正式タイトルは『Pokémon LEGENDS アルセウス』ですが、機種依存文字が含まれるためページ名は『Pokemon LEGENDS アルセウス』で代用しています。


Pokémon LEGENDS アルセウス

【ぽけもん れじぇんず あるせうす】

ジャンル アクションRPG
対応機種 Nintendo Switch
メディア Nintendo Switch専用ゲームカード
ダウンロード販売
発売元 ポケモン
販売元 任天堂
開発元 ゲームフリーク
発売日 2022年1月28日
定価 5,980円(税別)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント シリーズ初づくめの挑戦的作品
よりトレーナーに焦点を置いたシステム
ポケモンの「過去の歴史」を紐解く
ポケットモンスターシリーズ


概要

Pokémon Presents 2021.2.27にて、『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(以下『BDSP』)とともに発表された。ポケットモンスターシリーズの本編作品。*1
本作の舞台となるのは『ダイヤモンド・パール』(以下『DPt』)およびそのリメイクの『BDSP』の舞台であるシンオウ地方の遥か昔の時代「ヒスイ地方」。

現実の日本の明治~大正時代を思わせる和風な雰囲気が特徴的*2で、シリーズお馴染みのモンスターボールが発明されたばかり、という時代情勢である。
3DアクションRPGの様式を一部取り入れるなどシステム面がこれまでの本編とは大きく異なっており、ポケモンシリーズとしてはかなり挑戦的な異例尽くしの要素を大きく打ち出している。

主人公は、アルセウスと名乗る存在に「すべてのポケモンとであえ」という使命を与えられて過去のヒスイ地方へと時間転移してきた現代人で、ヒスイ地方の調査と開拓を取り仕切る組織「ギンガ団」の調査隊の一員として活動することになる。


特徴

野生ポケモンとの遭遇、捕獲

  • 野生ポケモンは、広大なフィールドのあちこちをうろついているという『剣盾』のワイルドエリアに近い方式を全編で採用(従来のランダムエンカウントは無し)。
    しかしこれまでの本編と大きく違う点として、主人公がバトルを介さずにフィールド上のポケモンに直接モンスターボールをぶつけて捕獲できるようになっている。
    • ポケモンの中には近づくと逃げてしまったり、主人公を攻撃してくるものもいる。そのため、草むらに身を潜めたり、「めかくしだま」や「ひそやかスプレー」などの補助アイテムを使って野生ポケモンに気付かれないように近づくことが重要となる。
      • 捕獲に関しても、野生ポケモンにきのみを食べさせたり、背後を狙ってポールを投げるなどで捕獲成功率を高められる。
    • 手持ちのポケモンが入ったボール(ポケモンボール)をぶつけることでバトルに持ち込むことも可能。こちらは従来通りHPを減らしたり状態異常にしたりすることでより捕獲しやすくなる。
      • 探索と捕獲はシームレスで行われ、バトルもフィールドマップ上でそのまま展開される。よって、水の中を泳いでいるポケモンは水に入ったままバトルするようになった。泳げず飛べないポケモンを水上に繰り出す場合は自動で水蜘蛛の上に載るようになっている。
      • 状況によっては1対多のバトルになることもある。従来のダブルバトルや群れバトルなどとは異なり相手をまとめて攻撃する手段が無いため、敵の火力が高めなのも相まってレベル差によってはかなり厳しくなる。なおモンスターボールは相手が複数存在していても1体を選択して投げられるようになった。
      • こちらのターンであれば確実に逃げることが可能になったので、不利な状況から脱するのは難しくない。
      • ポケモンボールを相手の背後に当てた場合は、相手が最低一回、最大二回行動不可になる。後述するオヤブンなど強力な相手に対しても有効。さらに必ずボールを当てたポケモンと1対1になる。
    • 戦闘中に主人公も移動可能。野生ポケモンから離れると逃走扱いとなる。攻撃中のポケモンの間に移動すると敵味方問わず主人公がわざに当たるが、ダメージや状態異常は受けない。
    • 一部のポケモンは特定の時間帯や天候でしか出現しない。ベースキャンプのテントで休むことで時間帯は任意で変更可能。天候に関してはランダムで変わるため、特定の天候にするには何度も時間帯を変更することが必要になる場合もある。
      • 天候は主人公自身には影響がなく、悪天候で視認性が悪くなる程度だが、戦闘時にはそれぞれ違った効果がある*3
    • 本作にももちろん色違いのポケモンが出現する。『ピカブイ』と同様にフィールドに出現した時点で色違いであり、出現時にエフェクトだけでなくきらめくような効果音が出るので、視界外に出現した場合でも分かりやすい。
      • 色違いが出現した時点でセーブしておくとリセットした場合でもその場に残っているので、逃げられたり倒してしまった時の保険になる。
      • 特定の色違いのポケモンを捕獲できるサブ任務が存在する。本作の色違いに関するチュートリアルといった内容なので、あらかじめ受けておけば不意の出現を見逃す可能性も減るだろう。
      • 本作の伝説・幻のポケモンは全てブロックルーチンがかかっており、残念ながら色違いは出現しない。
    • フィールドの拠点にいる、本作のポケモン博士「ラベン博士」にポケモンを捕まえた状況(捕まえた数や種類など)を報告することで報奨金を貰えるので、ポケモンの捕獲が本作における基本的な金策となる。
  • 各エリアには2,3体、マップ上の決められたルートを飛行しているポケモンがいる。
    • これらのポケモンは視界に入っても反応せず、ポケモンボールを投げてもバトルにならない。故に捕獲する場合は直接ボールを当てる必要があるのだが、いずれも距離がやや遠く、普通のボールを当てるのは難しい。
      • このため、まっすぐに速く飛ぶ本作オリジナルの「フェザーボール」及びその強化系のボールがほぼ必須。
    • 飛行している都合上、該当のポケモンは1種を除いてひこうタイプのポケモンとなっているが、全て違うポケモンというわけではなく、2か所以上に出現するポケモンが何種かいる。
  • 本作では手持ちのポケモンが全滅しても探索を続行することは可能。「めのまえがまっくらになる」条件は主人公自身の体力が尽きるときである。
    • 主人公がポケモンから攻撃を受けたり高所から落ちたりすると、画面の周りに黒い靄が発生し、瀕死に近づくほど靄が大きくなる。瀕死寸前だと靄が赤くなり、危機感をあおる警告音が発生する。そのままダウンしてしまうと持っていたアイテムを一部失ってしまい、最寄りのキャンプに戻される。
      • 落としたアイテムはオンライン通信をした他のプレイヤーのマップ上に、やられた場所で表示される。これを回収してもらえれば戻ってくるし、特定の「おまもり」を所持していくことでロスト自体を防げる。
    • 主人公が受けたダメージは時間経過で回復するが、好戦的なポケモンに気づかれているときは回復しない。無理をせずすぐに逃げられる態勢を作るのが肝心である。
    • あまりに高いところから落ちた場合、無傷の状態から一撃KOに至るため注意したい。
    • ポケモンの攻撃によっては、主人公がどく・まひ・ねむけといった状態異常にかかることがある。いずれも主人公の行動が制限されるうえ、時間経過以外に治癒する方法が無いため、かかったらすぐに逃げた方がいいだろう。
  • フィールドを探索していると、各エリア毎に決められた4,5か所のいずれか1か所に一定時間「時空の歪み」が発生することがある。
    • 歪みの中では主人公に好戦的なポケモンが大量に襲ってくるが、ここでしか手に入らないアイテムやポケモンが出現するという、ハイリスク・ハイリターンな要素。
      • 出現するポケモンには「主人公の周辺で2,3体が時間経過により出現と消滅を繰り返す」ランダム枠と「発生場所ごとに決められた3か所にそれぞれ近づくと出現する」レア枠の2種類がある。
        後者は全部で22種類いるが、その内の半分が他に入手法のない限定ポケモンになる。
      • なお、出現ポケモンのレベルはストーリーの進行に応じて上昇し、最終的には最低でもレベル50・最も高いものだとレベル72になる。

NPCとのポケモンバトル、訓練場

  • 作中世界では「ポケモントレーナー」という概念が定着しておらず、NPCには従来通り1対1でのバトルを行う者だけでなく、1対3となるバトルを仕掛けてくる者もいる。
    • 勝利しても賞金はもらえないが、例外として各エリアにランダムで出現する特定のNPCに勝つと換金用アイテムが貰える。エンディング後だと高級なアイテムが貰えるようになるため金策の一つとして有用。
    • 全体的に相手の戦力は強めの傾向だが、1対3の場合は相手の2匹のレベルが低めに設定されていることが多い。
  • 訓練場では様々なNPCと対戦することが可能。アップデートにより、242種類全てのポケモンにそれぞれ設定されたバトルに挑む「いっぴき道」、NPC3人と同時に対戦する「かちぬき道」が追加された。

ポケモン図鑑と図鑑タスク

  • 本作のポケモン図鑑は紙を紐で綴じたアナログな書物であり、従来作のようにポケモンを一度捕獲しただけで登録完了……とは行かない。
    ポケモンを完全に図鑑に登録する(ページを完成させる)ためには、種族ごとに設定されている「図鑑タスク」をある程度こなす必要がある。
    • タスクの種類は豊富で、「○○匹捕まえる」「○○回進化させる」といった入手に関するもの、「○○回倒す」「特定のタイプのわざで○○回倒す」、「自分か野生の個体が特定のわざを○○回使う」といったバトルに関するものなどが存在する。
      1つの図鑑タスクを完了するごとに種族別にカウントされる「研究レベル」が1点ずつ上がっていき、これが一定の段階に到達することでようやくそのポケモンのページが完成する。
      • 基本的にページ完成のためにはそのポケモンの研究レベルを10にする必要がある。これだけ聞くと大変そうに思えるが、1つ完了するごとに図鑑レベルが2点加算されるタスクが種族あたり2〜3種類存在するため、それらを優先的に埋めていけば楽に達成することが可能。
    • ページが完成するとラベン博士による解説文が閲覧できるようになるほか、その種族の色違いが出現する確率が若干上昇するというメリットもある。
      • かなりの根気が必要になるが、全ての図鑑タスクを完了させることで当該種族の色違いが更に出やすくなるという、やり込みに応える仕様も備えている。
  • 図鑑タスクをこなしたりページを完成させたりすると、プレイヤー自身の経験値とも言うべき「研究ポイント」が取得でき、これが一定数に達するごとにギンガ団における「団員ランク」が上がっていく。
    • 団員ランクが上がれば自分が扱えるポケモンのレベル上限も上がり、調査によって得られる報酬も増える。特定のランクでは新しいアイテムをクラフト(後述)するためのレシピも貰える。
    • また、シナリオの節目における新しいエリアの開放=ストーリーの進行にもそれぞれ一定の団員ランクが要求される。
  • なお、冒頭に提示される最終目的である「全てのポケモンと出会う」という話は、極端な話各ポケモンを1匹ずつ捕獲するだけでもOK。
    上述の団員ランクさえ足りていれば、シナリオ上においてタスク埋めや図鑑のページ完成を無理に進める必要はない。

