Baba Is You

【ばば いず ゆー】

ジャンル パズル
対応機種 Windows/Mac/Linux(Steam)
Nintendo Switch
発売・開発元 Hempuli
発売日 【Steam】2019年3月13日
【Switch】2019年12月16日
定価 【Steam】1,520円(税込)
【Switch】1,500円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント ルールを改変できるパズルゲーム
完成度は高いが難易度も高い


概要

フィンランドのゲーム開発者Arvi Teikari氏が「Nordic Game Jam」というイベントで開発して、見事受賞したパズルゲーム。
画面や操作はいわゆる『倉庫番』のスタイルであるが、ステージ内でルールが定義され、そのルールを改変させることでクリアを目指すスタイルとなっている。


特徴

  • 基本的には、白色のキャラクターである「BABA」を操作して、クリア目標である黄色い旗である「FLAG」に触れることができればクリアとなるステージクリア型のパズルゲーム。
    • 「基本的に」と述べた理由は、概要にもあるとおり、本作におけるステージのルールは全てステージ内のテキストブロックにより定義されるためである。
      • つまり、クリア目標はもちろんのこと、操作するキャラクターですら固定ではなく、定義されたルールによって変化する。
    • テキストブロックは操作キャラクターなどで動かすことができる。テキストブロックの配置が変わるとステージ攻略中であってもルールがリアルタイムで変更される場合もある。
      • むしろ、このルール変更も駆使してステージクリアを目指すのが本作の基本的な攻略法になる。
  • 最初のチュートリアルステージを除くと、フィールドマップからエリアマップに入り、エリアマップ毎にいくつかのステージが配置されている構成。エリアで指定された個数のステージをクリアすればそのエリアをクリアしたことになる。
    • ステージはクリアする毎に新たなステージが選べるようになるものの、ある程度は自由度があるため、エリアクリアだけを目指すならば難しいステージは飛ばしてしまうのも手。
    • 番号が大きいステージほど難しい傾向にあるものの、解き方の方向性はマチマチなので、人によって苦戦するステージは異なってくる。
    • エリア内でサイコロの1,2のようなアイコンのステージは通常のステージの高難易度版であることが多く、アルファベット表記のステージは少し特殊なステージであることが多い。
    • なお、ゲームクリアだけならほんのわずかなエリアの挑戦だけでも可能。しかしながら、隠しステージも用意されておりボリュームは非常に多い。
      • 隠しステージによってはそもそも挑戦する時点で発想力が問われることも。
  • ステージ挑戦中は自キャラが1回動くと、他のキャラも1回動く(動くルールがある場合に限る)ターン制となる。
    • 捜査中に自キャラが消滅してしまう(操作キャラがいなくなってしまう、ルール変更で操作キャラのルールがなくなってしまうなど)と基本的には失敗となる。
      • ただし、自キャラが消滅したとしても、1ターン待機するウェイトの動作は行うことが可能であり、ウェイトを行った結果自キャラが復活できた場合は継続可能である。
    • アンドゥ(一手戻し)についてもステージ内であればほぼ無制限に行うことが可能。
+ 詳細なルール
  • 基本的にステージ内のルールはテキストブロックによって定義される、テキストブロックは英単語が書かれているブロックである。以下テキストブロックそのものについて表記する際には[ ]と囲んで表記する。
    • テキストブロックを特定のルールに従って縦か横に並べることでルールが定義される。
    • テキストブロックにはいわゆる名詞、動詞、形容詞、接続詞、否定、前置詞、文頭修飾語の7種類がある。
      • 名詞はキャラクター(オブジェクト)を意味する単語であり、「BABA」であればタイトルにもなっている白いキャラを指す。なお、名詞については白色以外の文字で表記されており、「BABA」を除けばキャラの色と文字の色が同じになっているため、英単語が理解出来ずとも判別はしやすい。
      • 動詞は主として名詞と形容詞又は名詞を紐付けるために用いられる。基本的には「IS」だが、他にも「HAS」や「MAKE」がある。動詞に限らず名詞と形容詞以外のテキストブロックはいずれも白色の文字で表記されている。
      • 形容詞はキャラクターの性質を定義づける。「YOU」であれば自キャラを意味する。形容詞は四角形のオブジェクトから中抜き文字のように表記されているため、一目で形容詞と分かりやすい。
      • 接続詞は名詞と名詞又は形容詞と形容詞を結びつけるために用いられる。「AND」がこれに該当する。
