ゼノブレイド3

【ぜのぶれいど すりー】

ジャンル RPG
対応機種 Nintendo Switch
発売元 任天堂
開発元 モノリスソフト
発売日 2022年7月29日
定価 8,778円(税込)
セーブデータ 3+2個
レーティング CERO:C(15歳以上対象)
備考 「The Game Awards 2022」
 Game of the Yearノミネート作品
判定 良作
ポイント 1と2が融合した、シリーズ集大成
過去作のキャラクターが活躍するDLC
ゼノシリーズ関連作品リンク


概要

2022年2月10日に開催された「Nintendo Direct 2022.2.10」で発表された『ゼノブレイド』シリーズ第3作。
総監督は過去作と同様に高橋哲哉氏が務める。メインキャラクターデザインは前作に引き続き齋藤将嗣氏が続投、メインコンポーザーも過去作と同じく光田康典氏が担当する。
パッケージイラストが示すとおり『ゼノブレイド』(以下、『ブレイド1』)および『ゼノブレイド2』(以下、『ブレイド2』)を掛け合わせた集大成的な作品と位置づけられている。
とはいえ直接的な続編というわけではなく、過去作をプレイしていなくても支障はない。

当初は2022年9月の発売を見込んでいたが、4月に7月29日発売へと前倒しされた。


ストーリー

生きるために戦い、戦うために生きる。
過去と未来をつなぐ、命の物語。

相争う2つの巨大な軍事国家「ケヴェス」と「アグヌス」。
国民は生まれた時から戦うことを宿命づけられている。

彼らの寿命は10年。
戦場を生き抜き、その寿命を全うし、女王の御前で「成人の儀」を受けることが最大の栄誉。
だが、多くの者は戦場で命を落とし、その魂は粒子となって空の彼方へと旅立つ。
「おくりびと」の奏でる調べにのって。

ケヴェス軍の兵士ノアは仲間と共に、強力なエネルギーを放つ謎の物体を破壊する任に就く。
目標直前まで迫るも、同じく破壊を目論むアグヌス兵のミオたちと対峙してしまう。
両者が剣を交える最中、突如謎の巨人が姿を現し、ノアやミオたち6人を蹂躙していく。
その時、謎の物体の持ち主と思しき男が物体の封を解き、エネルギーを解き放つ。
そのエネルギーを受けたノアとミオは融合し、巨人の姿に。
手に入れた力を駆使し、なんとか謎の巨人を撃退することに成功する。

何故戦い合う?お前らはもう敵同士じゃない。本当の敵は他にいる。
生き延びたいと願うのなら目指せ、大剣の突き立つ大地「シティー」を!
お前らの“本当の敵”を倒すために。

男のその言葉を信じて、敵対する2国の兵士たちは共に手を取る。
“本当の敵”、そして自らの生きる世界の真相を確かめるべく、「大剣の突き立つ大地」を目指して旅立つのであった。

(公式サイトより)


特徴

キービジュアルに描かれた通り『ブレイド1』の巨神界・機神界と『ブレイド2』のアルストが融合したような世界「アイオニオン」が舞台。
「融合」は舞台のみならず、それぞれの作品に登場した人種やブレイドの子孫と思しきキャラがいたり、システム面ではアーツ『ブレイド1』のクールタイムタイプと『ブレイド2』の攻撃ヒットで溜まるタイプに分かれている。
コンボが「ブレイク→ダウン」から『ブレイド1』の「スタン→バースト(新要素)」、『ブレイド2』の「ライジング→スマッシュ」へ2ルートへ分岐する。
装備面では『ブレイド1』の「ジェム」、『ブレイド2』の「アクセサリー」両方を装備する、といった具合に2作の要素を組み合わせている。
ほかにも「クラス」「ファッション装備」など『ゼノブレイドクロス』(以下、『クロス』)由来の要素が加わり、まさに『ゼノブレイド』シリーズの集大成ともいえる。 一方で単に組み合わせただけでなく、本作独自の要素も多く実装されている。