収録ポケモン・わざ

  • ポケモンの数は242種類収録。
    • 『DPt』で初登場した全国図鑑No387~493のポケモン、およびそれらに関連したポケモン、新ポケモン(後述)と関連したポケモンを中心に収録されている。
      • 『DPt』で登場したヌオー系統やペリッパー系統等が登場しなかったり、『DPt』の後続作である『BW』『XY』『SM』初出の一部ポケモンが出たりと、一部違いがある。これについてはヒスイ地方がシンオウ地方と呼ばれるようになる長い年月の間に生態系が変化したと解釈できるため、特に問題にはなっていない。
    • 『剣盾』のセーブデータがある場合はシェイミ、『BDSP』のセーブデータがある場合はダークライを捕獲できるサブ任務をエンディング後に受けられるようになる。
  • 最初に貰うポケモン(いわゆる御三家)は『DPt』のナエトル/ヒコザル/ポッチャマではなく、『金銀』のヒノアラシ、『BW』のミジュマル、『SM』のモクローの中から一匹選ぶ。
    • 選ばれなかったポケモンもエンディング後に全て貰えるほか、時空の歪みや大大大発生でも出現する。
    • これら3匹はヒスイ地方・シンオウ地方のモデルとなっている北海道と縁のある動物がモチーフとなっている。
    • 『DPt』の御三家もごく一部の場所で野生出現するほか、ヒコザルはサブ任務で確実に入手可能。
  • わざの数は177種類収録。
    • 「あわ」など『剣盾』で廃止されたわざの一部も復活している。また「ぶちかまし」「はるのあらし」など完全新規のわざも存在する。
    • 「あまごい」「すなあらし」などの天候を変えるわざをはじめとして、逆に本作では登場しないわざもある。
  • ポケモンがレベルアップで覚えたわざはメニューからいつでも無償で覚えなおすことができるようになった。
    • 訓練場でわざの伝授を利用してお金を払うことでレベルアップでは覚えないわざをポケモンに教えることができる。一度伝授させればメニューから入れ替え可能になる。

新ポケモン・新たなすがた

  • 新たなリージョンフォームとなる「ヒスイのすがた」が追加された。「ガラルのすがた」と同様、原種のポケモンには存在しない進化形が追加されたポケモン(ニューラ・ハリーセン)も存在する。
    • 御三家もシリーズで初めてリージョンフォームに進化する。
  • ストライク・オドシシ・リングマに新たな進化形が追加された。リージョンフォームではない既存種の追加進化は第六世代の『XY』以来となる。
  • トルネロス・ボルトロス・ランドロスに並ぶ伝説のポケモン「ラブトロス」が登場。
    • ラブトロスの追加により、先の三体も含めたモチーフが「四神」「四季」であることが明確になった。
  • ディアルガとパルキアにオリジンフォルムが追加された。
    • なお、ギラティナも含めてオリジンフォルムになると専用技の性能が変化する。

がんばレベル

  • 本作の「きそポイント(努力値)」に相当する、ポケモンの能力値に関わる要素。相手のポケモンを倒しても増加せず、「がんばりのすな」などのアイテムを使用することで上昇させることができる。
    • ただしきそポイントと違い、合計値の制限がなく全ステータスを上げることができる。その点は『ピカブイ』の覚醒値に近い。
      • ステータスの上昇値は元の能力値に比例して高くなる*4
    • 「がんばりの○○」系アイテムは主に野生ポケモンから手に入るほか、ポケモンを預ける牧場からポケモンを逃した際にもそのレベルや数に応じて入手できるため、捕獲をまめに行っていれば容易に集めることが可能。
    • 本作は個体値と努力値が完全なマスクデータとなっており、能力値には一切反映されない*5。「ランダムに振られたがんばレベルの初期値」が個体値の代わりを果たしており、能力値は種族値と性格とがんばレベルの値によって決まる。
      • 後述のオヤブンや伝説・幻のポケモン*6、大大大発生の新たな群れから出現したポケモンは最低でも初期値が3×3になっており、従来の作品における3V以上確定に相当する*7

オヤブン

  • フィールド上に出現するポケモンの中には、通常より巨体で目を赤く発光させ*8、雄叫びを上げながら襲いかかってくるものが存在する。これが「オヤブン」であり、一定距離まで近づくと警告替わりに緊迫した専用のBGMが流れるなど、分かりやすい強敵となっている。
    • フィールド上に固定配置されているものだけではなく、後述するキング・クイーンに勝ったエリアではランダムで通常のポケモンがオヤブンとして配置されていることもある。
    • オヤブンは周囲にいる他のポケモンよりもレベルが高く*9、「早業」「力業」を使ってくることもあるため、初見で勝つのは困難。
    • 団員ランクが高ければ、通常の野生ポケモンのように直接捕まえることもできる。捕まえたオヤブンは上述のように捕獲時点でのがんばレベルが高く設定されており*10、前述のように周囲のポケモンよりレベルが高いため、即戦力としても非常に頼りになる。
      • また、訓練場で伝授可能な技をランダムで一つだけ皆伝状態で覚えており、覚えている技次第ではより頼りになる*11
        ただし、そのポケモンがレベルアップで覚えられる技も対象になるため、実質覚えていないこともある。
    • 通常のポケモンより経験値が多く、けいけんアメを高確率でドロップするため、安定して倒せればレベル上げにも便利。
    • イベントで1匹しか入手できないアローラロコン/キュウコン以外の一般ポケモンは、御三家も含めて全てオヤブン個体を入手可能。もちろん色違いのオヤブン個体も存在する。
    • なお、オヤブンに関する詳しいことは作中でも一切不明であり、何故このような個体が存在しているのかは分からず仕舞いである。

キング・クイーン

  • ヒスイ各地に点在する特別なポケモンなのだが、謎の雷に打たれたことで暴走するようになってしまっている。
    • 主人公は「シズメダマ」と呼ばれるアイテムを使い、彼らを鎮めるために戦うことになる。攻撃を回避しつつシズメダマをぶつけて相手のゲージを空にすることで勝利となる。
      • なお主人公が力尽きてもその場でリトライが可能。減らしたゲージを維持するかどうかを任意で決められる。維持したとしてもペナルティなどは無く、単にプレイヤー自身で難易度を決めるためだけの要素。なお、ゲージは4分割されている。
    • エンディング後はキング・クイーンとの再戦ができるようになる。勝利までにかかった時間が計測されるほか、けいけんアメやがんばり系アイテムを貰える。

ポケモンの進化について

  • 本作ではポケモンが規定の進化レベルに達しても自動で進化画面に移行することがなくなり、条件さえ満たしていればメニュー画面から完全に任意のタイミングで進化させることができるようになった。
    • これに伴い、過去作に存在した「進化キャンセル」「かわらずのいし」といった進化タイミングを遅らせるためのシステムは撤廃されている。
  • 「○○の状態でレベルアップ」という進化条件だったポケモンは「○○の状態にする」だけで進化できるようになった。
    • たとえばタマンタは「テッポウオと一緒に手持ちに入っている状態でレベルアップ」が条件だったが、本作ではテッポウオと一緒に手持ちに入っていればその場で進化できる。
    • 似た事例として、リーフィアやグレイシアのような「特定の場所でレベルアップ」が進化条件だったポケモンも該当する場所にプレイヤーが立っているだけで進化できるようになっている。
  • 「特定のアイテムを持たせた状態で通信交換する、またはレベルアップする」という進化条件だったポケモン(ヨノワールやグライオンなど)は、進化条件が「特定のアイテムを使用する」に変更された。
    • 進化に必要な道具はイチョウ商会のギンナンからランダムで購入可能な他、一部は特定のポケモンからドロップ可能。
  • 新たな進化アイテム「つながりのヒモ」が登場。これを使えばゴローン・ユンゲラー・ゴーリキー・ゴーストを交換なしで進化させる事ができる。
    • 上記の4匹は従来と同様に通信交換を介した進化も可能。
  • ノズパスが「かみなりのいし」でダイノーズに進化できるようになった(『BDSP』では不可)。

