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*スパイロ×スパークス トンでもツアーズ 【すぱいろ×すぱーくす とんでもつあーず】  |ジャンル|3Dアクション|&amazon(B00005OVNB)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |開発元|Insomniac Games|~| |発売日|2000年3月16日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO: A (全年齢対象)|~| |配信|ゲームアーカイブス:&br;2008年4月17日/600円(PSVITAでは配信停止)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[スパイロシリーズリンク>スパイロシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -『[[スパイロ・ザ・ドラゴン]]』の続編。 -ゲーム性自体は前作同様、複数のワールドに存在するステージをクリアして進行する3Dアクションゲームだが様々な点で前作から改良されている。 -お伽噺のような世界観なのは変わっていないが、前作とは違い冒険するのはドラゴンの世界ではなく様々な異世界である。 --タイトルの通りツアーをテーマにしており、様々な国や地域を冒険する。 ---- **ストーリー ドラゴンのまったくいない世界に突然、悪者のリプトーと手下のモンスターたちが現れた!~ この世界の征服をたくらむリプトーたちに対抗するため、リーダーのエローラはリプトーたちの嫌いなドラゴンたちを他の世界との出入り口「スーパーゲート」を使って呼び寄せることに。~ 大きなドラゴンが出てくるかと思いきや、ちっちゃなドラゴンが飛び出して・・・?!~ スパイロと相棒スパークスの新たな冒険が始まります! ~ (ゲームアーカイブス版紹介ページより抜粋)~ ---- **特徴 -基本的には前作の順当なパワーアップバージョンでシステムも踏襲されているが追加・変更された要素もある。 -それぞれのステージにダイヤが転がっているのは前作と同じだが、今作のダイヤはお金として使う。 --といっても店などでアイテムが購入できるというわけではなく、サブキャラクターのマネーバックに規定数与えることで恩恵を受けられる。 ---具体的にはステージ中に橋をかけてもらったり、新しいアクションを教えてもらったり、ボーナスステージに入れるようになったりする。 -他にオーブやマジックアイテムを集める要素がある。 --オーブはミニゲームをクリアしたり住人の願いを達成することで入手できるようになり、規定数以上集めることで新しいステージに入れるようになる。 --マジックアイテムはそのステージをクリアすることで入手でき、1ワールド中にある全てのステージのものを集めるとボスに挑戦することができる。 -ステージ中にはそのステージに住む住人がいる。彼らは何かしらスパイロに頼みごとなどをして、それを達成することによりオーブが入手できる。 --その内容はステージ中にいる特定の敵を倒す、特定のアイテムを集めるといったものから、アイスホッケーやトロッコ操作などのミニゲームをクリアする、ステルスアクション風味に住人を追跡するなど様々。 -くぐることにより一定時間スパイロが強化されるパワーアップゲート。 --前作では敵を倒すとダイヤを落としたが、今作ではゲートに記された数の敵を倒すことでパワーアップゲートを利用できるようになる。 --効果は一定時間空を飛べる、炎が強化されて今まで倒せなかった敵が倒せるようになる、溶岩地帯に入ってもダメージを受けなくなるなどステージごとに様々。 -新アクションが追加された。なお、下記のうち泳ぐ、壁昇り、頭突きはマネーバックにダイヤを支払うことで習得できる。 --ホップ ---前作でも大きく役立ったグライド(滑空)中に△ボタンを押すことで一瞬だけ浮き上がり、グライドが中断される。グライドの終わり際にホップを使うことで、グライドではぎりぎり届かないような少し遠い場所にも着地できるほか、グライドの途中で下に降りたくなった時にも使える。 --泳ぐ、潜水 ---前作ではスパイロは一切泳げなかったが、今作では特定ステージの水中では活動できるようになった。ほとんど水中だけのステージもある。 ---水中では炎は吐けないが、体当たりによる攻撃が出来る。またゲートで強化された炎は水中でも発射できる。 --物をくわえる、くわえたものを発射する ---ボールや石ころ、木の実といった落ちている手ごろなものの手前に立つことでそれをくわえることができ、その状態で〇ボタンを押すと炎を吐く代わりにくわえたものを発射することができる。△ボタンで照準を合わせることもできる。 --壁のぼり ---梯子のかかった壁を登ることができるようになった。 --頭突き ---ジャンプ中に△ボタンを押すことで頭から勢いよく真下に落下し、強力な頭突き攻撃をすることができる。普段壊せないような岩や金属製の箱もこれで壊せるようになる。 ---- **評価点 -グラフィックがよくなった。 --ポリゴンの出来も良好になり、人型のキャラも違和感がない。また多種多様なステージがある割にグラフィックの使い回しがほとんどない。 -前作を順当に進化させたアクション。 --前作よりアクションやギミックの数が増えたものの、そのどれもが直感的に操作や対処法が理解できるものであり全体的に親切な設計。 --チュートリアルもしっかりしている。 -前作の日本版限定の問題点であったカメラワークの悪さが、今作ではオプションで最初から「エキスパート」視点として自動追尾(前作の隠しモードであるディレクターズカットモード準拠)も選択可能になり、視界が良好になったため事実上改善された。 --3D酔いしやすい人のために、デフォルト設定では前作のような「ひょうじゅん」(基本固定の手動カメラワーク)になっている。ゲーム中はいつでも切り替え可能。 --なおエキスパート視点はアメリカ版のデフォルトのPassiveモードにあたり、よりカメラの動きの激しいActive視点は日本版では収録されていない。 -前作とはステージコンセプトが変化したものの、お伽噺のようなほのぼのとしたファンタジックな世界観は健在。 --ビーチや雪山、アラビア風の国から機械化された都市、夜の大都会、戦争中の空中港などバラエティに富んでいて見ているだけで飽きない。 --ステージの住人も動物やロボット、人型のキャラなど場所に合わせて様々。また前作と同じくさりげにフルボイスである。 --初めてステージに入る時とステージクリア後にデモムービーが流れ、コミカルな演出を交えてのステージ説明がなされる。 -良好なステージバランス。やはり対象年齢が低めなためか全体的な難易度は低いのだが、ステージ進行に合わせて順当に難易度が上がっていく。 --住人のお願いにはそれぞれ難易度が表示されており、誰でもクリアできるものから慣れた人でも何度も挑戦しないとクリアできないものまで幅広い。 --またボスも前作に比べてずっと強化されている。(といってもこのくらいの強さがあって初めてボスらしいといえる程度の強さだが) -前作で好評だった日本版独自のヒント付き立て看板は今作でも健在。 ---- **難点 -前作に比べボリューム不足 --一つ一つのステージの作り込みを深めたせいかステージの数は前作よりも減っている。クリア後要素はあるにはあるのだがやっぱり物足りない。 --各ワールドは四季をテーマにした名前とデザインをしているのだが、ストーリーの都合上、サマー、オータム、ウインターの3つしかない。 ---ストーリーではサマーキャッスルの中の一つの面(国)であるグリムランドから開始するため、スプリングはゲーム中で訪れることはできない。 -カメラワーク切り替え機能が追加されたものの、それについてゲーム中では一切説明されておらず、説明書でも簡単にしか触れられていない。 --標準のカメラは前作同様にやや評判が悪く、エキスパート視点で遊ぶには自分で切り替えなければならないため、これについては少し不親切。 -ポケットステーションで追加されるダイヤサーチ能力が劣化 --ポケステのミニゲームでスパークスを鍛えると、前作同様に取り残したダイヤの場所を感知できるサーチ能力を得られるのだが、今作では立て札やゲートにも無駄に反応してしまう。そのためゲートが近くにある場所ではダイヤではなくゲートを誤感知してしまうなど、ダイヤ探知機能としてはあまり役に立たなくなってしまった。 --なお、アメリカ版の本作ではこのダイヤサーチ能力が標準搭載されており、日本版の前作同様にゲート誤反応することもなかった模様。前作とは逆に日本版で劣化してしまった形となる。 ---- **総評 -シンプルなゲーム性と操作性、ファンタジー世界を上手く表現した世界観、秀逸なマップデザインは前作そのままに新要素などで順当にパワーアップされた作品。 -しかし思ったより国内では売れなかったようで、この作品以降スパイロシリーズは国内においては影が薄くなっていく。PS版は本来三部作だが、人気が低迷してしまったため3作目の日本語版は発売されていない。海外では当たったため現在でもシリーズは健在なのだが。 -いずれにしても前作ともども3Dアクションゲーム初心者にお奨めできる良作には間違いない。 **余談 -『[[クラッシュ・バンディクー レーシング]]』には本作の体験版(当時の仮タイトルは『スパイロ2』)が収録されている。 -本作で初登場した悪役「リプトー」の名前は、オリジナルのアメリカ版のスタッフが日本版のタイトルロゴの「スパイロ」の文字を見て(パッケージ参照)、それがアルファベットの「RIPTO」という形に見えるということからシャレで名付けられた。
