本記事では、アーケードゲーム『Dance Dance Revolution 2ndMIX』のPS移植作品『2ndReMIX』を扱っています。

Dance Dance Revolution 2ndReMIX

【だんすだんすれぼりゅーしょんせかんどりみっくす】

ジャンル ダンスシミュレーション
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 コナミ
発売日 1999年8月26日
定価 5,800円
判定 良作
ポイント 社会現象となった人気シリーズ第2作
様々な隠し曲を実装
モード数が充実
本作でCS版DDRの基礎が固まる
Dance Dance Revolutionシリーズ

概要

アーケードゲーム『Dance Dance Revolution 2ndMIX Link Version』の家庭用移植タイトル。

AC版は前作の人気をさらに加熱させ、社会現象と呼ばれるほどの一大ムーブメントを起こした。
その後はアッパーバージョンの『Link Version』が稼働し、こちらはCS版DDRとの連動を可能にしている。

現在AC版はプレー困難なため、本項目は『Link Version』の家庭用移植『2ndReMIX』について解説する。


特徴

  • 収録楽曲
    • AC版無印では18曲、Link Versionでは5曲が新規に追加された。これに加え、後述のStep Battle向けに用意された3曲が存在する。
    • CS版では上記の新曲に加え、前作のコナミオリジナル全3曲、ゲームを進めると解禁される隠し要素の3曲がプレー可能。
      • さらにStep Battle専用曲の通常プレーが可能となり、全て合わせると計32曲となる。
      • この他にボーナストラックとして『3rdMIX』の先行収録2曲がBASIC譜面のみプレー可能である。
  • システム
    • ゲームの基本的な流れは前作から据え置き。「EASY」「NORMAL」「HARD」から好きなモードを選んで開始する。
    • 前作で隠し難易度だったANOTHERは、モード選択画面で最初から選択できるようになった。
      • MANIACの存在は引き続き伏せられている(ただしCS版では、出現方法が説明書に書かれている)。
    • 今作からの新要素として、隠し楽曲が追加された。
      • ステージを特定の条件でクリアすると、本来は選択できない楽曲がプレー可能になる。
      • コナミオリジナルの楽曲5種には独自のアレンジが用意されており、いずれも隠し曲となっている。
    • 最終ステージのみルーレットが登場し、ランダムに選ばれた一曲が遊べる。運が良ければ、隠し曲や別モードの曲も引き当てることも。
      • ただしラスボス曲の「PARANOiA MAX」を引き当てた場合、譜面の内容が通常の「PARANOiA」と同じになった「PARANOiA MAX in roulette」(通常・偽パラMAX)となる。きちんと遊ぶには正規ルートで解禁しなければならない。
        後にこのver曲は2nd LINKより独立曲として通常選択ができるようになった。
  • 譜面タイミングの細分化
    • 本作より16分譜面が本格的に追加され、ステップのバリエーションが増した。*1
  • プレーオプション
    • 前作で隠し要素だったVERSUSとDOUBLEは、決定ボタンを押しながらゲームを始める事で気軽に選べるようになった。
    • その他、隠しコマンドによる新たなオプションが追加された。
      • 譜面が反転するMIRRORの亜種として、右回転や左回転、ランダム位置変化が可能となっている(いずれもDOUBLEでは選択不可)。
      • 4分譜面以外をカットするLITTLEや、上半分の譜面が見えなくなるHIDDENも登場した。
  • ネームエントリー
    • 今作から仕様が変わり、DDRの風物詩となっている。
    • エントリー画面になると通常プレーのように「←↓↑→」のステップゾーンが表示され、矢印の代わりにA・B・C……とアルファベットが流れてくる。ステップゾーンと重なったとき、タイミングよくステップを踏むとその文字が入力できる。
      • 右のフットパネルを押す事で、スクロールを遅くすることが可能。
    • タイミング良く押さないと好きな文字が入力できず、AC版では最大でも2周しか流れてこない。思った名前が入力できない難しさにより、当時のファンからは「足9」と揶揄されていた。
      • ちなみに当時の最高難易度は足8。つまり「実際にプレーできるどんな譜面よりも難しい」というジョークである。
    • CS版では制限時間が無いので、じっくり入力できる。
      • オプション設定で制限時間をONにすれば、移植元さながらの鬼畜仕様で遊ぶことも可能。
    • このネームエントリーは、以降のシリーズでも定番となっている。
  • 新モード・STEP BATTLE
    • 2人プレーでのみ遊ぶことが可能。
    • このモードでは数小節ごとに「自作譜面の入力」「入力した譜面のプレー」「対戦相手が作成した譜面のプレー」という3つのフェイズに分かれており、プレーのたびに毎回異なる譜面で対戦できる。
    • 入力フェイズでは4方向全ての矢印をかたどった枠が流れてきて、好きな矢印をタイミング良く踏む事で入力した扱いになる。
      • この時も通常通りタイミングが判定され、コンボカウントやスコア計算が行われる。
    • 続いて、自分が入力した譜面をプレー。
      • このフェイズの存在により、自分が踏めないような譜面を入力すると痛い目を見る。
    • その後は相手が入力した譜面を互いにプレー。こちらは2周繰り返す。
    • 以上の流れを数回繰り返し、多くの得点を稼いだプレーヤーの勝利となる。
  • Link versionから導入された要素
    • メモリーカードでエディットデータを読み込む事により、自作の譜面でゲームがプレーできるようになった。
      • 前作CS版はトレーニングモードでしか遊べなかった。
    • 新モード「ALL MUSIC」が登場。通常、本作はモードやステージ別に応じて遊べる曲が制限されているが、このモードでは全ての楽曲を好きなように遊ぶことができる。
      • このモードでは隠しコマンドを入力する事で、難易度の途中変更が可能になっている。
      • ランキングの登録は不可能。
      • 偽パラMAXも通常版とは別に選曲できる。