素材入手とクラフト

  • 本作にも現代のフレンドリィショップにあたる「雑貨屋」自体は存在するが、金銭入手手段があまり多くないため頼りきることができない。
    よって、本作で導入されたクラフトによる自給自足が基本となってくる。
    • フィールド上にはきのみが生っている木や鉱石が多く存在している。そこにポケモンボールを投げることできのみや鉱物を採ってくれる。採取したポケモン単体に経験値が入り、なかよし度も上がる。
      • 木や鉱石などは揺れていることがあり、そこにポケモンボールを投げると隠れていたポケモンが出現する。そのポケモンを倒すか捕まえることで通常よりも多くの素材を手に入れる事ができる(逃げてしまうと手に入らない)。「木や鉱石から飛び出してきたところを見る」という図鑑タスクもあるほか、このやり方でしか入手できないポケモンもいる。
      • また、フィールド上には薬草やキノコなども自生しており、それらを採取することも可能。
    • 集めた素材を使って、クラフト台でモンスターボールやキズぐすりといったアイテムを作製(クラフト)する事ができる。
      • クラフトしたいアイテムの設計図が無いとクラフトを行えない。設計図はイベントで入手できるものや団員ランクを上げたときに入手するもの、クラフト屋から買うものがある。
    • 素材やアイテムを入れるポーチはスペースに限りがあるので注意。ギンガ団本部の中にいるシュウゾウという団員に話しかければ有償で1つずつスペースを拡張する事ができる。
  • 農場
    • コトブキムラの施設の一つとして、ぼんぐりやきのみなどを入手できる農場がある。サブ任務をこなして拡張可能。
    • 料金を支払い、一定数以上のポケモンを捕獲するとランダムで複数の道具が手に入る。自分できのみを育てる要素はない。
  • 道具の詳細
    • キズぐすりの回復量が60(従来は20)、オレンのみの回復量が20(従来は10)など、全体的に回復量が増加している。
    • ポケモンに持ち物を持たせるというシステムはない。きのみは野生ポケモンのエサとして活用可能。フィラのみは食べた野生のポケモンの性格でこんらん判定が行われるなどの調整が行われている。
      • 戦闘中には使用されないが、野生ポケモンを倒すか捕獲した際に、ポケモンに応じてきのみなどをドロップすることがある。
      • ギラティナのフォルムチェンジやアルセウスのタイプ変更も、専用アイテム(たいせつなもの)を使用して実行する形式に変更されている。
    • 新規道具「あんぜんおまもり」などを購入可能。主人公へのダメージやペナルティの軽減など、アクションパートが苦手な人への助けとなる。

戦闘

  • すばやさによって行動順が決まることは変わらないが、本作は「ターンごとに互いに1回ずつ行動」という区切りがなくなり、すばやさで大差がついているとどちらかが連続で行動するようになった。
    • さらに、このすばやさを一時的に補正する要素もある。それが下記の「早業」「力業」である。
  • 「早業」「力業」
    • どちらもPPを1多く消費する代わりにわざの性能を変化させる派生。PPが残り1でも使用可能。
      「早業」は行動順が速くなる代わりに威力と効果ターンが減少。
      「力業」は行動順が遅くなる代わりに威力・命中率・効果ターン・追加効果の確率が上昇。
      • 厳密に言えば早業で行動順が速くなるのは自身を対象とした補助技のみで、それ以外は対象となるポケモンの行動順が遅くなる効果になっている。
      • なお行動順の変化はわざが失敗した場合には起こらないが、PPは失敗しても1多く消費する。
    • ポケモンが自力で覚えるわざは、特定のレベルになることで早業・力業に切り替えられるようになる。それ以外のわざは「かいでんのタネ」というアイテムを使う必要がある*12
  • 状態異常の仕様変更
    • 本作では全ての状態異常が一定ターンで解除されるようになり、どく・まひ・やけども永続しなくなった。戦闘終了後にも解除される。
      • また、従来作と違い、状態異常にかかった状態で別の状態異常になるわざを受けると、新しい状態異常へと上書きされる。そのため「副作用の軽い状態異常をわざと掛かって厄介な状態異常を防ぐ」という戦法が通じなくなった。
    • ねむりが「ねむけ」に、こおりが「しもやけ」に変更されている。
      • ねむけはターン中一定確率で動けなくなり、受けるダメージが多くなる。一言でいうと「まひ」の防御版。
        この変更によるものか、従来は命中率が低めだった「ねむり状態にする」わざは全体的に命中率が上がっている。
      • しもやけは攻撃後にダメージを受けるだけでなく、とくこうが下がってしまう。言い換えると「やけど」の特殊版である。
    • 「こんらん」「もうどく」「メロメロ」などは無くなっている。
  • わざの仕様(威力や追加効果など)も大幅に変更されている。
    • 「ステルスロック」や「まきびし」といった相手のフィールド上に撒いて交代時にダメージを与えるわざは普通の攻撃わざに変更され、攻撃後一定ターンの間相手がダメージを受けるようになった。
    • 逆に「ダブルアタック」は連続攻撃を行うわざではなく、しばらく自身が与えるダメージを増加させるへんかわざになった。
    • 能力ランクを変化させるわざに関して、こうげきととくこうが「攻めの力」、ぼうぎょととくぼうが「守りの力」としてそれぞれ統合され、片方のみを変動させていたわざでも物理特殊両方の能力が変動するようになった。また、上昇効果・下降効果をそれぞれ重ね掛けしても重複しなくなった。
    • 回避率アップや命中率ダウンの効果は、技の使用者を「煙幕」状態にして回避率を上げる効果に統一された。こちらも重ね掛けによる重複は無し。
    • 他にも「はどう」と名のつくわざは全て必中、従来では相手を怯ませたりすばやさを下げていたわざは相手の行動順を遅くするようになったなど、変更点は非常に多い。

任務

  • 本作にはストーリーを進めるメイン任務の他に、住民からの依頼を達成するサブ任務が存在する。
    • サブ任務には「特定のポケモンを渡す・見せる」「特定のポケモンの図鑑を完成させる」「特定のアイテムを渡す」など様々なものがあり、クリアすると報酬として素材を入手できたりショップの商品が増えたりする。チュートリアルを兼ねた任務も多く、様々な要素に触れる切っ掛けとなる。
      • 基本的に報酬は大したものではなく、主要人物や住人とのイベントを楽しむ側面が強い。
    • 特定のポケモンを見せる・渡すミッションでオヤブンポケモンを選択すると、通常と違う反応を見ることができる。色違いでは特に変化は無い。
      • 譲渡したポケモンは大きさもしっかりと反映されるため、オヤブンを渡した場合は巨体のポケモンと共に暮らす人々が見られる。
        ただし、一部の任務ではオヤブンを渡そうとしても受け取りを拒否されてしまう。
    • なお、ポケモンを渡す任務は大半は渡したらそのまま帰ってくることはないが、農場関連の任務に関してはいつでも入れ替えが可能となっており、任務条件を満たしていればこの世界を創造した神として登場人物たちに信奉されているディアルガ・パルキア・アルセウスですら農業に従事させると言うとある登場人物が見たら憤死しそうな光景を見ることも可能である。

ポケモンライド

  • 過去作におけるじてんしゃやひでんわざに相当する要素。『SM』のようにポケモンの力を借りてフィールドを移動できる。選べるライドポケモンはシナリオ進行に応じて増えていく。
    • 地上を高速で移動できるアヤシシ、地中に埋まっているアイテムなどを探り当てるガチグマ、水上を移動できるイダイトウ、崖を登れるオオニューラ、空中を移動できるヒスイウォーグルの5種類。十字ボタンでライドポケモンを簡単に切り替えることができる。
      • イダイトウ以外にライドしている間はアイテム及びボールを投げることはできない。なお、イダイトウライド中にジャンプから構えるとスローモーションになり、ゆっくり狙いを付けることができる。
    • ポケモンライドをする事でスピーディかつ快適な調査をする事が可能になるが、前述の通り高所から落ちると即ミスになる(特にアヤシシとウォーグル)。
      • また、ライド状態だと野生のポケモンに見つかりやすいため、特に出現率が低く発見次第逃走するようなポケモンを捕獲するときには降りた方がいい時もある。

大量発生・大大大発生

  • 時折ポケモンの大量発生が起こることがある。どのエリアでどのポケモンが大量発生しているかはフィールドマップで確認できる。
  • 大大大発生はVer.1.1.0のアップデートで追加された要素で、エンディング後に発生することがある。
    • フィールド全体で豪雨または吹雪が発生し、広範囲で様々なポケモンの大量発生が同時に起こる。豪雨/吹雪がやむと強制的に大量発生が終了する。
    • 一度に多数発生するためか、大量発生と比べると一か所ごとの出現数は少ない*13
    • 大量発生にない特徴として、対象ポケモンの進化系が群れから出現する場合がある。
      さらに群れのポケモンが全ていなくなると新たな群れが出現することもある。マップ上のアイコンに光のマークがある場合は確定で出現する。
      • 新たな群れは「対象ポケモンの進化系」「対象ポケモンのオヤブン」「対象ポケモンの進化系のオヤブン」の3パターンある。進化系の存在しない無進化ポケモンは確実にオヤブンの群れになる。
      • きのみのアイコンがある場合、新たな群れが出現しない代わりに大大大発生で役立つアイテム「バンジのみ」を確定ドロップする。
    • その他の特徴として大量発生が起こっているエリア近辺では他のポケモンが出現しなくなる。
      • 大量発生終了後もリセットするまで出現しないため、該当エリアの素材集めを安全に行えるメリットがある。
  • いずれも対象となっているポケモンの色違いが出やすくなっている。この補正は図鑑タスクのボーナスや「ひかるおまもり」と重複する。
  • また、どちらも出現ポケモンの中には該当マップに本来出現しないポケモンが少数存在している。

夢天連戦

  • Ver.1.1.0のアップデートで追加された要素。メイン任務およびヒスイの夜明けイベントをクリアすると解禁されるクリア後バトル。
    • 手持ちを6匹まで持ち込み、過去作のバトルフロンティアのような特殊な戦闘形式でバトルする。1戦ごとにポイントを入手し、ポイントを使用してHPやPP回復を行いながら連勝を目指す。
    • 50連勝が一区切りとなっており、達成するとレポート画面にクリアの証が残る。中断セーブは不可能。
    • 勝利数に応じてけいけんアメ等の道具を得られる。この手のチャレンジにしては珍しく、経験値も得られる。