*スパイロ×スパークス トンでもツアーズ 【すぱいろ×すぱーくす とんでもつあーず】  |ジャンル|3Dアクション|&amazon(B00005OVNB)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |開発元|Insomniac Games|~| |発売日|2000年3月16日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO: A (全年齢対象)|~| |配信|ゲームアーカイブス:&br;2008年4月17日/600円(PSVITAでは配信停止)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[スパイロシリーズリンク>スパイロシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -『[[スパイロ・ザ・ドラゴン]]』の続編。 -ゲーム性自体は前作同様、複数のワールドに存在するステージをクリアして進行する3Dアクションゲームだが様々な点で前作から改良されている。 -お伽噺のような世界観なのは変わっていないが、前作とは違い冒険するのはドラゴンの世界ではなく様々な異世界である。 --タイトルの通りツアーをテーマにしており、様々な国や地域を冒険する。 ---- **ストーリー ドラゴンのまったくいない世界に突然、悪者のリプトーと手下のモンスターたちが現れた!~ この世界の征服をたくらむリプトーたちに対抗するため、リーダーのエローラはリプトーたちの嫌いなドラゴンたちを他の世界との出入り口「スーパーゲート」を使って呼び寄せることに。~ 大きなドラゴンが出てくるかと思いきや、ちっちゃなドラゴンが飛び出して・・・?!~ スパイロと相棒スパークスの新たな冒険が始まります! ~ (ゲームアーカイブス版紹介ページより抜粋)~ ---- **特徴 -基本的には前作の順当なパワーアップバージョンでシステムも踏襲されているが追加・変更された要素もある。 -それぞれのステージにダイヤが転がっているのは前作と同じだが、今作のダイヤはお金として使う。 --といっても店などでアイテムが購入できるというわけではなく、サブキャラクターのマネーバックに規定数与えることで恩恵を受けられる。 ---具体的にはステージ中に橋をかけてもらったり、新しいアクションを教えてもらったり、ボーナスステージに入れるようになったりする。 -他にオーブやマジックアイテムを集める要素がある。 --オーブはミニゲームをクリアしたり住人の願いを達成することで入手できるようになり、規定数以上集めることで新しいステージに入れるようになる。 --マジックアイテムはそのステージをクリアすることで入手でき、1ワールド中にある全てのステージのものを集めるとボスに挑戦することができる。 -ステージ中にはそのステージに住む住人がいる。彼らは何かしらスパイロに頼みごとなどをして、それを達成することによりオーブが入手できる。 --その内容はステージ中にいる特定の敵を倒す、特定のアイテムを集めるといったものから、アイスホッケーやトロッコ操作などのミニゲームをクリアする、ステルスアクション風味に住人を追跡するなど様々。 -くぐることにより一定時間スパイロが強化されるパワーアップゲート。 --前作では敵を倒すとダイヤを落としたが、今作ではゲートに記された数の敵を倒すことでパワーアップゲートを利用できるようになる。 --効果は一定時間空を飛べる、炎が強化されて今まで倒せなかった敵が倒せるようになる、溶岩地帯に入ってもダメージを受けなくなるなどステージごとに様々。 -新アクションが追加された。なお、下記のうち泳ぐ、壁昇り、頭突きはマネーバックにダイヤを支払うことで習得できる。 --ホップ ---前作でも大きく役立ったグライド(滑空)中に△ボタンを押すことで一瞬だけ浮き上がり、グライドが中断される。グライドの終わり際にホップを使うことで、グライドではぎりぎり届かないような少し遠い場所にも着地できるほか、グライドの途中で下に降りたくなった時にも使える。 --泳ぐ、潜水 ---前作ではスパイロは一切泳げなかったが、今作では特定ステージの水中では活動できるようになった。ほとんど水中だけのステージもある。 ---水中では炎は吐けないが、体当たりによる攻撃が出来る。またゲートで強化された炎は水中でも発射できる。 --物をくわえる、くわえたものを発射する ---ボールや石ころ、木の実といった落ちている手ごろなものの手前に立つことでそれをくわえることができ、その状態で〇ボタンを押すと炎を吐く代わりにくわえたものを発射することができる。△ボタンで照準を合わせることもできる。 --壁のぼり ---梯子のかかった壁を登ることができるようになった。 --頭突き ---ジャンプ中に△ボタンを押すことで頭から勢いよく真下に落下し、強力な頭突き攻撃をすることができる。