CS版の追加要素

モード数が大幅に増加し、様々な遊び方が提供された。
なお前作CS版にもあった要素は割愛する。

  • ARCADE MODEの相違点
    • MANIACの設定コマンドが簡略化され、↓2回を押すだけで選択できるようになった。
    • 一度入力した隠しコマンドは、選曲中にセレクトボタンを押す事でいつでも設定可能になった。
    • ゲーム中の難易度変更はモードを問わず可能となり、隠しコマンドも必要なくなった。
    • オプションの設定を変更すると、エンディングでスタッフロールが流れるようになる。
      • エンディング中は通常のプレー楽曲と同様に譜面が流れてきて、実際にプレーが可能。
      • 見事フルコンボを達成すると、メニューからいつでも遊べるようになる。
      • この仕様は後に『X3vs2ndMIX』で逆輸入され、エンディングが正式なプレイアブル楽曲に昇格する事となった。
  • BONUS TRACK
    • 3rdからの先行収録曲2つがBASIC譜面のみ遊べるモード。
  • IMFORMATION
    • ゲームに役立つ情報が閲覧できるモード。
    • 一定の条件を満たすと、ゲーム内で使える隠しコマンドを公表してもらえる。
  • DISC CHANGE
    • ディスクを交換して特別なプレーを可能にするモード。
    • 前作のディスクを挿入する事により、今作のインターフェースで遊ぶ事が可能になる。
    • 後発のアペンドディスクはこの機能を使って遊ぶ事ができる。
      • ちなみに、アペンドしなければ遊べない本編シリーズは発売されなかった。
  • EVENT MODE
    • CS版向けに遊びやすくしたモード。ある程度ゲームを遊ぶか、一度でもDISC CHANGEを行うと解禁される。
    • ステージの概念が撤廃され、モード選択画面に戻される事なく全ての曲を自由に遊び続ける事ができる。
    • このモードではゲージが0になってもゲームオーバーにならず、一曲を最後まで遊ぶ事が可能。
  • NONSTOP REVOLUTION
    • 隠しモード。コースごとに決められた楽曲を最大5曲まで連続でプレーする。
    • 選曲の時間が無い分、連続でのプレーを強いられる。
  • PAINT
    • 複雑な隠しコマンドを入力する事で解禁される。ゲーム内の矢印を自分の好きなデザインに作り変え、TRAININGモードで使う事ができる。
  • ENDLESS
    • 最後の隠しモード。全ての収録曲(先行収録分を除く)をランダムで次々とプレーし、ゲームオーバーになるまでのスコアを競う。
    • 設定を変える事で、ゲーム中に休憩時間(最大5分)を挟む事ができる。
  • リンク機能
    • 本作はAC版『2ndMIX Link version』『3rdMIX』との連動が可能。メモリーカードを筐体に差し込む事で、保存したスコアを後から閲覧する事ができる。
    • CS版で作成したPAINTデータ、NONSTOPコースをAC版で遊ぶことも可能であった。
  • その他
    • ×ボタン長押しでいつでもモードセレクト画面に戻れるようになった。
      • 前作にも存在したソフトリセットと異なり、こちらはオートセーブも行ってくれる。
    • モードセレクト内でコナミコマンドを入力すると、ダンサーのモーションが減る代わりにロードが短くなる「SUPER MODE」となる。
      • そこまでロード時間が長くない為か、以降のシリーズ作品には収録されていない。