収集要素

  • アンノーン
    • 28種類のアンノーンが1匹ずつ、各エリアに散らばって隠れている。これらも戦闘を介さずボールを投げて収集していく。
    • ポケモン図鑑とは別にアンノーン図鑑が用意されており、捕まえたアンノーンの種類が記録されていく。
    • アンノーン図鑑内の調査メモには、アンノーン文字(ローマ字)でそれぞれの居場所のヒントが記されている。
    • ノーヒントですべてを入手するのは難しいが、数匹程度なら偶然の遭遇も十分あり得るレベルである。
    • ポケモン図鑑を埋めるには1匹だけ入手すれば十分だが、28種全てを捕まえるとページ完成となる。
      • ページを完成させると特定の場所に野生出現する他、大大大発生でも出現するようになる。
  • ふるいポエム
    • ヒスイ地方の歴史が記述されている。各マップに4つずつ配置されており全20種。ガチグマライドの宝掘りで発掘可能。
    • 入手するメリットは特にないフレーバー要素。

写真屋

  • コトブキムラにある施設。主人公やポケモンにポーズをとらせて写真を撮ることができる。
    • Ver.1.1.0のアップデートで、ランダムに写真屋を訪れているNPCとも一緒に写真を撮れるようになった。

交換屋

  • コトブキムラにある施設。フィールドで他のプレイヤーの落とし物を拾うことで獲得できるFP(フレンドリィポイント)を、モンスターボールやふしぎなアメ、様々な進化用アイテムと交換できる。
  • 他のプレイヤーとの通信交換もここで行える。従来通り、パスワードを用いたローカル通信とインターネット通信が可能。GTSやミラクル交換、マジカル交換に相当する機能は存在しない。

その他

  • 衣装・髪型の変更
    • 主人公の衣装を呉服屋で購入し、髪型や髪の色を散髪屋で変更することでキャラメイクが可能。シナリオの進行やポケモンの捕獲などに応じて購入可能な服やセットできる髪型などが増えていく。
    • Switch版ポケモン本編(『ピカブイ』『剣盾』『BDSP』それぞれに対応)のセーブデータが存在すると、各作品に対応した着替え用の衣装を入手できる。
  • 掛け声程度だが、主人公に初めてボイスが付いた。担当声優は上遠野竜也氏(男主人公)/藤井環氏(女主人公)。
  • テキストは基本的にふりがなありの漢字であり、ひらがな設定がなくなった。
    • 呉服屋ではふりがながなく「深縹(こきはなだ)色」「躑躅(つつじ)色」といった難読漢字も使われる。
  • 戦闘アニメをオフにできない。ただし、アニメは全体的にスピーディとなっている。
  • ポケモンごとに設定されている「とくせい」は本作では登場しない。ただし、チェリム・レジギガス・アルセウスは違う形で特性の効果が再現されている。
  • ポケモンの「タマゴ」に関するシステムは存在せず、従来の「育て屋」または「預かり屋」に相当する施設は存在しない。
  • ヒノアラシとフクスローの進化レベルが変更されている(後者は進化先が異なるが)。進化レベルが変更されるのはシリーズ初*14
    • 次作である『SV』ではヒノアラシとフクスローの進化レベルは従来通りになっており、本作限りの変更となっている。これはほかのヒスイ御三家と進化レベルを統一するための措置と思われる。
  • 通信対戦は実装されていない。またゲーム内NPCとの交換は廃止されている。
  • 「ふしぎなおくりもの」は旧来と同じ仕様で残っている。
  • 世界観に合わせるためか、ポップで明るい傾向にあった従来のポケモン本編シリーズと比較するとゲーム全体を通して落ちついた印象を受ける。
    • アイコンやメニューなどのデザインには明度・彩度の低い色が多く使われており、フォントも従来と比べて小さめ。フィールド上では特定の状況や一部の箇所を除きBGMがこれまでのように延々とは流れず、フェードアウトからの無音(環境音のみ)状態になることが頻繁に起こる…といった具合。
    • とはいっても人を選ぶような暗さや寂しさがあるわけではない。あくまで「シック」「大人びている」というような範疇である。

評価点

3Dアクション化による捕獲・探索の自由度

  • 捕獲
    • ポケモンシリーズの一要素である捕獲を中心に手堅く3Dアクションに落とし込んであり、その上でシナリオ側からのアプローチでもポケモン捕獲を一定程度重要視することで、収集意欲をわかせる仕組みになっている。
      • 3Dのフィールドを動き回るポケモンに対し、主人公もまたそのフィールドを自由に移動しながら、ボールだけでなくエサや攻撃アイテムなどの道具を駆使して捕獲したりもできる。目標のポケモンに見つからないように身一つで立ち回って後ろからモンスターボールを当てて捕まえるのも良し、これまで通り手持ちのポケモンを繰り出して弱らせてから捕まえるのも良し。
      • 背面からモンスターボール/ポケモンボールをぶつける行為は捕獲やバトルが有利になる点だけでも便利なのだが、成功すると発生する豪快な効果音やエフェクトが非常に心地よく、視覚的・聴覚的な面でも狙う意欲を掻き立ててくれるようになっている。
    • ポケモンシリーズ本編初の3Dアクションとして、この部分がきちんと押さえられているのは、本作の一番の見どころと言えるだろう。
  • 探索
    • マップは広く、ストーリーに関係ない所も制限無く行くことができ、その場所でしか出ないポケモンとも遭遇可能。ポケモンライドが解禁されればより広く探索できる。
    • 採取ポイントは多く、FPが手に入る落とし物もあり、それらの収集の楽しみは大きい。
  • その他にも特徴欄に挙げたシステムにより、3Dアクションである本作ならではのポケモン世界を十分以上に楽しむ事が出来る。
    • 収集・探索要素合わせてボリュームも申し分ない。
  • ポケモン図鑑をソフト1本で完成させることができる。
    • これまでの作品には必ず「2種類あるソフトのうち片方にしか出現しないポケモン」「通信交換しないと進化できないポケモン」といった1本のソフトではカバーできない要素が存在し、図鑑の完成のためには他プレイヤーとの通信交換を活用するか、1人で行うならばソフトとハードを2セットずつ揃える必要があった。
    • だが、本作では出現するポケモン全てを1つのソフトで捕まえることができるため、通信環境が悪い地域に住んでいる人やポケモンを持って友達と会う機会がない人でも自力で図鑑を完成させる事ができるようになった。
    • 「つながりのヒモ」が登場したが従来の通信進化も残されている。道具の節約になり、タスク埋めにも繋がるため、プレイヤー同士が交流する楽しみや旨味も残っている。
    • 何より今作のポケモン図鑑のポケモンは、大大大発生なども含めるとほぼ全部野生で捕まえることができるため、進化の手間も極限まで省ける。
  • これまで入手が困難だった一部の幻のポケモンを確実に入手できるようになった。
    • 該当するポケモンはフィオネ・マナフィ・ダークライ・シェイミ・アルセウス。色違いは出現せず、ダークライとシェイミは別ソフトのセーブデータが必要だが、いずれにせよいつでも手に入るようになったのは大きい。

システム面

  • テンポの向上
    • 暗転はマップ切り替え程度しかなく、ロードはマップ間5~6秒、同マップ内のファストトラベルはかなり早く終わる。
    • 戦闘もバトル前後の演出が減っており、暗転を挟むことはない。
      また、『SM』『USUM』のZワザや『剣盾』のダイマックスのような演出が長い要素もない。
      • 「じこさいせい」などの回復技はエフェクトの途中からHPゲージが回復するため、従来と比べてかなりスピーディーになっている。
      • さらにメッセージの表示からワンテンポ置くことがなくなった点も地味にテンポの向上に繋がっている。
    • 捕獲演出も従来の最大三回の揺れから跳ね上がりに変更。フィールド上での直接・大量捕獲に対応するための変更でもあり、捕まえるかどうかはすぐ分かるようになった。
  • 育成要素の簡略化
    • 捕獲するときに気にするのは性格だけでよい。さらに本作では性格補正を変えられる「○○ミント」も比較的簡単に入手できるため、その性格すらも妥協可能。
    • オヤブンハピナスや訓練所など、コツを掴めば利用が容易なレベル上げ手段が複数ある。『剣盾』に登場した「けいけんアメ」もある。
    • 個体値ときそポイントの廃止。がんばレベルは任意選択で上昇させられるため、難しいことを考えず育成できるようになった。
    • 覚えているわざをいつでもどこでも手軽に変更できるようになったのも大きい。
    • 条件を満たせばいつでも進化できる。いっぴき道やタスク埋めなどで、進化前を維持したい状況も多いだけにありがたい変更である。

