イシターの復活

【いしたーのふっかつ】

ジャンル アクションRPG
対応機種 アーケード
発売 ナムコ
開発 ナムコ・ゲームスタジオ
稼動開始日 1986年7月
配信 バーチャルコンソールアーケード
【Wii】2009年3月26日/800Wiiポイント
アーケードアーカイブス
【Switch】2022年9月22日/838円(税10%込)
【PS4】2022年9月22日/837円(税10%込)
判定 スルメゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント アーケード初のパスワードコンティニュー制RPG
故に前作以上に癖が強い
バビロニアンキャッスルサーガシリーズ


概要

ドルアーガの塔』に続く『バビロニアンキャッスルサーガシリーズ』の第2弾かつアーケードにおける最終作品。
前作でブルークリスタルロッドの力を得てドルアーガを倒しカイの救出を果たしたギルがカイとともに廃墟と化した塔の脱出を目指す。

前作以上にRPG色の強い作品となり、アーケードでの採用例が片手で数えるほどしかない経験値による成長やパスワードコンティニューを備えるなど、かなり異端な作品となった。


ストーリー

ドルアーガよりクリスタルロッドを奪還し囚われてしまったカイを救うべくドルアーガの塔に挑んだギルガメスは、
死闘の末にドルアーガを打倒し、ロッドを取り戻すと共にカイの救出を果たした。

