Freedom Planet / フリーダムプラネット
【ふりーだむぷらねっと】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Win/Mac/Linux(Steam) Nintendo Switch プレイステーション4
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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【Steam】GalaxyTrail 【Switch/PS4】マーベラス
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開発元
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GalaxyTrail
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発売日
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【Steam】2014年7月21日 【Switch/PS4】2018年8月30日
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定価
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1,480円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:B(12歳以上対象)
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判定
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良作
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ポイント
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メガドライブ風に作られたグラフィック 2Dソニックからの影響が強め
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Freedom Planetシリーズ 1 / 2
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概要
インディーデベロッパーGalaxyTrailが開発した2Dアクションゲーム。
発売から長らく日本語に対応していなかったが、2018年8月30日に日本語訳がされたものがマーベラスからSwitch及びPS4用ダウンロードソフトとして発売された。
先行して発売されていたSteam版も、Switch/PS4版の発売の翌日にアップデートが行われ、その一環で日本語が追加された。
ストーリー
宇宙支配の陰謀を阻止し「キングダムストーン」を守れ!
謎のエネルギーを秘めたオーブ、その名も”キングダムストーン”を手に入れる為、
全宇宙の支配を目論むロード・ブレヴォン。
その恐るべき陰謀を止めるため、主人公のライラックと友達のキャロル、
そして旅の途中で出会ったミラの3人の少女が、
ブレヴォンの軍勢に立ち向かっていく……。
(日本版公式サイトより引用)
特徴
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ゲームモード
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アドベンチャー
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ステージクリアごとにストーリーパートが挟まるモード。台詞は英語でフルボイス。
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クラシック
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ステージ攻略のみを楽しむモード。アドベンチャーからストーリーパートを抜いたもの。
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タイムアタック
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指定されたステージを早くクリアするモード。このモードでしか遊べない専用ステージもある。
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ギャラリー
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難易度
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「CASUAL」「EASY」「NORMAL」「HARD」の4種類。
登場人物
プレイアブルキャラクター
本作では操作キャラクターによって、使用できるアクションや攻撃方法がかなり変わる。使用できるキャラクターは以下の3人。
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ライラック
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壁や天井で跳ね返る高速ダッシュ「ドラゴンブースト」、2段ジャンプの「ドラゴンサイクロン」が使える。ウォータードラゴンという種族で他2人よりも水中で息が長く続く。
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キャロル
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壁はりつきや三角飛びができ、連続攻撃の「ワイルドキック」が使える。また道中に落ちているガソリンを拾うことでバイクに乗ることができる。
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ミラ
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エネルギーを溜めて作る「ファントムブロック」を直接投げたり、レーザーのように発射して攻撃する。また一部の攻撃を反射でき、一定時間浮遊もできる。攻撃方法が特殊で、体力も他2人の半分しかないので上級者向けのキャラクター。
その他登場人物
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トルク
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サーペンティンに襲われているところをライラックに助けられたこうらアヒル(?)。飛行機を運転してライラックたちの冒険をサポートする。
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スペード
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盗賊団「レッド・スカーヴズ」の幹部。シュイガンのデール王子と何やら関係ある様子。
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教王
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ゴン将軍
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ニーラ
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ザオ市長
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シャンムーの市長。高慢だがおだてられると弱い。
名誉+5
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ブレヴォン卿
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宇宙征服のためにキングダムストーンを奪おうと企む本作の悪役。
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デール王子
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シュイガンの指導者。父親であるシュイガン王を殺した犯人を捜そうとしているようだが…。
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サーペンティン
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評価点
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丁寧に作られたメガドライブ風のグラフィックと演出
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本作のグラフィックはレトロ風のドット絵で作られているが、その中でもメガドライブがモチーフになっている。
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高速で走りながら戦うボス戦や、ぬるぬると動く巨大なボス敵などメガドラ好きならたまらない演出も。
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ボスを撃破した際にわざわざ処理落ちする演出まで入れたりと中々の凝りようで爽快感とカッコよさを両立している。
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アクションゲームとしての出来の良さ
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後述するがソニック譲りの高速アクションのため、アクションは非常に爽快。
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特殊アクションも含め、旧作ソニック譲りのマップを駆け巡る楽しさがより良く追求されている。
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マップデザインも良く出来ており、豪華でいて迷いにくい。