シナリオ・演出

  • ポケモンの表現
    • ラベン博士が最序盤で「ポケモンは怖い生き物です」と話す通り、野生ポケモンが敵意を向けてくる恐怖がシリーズ作品の中で初めて本格的に表現されている。
      これまでキャラクターとして慣れ親しんできたポケモンたちも決して人間に都合が良いだけの存在ではない、という生物としてのリアリティが生まれており、過去作にはなかった新たな魅力を引き出すことに成功している。
    • また、攻撃性のみならず、従来作の図鑑等でポケモンごとに設定されていた生態も様々な行動で表現されている。
      • フィールド上では進化系を中心に群れを作っているポケモンがしばしば見られるほか、「こちらから手を出すまでは攻撃よりも肉体美を見せつけることを優先するゴーリキー」「通常時は近づくだけで逃げ出してしまうが、プレイヤーがダメージを受けていると逆に近づいてきて体力回復を速めてくれるラッキー&ハピナス」など、固有のアクションや「通常時は常に北を向いているノズパス」「物陰越しでもプレイヤーを発見するレントラー」など固有の生態を持ったポケモンも多数存在する。新規モーションが追加されているものも増えている。
    • ポケモンのモデリング自体の質も『剣盾』『BDSP』から向上。3Dモデルの作り込みがより細かくなったり光や陰影の追加等によって更に立体的になった。ポッ拳 POKKEN TOURNAMENTNew ポケモンスナップほど顕著ではないが、毛や鱗など体表の質感も多くのポケモンに付け加えられている。
    • アルセウスは最後の最後で入手できるが、その際のイベントで神の名に違わぬ特異性・唯一性が強調されることとなった。
      + ネタバレ注意
    • 主人公が入手できるアルセウスは、本作のアルセウスが生み出した分身体である。
      この設定により「これまで配布などで入手できたアルセウスも分身体である」という解釈ができ、「世界の創造主という大層な肩書の割に簡単に手に入る」などのツッコミに対する回答となっている。
  • ファンサービス要素
    • 遥か昔のシンオウ地方が舞台なだけあって、『DPt』『BDSP』を想起させる要素があちこちに見られる。地名に現在のシンオウ地方の町の名前が既に存在していたり、『DPt』の特定のエリアで流れていた音楽のアレンジが過去の同じロケーションと思われる場所で聴こえてきたり等。
    • 時代設定を活かし、シリーズ作品のキャラクターの先祖らしき新キャラクターが数多く登場。土地柄『DPt』の登場人物に似た方々が目立つが、中には『BW』『XY』といった遠く離れた地方を舞台とした作品のキャラクターを思わせる人物も見られる。
      • 一見どのキャラクターが元になっているか分かりにくい人物も、戦闘で使用するポケモンや会話の内容から過去作のキャラと思わぬ共通点が見出せることも。
      • プレイヤーキャラクターの外見も『DPt』の主人公と似ているが、作中ではあくまで「空の裂け目からヒスイ地方に落ちてきた別世界の人物」であり、その素性や背景はプレイヤーたちの想像に任せている。
    • 「モンスターボール」「キズぐすり」といった既存の道具は、時代に合わせたデザインにリファインされているため、見比べる楽しみがある。
    • 通信交換進化の代わりとなる「つながりのヒモ」は外見がゲームボーイの通信ケーブルとなっている。「当時でも使ったことが無い人にとってはファンサービスになっていない」などとは言ってはいけない。
    • ピカチュウ・イーブイの鳴き声がそれぞれ『XY』『ピカブイ』から採用されていた声優によるボイスではなく、それら以前の電子音に戻っている。
  • キャラクター
    • 物語に関わるギンガ団・コンゴウ団・シンジュ団の面々も、印象的な人物ばかり。
    • シンジュ団の長カイ、コンゴウ団のキャプテン・ヒナツ、イチョウ商会のウォロなどは、その容姿も相まって発売前の時点で特に人気が高かった。もちろん本編中でもそれぞれが目立つエピソードが存在している。
      • カイに関しては本編中の言動からネタキャラとしていじられるようにもなってしまっているが。
    • 物語の進行に応じて印象が変わっていくキャラも結構いる。
      • ギンガ団隊長のシマボシは最初こそ厳格な雰囲気を感じさせるものの非常に面倒見の良い人物であり、イベントでコミカルな部分も見られるほか、終盤のとある発言がプレイヤーの心を打ち、話題となった。
      • 逆に悪印象を抱かれるようになってしまったキャラもいるのだが、そちらは賛否両論点・問題点の項を参照。
  • シナリオ
    • ギンガ団加入から、ライドポケモンの入手、キング・クイーンを鎮める、その後に起きる異変等、すべてが「ポケモン図鑑の完成」という最終目的に帰結する構成はよくできている。
    • サブ任務は後述するように難こそあるものの、ポケモンが未知と恐怖の対象であるという本作の時代背景を考慮してか、その多くには「ポケモンについてもっとよく知りたい」「ポケモンと直に触れ合ってみたい」などといった要素が盛り込まれている。
      一部を除いてメイン任務にはほぼ無関係であり、シナリオを優先して進めたい場合必ずしも攻略する必要はないが、ポケモンと人間が共存関係を築いていく過程をメイン任務以上に間近で体験できる上に、『DPt』の町や建物の由来などシンオウ地方の歴史を知ることもできるため、本作のシナリオをより太く魅力的なものにしてくれている。
  • BGM
    • メニュー画面のSEや『DPt』のBGMのアレンジなど、古風な和の雰囲気を感じさせる楽曲が非常に多い。なお、決定音や戦闘中のSEなどは一部を除き『剣盾』準拠。
  • 主人公の表情
    • 豊かになり好評だった『剣盾』から一層進化。今回は探索中にも喜怒哀楽が様々に変化するようになった。フィールド上では基本的に無表情なのだが、自身がダメージを受けている時は不安げな表情を浮かべ、ポケモンに敵意を向けられた際には構えてそちらを睨み、逆に敵意の無いポケモンが側にいる場合は楽しそうに笑う。ほか、場所や状況により不安、安堵、驚き…など多様な表情を見せる。
    • もちろんムービー中でもそれらは大いに活用されている。