      • 否定は名詞や形容詞の前に置くことでそれを否定したルールを作成する。「NOT」がこれに該当する。
      • 前置詞は名詞を伴うことで一定条件下のみルールが適用される状況を作り出す。「ON」や「NEAR」がこれに該当する。
      • 文頭修飾語は文頭の名詞の前に置くことで一定条件下のみルールが適用される状況を作り出す。「LONELY」がこれに該当する。
  • ルール定義の基本形は[名詞][IS][形容詞]という形でテキストブロックを並べることによって定義される。
    • 例えば[BABA][IS][YOU]と並べることで「BABA」が操作キャラとなる。
    • クリア条件を意味する形容詞は[WIN]であるため、[FLAG][IS][WIN]であれば「FLAG(旗)」がクリア条件である。操作キャラをクリア条件となるオブジェクトに重ねることが出来ればステージクリアとなる。
    • 逆に[DEFEAT]は触れるとキャラを消滅させる形容詞であり、[SKULL][IS][DEFEAT]であれば操作キャラが「SKULL(ドクロ)」に触れてしまうと操作キャラが消滅してしまう。操作キャラが複数いる場合において、他の操作キャラが残っていれば問題ないが、消滅した結果、操作キャラが居なくなると基本的には失敗となる。
  • [名詞1][動詞][名詞2]という形のルール定義もある。
    • [名詞1][IS][名詞2]の場合、名詞1のオブジェクトを名詞2に変化させる。例えば[SKULL][IS][FLAG]であれば、「SKULL」のキャラを全て「FLAG」に変化させる。
  • ルール定義の際には接続詞、否定、前置詞、そして文頭修飾語を用いることも出来る。以下簡潔に説明する。
    • [BABA][AND][KEKE][IS][YOU]とすることで、「BABA」と「KEKE(オレンジ色のキャラ)」の2つのキャラを自キャラとすることができる(名詞同士の接続)。
      • [BABA][IS][YOU]及び、[KEKE][IS][YOU]と同値。
    • [BABA][IS][YOU][AND][FLOAT]とすることで、「BABA」は自キャラであり、なおかつ宙に浮くようになる(形容詞同士の接続)。
      • [BABA][IS][YOU]及び、[BABA][IS][FLOAT]と同値。
    • [NOT][SKULL][IS][PUSH]とすることで、「SKULL」以外のキャラやオブジェクトを押すことが出来るようになる(名詞の否定)。
      • なお、このルールの場合であっても[SKULL][IS][PUSH]のルールがあれば、「SKULL」も押せるようになる。
    • [BABA][IS][NOT][WIN]とすることで、「BABA」は勝利条件ではない、というルールになる(形容詞の否定)。
      • この場合は[BABA][IS][WIN]というルールを別に定義した場合であっても[BABA][IS][NOT][WIN]が優先される。
    • [BABA][ON][SKULL][IS][DEFEAT]とすると、「SKULL」と重なった(ONが重なった状態を意味する前置詞)「BABA」に触れてしまうと操作キャラが消滅してしまう。
      • このルールの場合、あくまで「SKULL」に重なった「BABA」と触れると消滅ということになるので、「SKULL」と重なっていない「BABA」に触れても何の問題もない。
    • [LONELY][BABA][IS][YOU]とすると、他のオブジェクトと重なっていない「BABA」が自キャラとなる。この場合、何かしらのオブジェクトと重なった時点で自キャラではなくなることになる。
  • 実際にはルール定義には複雑な仕様が存在しているものの、これらの仕様を見極めるのも本作のパズルを解く上で重要なものとなる。
  • テキストブロック全体のルールは[TEXT]という名詞のテキストブロックがあれば定義可能。
    • なお、テキストブロックについては暗黙の定義として[TEXT][IS][PUSH]が存在するため、ステージ内でこのルールが定義されていなくともテキストブロックは基本的にキャラクターで押すことが可能。
  • PUSH、STOP、PULLの性質が設定されていないオブジェクトは原則として他のオブジェクトと重なることが出来る。逆に言うならばPUSH、STOP、PULLの性質が設定されているオブジェクト同士は重なることが出来ない。
    • 既に重なっており、後で重なることが出来ないルールが設定された場合であっても消滅することはない(移動出来る場所があれば移動も可能)。
+ 形容詞の一例
  • YOU
    • 自キャラを意味する形容詞。各ステージに必ず存在し、この形容詞が与えられているキャラ(オブジェクト)を操作してクリアを目指す。大抵は「BABA」が自キャラになることが多い。
    • 操作キャラになっている間はSTOPの性質があっても動くことが可能。
