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うる星やつら ~恋のサバイバル・バースディ~ - (2016/10/31 (月) 21:45:08) のソース

*うる星やつら ~恋のサバイバル・バースディ~
【うるせいやつら こいのさばいばるばーすでぃ】
|ジャンル|ADV|
|対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9801VM/UM以降、X1、FM77AV、MSX2|
|発売・開発元|マイクロキャビン|
|発売日|1987年6月1日|
|定価|6,800円|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|

**概要
高橋留美子の代表作「うる星やつら」を扱ったADV。うる星やつらのゲームは、それまでも何本か出ていたがADVでははじめて。

**ストーリー
-ある日、諸星あたるの元に、面堂了子の使いとして黒子がやってくる。近々、了子の誕生パーティが開かれるので、彼を招待すると言うのだ。さらに余興としてゲームがあり、優勝者には了子からキスが贈られると言う((ちなみにパーティには女性の参加も認められており、女性が優勝した場合には終太郎からキスが贈られる。))。ルールは単純。ゲーム会場スタート地点からパーティ会場へたどり着けばいいというもの。だが、あの面堂了子の考えた余興が、普通な訳がなかった…。

**特徴
-一般的なコマンド選択式ADVだが、ダンジョン探索をしながら話を進めるものとなっている。
--ダンジョンでは、キャラクター達との出会いや、様々な障害が待ち構えている。もちろん他にもゲームオーバーになる様々な罠が待ち構えている。

-時間制限性のADV。
--正確には、コマンド使用回数に上限が設定されている。どんなにラストに近くても、使用回数が限界を超えてしまうと、即ゲームオーバー。あまりに寄り道していると、回数上限に届いてしまう。

-ストーリー自体はオリジナル。

**評価点
-うる星やつらを存分に味わえる。
--キャラクターは原作からの取り込み画像が用いられているため、まさしく原作そのまま。ただし配色はアニメ基準。原作とは一部違う点((ラムの髪が緑という点など。))もあるが、これはこれで悪くない。
--ストーリーもオリジナルながら、原作を彷彿させるもの。
--おなじみのキャラクター総出演。あたる、ラム、面堂、しのぶといったレギュラー陣はもちろん、テン、錯乱坊やサクラ、竜之介とその親父、ラン、こたつねこ等、他にも多数出演。
---ただし、アニメ(ほぼ)オリジナルキャラクターであるメガネ達は出ていない。一方、原作のみのキャラクター、コースケは出ている。
--キャラクター達の性格も、よく分かっているという描写となっている。キャラ同士の会話もなかなか楽しい。
--各地に仕込まれた仕掛けも、うる星やつららしいバカバカしいもの。

-BGMもアニメでおなじみのOPの数々。

-ダンジョン形式ながらもプレイしやすい。
--物語形式のようなADVではなく、ダンジョンを探索しながら進めるので、マッピングが必要。しかしダンジョン自体は単純なので、そう苦ではない。

**問題点
-フラグとなるキャラクターとの出会いに運が必要。
--プレイヤーが操作する、あたる&ラム組と同じく、他のキャラクター達もダンジョンを探索している。そのため商売をしている等の目的のキャラクター以外は、常に移動している。とは言っても、一定エリアを動いているだけなのだが。それでも、運が悪いとなかなか出会えない。

-表示に一時停止がない。
--文章は最大五行まで表示できる。それ以上の文章があるものでも、一時停止せず表示が進んでいく。このため読みそこなう場合がある。同時期のADVは、だいたい一時停止機能がついていた。

**総評
グラフィック、BGM、ストーリー、キャラクター達と会話、どれをとってもまさしくうる星やつらと言えるものばかり。ゲームの出来としても悪くない。難点と言えば、キャラクターの出会いに少々運が必要で、コマンドの使用回数制限のあるこのゲームでは、それが命取りになる可能性があるくらいか。~
うる星やつらという世界を満喫するためのゲーム、と言ってもいいだろう。