賛否両論点

  • わざ関連
    • 本作ではPPの量が少なく設定されており、最大PPを増やす「ポイントアップ」に相当するアイテムが存在しない。
      一部のわざの命中率の下方修正や、前述の「早業」「力業」システムと相俟ってPPが枯渇しやすい。
      • もっとも早業や力業はPPの過剰消費がデメリットとして設定されているのだから、多用すればPPが枯渇するのは当然である。むしろ枯渇しない方が、デメリットが機能していないと言う問題になり得るだろう。
      • また、「ヒメリのみ」などのPP回復系アイテムが過去作に比べて入手しやすいため、探索において不便と言う事もない。問題になるのは「アイテムは集めたくないor使いたくないが、早業力業を使いたい」と言うプレイヤーぐらいだろう。
    • 全体的にわざの説明が不足している。
      • ひこうタイプが一時的に消える「はねやすめ」を筆頭に、自分の行動順が遅くなるわざ、相手の行動順を遅くするわざ、天候次第で必中になるわざなど、説明のない効果は数多い。
      • 「スパーク」と「ワイルドボルト」は従来にない「使用時にねむけ状態を解除する」効果があるのだが、やはり説明はない*15
      • パルキア専用技「あくうせつだん」はオリジンフォルムになると威力・命中率と引き換えに急所ランクが上昇するが、これも説明がないせいで弱体化しただけに思われてしまう。
    • 一対多の状況があるにもかかわらず、範囲対象の攻撃わざがない。従来は範囲対象だった「マジカルシャイン」「こごえるかぜ」なども全て単体対象になっている。
      • 「マジカルシャイン」は範囲攻撃に変わる特徴がないため、威力が上でPPが同じ「ムーンフォース」の劣化と不可解な設定になっている。
    • 『ピカブイ』ほどではないが、わざの種類が限られているため、複合タイプのポケモンの中には主力の一致技を片方しか覚えられないものがいる。
      • また、わざ自体はあるのに覚えられないケースもある。
        イーブイの進化系の内、シャワーズ・サンダース・ブースター・グレイシアは他の進化系とのバランスを取るためか、過去作では覚えられたタイプ一致の大技が覚えられなくなっている。
      • 一方、従来は覚えられなかったわざを本作で覚えた例もある*16
+ わざの少なさによる弊害の一部
  • 物理じめんは定番の「じしん」がないため、ある程度の威力があるのは新技の「ぶちかまし」か次点の「10まんばりき」のみ。
    • このいずれも覚えられないポケモンには威力60の「じならし」しか選択肢がない。「あなをほる」「ドリルライナー」もない。
    • この影響をもろに受けたのがグライオンで、もう片方の一致技も威力60が限界のため、非常に火力不足。
  • 特殊みずは大技の「ハイドロポンプ」があるものの、命中安定技の「なみのり」や「ねっとう」などがないため、安定性と威力の両立が不可能になっている。安定性を重視したければせいぜい「みずのはどう」しかない。
  • 難度は過去シリーズと比較して高い。
    • 過去作の計算式とは異なり、ダメージの計算はわざの威力の比重が多く、ポケモン自体が持っているこうげき・とくこうの影響度が驚くほど低い*17。これに伴って一撃あたりのダメージが大きく、相手のレベル/ステータスが低くても大ダメージを受けて窮地に陥ることが多い。
      • そのせいで低耐久・低速・高火力ステータスのポケモンが使いにくくなった。今作の戦闘はポケモンを弱らせるためのバトルが多く、プレイヤー同士のバトルが出来ないのもあって、弱点の少ない高速・高耐久ポケモンが有利な環境になっている。
      • 一方で複合タイプによる二重弱点は従来の4倍から2.5倍と倍率が大きく下げられている。
      • ただし上述のわざ不足による弊害もこの仕様で多少解消されているのでデメリットばかりではない。
    • 経験値はポケモンを倒したり捕獲したりで入る仕様だが、今作では複数相手との戦闘時は最後まで勝利した時にしか経験値が入らない。
      • 一度に複数を相手にすることもある上、いれかえルールもないので、1匹も戦闘不能にならず勝利するのは難しい。
      • このこともあり、最初に出したポケモンがやられて延々と育たない、といった状況に陥りやすい。
    • 野生ポケモンが強い厳しい世界であることは序盤から強調されており、野生ポケモン戦はアクションが下手だった場合に被るペナルティと捉えられなくもないが……。
      • とはいえ、弱いポケモンを倒す・捕獲し続ける・素材を採るといった比較的安全な手段でのレベリングは可能であり、アクションが下手でも地道な育成は可能。
    • NPCとの戦闘も勝ち抜き制固定で、しかも相手のポケモンは不利なタイプへの対策を仕込んでいる場合が多いため、パーティやわざ構成を上手く組み込まないと苦戦しやすい。
      • システム上、連戦では高速・高火力のポケモンで上から倒し続けると言う事が出来ない。よほど素早くない限り、1匹倒すと次に繰り出されるポケモンから先制攻撃を受ける。そのポケモンが効果抜群を取ってきて倒される、と言う事が多い。
    • 特にエンディング後のシナリオで戦うボスはシリーズでも屈指の難易度であり、話題となった。
      • とはいえ、回復アイテムを縛らず潤沢に使えば容易くクリア出来る範囲である。前述した通りPPが尽きやすいシステムなので、逆にこれを利用して相手のPPが尽きるまで粘れば良いのだ。
  • 一部サブ任務の難易度が高い
    • 可能な限り任務をこなしながら進めようとすると進行が遅れがちになる。報酬は基本的に大したことがなく、期限もないため後回しも可能。
    • 例えば高さの概念に気付く切っ掛けになる「4:ブイゼルの背くらべ」は、最序盤ながら下記のような理由で運要素が強い。
      • 野生のポケモンのサイズが捕獲するまで分からない。図鑑タスクには「大きいサイズを捕まえる」「小さいサイズを捕まえる」というものがあるのだが、この条件も明示はされていないため相対的に確認しないと分からない事が多い。
      • 数匹の捕獲で達成できる場合もあるが、運が悪いとかなりのボールを消費する羽目になる。捕獲数の図鑑タスク埋めがあるため、25匹目までは無駄にはならないが。
      • 達成するにはオヤブン個体を渡すのが一番確実だが、意地悪なことにブイゼルのオヤブンは最初のキングに勝ったあとのランダム出現でしか見つからないため、結局は運次第になってしまう。
    • 上記以外にも、操作が大味になりがちなライド状態で繊細なアクションが求められる「風船割り」シリーズ、進化前ポケモンの育成が求められる「いっぴき道」シリーズなど、様々なベクトルの高難易度任務がちらほら存在する。特に「22:闇夜に浮かぶともしび」は問題点を参照。
    • マナフィが捕獲できる「66:海の伝説」はゲーム内に一切のヒントがなく、何と別作品の「BDSP」にヒントがある。フラグの条件から偶然クリアできる可能性は限りなく低いため、同作をプレイしていない人が自力で攻略するのはまず不可能。
      • とはいえ、「発売日の近い関連作との連動要素」と言うのは本作に限った話ではないし、「全てのポケモンを捕獲する」と言うイベントの発生条件にも含まれていない*18。幻のポケモン*19らしい高難易度とも言えるし、そもそもこのご時世、ネットを探せば攻略情報などいくらでも出てくる。捕まえにくいと言う点については、そこまで問題とはいえない。
      • 最大の問題は、ゲーム中で連動要素である事が全く示唆されないと言う点である。「BDSP」をプレイしていなければ絶対に気づかず、プレイしていても気づかない可能性があるので、無駄と知らないままこのゲーム内で攻略情報を探し回る羽目になる。
  • とある過去作キャラの扱いについて
    + ネタバレ注意
  • 本作では『BW』のサブウェイマスターの片割れである「ノボリ」が、主人公より前に未来の世界からタイムスリップしており、おまけに元の時代の記憶をほとんど失っている。双子の「クダリ」と引き離され、服はボロボロで、顔立ちからタイムスリップ後大分時間が経っていることが窺えることから、彼(彼ら)のファンはショックを受けた。
  • シナリオでは出番が多く、訓練場の受付も担当するため、扱い自体は悪くない。ただ彼が何故・どうやってタイムスリップしたのか、何故記憶喪失になったのかは一切明かされない。
    • 「別の世界に転移して記憶を失った」という点では『SM』のリラと共通しているが、本作にはウルトラホールは一切登場しない。
  • ちなみに、本作は『BW』が初出のポケモンが多く登場、且つ新たなリージョンフォームを与えられたポケモンが多い事から「次に出るであろう『BW』リメイクの伏線ではないか」「『BW』の舞台であるイッシュ地方とヒスイ地方にはなんらかの深い関係があるのでは?」といった考察もなされている。
  • ストーリー終盤の展開
    + とあるキャラクターの言動に賛否が分かれている。
    • 全てのキング・クイーンを鎮めた後にヒスイの空に異変が起きるのだが、ギンガ団団長のデンボクはその原因はキング・クイーンを積極的に鎮めてきた主人公にあると決めつけ、コトブキムラへの出入り禁止を言い渡すという行動に出る。
      明確な因果関係が明らかでない中で、曲がりなりにもムラの発展に貢献してきた主人公を諸悪の根源として半ば追放するという展開に反感を抱くプレイヤーが見られた。
      • 尤も、ヒスイの空に異変が発生したのはまさに主人公が全てのキング・クイーンを鎮めた直後であり、主人公の行動との因果関係を疑うこと自体は理に適っている。
        デンボクも主人公の功績自体は認めており、処遇そのものは「事態解決までコトブキムラへの出入り禁止」(事態を解決すれば再び入団を認める)という形に留めている。
      • デンボクの故郷はかつてポケモンに焼き払われ、仲間も何人か喪ったことが後に彼の旧知の人物から語られる。新天地であるコトブキムラと住人を再び失う恐怖に駆られ、素性の知れぬ余所者であり時空の裂け目というまさに空の異変から現れた主人公を過剰に警戒したのも、決して理解できない感情ではないだろう。
      • その後、異変を解決する手段を用意してきた主人公と再び対峙し、ポケモンバトルをして敗北したのちは、自分の非を認めて土下座までして謝罪を行う。そして異変を見事解決した主人公を褒め称え、以降は不信感を完全に払拭している。
      • デンボクは主人公に対して「余所者は行動で信頼を得なければならない」という趣旨の話を、ストーリー中盤以降ムラにポケモンや主人公が受け入れられてからも繰り返し行う。このこと自体が彼の拭えない不信感を暗に表していたという伏線になっており、その猜疑心がヒスイの空の大異変とともに爆発してしまったと考えれば然程の違和感はない。
    + 最終盤の主人公の扱いについて
  • 主人公は全てのメイン任務・サブ任務をクリアしたりポケモン図鑑を完成させても元の時代*20には帰れない。この点について何らかの言及やフォローが欲しかったと感じたプレイヤーは多い。
    • ただ、物語を通して主人公に「元の時代に帰りたい」という描写は希薄で、アルセウスとの会話では今後もヒスイ地方で冒険を継続する意思を示してもいるため、何らかの条件を満たすことで元の時代へ帰ってしまう展開は実情にそぐわないのも事実である。
    • そもそも「本当に戻ってしまったらゲームが続かなくなってしまう」という事情もある*21。メイン任務の達成は一つの節目に過ぎず、図鑑のタスク埋めややり込みコンテンツをやりこみたい人も多かろう。
    • なお没データとして、現代の主人公の部屋と思しき部屋(『DPt』の主人公の部屋と酷似)が存在している。
    • とあるイベントでの出来事を考慮して、プレイヤーの中には「本作の主人公は、元の時代に影響を与えないようにアルセウスが現代の人物をコピーして生み出した存在であるため、元の時代へのしがらみが薄い」と解釈する者もいる。
  • キング・クイーン戦
    • ポケモンの攻撃を回避してシズメダマを投げてあらぶりゲージを削るというものだが、アクションが苦手なプレイヤーにとってはやや難易度が高い。
    • 突進などわかりやすい攻撃はともかく、予備動作の短い攻撃や、物量で攻めてくる攻撃は回避しにくい。回復要素はないため、慣れないプレイヤーはかなりきつい。
      • とはいえ攻撃パターンそのものは単純なものがほとんどである。後述の通りゲームオーバー時も途中からの再戦が認められているほか、これらの戦闘ではアイテムロストが免除されるため、死んで覚えることが許容されている。アクションが極端に不慣れなプレイヤーでも詰む可能性はほぼないと言っていい。
    • 中には安全地帯の全くない攻撃を回避行動の無敵時間で跨ぐようにして回避しなければならないパターンも存在する。
      • ただしこれらについては事前にNPCからのセリフで回避のヒントが提示され、再挑戦時に表示されるヒントでも補完があるため、読み飛ばさなければ対処方法は想定できるよう配慮がなされている。
    • ポケモンバトル要素は存在するが、ポケモンを出せるタイミングがかなり限られており、勝てた場合のメリットはシズメダマで削れる量が一時的に増加するという代物となっている。
      「アクションが苦手な場合の代替手段」ではなく「アクションで作り出した敵の隙を突く特殊行動としてバトルを行う」と言った方が正確。
    • とあるキングは正攻法では「ZRボタンを長押ししシズメダマを長く構えてから投げると、溜め無しで投げた場合より射程が伸びる」という仕様を利用する必要がある。しかし、この射程の伸ばし方の説明がゲーム内になく、理不尽な回避不能攻撃と受け取ったプレイヤーも多い。
    • ただし、負けてしまっても「それまでの戦闘で削った相手の体力ゲージ状況を引き継いで再開する」という救済的な選択肢が用意されているため、アクションが苦手でも全く打つ手がなくなるというケースはまずない。
    • 人によって差があるが、回避困難な攻撃を繰り出すことがあるウインディ、誘導弾を使用するマルマイン、攻撃が激しいうえにフィールドも狭くて避けにくくこちらが攻撃する機会が少ないクレベースが一般的に難しいとされる。
  • 「めのまえがまっくらになる」条件の変更に伴う弊害
    • 本作は前述の通り、手持ちのポケモンが全てひんしになってもペナルティが発生しない。
      これはトレーナー戦でも同様で、負けても手持ちのポケモンが全回復して戦闘直前に戻されるだけになっている。
      • これ自体は易しい仕様と言えるのだが、ストーリー的に絶対に負けてはいけないバトルに負けても同様なのはさすがに違和感がある。
        主人公からある物を奪うために勝負を挑んできたはずの黒幕が、勝っても何もせずに見逃すのは非常に不自然な描写と言える。
      • これは本作のみならずゲームオーバーの存在しないRPG全般における問題ではあるが…
  • いっぴき道の難易度差が激しい
    • 『ピカブイ』のマスタートレーナー戦と異なり、別種族のポケモンとの対戦となる。
      「進化前のむしタイプVS相性の悪いひこうタイプ」や「伝説のポケモンVS御三家3体」など、やり応えや見栄えの面白さがある。
    • ケーシィVSバリヤードのように工夫次第で低レベルで勝てる組み合わせもあるが、「はねるしか覚えないコイキング*22VSマルマイン」のように戦略が皆無な組み合わせも存在する。
      • 後者のようなポケモンは、レベル100+がんばレベル最大等の育成が求められるため挑戦に時間がかかる。
    • バトル方面のやり込みコンテンツとしてかなりのボリュームがあるが、育成面での作業感は強い。
    • もっとも、サブ任務にクリアを要求するもの以外はエンドコンテンツのようなものであり、報酬も大したものではないので、興味がないならスルーも可能。
  • ファンサービスが好評であるものの、随所に垣間見えるシビアな雰囲気や一部の異様な難易度の高さなど、ポケモンシリーズの中でもかなり「手ごわい」要素がちりばめられ、いままでのRPG作品に慣れきっていた人ほど面食らうような作品となっている。そういう意味でも挑戦的と言えるだろう。