評価点

  • 収録曲
    • 前作から2倍以上の収録数となり、一気に遊びごたえが増した。
      • 本作より、当時の音ゲーとして一般的な収録曲数となっている。
    • いくつかの版権曲は後年のシリーズで再録やアレンジが行われており、人気の高い物が多い(「HERO」「BOOM BOOM DOLLER」「IF YOU WERE HERE」「Stomp to my beat」など)。
    • 前作の人気曲「butterfly」のSmileDKによる「BOYS」が登場し、以降のシリーズでもSmileDKの楽曲は定番となる。
    • コナミオリジナル曲もバリエーションが広がり、ユーロビートやテクノなど前作には無かったジャンルが増えている。
      • 中でも、コナミオリジナル楽曲「BRILLIANT 2U」は、コンポーザー前田尚紀氏の代表作として、ファンから根強い人気を得ている。
      • 後に『beatmania IIDX substream』にも移植されたが、『26 Rootage』で削除された*2
  • 譜面のバリエーションが増し、より奥の深いプレーを楽しめるようになった。
    • 地団駄を求められる「I believe in miracle」やスキップを求められる「HERO」など、16分譜面の搭載により新鮮なMANIAC譜面が登場。
    • それ以外にも、低速で大量の同時押しが押し寄せる「MAKE IT BETTER ~so real mix~」や、非常に長い8分滝と分かりづらい裏打ちを超えなければならない「AM-3P」など、前作には無かった試みが増えている。
    • こうした譜面は後のDDRでは当たり前となっていくが、その基礎は本作で完成したと言える。
  • 隠し曲システム
    • ただクリアするだけでなく、高得点を目指すためのやり込み要素が提示される事で、プレーヤーの挑戦心を揺さぶってくれる。
      • 中でも本作のボス曲である「PARANOiA MAX -DIRTY MIX-」は出現条件が当時としては厳しく*3、出現させるだけでギャラリーから拍手喝采が起きたという(ソースはCS版『3rd』のIMFORMATIONより)。
      • 隠し曲は本来出現する譜面に比べてトリッキーなものが多く、「PARANOiA MAX」もまたラスボスに相応しい威厳を持ってプレーヤーに襲いかかる。
      • この曲は後に『beatmania 4thMIX』、『beatmania IIDX substream』にも移植されたが、5鍵側ではハードの制約上短めに編曲されている。
  • ALL MUSICモード
    • 黎明期のBEMANIシリーズは「課題として与えられる数曲の中から一つを選んでクリアする」という趣が強かったのだが、本作はお馴染みのスタイルが確立され、好きな曲を自由に遊べるようになった。
      • なお開発陣は全曲遊べる事の重要性に気付いていなかったようで、再び全曲プレーできるようになるのは『4thMIX plus』を待つことになる。
  • EDIT譜面の通常プレイアブル化
    • 今作から通常プレーでも使用できるようになり、おしゃれな背景BGをバックに自作の譜面を楽しめる。
  • 演出面
    • 本作から、楽曲ごとに異なるパターンの汎用ムービーが流れるようになった。
      • 前作ではキャラクターとステージに応じて固定だった。
    • 楽曲に応じてイメージの統一が図られており、プレーヤーの印象に残りやすい。
      • コナミオリジナル楽曲に出てくるドット絵の棒人間や「TRIP MACHINE」専用のカウントダウンは、後の『X3 vs 2ndMIX』の隠し曲でもきっちりスポットが当てられている。
      • この他『IF YOU WERE HERE』『I believe in miracles』に出てくる謎の美少女はその際どい見た目から印象が強く、後にCS版『5thMIX』でも取り上げられている。

