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*仙界通録正史 ~TVアニメーション仙界伝封神演義より~ 【せんかいつうろくせいし てれびあにめーしょんせんかいでんほうしんえんぎより】 |ジャンル|サウンドノベル(?)|CENTER:&amazon(B00005OVIR)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ダイナマイト&br()プログラム: オペラハウス、メカニックアームズ|~| |発売日|2001年3月29日|~| |定価|5,800円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|ある意味超名作&br()ある意味超迷作|~| |>|>|CENTER:''[[少年ジャンプシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 週刊少年ジャンプに連載されていた人気漫画『封神演義』のゲーム化作品。~ キャッチコピーは、「藤崎竜に挑め!」 その実態は「原作にあった色んなシーンの、キャラの台詞を好きに入れ替えて、滅茶苦茶な流れに改変して遊ぶ」というもの。~ 要するに本作は''封神演義のキャラクターを使って自由に話を作れる''、という一風変わったキャラゲーである。~ 知っている人には『[[北斗の拳 世紀末救世主伝説]]』の「世紀末シアターモード」''だけ''で構成されたゲーム、といえばわかりやすいだろうか。 ---- **特徴・システム -このゲームには数十種類の「エピソード」が収録されている。立ち絵と文章からなるオーソドックスなADVゲームのような形態で、1つ1つは最大20台詞ほどの短編。内容は主に原作の一場面の再現やオリジナルの掛け合い話である。 --このエピソードの台詞を入れ替えて、話の内容を好き放題に改変して遊ぼう、というのがこのゲームの主旨である。 -それぞれのエピソードは1台詞につき1シーンに区切られており、各シーンの台詞、立ち絵、背景、効果や音楽を、用意されたものの中から選んで変更できる。編集が終わりそのエピソードを鑑賞すると、キャラクターから評価コメントが貰える。こうして色んなエピソードを遊んでいくと進行度が進み、新しいエピソードが解放されていく。 -一部のエピソードはパスワード記録に対応しており、そのパスワードをネット等でやり取りすることで他人にも見せることができる。これを利用した公式の応募企画も実施された。 ---- **評価点 -変更できる台詞は真面目なものから、いきなり関係ないギャグ話を始めるようなふざけたものまで様々。原作では終始シリアスだったキャラがいきなりダジャレを言い出す、あの名シーンが途中からわけのわからないドタバタ劇に脱線する。そんな破茶滅茶ぶりが本作の醍醐味でありバカゲーたる所以である。 -さらにそれらの台詞は''フルボイス''であり、声優陣の熱演も一聴の価値あり。 --「聞仲のカラオケシーン」など、原作を知っている人からすればありえない台詞盛りだくさん。いい意味で原作ブレイクしている。 ---[[こちら>http://dic.nicovideo.jp/v/sm5567735]]が問題のカラオケシーン。それにしても声優のみなさん、ノリノリである。 --またアニメ版では登場しなかった多くのメインキャラクターにも声優がついている。アニメ版は中盤以降完全なオリジナル展開に移行し登場しなかった人気キャラも多いので、ファンとしても嬉しい点。 **問題点 -純粋にアドベンチャーゲーム、及びそのツールとしてみると、操作性が非常によろしくない。 --エディットは全体的に動作がモッサリ気味であり、何をするにしても若干手間取る。 --シーン鑑賞モードでは、文章の表示速度が非常に遅いうえに速度は固定。さらに、たとえ同じ人物が連続で喋っていようが、台詞一つごとにいちいち暗転するのでテンポがすんごく悪い。それなのに、ボタンによる文章送りや台詞のスキップができず、手を離して見ているしかない(ボタンを押すと全会話をスキップして評価画面に移る)。上でたとえに出た『北斗の拳』の「世紀末シアターモード」のように3Dのキャラで実際にシーンが演じられているのならわかるが、本作はあくまで従来のADVゲームのように一枚絵と文章が表示されてボイスが出るのみである。 ---これらの理由から普通に作ったシーンを鑑賞しようとすると非常にストレスが溜まるため、最終的に、エディット画面で声優のボイスを視聴して楽しむだけという使い方になることも。 --BGMや効果音、エフェクトもつけられるが、種類も少なくてしょぼい。 ---ちなみにBGMや一部のキャラ絵、背景は『[[仙界大戦 ~TVアニメーション仙界伝封神演義より~]]』からの使い回し。このゲーム、声優とライター以外の労力などほとんどかかっていないのではなかろうか…。 -自由度はそこまで高くない。 --既存の話を改変するという形であるため、舞台、長さ、登場人物とその喋る順番などはほぼ固定されている。 ---特にパスワード対応エピソードは台詞に関しても限られた選択肢からしか選べないため、おおまかな話の流れはどうしても数パターンに限定される。 ---パスワード非対応エピソードなら、通常の選択肢に加え、他エピソードの台詞、さらに返事や名台詞などの汎用台詞が使えるためそこそこの自由度はある。 -エピソードが原作終盤の話に偏っており、序盤のエピソード、キャラクターはほぼ皆無。 --魔家四将が出てこなかったり、紂王の登場するエピソードが少なかったりするのは残念なところ。 --一方で燃燈道人やジョカの登場するエピソードは多い。 ---というか燃燈道人やジョカは''アニメ版には登場しない''ので、タイトルの「~TVアニメーション仙界伝封神演義より~」は''嘘''である。実際には漫画版ベースの要素が多い。 -メモリーカードをかなり食う。 --なんと「1エピソード=1ブロック」という最悪クラスの使用効率。上述のように一部のエピソードはパスワードによる保存も出来るが。 ---- **総評 「ゲーム性」と呼べる物は微塵もない。完全な「ツール」である。~ 使い勝手に関しては激しく微妙なところだが、アニメには登場しなかったキャラ達にも声がつき、原作の名台詞から、あんな台詞やこんな台詞まで喋らせることができるのは、コアなファンにとっては非常に楽しいものである。「原作者にプレイヤーが挑戦できる」という希有なキャラゲーであり、その独特な方向性は評価できる。~ プレイヤーは「歴史の道標」となってどんな物語を紡いでいくのか、そんな感性に依るところの大きいゲームである。 ---- **余談 -なんとこんなゲーム(?)にも''攻略本が存在する''。~ タイトルは『仙界通録正史 ~TVアニメーション仙界伝封神演義より~ 作劇指南書』。~ 内容は各ストーリーごとにオススメの組み合わせが掲載されているほか、全ストーリーの全キャラクターの全ての台詞の一覧表、さらには''前述のカラオケモードの歌詞まで''載っており、ファンアイテムとしてもなかなかの逸品。 -さらになんと[[公式サイト>http://www.bandaigames.channel.or.jp/list/senkai2/]]で作った話をパスワードで投稿するコンテストまで行われていた(現在は終了)。応募総数はン百本とのこと。 -ゲーム中でも触れられているが原作の最終回記念に作られたゲームであるらしく、発売にあたって週刊少年ジャンプ本誌に販促の読み切りが掲載された。 --内容は原作ストーリーをギャグ風味のダイジェストにしたセルフパロディで、太公望ではなく「大公・望(たいこう・のぞみ)」という女性主人公が登場する。ゲーム中にもこの大公・望が登場するゲストシナリオがある。
*仙界通録正史 ~TVアニメーション仙界伝封神演義より~ 【せんかいつうろくせいし てれびあにめーしょんせんかいでんほうしんえんぎより】 |ジャンル|サウンドノベル(?)|CENTER:&amazon(B00005OVIR)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ダイナマイト&br()プログラム: オペラハウス、メカニックアームズ|~| |発売日|2001年3月29日|~| |定価|5,800円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|ある意味超名作&br()ある意味超迷作|~| |>|>|CENTER:''[[少年ジャンプシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 週刊少年ジャンプに連載されていた人気漫画『封神演義』のゲーム化作品。~ キャッチコピーは、「藤崎竜に挑め!」 その実態は「原作にあった色んなシーンの、キャラの台詞を好きに入れ替えて、滅茶苦茶な流れに改変して遊ぶ」というもの。~ 要するに本作は''封神演義のキャラクターを使って自由に話を作れる''、という一風変わったキャラゲーである。~ 知っている人には『[[北斗の拳 世紀末救世主伝説]]』の「世紀末シアターモード」''だけ''で構成されたゲーム、といえばわかりやすいだろうか。 ---- **特徴・システム -このゲームには数十種類の「エピソード」が収録されている。立ち絵と文章からなるオーソドックスなADVゲームのような形態で、1つ1つは最大20台詞ほどの短編。内容は主に原作の一場面の再現やオリジナルの掛け合い話である。 --このエピソードの台詞を入れ替えて、話の内容を好き放題に改変して遊ぼう、というのがこのゲームの主旨である。 -それぞれのエピソードは1台詞につき1シーンに区切られており、各シーンの台詞、立ち絵、背景、効果や音楽を、用意されたものの中から選んで変更できる。編集が終わりそのエピソードを鑑賞すると、キャラクターから評価コメントが貰える。こうして色んなエピソードを遊んでいくと進行度が進み、新しいエピソードが解放されていく。 -一部のエピソードはパスワード記録に対応しており、そのパスワードをネット等でやり取りすることで他人にも見せることができる。これを利用した公式の応募企画も実施された。 ---- **評価点 -変更できる台詞は真面目なものから、いきなり関係ないギャグ話を始めるようなふざけたものまで様々。