルキャラクターのアンドロイド・コナミレディが主人公。コナミヒーローの力を結集して悪の親玉ワルダーを倒すのが最終目的となる。
--プレイヤーキャラクターは、上記の2名の他に「ゴエモン([[がんばれゴエモン>がんばれゴエモンシリーズ]])」「シモン・ベルモンド([[悪魔城ドラキュラ>悪魔城ドラキュラシリーズ]])」「マイキー([[グーニーズ]]/[[2>グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦]])」「コング(キングコング2 怒りのメガトンパンチ)」「フウマ([[月風魔伝]])」「モアイ([[グラディウス]])」の6名。
--ラスボスのいる最終ステージに向かう時は縦スクロールシューティングのパートが挿入されるが、ここでは「ビックバイパー」「ツインビー」の2機体が登場する。
--進行役として、『[[ツインビー>ツインビーシリーズ]]』のシナモン博士と、『[[けっきょく南極大冒険]]』のペンギンも出演。また、オリジナルキャラとしてシナモン博士の弟のサイモンが登場する。
--最終ステージは当時まだFC版が出ていなかった『[[魂斗羅>魂斗羅シリーズ]]』がモチーフになっており、BGMも流用されている。

**システム
-ゲーム開始時点ではコナミマンとコナミレディの2人が使用可能。他の仲間たち6人は敵に捕まっており、各ステージのどこかに幽閉されている。当面は6つあるステージを任意で選んで探索を行い、囚われた仲間たちを全員救い出す事が目的となる。
--Aボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃というオーソドックスな操作形態。キャラクターは個別の体力ゲージを持っている他、ジャンプの高さや攻撃範囲、得意武器などが違う。
--ライフが0になったり、穴に落ちるとそのキャラクターは死亡扱いになり、拠点に戻って生き返らせるまでゲームに復帰できない。
--全プレイヤーキャラクターがやられても、コナミマンとコナミレディの2人が復活した状態でゲームを続行できる。
--2P同時プレイが可能。ただし、同じキャラを同時に使うことはできない。
---2Pプレイだと相方の頭の上に乗れる。1Pでは不可能なショートカットなども可能。
-各ステージは、コナミの過去作品の舞台を模した作りになっている。階段などで複数のマップがつながりあった『悪魔城ドラキュラ』に近い構成で、「囚われのコナミヒーロー」「ヒーローを助けるための鍵(+場合によっては鍵を守るボス)」「ヒーローたちが使うサブウェポン」などが隠されている。
--前述の通りステージは任意で選べるが、高い段差や細い通路など、特定のキャラクターがいないと先に進めないシーンもある。
-コンティニューはパスワード式。
-研究所に戻るには、ステージのスタート地点に戻るか、特定のステージにある隠しワープゾーンを使用する必要がある。

**評価点
-「コナミヒーロー夢の共演」という舞台設定がまずウケた。BGMが出典作品から忠実に引用されていたり、個性的な各人の攻撃方法がそれぞれゲーム的に使いでがあったりと、キャラクターを尊重した丁寧な作りも好評。
--コナミマン・コナミレディ・モアイはそれぞれ本作オリジナルのBGMだが、違和感なく溶け込んでいる。もともとごった煮状態だからという事もあるが、過去の名曲群の中にあって埋もれる事のない良質なBGMである。
-アクションゲームとしてのバランスが良く、やり応えがある。
--通常攻撃の判定はほぼ見た目通りであり、キャラの体格差やメインウェポンの違いがそのままキャラの性能差となって表れている。立ちとしゃがみでも当たり判定は変わってくるため、局面ごとの使い分けが重要である。
---具体的には、攻撃判定が前方斜め上方向に強く高いところに攻撃が届く代わりに足元が死角になるキャラ(ゴエモン・モアイ)や、リーチは短いが体格に対して攻撃判定が広くダメージを食らいにくいキャラ(マイキー・フウマ)。攻撃力とジャンプ力が高いキャラ(コング)。隙は大きいがリーチが長く離れた敵を攻撃できるキャラ(シモン)など。
---サブウェポンを考慮に加えれば、更にはっきりとした差別化がなされる。
--一撃で倒せなかったザコ敵のヒットストップ中は無敵状態になるため、やみくもに攻撃を連打すると振りの隙に敵の接近を許してしまうが、硬直時間を見越した目押しをすれば連続してダメージを与える事ができる。攻撃の振りが小さく地味な性能のキャラも、上手く使えば初見での印象以上に活躍させられるだろう。
-ステージ構成の方も各キャラクターの特性を積極的に活用させる作りであり、マップ探索要素の遊び応えも充実している。一度クリアしたステージの再探索でしか入手できない特殊アイテムもある。

