「ウルトラマン Fighting Evolution 3」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ウルトラマン Fighting Evolution 3 - (2015/08/29 (土) 17:48:07) のソース

*ウルトラマン Fighting Evolution 3
【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょんすりー】
|ジャンル|FTG|&amazon(B00067HN48)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|メトロ|~|
|発売日|2004年12月2日|~|
|定価|7,140円|~|
|レーティング|CERO:全年齢対象|~|
|廉価版|バンプレストベスト:2007年7月19日/2,940円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ウルトラマンゲーム・リンク>ウルトラマンシリーズ]]''|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
特撮番組『ウルトラマン』シリーズのキャラクターが登場する3D格闘ゲームの第3作。~
システム的には前作『[[2>ウルトラマン Fighting Evolution 2]]』の発展型であり、キャラも全員続投している。~
また、平成ウルトラシリーズのキャラも本作から登場しており、「この時点で終了していた実写ウルトラマン(TVシリーズ)11作品」は全て網羅された事になる。

**システム
-3D格闘ゲームだが、一般的な3D対戦格闘ゲームとはかなり違うシステムを採用している。
--打撃はボタンを複数使うが、パンチとキックに分かれていない。あえて言えば、弱攻撃と強攻撃((だが、これも2D格闘ゲーム的な弱、強攻撃とも違う。))だろうか。さらに必殺技のためのふっとばし攻撃がある。ボタンとレバーの組み合わせにより、各種連携ができる。
--ガードの使い分けはなく、上下段、ジャンプ攻撃などの全ての打撃を防ぐ事ができる。ただしふらふらゲージが満タンの場合、ふっとばし攻撃をガードできない。
---ガード中に相手の攻撃に合わせ、攻撃ボタンを押すとガードアタックという反撃技が出る。所謂ガードキャンセル。
--移動は前後左右の移動とダッシュ、前方ラン。そしてジャンプ。一般的な操作系。
-必殺技の使用は、シリーズ共通のふらふらゲージ((格闘ゲームでいう気絶値を視認できるようにしたもの。ただし気絶値と違い、減少はしない。))によるもの。攻撃を当てると相手に溜まっていく。必殺技はダウン攻撃ヒット後使用できる。
--必殺技は各ボタンに割り当てられており、必殺技選択中に相手が攻撃側と同じボタンを押すと、ダメージを軽減、もしくはバリアなどにより防ぐ事ができる。
--各必殺技は必要なふらふらゲージが異なっている。
--投げも含め通常技の攻撃力がかなり低いので、この必殺技を当てることが勝利への鍵。つまりこのふらふらゲージを溜めることが、本作のゲーム性の一つ。
-その他にキャラクターによっては、味方の防衛隊や円盤の支援攻撃、低威力の光線や炎などを撃つことができる。
//FE2はやった事がないので、被っている部分があるかもしれません。

**登場キャラクター
''太字''は新規参戦キャラ
-ウルトラヒーロー
--初代マン、ゾフィー、セブン、ジャック(新マン)、エース、タロウ、レオ、アストラ、~
ティガ、ダイナ、ガイア、アグル、コスモス、ジャスティス、''レジェンド''、''80''
-怪獣サイド
--バルタン星人、レッドキング、ゴモラ、ダダ、ゼットン、キングジョー、グドン、ツインテール、ベムスター、バキシム、エースキラー、タイラント、マグマ星人、~
強化ゴルザ、イーヴィルティガ、レイキュバス、ニセウルトラマンダイナ、ガンQ[コードNo.01]、グローカービショップ、~
''エースロボット、妄想ウルトラセブン''

-ウルトラモード専用ウルトラヒーロー
--グリッターティガ
-敵専用キャラ
--''シルバーブルーメ''、ガタノゾーア、ガンQ体内、''ゾーリム''