  • WIN
    • クリア条件を意味する形容詞。こちらも各ステージに必ず存在し、この形容詞が与えられているオブジェクトと自キャラ(YOUの性質を持つキャラ)を重ねればクリアである。大抵は「FLAG」がクリア条件になることが多い。
      • 自キャラを重ねなければならないので、WINと重なった瞬間に自キャラが消滅するケース(例として[FLAG][IS][WIN]及び[FLAG][IS][DEFEAT]が共に成立している場合で自キャラが「FLAG」に触れた場合)にはクリアにならない。
      • YOUとWINの性質が同時に満たされた場合は即座にクリアとなる。
  • STOP
    • この形容詞が与えられているオブジェクトは動かすことが出来ず、重なることも出来なくなる。大抵は「WALL」に設定されるが、それ以外にもステージの形を決めるためにいずれかのオブジェクトにSTOPが適用されるケースは多い。
      • 逆に言うと、「WALL(壁)」だろうとなんだろうと、STOPがついていなければ干渉出来るということである。
  • PUSH
    • この形容詞が与えられているオブジェクトは他のキャラが重なろうとするとその方向に動く(押すことが出来る)。主に「ROCK」に適用される。
    • 余談だが、テキストブロックについては[TEXT][IS][PUSH]が暗黙の内に定義されている。
  • DEFEAT
    • この形容詞が与えられているオブジェクトと自キャラが重なった場合、重なった自キャラが消滅する。主に「SKULL」に適用される。
      • 自キャラ以外には効果がないため、後述するSINK等と違って自キャラ以外は普通に重なることが可能。
      • YOUとDEFEATの性質が同時に満たされた場合、そのキャラは即座に消滅する。
  • SINK
    • この形容詞が与えられているオブジェクトと他のキャラ(オブジェクト)が重なった場合、自身も含め重なったキャラ(オブジェクト)が全て消滅する。主に「WATER」に適用される。
  • HOT/MELT
    • HOTの性質を持つオブジェクトとMELTの性質を持つオブジェクトが重なった場合、MELTの性質を持つオブジェクトだけが消滅する。HOTは主に「LAVA」に適用される。
  • OPEN/SHUT
    • SHUTの性質を持つオブジェクトとOPENの性質を持つオブジェクトを重ねようとすると、互いに消滅する。SHUTは主に「DOOR」にOPENは主に「KEY」に適用される。
      • 大きな特徴として、どちらか(主に「SHUT」側)にSTOPの性質があり、本来重ねられないような状況であっても重ねようとする操作をすることで効果が発動することが挙げられる。
  • FLOAT
    • この形容詞が与えられているオブジェクトは浮いているものとみなし、他のオブジェクトと重なったという判定にならない。
    • ただし、FLOATの性質を持つオブジェクト同士は重なったものとみなされる。
    • 尚、重なったものと見做されない、というだけであるため、浮いているオブジェクトであってもPUSHやPULLの性質があれば、普通に動かせる。
  • WEAK
    • この形容詞が与えられているオブジェクトが他のオブジェクトと重なると消滅する。
    • PUSHなどの性質を持っている場合はPUSHの効果が発動する場合(移動出来る場合)は消滅しないが、発動しない場合は消滅する。
  • PULL
    • この形容詞が与えられているオブジェクトは引っ張ること(オブジェクトと逆方向に移動しようとすると、移動方向と同じ方向に移動する)ができる。
      • 引っ張ることが出来るオブジェクトが移動方向と逆方向に接している場合は、まとめて引っ張ることが出来る。
+ 形容詞以外の一例
  • 名詞
    • TEXT
      • テキストブロック全体を示す名詞。全てのテキストブロックのルールを定義する。
      • [TEXT][IS][名詞]とした場合、全てのテキストブロックが[名詞]で指定したオブジェクトになる(事実上ミス確定)。
      • [名詞][IS][TEXT]とした場合、[名詞]のオブジェクトが全てテキスト化する(例として[BABA][IS][TEXT]になると、「BABA」が[BABA]のテキストブロックになる)。
    • EMPTY
      • 何のオブジェクトもないところを示す名詞。やや扱いが特殊。
  • 動詞
    • IS
      • 基本的な動詞。基本的な役割は詳細なルール記載の通り。
    • HAS
      • [名詞1][HAS][名詞2]とすることで、名詞1のオブジェクトが消滅する際に名詞2のオブジェクトを生成する。
    • MAKE
      • [名詞1][MAKE][名詞2]とすることで、名詞1のオブジェクトの位置に名詞2のオブジェクトを生成する。