原作では終始シリアスだったキャラがいきなりダジャレを言い出す、あの名シーンが途中からわけのわからないドタバタ劇に脱線する。そんな破茶滅茶ぶりが本作の醍醐味でありバカゲーたる所以である。 -さらにそれらの台詞は''フルボイス''であり、声優陣の熱演も一聴の価値あり。 --「聞仲のカラオケシーン」など、原作を知っている人からすればありえない台詞盛りだくさん。いい意味で原作ブレイクしている。 ---[[こちら>http://dic.nicovideo.jp/v/sm5567735]]が問題のカラオケシーン。それにしても声優のみなさん、ノリノリである。 --またアニメ版では登場しなかった多くのメインキャラクターにも声優がついている。アニメ版は中盤以降完全なオリジナル展開に移行し登場しなかった人気キャラも多いので、ファンとしても嬉しい点。 **問題点 -純粋にアドベンチャーゲーム、及びそのツールとしてみると、操作性が非常によろしくない。 --エディットは全体的に動作がモッサリ気味であり、何をするにしても若干手間取る。 --シーン鑑賞モードでは、文章の表示速度が非常に遅いうえに速度は固定。さらに、たとえ同じ人物が連続で喋っていようが、台詞一つごとにいちいち暗転するのでテンポがすんごく悪い。それなのに、ボタンによる文章送りや台詞のスキップができず、手を離して見ているしかない(ボタンを押すと全会話をスキップして評価画面に移る)。上でたとえに出た『北斗の拳』の「世紀末シアターモード」のように3Dのキャラで実際にシーンが演じられているのならわかるが、本作はあくまで従来のADVゲームのように一枚絵と文章が表示されてボイスが出るのみである。 ---これらの理由から普通に作ったシーンを鑑賞しようとすると非常にストレスが溜まるため、最終的に、エディット画面で声優のボイスを視聴して楽しむだけという使い方になることも。 --BGMや効果音、エフェクトもつけられるが、種類も少なくてしょぼい。 ---ちなみにBGMや一部のキャラ絵、背景は『[[仙界大戦 ~TVアニメーション仙界伝封神演義より~]]』からの使い回し。このゲーム、声優とライター以外の労力などほとんどかかっていないのではなかろうか…。 -自由度はそこまで高くない。 --既存の話を改変するという形であるため、舞台、長さ、登場人物とその喋る順番などはほぼ固定されている。 ---特にパスワード対応エピソードは台詞に関しても限られた選択肢からしか選べないため、おおまかな話の流れはどうしても数パターンに限定される。 ---パスワード非対応エピソードなら、通常の選択肢に加え、他エピソードの台詞、さらに返事や名台詞などの汎用台詞が使えるためそこそこの自由度はある。 -エピソードが原作終盤の話に偏っており、序盤のエピソード、キャラクターはほぼ皆無。 --魔家四将が出てこなかったり、紂王の登場するエピソードが少なかったりするのは残念なところ。 --一方で燃燈道人やジョカの登場するエピソードは多い。 ---というか燃燈道人やジョカは''アニメ版には登場しない''ので、タイトルの「~TVアニメーション仙界伝封神演義より~」は''嘘''である。実際には漫画版ベースの要素が多い。 -メモリーカードをかなり食う。 --なんと「1エピソード=1ブロック」という最悪クラスの使用効率。上述のように一部のエピソードはパスワードによる保存も出来るが。 ---- **総評 「ゲーム性」と呼べる物は微塵もない。完全な「ツール」である。~ 使い勝手に関しては激しく微妙なところだが、アニメには登場しなかったキャラ達にも声がつき、原作の名台詞から、あんな台詞やこんな台詞まで喋らせることができるのは、コアなファンにとっては非常に楽しいものである。「原作者にプレイヤーが挑戦できる」という希有なキャラゲーであり、その独特な方向性は評価できる。~ プレイヤーは「歴史の道標」となってどんな物語を紡いでいくのか、そんな感性に依るところの大きいゲームである。 ---- **余談 -なんとこんなゲーム(?)にも''攻略本が存在する''。~ タイトルは『仙界通録正史 ~TVアニメーション仙界伝封神演義より~ 作劇指南書』。~ 内容は各ストーリーごとにオススメの組み合わせが掲載されているほか、全ストーリーの全キャラクターの全ての台詞の一覧表、さらには''前述のカラオケモードの歌詞まで''載っており、ファンアイテムとしてもなかなかの逸品。 -さらになんと[[公式サイト>http://www.bandaigames.channel.or.jp/list/senkai2/]]で作った話をパスワードで投稿するコンテストまで行われていた(現在は終了)。応募総数は数百本とのこと。 -ゲーム中でも触れられているが原作の最終回記念に作られたゲームであるらしく、発売にあたって週刊少年ジャンプ本誌に販促の読み切りが掲載された。 --内容は原作ストーリーをギャグ風味のダイジェストにしたセルフパロディで、太公望ではなく「大公・望(たいこう・のぞみ)」という女性主人公が登場する。ゲーム中にもこの大公・望が登場するゲストシナリオがある。

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