CS版の評価点

  • モード数の大幅増量
    • 前作より多くのモードが追加され、次作とともにCS版DDRの基礎が確立された。
    • テンポを損ねる事なくゲームを楽しめるEVENT MODE、隠し要素解禁の楽しさを刺激してくれるIMFORMATION、とことん遊ぶのに適したENDLESSは以降のシリーズほぼ全てに採用されている。
  • DISC CHANGEによって前作の収録曲を本作のUIで遊べるのも大きな特長である。
    • この機能は、今作のUI諸々を丸々PSのメモリに突っ込むことで大胆に実現されている。クロスオーバー色が濃く、前作を遊びつくした人でも新鮮な気持ちで遊びなおすことができる。
    • また前作はEVENT MODEに相当するプレー手段が無かったため、好きな曲を好きなように遊べるのはそれなりに便利であった。
    • 技術的に実装が大変だったのか、この機能は本作と『3rd』限りとなった。
  • STEP BATTLE専用の3曲が通常プレーも可能となった。
    • ただし難易度はかなり低く設定されており、あくまでおまけ要素に近い。
      • 次回作に再録された際はまともな難易度で譜面が作り直されている*4。CS版3rdからDISC CHANGEをすれば、3rd版の譜面でプレーが可能。
  • 隠し要素としてCS版オリジナル楽曲が3つ追加され、いずれもプレーヤーを驚かせる試みが含まれている。
    • まず前作EDだった「think ya better D」がプレイアブルとして登場。前作を買ったプレーヤーには嬉しいファンサービスとなっている。
    • DDR初のソフラン楽曲*5として「LOVE THIS FEELIN'」が登場。当時の常識を打ち破る斬新なギミックだけでなく、本作上位に入る難易度も印象的。
      • 初のソフランという事もあってか、初見殺しに配慮して加速地点の直後には一切譜面が配置されていない。黎明期ゆえの試行錯誤が見てとれる。
    • そして2MB名義の楽曲第2弾として「TRIP MACHINE luv mix」が登場。同じ箇所で何度もループする不安な旋律、時々聞こえる子供の声など、不安定なイメージの原曲がよりダークに生まれ変わった。
      • このアレンジを機に2MBのダークな作風が確立され、以降もこうした要素が多数盛り込まれていく。
      • こちらも「ほぼ全てのステップ開始が裏拍配置」等、譜面配置時点で難易度を上げるトリックを仕込んでいる上、高BPMなのに突如流れてくる16分3連打は当時のプレーヤーの度肝を抜いた。
  • CD読み込みエラー発生時の処理が変更され、強制ゲームオーバーにならなくなった。
    • 楽曲が終わるまで音楽が流れなくなるものの、きちんと最後までプレーが可能である。
  • ユーザーサポート機能が登場。メモリーカードに前作のセーブデータがあれば、全ての隠し要素を解禁できる。
    • 前作はAC版無しで解禁するのがほぼ不可能に近かったため、プレーヤーによっては大変ありがたい要素である。
    • なお今作の隠し要素はごく一部を除いてまともに出現させられるのでご安心を。