**問題点
-画面をスクロールさせる際、進行方向の画面端に対してかなり接近する必要があり、画面中央でのスクロールが出来ない。このため敵が現れた時点でかなりの近距離まで接近していることが多く、出会い頭のダメージを受けやすいため、難易度が更に高まっている。
--江戸ステージの忍者、地獄ステージの骨馬など動きの速い敵は出現位置を覚えていても対処が難しいほど。
--全体的にみると敵の耐久力はそれほど高くなく、ライフ回復アイテムも出やすいので道中は力押しでも何とかなるのが救いである。
-キャラクターが死んでしまった場合は「弾丸」というアイテム(サブウェポンの使用やミニゲームの代金として消費する)を支払うのだが、人数分×100というけっこうバカにならない数字であり、仲間を復活させるための弾丸集め作業が発生してしまうケースがある。
--全滅した場合は主人公2人を除き全員死亡+所持している弾丸が半分というRPG級のデメリットがある。
--実はパスワードで再開すると、仲間になっているキャラ全員が復活した状態で始まる。つまり、無料で全員蘇生が可能。この裏技を使えば入力で少々時間を食ってしまうが、それでも弾丸を稼ぐ手間と比べれば有意義(但し裏技なので当然ノーヒント)。
-ゲーム展開上仕方のない事ではあるが、後半ステージで仲間になるキャラクターは出番が少ない。
--一見するとどのステージから始めてもかまわないシステムに見えるが、前述のように特定のキャラクターがいないと進めない場面が多く、実際はかなり順番が限定されてしまう。
--およそ最後に仲間にする事になるのが、唯一主人公格ではないモアイなのはそのせいかもしれない。また、モアイには敵の体当たりによるダメージを半分にしてくれる性能を持っているのだが、余りにも地味なので知られていないことが多い。
-当時のコナミのアクションとしては当たり前ではあったが、ジャンプにドット単位での調整が必要な箇所が多い。

**総評
いわゆるクロスオーバーお祭りゲーの位置づけの作品。それと同時にアクションゲームとしての出来も良好であり、双方のいいところが単純に加算されている。~
操作性やステージ構成が『悪魔城ドラキュラ』に近く決して簡単ではない難易度だが、プレイヤーの工夫次第で攻略しやすくなるなど、ツボを押さえた歯応えのある仕上がりとなっている。2Pで協力すれば、本来のルートを無視した強引な攻略ができるのもいい。逆にいうと1Pプレイでは攻略の幅がある程度狭められてしまうともとれるが、もともとの出来が良いのでたいした問題にはならない。~
グラフィックの雰囲気やBGMは古き良きコナミそのもの。キャラゲーとしての完成度も高い名作である。

**余談・その後の展開
-ゲームブック版が出版されている。こちらはコナミマンとレディをそれぞれ主人公としたシナリオが収録されており、助ける仲間も異なっている。

-映画『ぼくらの七日間戦争』で、登場人物が本作のゴエモンステージをプレイしているシーンがある。

-続編として『[[ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城]]』が発売されたが、こちらは物語やシステム的なつながりはほとんど無い別物となっている。

-別のジャンルのゲームでも同様のコナミクロスオーバー作品として、MSX用麻雀ゲーム『牌の魔術師』、MSX用シューティングゲーム『パロディウス』(後に[[シリーズ化>グラディウスシリーズ]])、GBA用レースゲーム『コナミワイワイレーシングアドバンス』、ケータイアプリ『コナミワイワイ倉庫番』なども登場した。

-モアイは冒頭で述べた通り出典は『グラディウス』だが、後の1990年に本作のように二足歩行のモアイが頭突きで敵を攻撃するアクションゲーム『[[モアイくん]]』が発売された。

-コナミデジタルエンタテインメント名義で、携帯電話向けサービスに本作の移植版が提供されている。版権の関係上マイキーとコングのキャラクターやステージはそれぞれ、「ウパ(バイオミラクル ぼくってウパ)」「ペン太([[けっきょく南極大冒険]])」に差し替えられている。
--携帯電話なので1人プレイ専用及び操作が難しい、ペン太はコングの代わりの為グラフィックが不自然に大きい、などの問題点もあるが、移植度自体は良好。
--上記の版権絡みもあってバーチャルコンソールといったオリジナル版のアーカイブ化は絶望視されている。

-同社の音ゲー[[ポップンミュージック>pop'n music]]シリーズの15作目で、本作でゲスト出演したシモンの出典作品である『悪魔城ドラキュラ』シリーズのメドレーアレンジが収録。((構成は魔城ドラキュラ、悪魔城ドラキュラX~血の輪廻~、キャッスルヴァニアから抜粋された3曲))
--それに合わせ、4楽曲のスコアの合計点を競う「エキスパートモード」において、収録済みのゴエモン、グーニーズ、グラディウスのBGMアレンジと組み合わせた「コナミゲームコース」が収録された。

-ロックバンド・マキシマム ザ ホルモンが2013年に発表した楽曲「アンビリーバボー!~スヲミンツ ホケレイロ ミフエホ~」は、本作についての曲である。本作のキャラクターの特徴や、曲名にもなっている最強状態のパスワードの内容などについて歌われている。