戦闘システム

  • 最大7名が参加
    • 主人公6名にサポートキャラである「ヒーロー」を加えた最大7名が戦闘に加わる大規模戦闘となる。
    • キャラクターにはそれぞれ「クラス」を持ち、戦略に合わせてバランスよく配置することが重要になった。
  • クラスとロール
    • キャラクターが持つクラスはそれぞれ「アタッカー」「ヒーラー」「ディフェンダー」いずれかのロールを持つ。
      • 同じヒーラーのクラスでも回復が得意だったり、回復よりバフが得意だったりとクラス毎に個性があるので自身の戦略やプレイスタイルに合わせて選ぶ楽しみがある。
    • クラスは序盤が過ぎると他のクラスへの変更が可能になる。
    • クラスにはランクがある。最初は10が上限だが、クエストをこなすと上限が20にアップする。
      • ランクを上げることで「マスタースキル」「マスターアーツ」を獲得し、他のクラスでもスキルとアーツを組み合わせてカスタマイズすることができる。
    • 今作では戦闘人数が増えたこともあって戦闘不能を回復できるのは原則ヒーラークラスのみになっている。よってヒーラーにヘイトが向かないよう立ち回ることが重要となる。
    • 未収得のクラスは習得済みのクラスを装備した主人公かヒーローと一緒に戦闘を重ねることで新たに習得できるようになる。
      • キャラクターごとにクラスの得手不得手があり、得意クラスの習得は早いが、苦手クラスは習得に時間がかかる。
    • クラスを変更すると服装も変更されるため、着せ替えの楽しみもある。
      • 服装は「ファッション装備」として現在のクラスと関係なく着せ替えが可能。習得クラスのランクが10になれば他のクラスでも着せ替え可能となる。
  • ヒーロー
    • 上述の通り戦闘に参加する7人目のキャラクター。
    • 『ブレイド2』の「レアブレイド」に相当するが、基本的にクエストをクリアするだけで仲間になる。後述のクラスの継承、ストーリーの扱いなどは『クロス』の仲間に近い。
    • ヒーローが仲間になった時点で主人公の誰かがそのクラスを獲得する。基本的に縁の深い主人公が獲得する。
    • 主人公と違ってヒーローはクラス固定。アクセサリーも固定だがエンディング後は自由に付け替えが可能。ジェムも固定だがレベルが上がると自動で上位のものに更新される。
  • アーツ
    • 前述したが、通常のアーツは「ケヴェス」側のクラスが『ブレイド1』のようにクールタイム、「アグヌス」側のクラスが『ブレイド2』のように通常攻撃ヒットでゲージが溜まるタイプとなっている。
      • 現在の「クラスアーツ」を5つから3つをXYBボタンに選択可能な他、クラスのランクを上げると取得できる「マスターアーツ」も↑→↓ボタンに最終的には3つセットできるようになる。
      • 「マスターアーツ」は現在のクラスとは異なる陣営のものしかセットできない。アグヌス側のクラスでセットできる「マスターアーツ」はケヴェスのものに限る。その逆も然り。
      • これらのアーツの内、位置特攻のアーツは同じキャラにセットできる上限が存在する。スキルで上限は拡張可能。
    • 「融合アーツ」という「クラスアーツ」と「マスターアーツ」が溜まった状態でZRボタンを押しながら両陣営のアーツ効果を同時に発揮する手段が追加された。
      • 純粋に威力が上昇する他、後述の「インタリンクレベル」が溜まるという特徴がある。
      • また、モーションは「クラスアーツ」に準拠する。モーションが長い「マスターアーツ」を短いモーションの「クラスアーツ」として放つといった使い方もできる。
      • 作戦で融合優先とすればAIも積極的に狙ってくれる。「インタリンクレベル」を溜めるのに便利な一方、回復が追いつかなくなるといった欠点も存在する。
    • 「タレントアーツ」が『ゼノブレイド2 黄金の国イーラ』(以下、『イーラ』)から続投された*1
      • 扱いとしては『ブレイド1』のものに『ブレイド2』の「必殺技」の要素を含めた仕様で、「ロールアクト」をすることで溜まっていく。
      • 「ロールアクト」はロールに応じた行動をすることで増えていく。「アタッカー」なら位置取り特攻のアーツやクリティカルを狙う。「ディフェンダー」ならヘイトを奪ったりガードや回避など。
      • 現在のクラスのアーツがセット可能なのは勿論、こちらも「マスターアーツ」として習得可能。習得さえしてしまえばクラスの縛りも特になくAボタンに設定可能。
      • 一部パーティメンバーは専用の「タレントアーツ」を習得する。