-援護攻撃機体
--ジェットビートル、小型ビートル、ウルトラホーク1号、マットアロー1号、タックアロー、コンドル1号、マッキー1号、マッキー3号、シルバーガル、~
ガッツウイング2号、ガッツイーグル、XIGファイターSS、XIGファイターSG、テックライガー1号、テックライガー2号、~
バルタン星人、ダダ上司、ゼットン星人の円盤、ペダン星人の宇宙船、''ガンQ[コードNo.02]の眼球''
-ウルトラモード専用機体
--ポインター、マットジープ、ガッツウイングEX-J

**評価点、及び『2』から強化された点
-''ウルトラマンらしい格闘''
--通常技は基本的に大振り。しかし出の速い技もそう多くないので、大振りでも簡単に割り込めない。むしろ打撃にせよ、喰らうにせよ、大きなモーションが巨大な者同士の戦いをうまく表現している。だからと言って大雑把なゲームとなってはおらず、打撃と投げ、ガードアタック、必殺技とその防御、ふらふらゲージの管理など、本作なりの独特な駆け引きがある。
---ただウルトラマンらしさを優先させているため、後述するがキャラバランスはあまりよくない。
--ステージには様々なものがあるが、ゲーム的にも各ステージの特色がよく出ている。街中で相手をビルの狭間に追い込んで戦闘を優位に進めていったり、足元の岩や建物が動きを制限したりと、本作ならではのプレイ感がある。

-''登場キャラクターの大幅な追加''
--『[[1>ウルトラマン Fighting Evolution]]』は12体、『2』は16体だったのに対し、本作は37体(+敵専用キャラ4体)となっている。
--主なTVシリーズの主役はほぼ網羅。集合ゲーではまず出なかった''80''まで追加しており、更に''アストラ''や''アグル''などのサブウルトラマンまで追加されていることは高く評価された。
--怪獣キャラもヒーローと対になるようシリーズから最低1体は収録。更にエースロボットやイーヴィルティガなどのニセヒーローキャラ、''妄想ウルトラセブン''や''ゾーリム''などのマイナーキャラまで追加されている。

-''ウルトラモードの増加''
--前作では3本(うち1本はゲームオリジナル)しかなかったシナリオモードも、20本(うち2本がオリジナル)に増えた。但し1本当たりの内容は簡略化されている。
--各エピソードのサブタイトル表示のタイトルバックが、各作品のそれとそっくりに造られている。原作では主題歌と同時に出るものもあるので音楽こそ違うものの、映像は本物と一見見分けがつかないほどのクオリティ。

--ステージ数が増加され、23ステージから選択可能。
---番組中に出てきたものを意識しているステージも多く造り込みも細かいため、眺めているだけでも楽しい。
---グラフィックの関係などでキャラクターによっては選択できないステージ有り(ツインテールで神戸港など)。

-''必殺技の増加に伴うカスタムモードの追加''
--前作では各キャラとも必殺技を2~4種類までしか持っていなかったが、本作は「カスタムモード」によって使う必殺技を選択できるようになっており、1人当たりの必殺技数が増えた。
--エースなど、技の多いキャラでは11種類もの必殺技がある。
//キャラゲーとしてはゲームバランス(死に技)よりも原作再現(技増加)を評価するべきでしょう。プレイヤーによって技に対する思い入れも違うでしょうし。
--バリア技や反撃技といった、防御技も登場した。これにより、バトルの流れを変えることも可能になった。
---カスタムモードやバリア技などの追加によって駆け引きの要素が増えたため、対戦ゲームとしても完成度が高くなっている。
---必殺技の選択肢や再現度が非常に高く、原作で1度しか使われなかったマイナー技も、もちろん全てを網羅している訳ではないが使用可能。もちろんこれらもきちんと再現されている。一例を挙げるとウルトラセブンはエメリウム光線だけで3種類ある、など。