賛否両論点

  • CS版には前作の版権曲が収録されていない*6
    • その中にはシリーズの顔とも言える「butterfly」を含む。
    • 一応、手間と費用は掛かるが、前述のように前作のディスクを別途用意すれば、DISC CHANGE機能により本作のシステムで前作の曲を丸々遊べるため、それとの兼ね合いもあると考えられる。
      • これを使っても当然ながら今作の新曲と同時に遊ぶことはできず、入れ替えの手間も掛かるため、やや不便となってしまっている。
    • 尤も、もし本作のディスクに前作の曲も収録していた場合、先に1作目を購入したプレーヤーが損をしてしまうので、やむを得なかったとも言える。
      • ポップンミュージック』シリーズでは、実際にCS版『2』で前作の曲を全て再録するということをやっているため、既に1作目を購入したプレーヤーからは不評だが、それ単品で見ると充実した内容になっているというジレンマがある。
      • 後の『ポップン』シリーズや、『beatmania』シリーズ、『GUITARFREAKS』シリーズ等では、安価なアペンドディスクに追加新曲のみを収録し、前作をキーディスクにして起動するという方式を取っており、こちらはこちらで入れ替えの手間やユーザーの金銭的負担を増やしてしまうため、一長一短である。
      • なお発売当時でこそ一長一短な仕様であったが、こうした収録方式は後のシリーズ作品では一般的なものとなっている。
    • 2000年に発売されたドリームキャスト版には、ある1曲を除いて前作の版権曲も全て一挙収録されているため、同時に遊びたい場合はそちらを購入するのも手である。

問題点

  • STEP BATTLEに戦略性が無い
    • 譜面の流れるタイミングが一定なので、譜面作成の自由度が低く、独自の魅力があるとは言いがたい。
    • そのためか、次回作には続投しなかった。

CS版の問題点

  • 楽曲「GET UP'N MOVE」において、3連符のタイミングが正しく再現できておらず、16分×3個+16分休符で擬似的に再現されているためタイミングが曲とズレている。
    AC版 ●__●__●__ ダ ダ ダ ダン
    PS版 ●_●_●_○_ ダダダン ダン
    • そもそも本作ではEDITにおいても12分譜面が作成不可能という仕様上の不備がある。
      • 次回作『3rdMIX』以降はこの問題が改善され、新たに12分譜面が実装できるようになった。
      • なお、後にAC版『3rdMIX』において、本作『2ndReMIX』のEDITでも3連符を作成できる方法が公開された。
        それは「3連符を置きたい1拍の先頭に矢印4つ押しを配置し、その後16分を3個配置する」というもの。これをAC版『3rdMIX』でロードすると、4方向の矢印が飛ばされ3連符に変換される。
        …が、当然ながらこれはAC版とリンクする際の手法であり、このEDITを本作でそのまま読み込ませても3連符では遊べない。
    • PS版『3rdMIX』からのディスクチェンジで本作を読み込ませれば本曲をAC版準拠の3連符で遊ぶことが可能。
  • システムデータのメモリーカード容量が2ブロック
    • 音ゲーとしては容量が多く、無駄にメモリーカードを圧迫しがち。
    • 実はこの2ブロック目はリンクデータ用の領域で、普通に遊ぶだけでは一切使用されない。
      • 次回作ではこの点が改善され、AC版とリンクする時のみ別途メモリーカード領域を使用するよう変更された。
  • 先行収録曲の隔離
    • PS版『1st』ではすでに全難易度がそろっていたためか通常のゲームモードで遊べたのだが、本作と『3rd』ではBASICにあたる譜面しか収録されていないためか通常のゲームモードではなく専用のモードでしか遊べない。なお、当の専用モードではTRIALという表記になっている。
      • 『4th』『5th』では当時のTRICK(=3rdまでのANOTHER)以降の譜面をBASICと同じにすることでそれを解決している他、EXTRAMIXでは存在しないプレースタイルの譜面をSINGLEにしている。

総評

前作から順当な進化を遂げ、シリーズ2作目にしてDDRの基本形を完成させた作品。 前作はゲームセンターに新たな風を呼び込んだが、本作はその人気を加熱させ、社会現象とも呼べるヒットを生み出した。

CS版ではいくつかの版権曲がカットされたものの、それを補うだけの魅力が十分あり、当時としては長く濃く遊べる音ゲーとして完成されている。 後のシリーズに比べると難易度やシステムは発展途上だが、曲の魅力に惹かれれば今でも十分楽しむ事が可能である。