しかし、ドルアーガの魔力によって修復されていた塔は主を失うと同時に元の廃墟に戻り、
内部を徘徊していたモンスターたちはより一層、凶暴さを増してしまった。

ロッドを地上に持ち帰る使命を果たすべく、ギルガメスとカイは、剣の力とロッドの力を手に、協力して塔からの脱出を目指す。


ゲーム概要

  • 8方向レバー+2ボタンでカイ、もう一つの8方向レバーでギルを操作し、制限時間内にルーム内にある鍵を取り、扉に2人同時に入ることでそのルームはクリアとなる。塔は全127ルームで前作と異なりすべてのルームを通過する必要はない。塔からの脱出でエンディングを迎えてゲームクリア。
    • 移動についてはカイが画面スクロールの基準となって動く。画面外にギルがはみ出してしまった場合は呪文で隣に瞬時に呼び出すことが可能。
      ギルを画面外に出した場合無敵となるのだが、ルームの上下左右が繋がっている関係で、思わぬところで画面内に入ってしまいダメージを受けることも。
    • 前作とは異なり、各フロアの迷路及び、敵、鍵、扉の位置は固定となっており、また基本的にルームを行き来するという設定のため、鍵と扉は複数配置されている。
      一部ルームでは鍵の位置が複数箇所の候補から選ばれる所や、扉の出先が複数箇所から選択される所もある。また扉をくぐると同じルームの別の箇所に出る物もある。
      • なお、ルームによっては扉が最初から開いていたり、落とし穴や梯子で移動するケースもある。
    • 一度訪れたルームに戻ってきた場合は制限時間は前回脱出した時の残り時間に10増加した状態から始まる。
    • 残り時間が0になるとウィスプが大量に湧き出してくる。残り時間は呪文で回復させることも可能であるが、0になった場合は通常の残り時間回復呪文では回復できなくなる。
    • なお、本作は1クレジットでカイとギル双方を操作することが可能。
  • カイは呪文の行使が可能で、呪文選択ボタンを押しながらレバーを操作することで呪文を選択、呪文使用ボタンで選択した呪文を使う。
    • 呪文選択中は動けないうえに敵はお構いなしに動き回るので、常に周りに気を配って選択する必要がある。
    • なお、カイが使用できる呪文は消費MPがカイの現在MPの半分以下のもののみである。
  • ギルは敵が近づくと自動的に剣を出して、接触している間攻撃する。また、マジシャンの呪文を正面で受けた時だけ(戦闘中でも)楯で跳ね返す。
    • ギルが交戦する場合は一部の敵を足止めして動けなくすることができる。また、ギルで敵を倒した場合は一部の敵を除いてHPが回復する。
    • 前作と異なりルームクリアしてもHPの回復は原則行われない*1
  • 敵を倒していくことで経験値が入っていき、カイの最大MPとギルの最大HPが増えていく。
    • なお、経験値はカイとギルのどちらが倒しても両人に同じだけ入る。ただし、ギルの成長はカイの1/4。
      • それぞれの初期値はカイのMPが7、ギルのHPが15。最大値はカイのMPが61440、ギルのHPが999。
    • また、大部分のモンスターには経験値上限値が定められており、現在の経験値がその値を上回ると該当する敵を倒しても経験値を得られなくなる。
      • そのため、弱い敵だけ倒し続けていてもいずれは成長に寄与しなくなる。
  • ミスになる条件は「カイがバリアを張っていない状態で敵に触れる*2」「ギルの体力が0になる」。どちらかがプレイヤーアウトになるとその場でゲームオーバー画面となり、カイとギルとルームのパスワードが表示される。
    各パスワードをミスした場合、初期値として扱われるので「育てたプレイヤーで最初から」というのも可能。
  • カイのMPはゲーム中回復させる手段はない。また、成長が反映されるのはゲームオーバーからの再スタートの時のみ。
    そのため「パスワードなしでの1コインクリア」というのが不可能になっている。最低値は「パスワードなしスタートでの2コインクリア*3orある程度育てたパスワードを使っての1コインクリア」となる。
  • 一部のルームには宝箱も配置されている。本作では装備品ではなく魔法効果や成長を一定値にする効果となっている。
+ 呪文一覧
  • ATTACK系
    • 攻撃系の呪文。全13種。
    • Fire Ball/Flying Disk/Lightning Bolt/Fire Element/Press/Spark/Ice Breath/Heat Body/Fire Explosion/Thunder Bolt/Killer Cloud/Death Spell/Big Burn
  • PROTECT系
    • カイやギルの身を守る呪文。全11種。効果の持続は同ルーム内。
    • Shield/Protection/Neutralize Spell I/Reflect Spell I/Sield Redline/Protection Large/Neutralize Spell II/Reflect Spell II/Shield Blueline/Sword Barrier/High Speed
  • ASSIST系
    • 敵の攻撃に干渉をする呪文。全8種。
    • Sleep/Rock Hold I/Silence/Smoke Screen/Rock Hold II/Panic/Rock to Mud/Wizard Lock
  • LIGHT系
    • あらゆるものを認識する呪文。全9種。これらの呪文は、一度かけた後にもう一度同じ呪文を使うと効果が消えてしまう(トグル方式)。