-''援護攻撃機体システムの追加''
--防衛チームの戦闘機が援護することで、相手のふらふらゲージが上がる援護攻撃機体システムが追加された。
--こちらも再現度が高い上、マッキー3号は''特攻する''など芸が細かい。
---ただし使用は1戦に付き1回だけ、ウルトラヒーローは怪獣にしか使えないなどの制限が存在する。

-''完成度の高いキャラクター再現''
--円谷プロ監修のもとスーツアクターからモーションキャプチャしたことで、キャラごとのモーションの再現率も非常に高い。
--変身シーンや勝利後の退場シーンなどの完成度も高く、特に変身シーンの再現度は素晴らしい。
--ウルトラマンや怪獣の声、SEなども劇中と同じものを使用。
--ジャックとレオは、各ブレスレット入手以前のエピソードを元にしたシナリオでは、「ブレスレット無しのグラフィック」に差し替えられているという拘り様。レオの時間制限もちゃんと2分40秒に設定されている。
---一方で初代マンの登場デモでは胸にカラータイマーが付いており、『タロウ』『レオ』のシナリオに登場するセブンには耳が付いている。円谷プロとしては造形ミスであったと考えているのだろうか((初代マンのカラータイマーについては「完成したデザインにはなかったカラータイマーを後から現場で付け足した」との証言がある。))。

-''サウンド面''
--キャラクターにはそれぞれ番組主題歌、挿入歌、劇中BGMのどれかが最低1つは用意されており、対戦中優位に立つと音楽が流れるようになっている。
---ヒーロー側は主題歌や番組中ヒーローが有利になったときのBGMが流れ、怪獣側は番組中ヒーローが不利になったときのBGMが流る芸の細かさである。
---音楽はゲーム用に調整されているが元の雰囲気を崩しておらず、かなり良い再現度。
--ナレーションの担当が、ウルトラマンティガの声や、『ダイナ』および後の『ウルトラマン列伝』のナレーターの真地勇志氏。その他円谷特撮のナレーションも担当したことが有り、ファンには嬉しい起用である。

-''その他''
--ビューモードの追加。任意のキャラクターのグラフィックを好きなステージで見られるモード。グラフィックをタイプチェンジや援護攻撃機体に変えられるほか、曲切り替えをする事もできる。

**問題点
-コスモスがかなり扱いにくい。
--ルナモードは通常攻撃ができず、敵の攻撃を捌く事で必殺技を出せる。確かに原作でも捌きがメインのファイトスタイルだったとはいえ、攻撃も普通に行っていたのだが。
---敵をひるませることができないためチェンジするのも一苦労。ただし、必殺技が敵に決まれば、即勝利となる((必中ではなく、無効になる敵も数は少ないが存在し、そうでなくともバリアで防がれてしまうこともある。))。
---劇場版を参考にしたのかルナ→エクリプス→フューチャーとチェンジする(コロナが無い)。
---エクリプスは攻撃力がフューチャーよりも高いが、徐々にふらふらゲージが増加するという謎の仕様を持っている。変身すると活動時間1分になるのを再現するための弱体化なのかもしれないが、同様に時間制限設定があるガイアスプリーム・ヴァージョンにはこの仕様はない。
---フューチャーまでチェンジしてようやく何の制約もなくなり、他のウルトラマンと能力が対等といったところ。
---そして何より技が少なすぎる。TVシリーズではエースと同じぐらい技が多彩なウルトラマンであるにも関わらずである。せめてエクリプスブレードぐらいは出せなかったのだろうか。
---この反動か次回作ではコスモスの扱いが非常に良くなっている。