  • 評価点

    完成度の高いバリエーション豊かなパズル

    • 本作では「ステージごとにルールが違う」「ルールを改変できる」という特性上、パズルの種類が非常に多い。
      • クリアするためには固定観念にとらわれない柔軟な発想力も必要となる。
      • 詳しくは後述するが、ルールを改変できるからといって解法が無限にある、といった生易しい内容とはなっていない。
    • 単純にルールに則ってクリアできるステージもあれば、どのようにルールを改変するかをしっかりと考えなければならないステージもあるなどバリエーション豊かである。どのステージもそれぞれ違った解法があり使い回しはないといっていい。
    • テキストの種類もかなり豊富。エリアが変わるとテキストの種類が増える傾向にあるため、どのような効果を持つかもしっかりと推察していく必要がある。

    凝った演出

    • 詳しく解説するとネタバレになるが後半のステージでは概念すら改変できるテキストやそれに沿った演出も登場するようになる。
      • 他のパズルゲームではまず見られない意外性のあるものなので、是非とも自力で到達してもらいたいところ。

    賛否両論点

    習うより慣れろなゲームスタイル

    • 特徴に記載のとおり、その場に応じてルールが変わるのが本作の最大の特徴といえるが、ゲーム内では具体的なルールの説明は一切行われないため、実際にプレイしてどのようなルールかを把握しなければならない。
      • [IS][PUSH]など簡単なテキストならまだ良いが、[EMPTY]などどのような効果であるかがすぐに分かりづらいものもいくつか存在する。
    • テキストの効果を推察すること自体がパズルと言えなくもないが、ルールが複合した際にどのような順序で処理されるのか、どちらが優先されるのかといった説明がないのはやや不親切といえる。
      • しかも、複数のルールを競合させた処理をしっかりと理解しておかないと正解にたどり着けない場合もある。
    • ネタバレになるため具体的な内容についての言及は避けるが、ゲームの中盤以降はルールを改変せずともステージによっては特殊な操作を行う事である程度ルールを無視した行動が可能となる。
      • これを思わぬ盲点を突かれたと見るか、説明不足と見るかは人により意見が分かれると思われる。