    • Identify Monster I/Identify Door/Detect Monster/Detect Key/Detect Magic/Find Trap Door/Identify Monster II/Find Secret Passage/Detect Magic Ladder
  • MEDICAL系
    • ギルの疲れなどを癒したり、ルームの残り制限時間を戻したりする呪文。全12種。
    • Heal I/Cure I/Antidote/Heal II/Cure II/First Aid/Heal III/Cure III/Super Antidote/Heal IV/Cure IV/Recover
  • SPECIAL系
    • いわゆるその他の呪文。全11種。
    • Blue Crystal Rod/Call GIL/See Status/Dispell Magic/Write Mark/Extrasensory Hearing/Duo Dimension/Unseen Servant/Metamorphose/Time Stop/Reincarnation
+ 敵キャラ
  • バンパイヤ系(ライトバイオレット、オレンジ、グリーン、ブラック)
    • 塔の上層部に現れるモンスター。ぶらりぶらりとカイに接近する。呪文を使わない。Fire Ballで倒すことができる。 また、ギルで戦うと足止めが可能。
  • スライム系(グリーン、ブラック、レッド、ブルー、イエロー、ピンク、ダークグリーン、ダークイエロー)
    • 前作から続投。やや大きくなり、跳ねながら動く。Sleepで動きを止めることができる。
    • 上位個体はマジシャン系同様にスペルを撃ってくる。その場合はSleepで動きを止めてもスペルを止めることはできない。
  • バット系(ライトバイオレット、オレンジ、ブルー、ブラック)
    • いわゆるコウモリ。やや素早いのでカイがやられる原因の一つとなる。
  • スネーク系(グリーン、ブルー、オレンジ、ブラック)
    • ヘビ。モンスターの中では素早さがもっとも遅いが、Time Stopの呪文が効かない。
  • ウーズ系(グリーン、ブラック、レッド、ブルー、イエロー、ピンク、ダークグリーン、ダークイエロー)
    • スライムを凝縮した(または乾燥した)モンスターのように見える。Sleepで動きを止めることができる。壁の陰に隠れていることがあり、Detect Monsterの呪文を使うことで姿が見えるようになる。
    • スライム系と異なりスペルは撃ってこないものの、耐久力が高いうえに視認しづらくが動きが予測しにくいため、スライムよりも危険度は高い。
  • マジシャン系(メイジ、ソーサラー、ドルイド、ウィザード、ハイパーメイジ、ハイパーソーサラー、ハイパードルイド、ハイパーウィザード)
    • 前作から続投。全モンスター中でこの族だけ、ギルを狙ってくるいやらしい敵。ワープしながら呪文を打つことは前作と同じ。
    • また「ハイパー」を冠するマジシャンは壁を貫通する呪文を唱えてくるので注意。
    • なお、前作に出てきたゴースト系はブルークリスタルロッドの力で除霊されたのか出現しない。
  • ローパー系(グリーン、レッド、ブルー、イエロー、ピンク、グリーンスーパー、レッドスーパー、ブルースーパー)
    • 前作から続投。普段は柱のような出で立ちで動かずにいるが、こちら側から近づくと触手を伸ばして襲ってくる。
    • 「スーパー」を冠するローパーは初めから触手が出ており、いきなりカイのほうに襲いかかってくる上に非常に速い。また、ほとんどの呪文が効かない。
  • ナイト系(ブルー、ブラック、ミラー、ハイパー、リザードマン、レッド)
    • 種類が最も多い種族。特に同じ種族でも色違いの敵は非常に紛らわしいうえ、色が違うだけで呪文が効かないというのも多く見られる。ギルでナイト系を倒そうとする場合は、ギルが移動中の状態でないとダメージを与えることができない。また、ギルで戦うと足止めが可能。
    • 本作は最初からギルが素早い(前作はジェットブーツを取得するまではギルの動きが遅い)ので、前作のような足の遅いミラーナイトはいない。
    • リザードマンはナイト系では唯一リカバーポイントが存在しない。
    • アキンドナイトはレッドナイトの色違いで本作の実質ラスボスにあたり、ほぼすべての呪文が無効。
  • ウィル・オー・ウィスプ系(レッド、ブルー)
    • 前作から続投。制限時間がなくなると大量出現する(高次面では最初から出現している場合もある)。しかも触れるだけで即ゲームオーバーとなる。前作では対抗アイテムを持っていれば触れても問題無かったが、本作にはそういった物は無い。
    • レッドウィルオーウィスプはDeath SpellかBig Burnで、ブルーウィルオーウィスプはDeath Spellでのみ倒すことはできるが、いずれにせよ経験値が下がる呪文でしか倒せない。
  • アーチン系(ランドアーチン)
    • 緑色のウニ。ウィスプ族と同じく触れただけでやられてしまう(ただし、Metamorphoseの呪文をかけている場合はこの限りではない)。近づくと3秒弱じっとした後にカイを目がけて真っすぐ襲ってくる。移動は極めて速く、非常に厄介なモンスターである。
    • Death SpellかBig Burnで倒すことはできるが、いずれにせよ経験値が下がる呪文でしか倒せない。