-80関連のボリュームが薄い。
--80は、最強技がサクシウム光線、最弱技はバックルビームとなっているが、原作でのバックルビームはサクシウムの効かない相手に浴びせることが多かったので、この設定はおかしい。
---ゾフィー、アストラ、アグル、ジャスティスといった''サブウルトラマンにも最低1つは用意されていたSクラスの必殺技が、80のみ設定されていない''ため決定打に欠ける。最強技のサクシウム光線ですらAクラス止まり。
--他の昭和勢に比べると80の必殺技は4つしかなく原作対比では少ない。また挙動が劇中より遅く、攻撃用モーションの選択もややおかしい。
---特に必殺技発動への布石となる「ふっ飛ばし攻撃」が他のウルトラ戦士に比べて隙が大きく、敵に回避され易い。
---ただし、ジャンプふっ飛ばし攻撃はボタン入力直後に全身に判定が発生するため、非常に当て易い。
--80の特徴的な風切り音「フォッ!」が無く、ボイスも「シュワ!」に統一されていて違和感がある。
--80のサブウルトラマンである「ユリアン」が参戦していない。登場回数が極めて少ない上に個人の必殺技が無いので仕方がないだろうとの声も多い。
---80自体ほぼ隠しキャラ扱いであったので、この詰めの甘さになったのではないかと言われている。

-ジャックの流星キックが何故か通常技。原作では様々な必殺技が通用しない敵を攻略するために編み出した印象的な技であり、必殺技扱いのほうが自然。
--実際『ヒーロー戦記』や『[[ウルトラマン (PS2)]]』など他のゲームでも、必殺技として登場している。もっとも、バリアを破っただけでとどめを刺した技ではないのでこの扱いでいいという声もある。なお、もう一つのキック技であるウルトラスピンキックは使用できない。こちらは怪獣にとどめを刺したこともある技で使用回数も流星キックよりも多いので、流星キックが必殺技でないならこちらを必殺技にしてほしかったという意見もある。

-昭和ウルトラマン勢(セブン、ゾフィー、80以外)は、登場すると「空から降ってきて土煙を立てて着地する」というデモが入るが、原作でこの演出が登場したのは『ダイナ』の途中からである。

-ニセダイナの光線の色が、なぜかイーヴィルティガ同様黒になっている(原作では黒ではなく紫色で、本物と同じ明るい色合い)。

-バルタン星人の防御技である「分身の術」はバリア技と表記されているが、実際は''吸収技''であるため「吸収無効」の必殺技((セブンのアイスラッガー、タロウのウルトラダイナマイトなど。))を防ぐことができない。
--ゴルザやガンQなど、回復系の吸収技を持っている他のキャラは必殺技の威力が低めに設定されているが、バルタン星人はそうではない。また、分身で攻撃を無効化するのは分かるのだが「吸収」しているかと言われれば怪しいところである。もしかすると''単なる設定ミス''だろうか?
--また、上記の技に限らずカスタムモード上では「バリア技」と「吸収技」の表記上の区別がなされておらず、判別しづらい。((「分身の術」と同じ吸収技である「レボリウムウェーブ」等は説明文上で「吸収する(受け止める)」との記述があり、そこで判別することもできるのだが、「分身の術」にはそういった記述もない。))

-カスタムモード時の必殺技のダメージ表記が実際のダメージ量と食い違っているものがある。
--ゴモラの「尻尾攻撃連打」、グドンの「残酷ムチラッシュ」、レッドキングの「岩石ラッシュ攻撃」など。それぞれダメージ表記はAだが、実際の威力はダメージSの必殺技並。
--特にゴモラの必殺技はエースの「スペースQ」とほぼ同等のダメージ量に設定されている。

-バトルモードでは、コスモス、レジェンド、ツインテールは絶対に出現しない。
--レジェンドはゲームバランスを度外視して制作されたらしき点があり単に強すぎるから、ツインテールは前述のように足元(つまり、ツインテールにとっては頭部)が水没しているステージでは選択できないためランダムでステージが決まるモードには出演できない為と思われる。コスモスは不明。

-敵CPUが使う技は最初から固定されているため、絶対に使ってこない技というのも存在する。
--これに関連して、V2のガイア・アグル(CPU操作)とは戦う事ができない。
--グリッターティガもウルトラモードのシナリオ限定の出演になっている。