問題点

入手困難なポケモンの存在

  • 預かり屋の不在
    • 前述の通り今作はタマゴのシステムが存在しない。その弊害として進化後のポケモンを入手してからタマゴを産ませ、進化前のポケモンを入手するという手段が取れなくなっている。
    • これにより本作は、ベイビィポケモンのような未進化ポケモンの方が、確率出現で入手困難になっているというケースが増加している。
  • 時空の歪み
    • 歪み限定のポケモンを狙おうにも、歪み自体の発生や出現するポケモンがランダムなため、図鑑タスク完成の障害になりやすい*23
      特に歪み限定ポケモンが2系統存在する天冠の山麓では、どちらかの系統しか出現しないことも十分にあり得る上、エンディング後は出現ポケモンにモクロー系統が加わるため、さらに限定ポケモンが狙いづらくなる。
      • そもそも既にレアポケモンが4体いる天冠の山麓に、さらに3体追加するのは明らかにバランスが悪い。
        2体しかいない黒曜の原野に追加すれば各エリア毎に3体~6体でそこそこバランスが取れるのだが…
      • ちなみに、純白の凍土は逆に限定ポケモンがいない*24
  • ともしび集め
    • 任務「22:闇夜に浮かぶともしび」を進行させるには各エリアに散らばって配置されている107個の「ともしび」を集める必要があるのだが、『SM』の「ジガルデ・セル」、『USUM』の「ヌシール」の問題点をほぼそのまま引き継いでしまっている。
      • さらにこちらは特定のポケモンの捕獲、ひいてはポケモン図鑑の完成、つまりはメイン任務の達成にかかわるので、嫌でも無視できない。
    • エリアごとの残数は教えてもらえるものの、分かりにくい場所に置かれている場合もあるため攻略情報なしではコンプリートは厳しい。
      • 攻略情報に頼ったとしても自動マーキング等の機能はなく、プレイヤー側でチェックしていなければそのエリア内のどのともしびを回収していないかが判別できないため、場合によってはしらみつぶしに探すほかなくなる。
    • 救済措置としてか夜になると明るく光り遠方からでも見えるようになって探しやすくなるのだが、逆に言えば昼間に探索を行なっている際には近くまで行かなければ出現せず、スルーしてしまうこともあり得る。
    • 似たような収集要素としてアンノーン集めがあるが、そちらは「場所のヒントがある」「どれを回収したか記録される」「メイン任務制覇目的なら1匹捕まえればOK」であることから、余計にともしび集めの問題が浮き彫りになってしまっている。
  • 分かりづらい進化条件
    • 新規進化系ポケモンの中には、攻略情報なしではその進化条件が分かりづらいものがいる。野生では出現しないため、メイン任務達成のためには、一度は自力で進化させなければならない。
      • 一部のポケモンはメインシナリオ中に遭遇し、そこで捕獲することもできるが、捕獲できることを明示してはおらず、遭遇時の状況から捕獲できると判断するのも難しい。
      • 一応図鑑タスクの内容がヒントにはなっているが、こなし方次第では進化条件を満たせず図鑑タスクが埋まるだけになってしまう。
        + 詳細
      • アヤシシやハリーマンはそれぞれ「早業でバリアーラッシュ」「力業でどくばりセンボン」を最低20回使わなければ進化できない。技を成功させないと「早業」「力業」が発動しないし、PPを多く消費する都合上、使用回数を回復させつつ数をこなす必要があるので、単純に面倒。特に「バリアーラッシュ」は命中が100でないため、外す可能性もあってより面倒になっている。
      • イダイトウは反動ダメージが一定以上で進化条件を満たすが、HPが0になると累計反動ダメージがリセットされてしまうため面倒な側面も抱えている。
      • ガチグマは専用の進化アイテム「ピートブロック」を満月の夜の状態で使うと進化できる。しかし、専用の進化アイテムが他と比べて手に入りにくい上に、満月の夜にする方法もひたすら「休む」で満月にするしかない。本作の新規進化系では最も進化が難しいポケモンとなっている。

その他

  • UIについて
    • 『剣盾』のワイルドエリアと同様、ミニマップやコンパスがない。舞台が広大な大自然ということもあり、どの方角に向かっているかわかりにくい。
    • メニュー呼び出しが方向ボタン↑。他のゲームではXボタンや-ボタンに割り振られていることが多いことを考えると直感的とは言い難い。
      • また、アヤシシとイダイトウのライド中の操作もYボタンでジャンプ、Bボタンでダッシュと一般的な割り振りとは逆になっている。
  • 一部シチュエーション下における戦闘のテンポが悪い。
    • 「自分以外の全員」や「相手全体」に対する攻撃技が実装されていないため、複数匹との戦闘では長時間の戦闘を強いられる。 本作独自の素早さシステムも相まって、素早い複数の敵との戦闘ではなかなか攻撃できずストレスフルな戦闘になる可能性がある。
    • 上記の通り戦闘アニメをオフにする機能はないため、戦闘を簡略化することはできない。通常戦闘のテンポ自体は過去作より遥かに早くなったとはいえ、効率を求めるプレイヤーにはストレス要素となる可能性がある。
  • ポーチ拡張について
    • シュウゾウによるポーチ拡張にかかる費用は実行の度に増えていくのだが、1個あたりの費用の上がり方が尋常ではなく、最後の1枠には100万円という法外な大金を要求してくる
    • 1枠ずつしか拡張できないため何度も会話する必要があるのも難点。
    • とはいえはじめのうちは妥当な金額であり、ゲームバランス的にはある程度の拡張で十分ではある。またアイテムロストの危険もついて回ることから、不要な道具を道具箱に預けた方が良い。最大枠までの拡張は過度のやりこみ要素でしかなく、そこまで問題とはいえない。
      • ただ、いかにもぼったくりめいた料金設定や、追加拡張の提案を断った際にこちらを煽っているとも取れる台詞を言う事など、シュウゾウに対して悪印象を抱きやすいのは確かである。
  • ダイパ以上に厄介な天候「霧」
    • 今作には「ミストフィールド」が存在しないため、霧は『DPt』準拠の命中率減少になっており、相変わらずのストレス要因になっている。
      事前にそのような要素がある説明はされておらず*25、しかも今作には「きりばらい」が存在しないため、霧を解除する方法が時間経過以外に存在しない。
      発生自体もランダムであるため、より煩わしさが増している。
      • 天候は戦闘中でも変わるため、最悪戦闘中に発生する事もあり得る。
    • 限られた場所でしか発生しない『DPt』とは違い、こちらは「純白の凍土」以外の4つのエリア全域で発生し得るのも厄介な点。
  • フィールドで使用できる様々な道具が追加されているのだが、効果の微妙さだけでなく、道具の最大所持数拡張に難儀することもあり、まず使われない死にアイテムも多い。
    • ポケモンのエサは野生産・クラフト産合わせて種類は多いものの、ただ食べさせるだけならどのポケモンにも有効なきのみが使いやすい。
      特に入手が容易な「オレンのみ」か捕獲率を上げる「ズリのみ」さえあれば十分であり、他のエサをあえて使う必要はほぼ皆無。
  • ボールに戻って来るポケモンに当たり判定がある。
    • これにより、別のポケモンを投げた際に戻って来るポケモンに当たって妨害されることがある。地味ながら不便な仕様。
  • 大大大発生で出現するポケモンの重複。
    • ポケモンの種類が限られるため、出現エリアが2か所までなら妥当なのだが、イシツブテ・ゴローン・ゴース・ゴースト・ドーミラーの5体は出現エリアが3か所になっており、さすがに過剰気味。
      • この内、ゴース・ゴースト・ドーミラーの3体は出現するエリアが完全に同一。ドーミラーに至っては野生出現しないエリアにわざわざ出現させる不可解な設定となっている。
  • レポート画面の顔写真が初期固定で変更不可。
    • せっかくなので写真屋で変更できるようにしてほしかったところ。

バグ・不具合

  • 「セーブ&リセットするとフィールドのポケモンの出現関係がおかしくなる」「木や鉱床で採れるアイテムが間違っている」などの軽微なものから、「野生のポケモンが地形に埋まって捕獲やバトルができなくなる」「野生ポケモンとの戦闘から強制的に逃走扱いになって戦闘終了になる」などプレイに支障が出やすいものまで、バグの数は多め。
  • Ver.1.1.0での追加要素では、特定の手順を踏むことで特定のアイテムを増殖できるバグも存在する。売却可能なので金策になるが、実行は自己責任で。
  • Switchのゲームではお馴染みのエラー落ちは本作でも発生する。
    • 頻度は高くないものの、あらゆる状況から発生する可能性があるので非常に厄介。
    • なお、色違いのオリジンギラティナがシャドーダイブを使うと100%エラー落ちする。
      • 本作で手に入るものは色違いブロックルーチンがかかっているので色違いは手に入らないが、他作品から持ち込む場合は注意が必要。
+ アップデートで修正済みの主な不具合
  • ポジフォルムのチェリムが捕獲不可だった。
    • 捕獲率にミスがあったため、チェリムの「日中に捕まえた数」の図鑑タスクを埋めるのが困難になっていた。Ver.1.0.2で修正。
  • エンディング後に発生する特定のメイン任務でとある手順を踏むと任務が進行しなくなってしまう。Ver.1.1.0で修正。