評価点

  • よりRPG要素が強くなったゲームデザイン
    • 全127ルームにわたり繰り広げられる壮大な冒険譚はボリュームも十分。モンスターのバリエーションも大幅に増加し、さらに多彩な面構成となった。
    • クリアまでのルートも多彩であり、後の『源平討魔伝』のような全ルーム探索などの多様な遊び方も可能。
    • キャラクターの成長要素やパスワードによる継続プレイなどかなりRPG寄りの作品となっている。
      • 謎解きの面においては極めて難解だったアイテム探しが廃止されたため、そういった面ではとっつきやすくなっているともいえる。
  • より洗練された美しいグラフィック
    • 当時としては破格のグラフィックの美しさを誇り、キャラのサイズも大きくなったことも相まってビジュアルがより進化。
    • 本作のダンジョンも平面的な描写から立体感ある描写になっており、リアリティが増加した一方で、敵側も物陰からの奇襲を積極的にしてくるため、油断は禁物。
  • 前作に引き続く小沢純子氏による美しいBGM
    • BGMは小沢純子氏が前作から続投。波形メモリ音源からFM音源に代わりより美しいBGMに。新曲・前作からのアレンジ曲ともに評価は高い。
  • 要所要所に仕込まれた小ネタの数々
    • ルーム名やルームの構造、さらにはルーム内に置いてあるオブジェクトにもいろいろと小ネタが仕込まれており、ファンならニヤリとする内容も豊富。

問題点

常にゲームオーバーと隣り合わせのゲームデザイン

  • システムにある通り残機制ではなくカイとギルのどちらかが死亡すると即ゲームオーバーのため、カイを最初のザコにぶつけてしまい開始5秒でゲームオーバーになったというネタがあちこちから寄せられた。*4
    • 初期状態のギルもゲームシステム上仕方がないとはいえ相当に弱く、前作と異なりルーム開始時にはHPの回復もないため、あまりの扱いの落差が目立ってしまった。
    • そうでなくともルームの構造によっては防御魔法が間に合わないと即ゲームオーバーになる局面も多い。これは成長させたキャラを使っていても常に起こりえる事態であるため、いついかなる時も気が抜けない。

前作以上に難易度曲線がいびつ

  • 最初のうちこそ、HP、MPともに低くすぐゲームオーバーになるものの、成長してHP、MPに余裕が出来てくると、今度はMPの尽きるまで長時間のプレイが可能になってしまう。
    • パスワードでキャラクターのステータスを決める形式のため、何らかの方法でパスワードを手に入れてそれを使えば、何回もプレイせずとも高ステータスのキャラクターによる長時間プレイが可能となってしまう。
  • スコアというものも存在しないゆえ、ゲームクリア以上のやりこみ要素といえば、全ルーム制覇ぐらいしかないという事情も手伝って、前作同様攻略が進むにつれて急激に平均プレイ時間が長くなり、インカム効率が前作以上に悪化していくこととなった。
    そして、最終的には、前作以上のペースでゲーセンから撤去されるという顛末となった。

システム面の不備など

  • 不親切すぎる説明
    • カイが利用できる呪文は全64種類と非常に多いものの、その割に役立たずだったりMP効率が非常に悪かったりと有用な呪文はさほど多くなかった。
    • さらに、前作では公開情報だった残り時間さえ秘匿情報となった*5。各種情報を参照するには、MP(これも秘匿情報、ちなみにMPを表示する手段はない)を消費して各種情報を表示させる呪文を使用する必要がある。
    • また、前作に比べ呪文の要素が追加されたことやルーム数が倍以上に増えたことでこれらの知識把握の量が膨大になっており、そういった面でもとっつきにくい。
    • 呪文、ルーム名、メッセージ等の表記が全て英語。これは前作ドルアーガと同様なのだが、本作の方が文章、単語の表記が多く、小中学生には辛かった。
  • バグが存在
    • ルーム127にて正攻法でなくてもクリアに必要な鍵を入手できる裏技はあまりにも有名。
      + 通称『Duo Dimensionバグ』
    • ルーム127の「ENTRANT HALL」からルーム128「MAIN GATE」への扉を開く鍵はアキンドナイトを全て倒すことで手に入れることができるが、実はDuo Dimensionを使用しても入手できる。
      • これは「全ての敵を一旦消去した後、配置し直す」ことで部屋を初期状態に戻しており、この過程で起こる「アキンドナイトが全ていなくなった」状態を「アキンドナイトを全て倒した」と誤判定しているため。
    • また、効果が発揮されない呪文が存在するバグや、HPに関するオーバーフローに関連するバグなど、いくつか細かいバグも存在する。