-敵CPUが必殺技の防御に成功するかどうかは、実は''難易度によって決まっている''。故に対CPU戦では、必殺技を複数装備する事の意味は薄い。

-登場作品の中で、なぜか『ガイア』だけは、主題歌が収録されていない。『レオ』は2曲とも収録されているのだが。
--また同番組のピンチのBGMは収録されているのだが、なぜかサウンドテストで唯一聞くことができない曲である。
--ついでに『80』の主題歌も前期のものだけなのだが、この点は特に取り沙汰されなかった。
---『ガイア』主題歌に関しては次作では収録されていたので、制作終了までに曲の使用許可が下りなかったのかもしれない。

-タッグモードは、パッケージではウリの1つであるかのように書かれているが、実質オマケであった。
--プレイヤーが2人でないとプレイできず、選択できるキャラはヒーローのみ。コスモスについては最初からエクリプスモードで、ルナモードは使用不可。
--敵として出てくるのは怪獣キャラのみ。
--ラスボスだけはガタノゾーアで固定なのだが、こいつに対してはレオキックなどの「敵と接触する必殺技」は必殺技ゲージをためてもボタンが点灯せず、発動させることができない。従って技のカスタマイズを全て肉弾系にすると''絶対に倒せない''。((基本的に「バリア・吸収無効」と表記されている必殺技はすべて使用不可。タロウのウルトラダイナマイトはバリア無効技ではないが、敵と接触するためかガタノゾーアに対しては使用できない。))
--レオとアストラのタッグでプレイし、どちらかが倒された場合、単体必殺技であるはずのダブルフラッシャーが使えなくなる。原作設定を意識したのかもしれないが、ならこの技自体をクロスパーフェクション同様、本モード専用技にしても良かったのでは?
---しかし専用のアクションや合体必殺技を見られるのは、このモードだけなので一見の価値はある。

**賛否ある点
-本作を格闘ゲームとしてみるとヒーローと怪獣ではかなり性能差がある(当然ながら、ヒーロー・怪獣の中にもキャラ別に性能差がある)。
--また、高性能な必殺技やバリア(敵の技カスタムにより1/1から1/4の確率で必殺技防御、基本的に格闘系には無効)、援護攻撃機体を持っているキャラクターの方が有利だったりするなど、対戦バランスにやや難がある。
--この問題は本作のキャラクター再現の高さ(行動速度、劇中の技の威力、効果など)故に発生している為、一概に悪いとは言えない。

-プロレスやボクシングの技を使うバルタン星人や、オカマのような挙動をするダダなど原作のアクションを明らかに無視した動きをする怪獣が多い((ダダに関しては『1』からそうだったのだが。))。原作無視と取るか、あくまでゲームだからと割り切るか。
--特に酷いのは妄想ウルトラセブン。原作では80の光線をジャンプして回避するなど機敏に動いていたのだが、本作ではまるでゾンビのようにゆっくりした動きになっている。

-ほとんどの怪獣は基本能力が原作と比べると弱めになっており、ウルトラモードで強化されることで原作の強さを表現している。しかし、一部の怪獣の扱いがおかしい。
--ゴモラ((強力な尻尾でウルトラマンを一度は撃退した怪獣。科学特捜隊が尻尾を切断した事でウルトラマンは勝利できた))や、レイキュバス((冷凍ガスでウルトラマンダイナを氷漬けにして倒した他、遥か上空の戦闘機を火球で狙撃する事も可能な強豪怪獣))がウルトラモードでも強化されない。この2体には前後編に登場したという共通点があることを考えると、本作では後編しか再現されていないからこの扱いになっていると思われる(ゴモラについては前・後編両方のイベントが一回の戦いで行われるため、強化されていなくても高評価をとるには時間ぎりぎりになってしまう)。その一方で、特に強豪超獣ではなかったはずのバキシムが異様に強くなっている((本作では飛び道具がガード不能という仕様だが、バキシムは多数の高性能な飛び道具を持っている))。