余談

  • 今から遊ぶ場合の注意点
    • 「社会現象を起こした名作」として後のシリーズにも移植された本作だが、総評にもある通り今遊ぶには難点もいくつかある。
    • 続編『3rdMIX』では、本作と同様のDISC CHANGEによって前作や本作を『3rd』のシステムで遊べるため、今からなら単品で遊ぶより『3rd』も併用すると遊びやすくなる。
    • これから手に取るプレーヤーは後年で補完される要素の一部が無い事を知った上で、他の作品と照らし合わせながら購入を判断した方が良い。
      + 詳細
    • 最高難易度が低い。
      • 最難関の「PARANOiA MAX」さえ足8(『X』以降の基準で足12相当)で、シリーズに慣れていると物足りない。
    • DOUBLEの最高難易度がANOTHER(後のDIFFICULT)どまり。
      • これも、DP慣れしているプレーヤーには物足りない。
      • 後に発売された『EXTRA MIX』からエディットデータを落として遊べないこともないが、かなり手間がかかる。
    • ステップが全て同じ色で、タイミングごとの色分けがされていない。
      • 以降のシリーズ作品における色分けに慣れていると、遊び辛さを痛感する。
      • これも『3rd』からDISC CHANGEすることにより、色のついた状態で遊ぶ事ができる。
    • PS版DDR共通の仕様として、ハイスピードオプションが未実装。
      • 特に本作は色分けの無い仕様と合わさり、速度の遅い楽曲は地獄を見ることになる。中でも「MAKE IT BETTER ~so real mix~」のMANIACに至っては、『MAX』以降の作品からはありえないスキルが必要とされる。
    • 以上の点が気になる場合、PS2所持者であれば『MAX』以降の作品を、PS1しか持っていないプレーヤーは『3rd』以降の作品の購入も視野に入れた方が良い。
  • AC版には誤表記がいくつか存在した。
    • 「BOOM BOOM DOLLAR」のアーティスト名がAC版では「King Kong & D.Jangle Girls」になっていたが、PS版では「Jungle」に訂正。
      • なお、AC版『2ndMIX CLUB VERSION2』ではアーティスト名義こそ直っていたものの、代わりに曲名で「BOON BOON DOLLAR」という新たな誤植が発生していた(『3rd』で修正)。
    • 「PUT YOUR FAITH IN ME (Jazzy Groove)」「BRILLIANT 2U (Orchestra-Groove)」は、AC版無印『2ndMIX』のみ「e」が抜けた「Groov」になっていた。
      • こちらはPS版に先駆けてAC版『2ndMIX Link ver.』の時点で修正されたのだが、AC版『X3 VS 2ndMIX』ではわざわざ当時の脱字を再現して復活している。
  • その後の展開
    • 『Dance Dance Revolution 2ndReMIX APPEND CLUB VERSION Vol.1』『- Vol.2』(PS・Vol.1:1999年11月25日発売、Vol.2:1999年12月22日発売)
      • 本作対応のアペンドディスクとして2作発売。
      • これは元々AC版『2ndMIX Link ver.』の拡張機能として存在した『beatmania IIDX』および『IIDX substream』とのセッションプレー時の楽曲を楽しめるというもの。
        譜面色分けが可能になる(現在の「VIVID」相当の赤青黄緑塗り分け)等、『3rd』のUIを一部先行して収録している。
        そのためAC版『3rd』が稼働していた辺りで「SSRの予習としてCLUB VERSIONを買って、譜面塗り分けに慣れておこう」という記事が書かれた事がある。
      • アペンドディスクのため、プレーするには『2nd』もしくは『3rd』が必要である。
    • 『Dance Dance Revolution 2ndMIX Dreamcast Edition』(ドリームキャスト・2000年2月17日発売)
      • 本作から遅れてDC版も発売された。タイトルこそ『2ndMIX』だが、PS版『2ndReMIX』をベースにした移植となっている。
      • 加えてDCでは初代が出ていないため、前作の版権曲も同時収録されている*7他、オリジナル譜面の搭載や『3rd』版譜面で遊べる先行収録曲など、独自の追加要素がある。