総評

前作からの人気を受け、かなりの前評判をもって迎え入れられた本作は、ゲームとしての総合的な完成度は前作同様高水準であり、RPG要素をかなり強化した作風は当時のアーケードではかなり異彩を放っていた。
だがシステム的にアーケードゲームとの食い合わせが非常に悪かったためにオペレータ泣かせの商材であり、プレイについても独特の操作性や、事前知識の蓄積が必須な点をはじめとしたハードルの高い要素が立ちはだかるため、評価は前作に比べるといまいちであった。

とはいえその斬新さは今でも十分に目を引き、そういった知識の蓄積を好むプレイヤーなら長く楽しめる作品であるため、人を選び過ぎる点こそあれどプレイヤーにはそれなりに強い印象を残した作品である。


移植

本作についてはそのシステムのマニアックさからか、移植については長い間PC主軸で行われており、コンシューマ機への移植は稼働から10年後であった。
また、コンシューマ機への移植については単品での移植はほとんどなく、オムニパスでのカップリング移植がほとんどであった。

  • 『イシターの復活』(PC88,PC98,X1turbo,X68000,FM77)
    • SPSが開発・販売を担当。
      • X68000版『グラディウス』を見たナムコが、同社に本作の移植を依頼したとの噂。
    • X68000版はAC版のほぼ忠実な移植だが。他のPC版は画面左側にカイの行動選択とギルのHPの表示枠、画面下側に呪文のアイコンの表示枠が設けられ。ゲーム画面は正方形で表示される独自の画面レイアウトとなっている。
      • X68000以外のPCは、ハードウェアスクロールやスプライト機能がない機種の為。動きはぎこちなくチラつきも多いが。ハード性能を考慮すれば移植度は非常に高い。
    • AC版同様にパスワードが表示されるが、AC版との互換性は無い。
    • 余談ではあるが、不正コピーしたディスクを使って起動した場合に表示される画像はすさまじいインパクトを誇るため、昔のコピープロテクト発動結果の一例としてよく引き合いに出されることが多い。
      • 具体的な中身を説明すると、ヘラヘラとした笑顔にデフォルメされた主人公・カイの落書きのような画像が現れ、目が青と赤に点滅するという毒々しいもの。「ぼげら~」という書き文字も相まっていっちゃった感が凄まじいビジュアルである。
  • 『イシターの復活』(MSX2)
    • ナムコ自らが開発・販売を担当・・・したことになっているがスタッフロールにはベーマガの関係者がずらっとクレジットされている。
    • 見た目こそAC版と見間違えるくらいだが、キャラクタ描画を負荷のかかるビットマップ処理で行っているためかスクロールもキャラクタ移動ももっさりした8ドット単位で音楽もテンポが異なり、結構ギリギリで動いている感は否めない。
    • パナアミューズメントカートリッジ(PAC)に対応しており、その場合はパスワードをPACに保存可能。
    • エンディングはカイとギルが塔内の名所巡りをするオリジナルのものに変更されている。キャスト・スタッフロールはデモ画面で表示される。
  • 『イシターの復活』(Windows)
    • ナムコ開発、メディアカイト販売。後に『ドルアーガの塔』とのカップリング販売が行われている。
  • 『ナムコミュージアム VOL.4』(プレイステーション 発売日:1996年11月8日)
    • 家庭用機初移植。アーケード版の忠実移植のほか、高難易度アレンジバージョン「裏イシター」を収録。
    • 裏イシターの変更点
      • コンティニュー不可。
      • カイのMP・ギルの次回成長時の最大HPが常時表示。
      • 成長や回復は塔内の各所にある宝箱を取ることで行われる。
      • 一部の呪文に仕様変更あり。
      • ルームの構造や敵編成が変更。
      • ゲームオーバー・ゲームクリア時にプレイ時間が表示。
  • 『イシターの復活』(Wiiバーチャルコンソール ※サービス終了につき現在はDL不可)
    • AC版の忠実移植だが、Heat Bodyの使用ペナルティがなくなっている。
  • 『イシターの復活』(アーケードアーカイブス版 発売日:2022年9月22日)
    • アーケードアーカイブスの1作品としてNintendo SwitchとPS4にて配信。「こだわり設定」にて敵の体力を表示、カイのMP・カイとギルのEXP・Protectionの耐久値を表示、ルーム名を原作通りに表示、攻撃を同時に当てると敵のHPが増える原作挙動を再現、Time Stopを使った時のランドアーチンの挙動を再現、Death Spell使用時のMPの再現、ARCARD PASSWAYとCONDEMNED WARDのBGMを入れ替える、UNDER THE MOATの壁に埋め込まれた鍵で赤い扉を通った際の挙動を再現、とかなり細かく設定する事が可能。また、2Pコントローラーの左スティックを1Pの右スティックとして使用できるようにする事も可能。