普段壊せないような岩や金属製の箱もこれで壊せるようになる。 ---- **評価点 -グラフィックがよくなった。 --ポリゴンの出来も良好になり、人型のキャラも違和感がない。また多種多様なステージがある割にグラフィックの使い回しがほとんどない。 -前作を順当に進化させたアクション。 --前作よりアクションやギミックの数が増えたものの、そのどれもが直感的に操作や対処法が理解できるものであり全体的に親切な設計。 --チュートリアルもしっかりしている。 -前作の日本版限定の問題点であったカメラワークの悪さが、今作ではオプションで最初から「エキスパート」視点として自動追尾(前作の隠しモードであるディレクターズカットモード準拠)も選択可能になり、視界が良好になったため事実上改善された。 --3D酔いしやすい人のために、デフォルト設定では前作のような「ひょうじゅん」(基本固定の手動カメラワーク)になっている。ゲーム中はいつでも切り替え可能。 --なおエキスパート視点はアメリカ版のデフォルトのPassiveモードにあたり、よりカメラの動きの激しいActive視点は日本版では収録されていない。 -前作とはステージコンセプトが変化したものの、お伽噺のようなほのぼのとしたファンタジックな世界観は健在。 --ビーチや雪山、アラビア風の国から機械化された都市、夜の大都会、戦争中の空中港などバラエティに富んでいて見ているだけで飽きない。 --ステージの住人も動物やロボット、人型のキャラなど場所に合わせて様々。また前作と同じくさりげにフルボイスである。 --初めてステージに入る時とステージクリア後にデモムービーが流れ、コミカルな演出を交えてのステージ説明がなされる。 -良好なステージバランス。やはり対象年齢が低めなためか全体的な難易度は低いのだが、ステージ進行に合わせて順当に難易度が上がっていく。 --住人のお願いにはそれぞれ難易度が表示されており、誰でもクリアできるものから慣れた人でも何度も挑戦しないとクリアできないものまで幅広い。 --またボスも前作に比べてずっと強化されている。(といってもこのくらいの強さがあって初めてボスらしいといえる程度の強さだが) -前作で好評だった日本版独自のヒント付き立て看板は今作でも健在。 ---- **難点 -前作に比べボリューム不足 --一つ一つのステージの作り込みを深めたせいかステージの数は前作よりも減っている。クリア後要素はあるにはあるのだがやっぱり物足りない。 --各ワールドは四季をテーマにした名前とデザインをしているのだが、ストーリーの都合上、サマー、オータム、ウインターの3つしかない。 ---ストーリーではサマーキャッスルの中の一つの面(国)であるグリムランドから開始するため、スプリングはゲーム中で訪れることはできない。 -カメラワーク切り替え機能が追加されたものの、それについてゲーム中では一切説明されておらず、説明書でも簡単にしか触れられていない。 --標準のカメラは前作同様にやや評判が悪く、エキスパート視点で遊ぶには自分で切り替えなければならないため、これについては少し不親切。 -ポケットステーションで追加されるダイヤサーチ能力が劣化 --ポケステのミニゲームでスパークスを鍛えると、前作同様に取り残したダイヤの場所を感知できるサーチ能力を得られるのだが、今作では立て札やゲートにも無駄に反応してしまう。そのためゲートが近くにある場所ではダイヤではなくゲートを誤感知してしまうなど、ダイヤ探知機能としてはあまり役に立たなくなってしまった。 --なお、アメリカ版の本作ではこのダイヤサーチ能力が標準搭載されており、日本版の前作同様にゲート誤反応することもなかった模様。前作とは逆に日本版で劣化してしまった形となる。 ---- **総評 -シンプルなゲーム性と操作性、ファンタジー世界を上手く表現した世界観、秀逸なマップデザインは前作そのままに新要素などで順当にパワーアップされた作品。 -しかし思ったより国内では売れなかったようで、この作品以降スパイロシリーズは国内においては影が薄くなっていく。PS版は本来三部作だが、人気が低迷してしまったため3作目の日本語版は発売されていない。海外では当たったため現在でもシリーズは健在なのだが。 -いずれにしても前作ともども3Dアクションゲーム初心者にお奨めできる良作には間違いない。 **余談 -『[[クラッシュ・バンディクー レーシング]]』には本作の体験版(当時の仮タイトルは『スパイロ2』)が収録されている。 -本作で初登場した悪役「リプトー」の名前は、オリジナルのアメリカ版のスタッフが日本版のタイトルロゴの「スパイロ」の文字を見て(パッケージ参照)、それがアルファベットの「RIPTO」という形に見えるということからシャレで名付けられた。

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