    • 『Dance Dance Revolution CLUB VERSION Dreamcast Edition』(DC・2000年4月27日発売)
      • こちらは前述の『CLUB VERSION』のDC移植版で、同じく1本のソフトにまとめられている。
      • PS版と異なりアペンドディスクではないため『2ndMIX』の文字がなく、単体で遊べるようになっている。
    • Dance Dance Revolution X3 VS 2ndMIX(AC・2011年11月30日稼働)
      • AC版『DDR X』シリーズの第3弾だが、タイトルの通りAC版『2ndMIX』が復刻モードとして同時収録されている。詳細は別項。
  • 本作よりサウンドトラックが発売されるようになった。発売元はタイアップ元の「ダンスマニア」シリーズと同じく東芝EMI。
    • 『2nd』のサウンドトラックとされているが、実際には前作の楽曲も網羅しており、パッケージでも2作のタイトルロゴが統合して描かれている。
    • DISCは2枚組となっており、2枚目は全収録曲のノンストップメドレーである。こちらは楽曲の途中で原作のナレーションが挟まれるほか、クレジット投入と選曲画面で始まって最後はエンディングで締められるという、実際のゲームプレーの雰囲気を模したものとなっている。
      • そもそもタイアップ元の「ダンスマニア」シリーズはあらゆる洋楽をノンストップメドレーで収録したコンピレーションアルバムで、DISC2もそれに準じたものである。
      • DISC2収録曲は版権曲がフルで収録されており、コナミオリジナル曲はダンスマニアのアレンジ担当者の手でリミックスが施されている。
    • これは50万枚の大ヒットを記録し、2021年現在でも最も売れたゲームサントラとして知られている。
      • 以降のシリーズでも、同様の形式でサントラが発売されるのが定番となった。
      • 後の『X3 VS 2nd』稼働時には、『2nd』のサントラも追加楽曲を加えた上で再販された。
  • 本作はCS移植に伴い『ReMIX』と題されているが、以降のCS版タイトルには踏襲されず、アーケード版と同様の『○○thMIX』として発売されている。
    • ただし『3rd』ではCS向けの改善を施したモードが「Dance Dance Revolution 3rdReMIX」として収録されている。
  • 全隠し要素を解禁するコマンドが存在する。
    • 起動後にスタートボタンを押しながらセレクトボタンを連打すると、全ての隠し要素が解禁される。
      • ENDLESS好成績クリア時のお祝いメッセージや、AC版とのリンク時にしか表示されないINFORMATIONまで出現する。
        なお、このコマンドで後者を無理やり出すと(本来ならAC版からのリンクでDLされるべきメッセージが無いため)内容が存在せず文字化けしてしまっている。この事からデバッグコマンドの消し忘れではないかと見られる。
  • 本作にはモーニング娘。の「LOVEマシーン」の元ネタとなった楽曲(「BOOM BOOM DOLLAR」と「I believe in miracle」)が2つとも入っている。
    • なおDDRの方がLOVEマシーンより8ヶ月先に登場している。そのためヒットに乗じた選曲ではなく、全くの偶然である。
+ タグ編集
  • タグ:
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  • コナミ
  • Dance Dance Revolution

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最終更新:2024年01月28日 13:20

*1 CS版の初代DDRでは、先行収録曲やEDIT譜面によって一応踏む機会があった。

*2 『6th』で一旦削除されたが、『10th』で復活した。

*3 簡単に言うと、2nd stageまでを最高難易度かつほぼフルコンボで通さない限り出現させる事が出来ない。AC版当時は練習に使えるCS版も無く、BPM180でさえ「速すぎる」とされていた時代であった。

*4 2nd版も筐体内データ扱いでプレー可能。

*5 途中でBPMが変わる楽曲のこと。『beatmania IIDX 2nd Style』に登場した「SOFT LANDING ON THE BODY」が由来。

*6 当時販売店で配布されていたパンフレット『コナミマガジン』では「前作の曲は収録されない」と告知されていた。

*7 「STRICTLY BUSINESS」のみ削除されている。