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それぞれのキャラクターにも独自のアクションが設けられているため、それぞれのキャラクターのアクションを使い分ける楽しさもある。
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ストーリーとキャラクター
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アドベンチャーモードでのストーリーパートでは、キャラクターたちがフルボイスで話を進めてくれる。その際のキャラの表情や動きがかわいらしく、よくできている。
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あざとい優しい性格のミラや、高慢だがどこか憎めないザオ市長、文字通りクールな氷使いのニーラなど、魅力的なキャラクターも多い。
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やりこみ要素
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タイムアタックやステージ中にギャラリーモードで閲覧できるBGMやイラストが隠してある他、実績や小ネタなども仕込んである。
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BGM
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BGMも世界観にあっており好評。特にテーマソングやボス戦の曲、デール王子戦の曲は評価が高い。
賛否両論点
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ソニック・ザ・ヘッジホッグとの類似性
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上記のメガドラ風のグラフィックも含め、シャトルループする道、タイムアタック要素、動物を擬人化したキャラクターデザインなど、2Dソニックの影響を強く受けている。
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これは本作が元々ソニック・ザ・ヘッジホッグの二次創作として出発したものを、途中でオリジナル作品として作る方向に切り替えたという経緯がある為。これらをリスペクトと取るかパクリと取るかは人次第。
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一応システム面では2Dソニックと比べてライフ制の採用、攻撃方法の違いなどある程度の差別化はしている。
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また、他にもメガドライブで発売されたタイトルをオマージュしたと思われる要素も多い。
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ブレヴォン卿の悪行、ゲームの雰囲気とマッチしてないストーリー展開
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本作の悪役であるブレヴォン卿だが、かなりえげつないことをやっており、人によっては気分が悪くなる可能性がある。
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というか、本作のCS版のレーティングがCERO:B(12歳以上対象)なのはこいつが原因といっても過言ではない。
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詳細。ストーリーラストまでのネタバレあり
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冒頭のオープニングムービーでシュイガン王を斬首。さすがに流血や頭が落ちるという描写は無いが、体だけになって倒れるのはかなりショッキング。
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トルクから情報を聞き出すためにトルク…ではなく無関係のライラックを拷問。前述した通りフルボイスなのでライラックの痛々しい絶叫を聞くことになる。
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ゲーム終盤でミラを人質にとり、ライラック(キャロル)がミラを助け出すが、ミラはすでに改造されており、直後改造されたミラとライラック(キャロル)が戦うことになる。
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以上の非道を働きながらブレヴォン卿を倒しても逃げられてしまう。野望こそ止めることはできるが、上記の行動に怒りを覚えているとすっきりしないだろう。
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また、全体的なストーリー展開も本作の子供向けゲームの雰囲気ともマッチしておらず、ソニックリスペクトの雰囲気からも逸脱している。
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また、操作キャラクターが出会ってすぐ仲良しになるという、展開の雑さもチラホラ映り、「制作者のFursonaで遊ばされている気がして不快」とも一部のプレーヤーから批判をされたことも。
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幸いにも本作のカットシーンを全てスキップできる「クラシックモード」が存在するため、不快であればそれでスキップ可能。
問題点
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終盤からの難易度の上昇
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序盤中盤の難易度はそこまででもないが、終盤からは数発殴らないと死なない雑魚敵が大量に襲い掛かってきたり、即死級の威力のトラップが設置されたりと難易度が高くなってくる。
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ラスボスの最終形態に至ってはライフを最大値の半分も削ってくる攻撃をしてくる。
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初プレイ時やストーリーだけを楽しみたいのなら難易度はEASYかCASUALを選択したほうが無難。
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シューティングステージで操作説明がない
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終盤に1箇所だけシューティングステージが入るが、ボタンによって発射される弾が変わるにもかかわらず、操作方法の説明がなく不親切。
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一部キャラクターに説明不足な箇所がある
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ライラックとキャロルの経歴やスペードがレッド・スカーヴズに入っている理由など匂わせる描写はあるのだが、ゲーム本編で深く掘り下げられることはない。
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なお、元々ストーリーパートは今よりも長く、上記の内容にも触れられていたのだが、長すぎるというフィードバックを受けたためカットされた。台詞音声自体は没データとして残っている。
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日本人からすると気になる世界観
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全体的に中国風の世界観なのかと思いきや、そこに「寿司」や「忍者」が出てくるなど、どうも日本と中国が混同されている様子。
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中国と日本が混同されるのは海外製の作品では珍しいことではないので、気にしない
というより諦める人もいるが、大抵の日本人からは違和感があるだろう。
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声優の演技とその音質
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英語音声であるがため、日本人ではあまり気になる人は多くないのだが、本作の声優演技はあまり褒められたものではない。
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それぞれのキャラの演技力にそれなりの差があり、またそれぞれのキャラの声優の録音環境もバラツキがあるため、そこの面での現地での評価は低い。
総評
レトロ風なドット絵で作られたゲームは他にもいくつかあるが、その中でもメガドライブを再現したものは珍しい。
ゲーム自体もメガドライブらしく、スピード感あふれるものとなっており、メガドライブ好きなら間違いなくおすすめできる作品である。
もちろんそうでない人でも、アクションゲームとしての出来もよく、アドベンチャーモードでのキャラクターが魅力的なので、十分おすすめできる。
全機種ともに体験版が配信されているので、気になるようならダウンロードしてみてもよいだろう。
余談
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上記のようにSteam版は2014年のリリースから実に4年後まで日本語が実装されていなかったのだが、既にタイトルロゴのみ「フリーダムプラネット」とカタカナが併記されていた。
その後の展開
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2022年9月13日にはSteamで続編『Freedom Planet 2』が発売された。
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2024年4月4日にはXSEED GamesからSwitch/PS5/PS4/XSX/One版も発売された。
最終更新:2024年04月12日 02:24