    自由度に反した高難度

    • 先述のとおり、「ルールを改変できる」という自由度が高そうな条件こそあるが、実際には多くのステージで制約がかなり大きくなっているため、それほど自由な行動はほとんどできない。
      • ルールの改変で奇想天外な変化を起こすことは可能だが、一部例外を除けば大半のステージでは無数の選択肢から唯一の解法を見つけ出すゲームとなっている。
        • ルールの改変自体も、大抵はむちゃくちゃができないようなテキストブロック配置(例えば[STOP]設定のある壁の中にルール定義があるため、絶対に動かすことができないルールがあるなど)となっている。
          もちろん、逆に言うと、絶対に動かせないブロックをなんとかするという選択肢は端から除外できるのだが。
        • 複数解が存在するステージについても制作者の意図に反すると思われるものはアップデートで潰されているものも少なくなく、本作の醍醐味である「ルールを改変できる」ことによる自由度や奇想天外な解法を探す楽しみが削がれている見方もできる。
          結果的に一部ではステージ内に明らかに後からつけた障害物の壁がポツンと配置され、デザイン的にはあまり美しくなくなってしまったものもある。
        • 逆に、奇想天外な別解を正規仕様として取り入れたイースターエッグがアップデートで追加されたケースもある。
    • プログラミングのような論理的思考を求められる解法も少なくないのでパズル初心者が気軽に手を出すような代物ではない。
      • エリア開始直後などには初出のテキストを理解させるためのチュートリアルステージがいくつか存在するものの、それを越したエリア中盤以降は難易度が一気に跳ね上がる。
      • 特に中盤以降のテキストは論理的思考力を問われる性質のものが多く、行き当たりばったりではまず答えにたどり着けない。
        • 中には、エリアの最初のステージですらこのような性質の面であるため下手するとそのエリアを突破できず詰んでしまうことすらあった(現在はアップデートでステージ構成が変化したため、当該ステージを飛ばすことも可能)。
      • ただ、難易度が高いといっても理不尽なものはなく、論理的思考力と発想力(ひらめき)があれば十分クリアできる。
        • とはいえ、数打ちゃ当たるという戦法で解くのはまず不可能なので、論理的思考力がないプレイヤーには厳しい。
    • 特殊な方法で行くことができる裏ステージは更にこの傾向が顕著になり、もはや苦行といっていいほどの難易度になる。
      • むしろ、本作の表エンドまではチュートリアルとも言えるほど難易度が段違いに跳ね上がるため、裏ステージからが本作の本領発揮と言えるかもしれない。そもそも裏ステージへの入り口を見つけること自体が発想の柔軟性を要求され、その後もステージに入ることすらままならない箇所が多い。
        • もちろん、解けたときのやり応えは十分である。この辺はどこまで本作の難易度を楽しめるかという個人差が大きい部分といえる。

    問題点

    ある程度の英語の知識が必須

    • 日本語訳は主にUIやステージ名のみしか対応しておらず、パズル内に出てくるテキストブロックは一切訳されていない。
      • これまたネタバレになるので詳しい説明は避けるが、とあるステージで特殊なテキストブロックが登場する都合上テキストブロックの和訳は不可能であろう。
      • とはいえ中学生レベルの英語力があれば問題ないレベル。最悪ググれば意味は何となくわかる。
      • 名詞を意味するテキストブロックの文字色とオブジェクトの色は「BABA」以外は連動しているため、単語の意味が分からなくても対応するオブジェクトは分かる。
    • 文法面では、基本的なSVO(主語+動詞+目的語)構造と前置詞の使い方を把握していれば概ね対応出来るため、難易度こそ高くはないが。

    総評

    ルールの改変という最大の特徴によって柔軟な思考力が求められる唯一無二のパズルゲーム。
    論理的思考によって適切なルールを作ってパズルを解いていくやりごたえと、「論理的に考えると確かにそうだが、そう来るか!?」という驚きの場面が楽しめる良作。
    ゲーム自体の完成度は非常に高いのだが、ルール改変という最大の特徴が高いハードルとなっており、残念ながら万人向けのゲームとは言い難い。
    一方で論理的思考が得意な人なら満遍なく楽しむことが可能であり、他のパズルゲームでは見られない独自の演出も存在するので、手応えのあるパズルを遊びたいのであれば挑戦してみてはいかがだろうか。


    余談

    • 2021年11月17日より、PC版とSwitch版ではパズルを自由に作成できるレベルエディタが正式実装。
      • 元々はPC版のβテストにおける機能だったが、正式実装されることになった。
      • ゲーム本編では使用されていないオブジェクトやテキストも多数収録されており、かなり柔軟にパズルを作成できる。中にはオブジェクトからエフェクトを出すだけだったり、音を鳴らしたりするお遊び用のテキストも。
      • また本作はチューリング完全*1であると言われており、テキストの組み合わせを駆使することでプログラミングを行うことができる。やろうと思えばインベーダーゲームやライフゲームの再現、数独やマインスイーパなどのまったく別のパズルも作れたりする。
        • 作成したパズルは作成者自身がクリアすることで公開できる。
      • さらに、PC版では単体のステージだけでなくオリジナルの「レベルパック」も作成可能。
        • レベルパック共有機能は公式には未実装だが、ファイルを直接やり取りすることで可能。
    • 2021年6月23日にiOS/Android版が発売。
      • 価格はiOS版が860円、Android版が770円。

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    最終更新:2024年04月17日 12:35

    *1 プログラミング分野の用語で、原理的に万能チューリングマシンと同じ計算能力を持つことをチューリング完全と言う。かいつまんで言えば、プログラミングに必要な計算能力を一通り有していると思えばOK。