-原作を再現したウルトラモードだが、ゲームとしての都合からか細かい描写が違っている場合がある。
#region(該当例。長いので収納。)
--『ウルトラ警備隊西へ』でキングジョーにライトンR30爆弾を食らわせた後の展開が違う。
---原作のセブンはライトンR30爆弾で破壊されたキングジョーから脱出するペダン星人の円盤を撃墜した。本作では弱体化したキングジョーをセブンで倒す。ライトンR30爆弾を食らったキングジョーの特徴的な倒れ方(気をつけの姿勢から後方に倒れる)は再現されているので違和感がある。
--『影を継ぐもの』にゲオザークが登場。何故か「ゲオザー''グ''」と名前が間違っている。
---原作でゲオザークはこのエピソードの1話前に倒されている。また、本来この話に登場するはずのガーディーは登場しない。
--『移動要塞浮上せず!』がただレイキュバスと戦うだけになっている。レイキュバスを操っているスヒュームはデモムービーに触手が登場するだけ。
---このエピソードは侵略者スヒュームとスーパーGUTSの戦いに重点が置かれていたので、本作では再現し辛かったのかもしれない。
--『あざ笑う眼』でガンQに吸い込まれると、ガンQの本体との対決になる。
---原作では吸い込まれた後すぐにガンQの体をぶち破って撃破している。もっともこれを忠実に再現すると「ガンQの必殺技を食らう=勝利」になってしまうので仕方がない。また、本体に勝利すれば原作どおりにガンQを内部から破壊する演出が再現される。
--『決着の日』のゾーリムとの戦いがシューティングゲームになっている。上空のワームホールから顔を出しているゾーリムを、地上からガイアスラッシュで攻撃する。
---原作ではXIGファイターの一斉攻撃やガイアV2のクァンタムストリームが通用しなかったほどゾーリムの防御力は高い。ガイアは体内に侵入してからのフォトンストリームで撃破している。
#endregion

-敵専用も含めて登場する怪獣の中に4足歩行のものが1体もいない。
--格闘ゲームに向かないため、仕方ない部分もあるのかもしれないが、プレイヤーが操作できるものは手足のある2足歩行のものばかりである(唯一の例外ツインテールも縦長の造形)。
---後の『[[Rebirth>ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth]]』ではやや変化球であるものの4足歩行する改造タイラントが登場した。

**総評
ゲーム性のみならず映像素材としても優れたソフトで、シリーズ最高傑作と呼ばれている。~
動画サイトでも、映像を編集することで「一大バトル絵巻」とでも呼ぶべきMADを作ってしまう人々が続出した程である。

対戦格闘ゲームとはまた違った独特なシステムを採用。そのシステムは、まさしくウルトラマンらしさを十分引き出すもの。特にふらふらゲージは、必殺技の派手さと強さを両立させる卓越したシステム。これらウルトラマンらしさを重視しつつも、駆け引き要素も独自システムによりしっかりと押さえている。ウルトラマンごっこで終わらないのが本作だ。

大幅なボリュームアップも、本作の大きな魅力。また、派生作品界では冷遇されていた80を隠しキャラながらも登場させた点も大きな話題となった((実際は説明書に『80』の戦闘機が載っているため、登場はバラされていたのだが…その後、妄想セブンという更なるキャラも隠されていた。))。

「問題点」として挙がっている事ごとは、キャラゲーとしては些細な点なのだが、本作は全体的に非常に再現度の高いソフトである為、こういった細かいミスを気にする人が多いという事である。

このように非常に充実した内容であり、ウルトラファンからの評価は極めて高く、ベスト版がでるまではプレミア化していたほどであった。

当然次回作にも期待が寄せられたのだが、スタッフは「原作の映像の再現は本作で行き着いてしまった」と考え、違った方向を追求し始めた。~
その結果『4』ではなく「転生」と銘打った作品『ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth』が発売された。