余談

  • ギルの操作がレバー1本のみとなっているのは、本作がカップルでのプレイを想定した作品のため。
    • ギルをゲームが不慣れな女性がプレイする想定で搭載されたが、実際にはそのようなプレイをする人はほとんどいなかった(そもそも当時はまだ女性が積極的にゲーセンに足を運ぶような環境ではなかった)といい、結果的に1人プレイに役立つこととなった。一人で操作するか、二人プレイでカイとギルを分担するかはプレイヤーの自由であり、どちらのプレイスタイルも存在する。
      • ゲームセンターCXで挑戦が行われた際には、この想定のように有野課長が助っ人ADと肩を組み合う協力プレイを行っている。パッドを二人で持ち合う光景は大層シュールな物となったが意外と息合った協力プレイになっている。
  • アーケードのパスワードコンティニューによる継続プレイについては、本作でナムコが特許を取得している*6
    • 特許の発明者の欄には開発者の遠藤雅伸氏の名前も入っている。
    • なお、本作の継続プレイについては、クイックディスクによる方法も検討されていた。
  • 本作の開発者である遠藤氏は、この作品以降アーケードゲームの製作から手を引くこととなった。
    • 本作にて自身の作風とアーケードの営業形態とのギャップに悩んだ結果ということ。
  • 東京創元社でドルアーガの塔三部作のゲームブックを執筆した鈴木直人氏は本作のゲームブック化も依頼されたものの、もう塔の中を執筆するのは懲り懲りだという理由で断ったとのこと。
  • 今は亡きアーケードゲーム専門誌『ゲーメスト』では本作のタイトル名が「イシダの復活」と誤植された事があった。
  • 『マイコンBASICマガジン』が『ゲーメスト』の記事(具体的にはルームリストの内容)を盗用する事件が起きた。
    • 『ゲーメスト』の記事には誤植が多いのだが、実は『ゲーメスト』と同様の誤記が『マイコンBASICマガジン』の記事でも見つかっていた。以前から情報の漏洩を疑っていた『ゲーメスト』の編集者が、ワザと事実と異なる内容を書いておいたところ、本当にそのまま『マイコンBASICマガジン』にも掲載されてしまった。
    • 実際にゲームを攻略していれば明らかにメチャクチャだとわかるような記述にしてあったため、これによって盗用が確定的とされた。
    • この疑惑に対して『ゲーメスト』の発行元である新声社は、『マイコンBASICマガジン』の発行元である電波新聞社に内容証明郵便での問い合わせを送ったが、電波新聞社側は新声社が倒産する最後まで黙殺に徹した。
+ タグ編集
  • タグ:
  • 1986年
  • AC
  • ナムコ
  • バビロニアンキャッスルサーガ
  • ARPG

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最終更新:2024年02月04日 22:47

*1 例外としてルームクリア時のギルのHPが8未満の時は8に回復する。

*2 なお、カイは呪文を受けてもミスにはならない。

*3 この2コインクリアも後述する最終フロアのバグを利用する事によって辛うじて可能というレベルであり、正攻法でクリアする場合、更に数プレイ必要になる。

*4 実際2016年にとあるゲーセンの生配信にて「オープニングファンファーレが鳴り終わる前にゲームオーバー」が目撃されている。

*5 一応、残り時間が少なくなった場合はBGMのテンポが速くなるため、目安がわからないということはない。

*6 ちなみに同年稼働したサンリツ電気の『麻雀狂時代』でもパスワードコンティニューが採用されており、同社が88年に稼働した『危機一髪真由美ちゃん』でも採用されているので、この特許の効果も限定的だったと思われる