総評

本編シリーズ初のアクションRPGとなる本作は、自由度の上がった捕獲や新しいポケモンの描写を楽しめ、ファンサービス等には一定の評価が集まっている。
ダメージ計算等の変更により、RPG要素は全体的にスピーディかつスリリングに調整されており、良くも悪くもヒスイ地方の厳しさを体感することができる。
その他の新要素も本作独自のフレーバーとしては申し分ない。

「ポケモンシリーズの挑戦」を謳うだけのことはあり、シリーズとしての進歩や今後への期待を十分に感じられる一作となっている。


余談

ゲーム本編関連

  • 本作で出現する野生ポケモンの最高レベルは91。『プラチナ』のリゾートエリアで釣れるコイキングのLv100に次ぐ高さとなっている。
    • もっとも、時空の歪み内の特定の3か所に低確率で出現するポケモンが一番レベルが高い状態でオヤブン化しないと見られないため、出会うには相当な根気が必要となる。
    • ちなみに、固定出現するポケモンの中では85が一番高い。
  • 評価点の項目にもあるように主人公の表情が多様になった一方で、実はポケモンの方の表情は控えめなものとなっている。
    • 具体的には、従来の作品で戦闘時やふれあいの際に行っていた「攻撃の際に目を怒らせる」「喜んだ際に目を細めて笑う」といった擬人的・コミカルな表情をする種族が非常に少なくなった。つまるところより現実の動物に近くなったと言えるか。
    • 鳴き声や仕草などによる感情表現はこれまで通り存在しており、例えば喜んでいることはきちんと伝わるようになっている。
    • この仕様が「ポケモンが身近でない、恐れられていた時代」を表現するための演出なのか、単なるミスなのかは不明。
    • なお、後述の『Pokemon HOME』のiOS/Android版にて本作初出のポケモン達の戦闘モーションを閲覧する操作を行うと、本作では見ることができない「表情付きの攻撃モーション」を拝むことができる。 (変化の少ないポケモンもいるが)
  • 本作のポケモン図鑑では、「バスラオ(しろすじのすがた)」はリージョンフォームとして定義されている(あかすじのすがた・あおすじのすがたは登場しない)。
    • しかし続編の『SV』ではほかのリージョンフォームと異なる仕様となっており(しろすじのすがたのタマゴを作る際にかわらずのいしを持たせる必要がない)、実際にはリージョンフォームではなくただの姿違いであることが判明している。

外部ソフト関連

  • 本作で全てのメイン任務をクリアしたセーブデータがある状態で『BDSP』を起動すると、アルセウス捕獲に必要な「てんかいのふえ」を自宅で受け取れる。
  • 2022年5月19日より『BDSP』と同時に『Pokemon HOME』に対応した。
    • 本作と似たシステムがあった第七世代や『ピカブイ』とは異なり、別作品に送った場合でもがんばレベルやオヤブンの情報は内部で保存されている(送った先でのステータスには影響しない)。
    • 本作の図鑑説明文は、本作で図鑑ページを完成させないと閲覧できない。なお本編では確認できないひらがな表記での図鑑説明も見ることができる。
    • 過去作品から転送することでアローラロコンのような入手が限られるポケモンを複数保有したり、時空の歪み限定のような入手困難なポケモンも容易に入手することができるようになる。
    • ただしポケモンが入っているボールに関しては仕様が共通していないため、『剣盾』に送った場合は全てモンスターボールに、『剣盾』以外の作品に送ったり別作品から持ち込んだりした場合は「ストレンジボール」に変化する。
      • 「ストレンジボール」は『BDSP』時代のデザインに近い。ヒスイ地方と掛けたのか、翡翠色である。

その他

  • 早期購入特典
    • ダウンロード版は「ヘビーボール」30個、パッケージ版は描きおろしのポケモンカード「アルセウスV」が付属していた。
    • 共通で「着物セット ガーディ(ヒスイのすがた)」もゲーム内で受け取れた。
  • ヒスイ地方が舞台のオリジナルWEBアニメ「雪ほどきし二藍」がYouTubeで公開されている。全3話で、3話には本作の前日譚的要素も。
    • ゲーム内で謎の医者が「かいふくのくすり」をくれるイベントがあり、このアニメに登場した人物との関連を匂わせている。
    • 3話配信後にはふしぎなおくりもので「のろいぎつねの面(色違い)」が配信された。
  • 販売本数は国内346万本、世界1264万本(2022年3月時点)
    • ポケモン外伝作品と比較すると桁違いに高く*26、本編と比較しても『FRLG』『HGSS』といったリメイク作に匹敵するほどの数字である。
  • 2022年4月16日に公式ガイドブックが発売された。きんのたま50個のダウンロードコードが付属している。
  • 本作発売から1ヶ月後の2月27日に、次回作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(SV)』が発表された。2022年11月18日発売。シリーズ初のオープンワールドRPGとなっている。
    • 同年発売という早さに驚く声が続出したが、開発環境の刷新により、本作と同時進行で制作していたようである。参考
    • 広大なフィールドを駆け巡り野生のポケモンは全てシンボルエンカウントで行うなど本作と類似点が多数のためよく比較されるが、アクションが主題の本作と異なり高所からの落下や水没からはスマホロトムが救助してくれたり、野生ポケモンも殺意剥き出しで襲って来るようなことも一部を除けばほぼないため、かなり平和的である。
    • ちなみに、写真屋で一緒に撮影したポケモンやオヤブン個体を『SV』に送った場合は専用の「あかし」を確認することができる。またオヤブンは必ず最大サイズなので、最大サイズを証明する後付けの「あかし」も付けられる。
  • モンスターボールによる捕獲の仕組みについて「すべてのポケモンが持つ小さくなる習性を利用した」とラベン博士から説明された事が話題となった。ポケモンの縮小はボールの機能には含まれないのである。
    • 実は1996年に出版された「ポケットモンスター図鑑」という書籍でこの習性について既に触れられていたのだが、ポケモンの知名度が高くなる前の書籍であり、同書籍でこの事を発見した設定のニシノモリ教授も20周年記念サイトでやっと名前が登場したのみで、『プラチナ』でもゴヨウがこのことに一応触れてはいるが非常に見落としやすい位置にあるなど、設定としてはほとんど広まっておらず、ごく一部のファンから裏設定に近い形で知られるに留まっていた。本作で初めてゲーム中で必ず見ることになる場所で明言された事で初見のファンはもちろん、当時を知るファンからも(この設定がまだ生きていた事に)驚きの声が上がった。
  • 2024年2月27日に本作のサウンドトラックが発売された。設定資料などが掲載されたブックレット付。『剣盾』『SV』のサントラとの同時発売となっている。
  • 「Pokémon Presents 2024.2.27」で「Pokémon LEGENDS」の名を冠した『Pokémon LEGENDS Z-A』が発表されている。
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最終更新:2024年04月23日 08:55

*1 ポケットモンスターオフィシャルサイト(https://www.pokemon.co.jp/game/)等で「『ポケットモンスター』シリーズ」に含まれている。

*2 実際主人公たちの拠点であるコトブキムラは札幌にあった開拓村をモチーフにしている。

*3 晴れと曇りには戦闘時の効果はない。

*4 HP種族値255のハピナスLv100の場合、がんばレベル0の状態で650、がんばレベル10まで上げると810まで上昇する。

*5 個体値はがんばレベルの初期値と連動しており、初期値が3の場合は個体値が「さいこう」になっている。努力値に関してはHOMEに預けた上でそのポケモンを引き出せる別のソフトと連動することで見られる。

*6 何度でも捕獲可能なフィオネを除く。

*7 新たな群れから出現したオヤブンは3×4になっている。

*8 唯一の例外として、ズバットは目が退化した設定故に目自体がないため、この赤い発光は表示されない。

*9 ランダム出現のオヤブンは通常よりレベルが15高く、一部のポケモンはさらに5高い。

*10 強制戦闘イベントで入手した個体を除く。

*11 木や鉱床から出現したオヤブンは覚えていない。

*12 自力で習得可能なわざは基本的に訓練場で皆伝させることはできないが、訓練場で伝授可能なわざなら自力習得のわざでも訓練場での皆伝が可能。

*13 大量発生は10~15体なのに対し、大大大発生は8体~10体。新たな群れの場合は6,7体とさらに少ない。

*14 第五世代以降のヒンバスや『ピカブイ』のニャース(アローラのすがた)など、進化条件そのものが変更された例はある。

*15 余談だが「ワイルドボルト」の説明文は「電気をまとい ぶつかった」と過去形になっている。恐らく誤字と思われる。

*16 代表的なのはドクロッグの「インファイト」とトゲキッスの「ムーンフォース」

*17 レベル100、がんばレベル10、せいかく「いじっぱり」のマニューラを例に出すと、ぼうぎょ・とくぼうが同値の相手を攻撃した場合、乱数が同じなら「つじぎり(威力70、こうげき実数値414)」よりも「あくのはどう(威力80、とくこう実数値188)」の方が僅かに高いダメージが出てしまう。

*18 マナフィ以外にも、シェイミ、ダークライ、フィオネがこの枠である。

*19 本来ゲーム外でのイベントや映画による配布限定のポケモン

*20 どんな時代だったのかは不明だが、コンテストなどほかの本編にあった要素が存在していることは確認できる。

*21 ただし、転移した主人公が最終的に元の世界に帰る外伝作品ではある程度の説明がされる。

*22 「たいあたり」自体は存在するが、本作のコイキングは習得不可能。「じたばた」に至っては技自体存在しない。

*23 歪みの兆候が現れるまで最短で5分、最長で40分かかる。ただし、一部の天候時は歪みが起こらないため、天候の変化によってはさらに待たされることになる。

*24 一応、他の場所では出現しないポケモンがランダム出現のものと合わせて3体いるが、いずれも進化前が他のエリアに出現するので入手は容易。

*25 コンゴウ集落の周辺にいるギンガ団員から聞ける話が唯一の情報になっている。

*26 公式では本編扱いだがレート対戦なしや独自のシステム等から外伝と見なすプレイヤーも多い。