    • フィールドを発生させる「フィールドアーツ」が新たに追加された。
      • 効果は味方のバフや回復、敵にデバフや継続ダメージなど多岐にわたる。
      • 「ディフェンダー」の近くにダメージカットのフィールドを置く、敵から離れた位置に回復エリアを準備するなど、位置取りが過去作より重要となった。
      • 位置特攻アーツと同じく、セットできるアーツ数に上限が存在する。スキルでの拡張も同じ。また一度に設置可能なエリアは全員合わせて4つまで。
    • 「スタンスアーツ」が『ブレイド1』からが復活。キャラ別に1度に1つ、自分だけに効果が発揮され、時間は一律30秒となった。
    • 『ブレイド2』以降おなじみのアーツキャンセルも続投。タイミングよくアーツを放つことで様々な恩恵を得られる。
      • オートアタックからアーツ、アーツからタレントアーツもしくは融合アーツなどといったキャンセルが可能。条件を満たせばさらに手軽になる。
  • コンボ
    • 上述の通り「ブレイク→ダウン」から『ブレイド1』の「スタン→バースト*2」、『ブレイド2』の「ライジング→スマッシュ」と2ルートの分岐がある。
      • 従来通り「ブレイク」だけでは効果はないが、「ダウン」させれば行動を封じられる。
    • 「バーストコンボ」は戦闘を安定させるのに有効。
      • 「スタン」中はヘイトが増えないので、安心して強力な攻撃や回復を行える。また攻撃が必ず命中する。
      • 「バースト」させることで敵を大きく吹き飛ばし、「怒り」状態を解除できる。さらにドロップアイテムを大量に獲得可能なので稼ぎにも有効。
      • 変わった使い方として、エネミーを移動させられる「バースト」の特徴を利用し、水生生物を陸に上げて即死させることも可能。
    • 「スマッシュコンボ」は大ダメージを狙える。
      • 「ライジング」状態はダメージが上昇する。こちらも攻撃が必ず命中する。
      • 「スマッシュ」は地面に敵を叩き付けて凄まじいダメージを与える。
      • 陸のエネミーと比べると、水生生物を水に叩き付けるのはダメージが減少する。また、空を飛べるエネミーが崖に位置取りしている場合は、無傷で復帰されてしまう。
    • どちらのコンボを優先するかは味方に指示も可能。
  • ウロボロス
    • 「ノアとミオ」「ユーニとタイオン」「ランツとセナ」のペアで融合(インタリンク)し、異形の巨人となる能力。発動は←ボタン。
    • ウロボロスには「ヒートゲージ」という満タンになると解除される制限時間が存在するが、変身中はダメージが無効化されて強力なアーツが使用できる。
    • 一旦変身を解除すると再度変身するまでにクールタイムが必要になるため、変身するタイミングも重要。
    • また、単純に2人が1人になるのでメンバーのバランスが崩れる点にも注意。ヒーラーやディフェンダーがいなくなって総崩れになってしまうこともある。
      • 第2話にて6人全員のウロボロスが解禁される。しかしその初戦にはちょっとした初見殺しがあり、ユーニとタイオンをデフォルトのヒーラーにしたままだと、ウロボロスになった瞬間に回復役が消えてしまう。事前にクラスチェンジしておけば良いのだが、この段階では2人ともヒーラー以外はやや相性が悪いので、引っ掛かりやすい。
    • 「インタリンクレベル」というものがあり、上述の融合アーツを使用することでレベルが上昇。レベル3になると特別な効果を発揮するアーツがある。
    • ウロボロスのアーツはリキャストが別のアーツを使うことですぐに溜まる。交互にアーツを繰り出すことで途切れることなく攻撃が可能となる。ただし、その分だけ「ヒートゲージ」が溜まる。
    • 当初はノア達ケヴェス側のメンバーからしかインタリンクできないが、中盤以降はミオ達アグヌス側のメンバーからもインタリンクできるようになる。
      • 以後はインタリンク中もどちらをメインにするかを自由に切り替えられるようになる。勿論インタリンク後もスイッチ可能。
    • 操作ペア以外はAIに任せるかプレイヤーのタイミングで使用かオプションで切り替えることも可能。
  • チェインアタック
    • チェインゲージが満タンになると使えるパーティ全員による連携攻撃。ゲージは「ロールアクト」を始めとしたさまざまな行動で溜まる。
    • パーティメンバーから提示される3つのチェインオーダーから1つを選び、その後に選んだキャラがアーツを放つことでTP(テクニカルポイント)が溜まる。それが100以上になると、オーダーしたメンバーが強力な「チェインアーツ」を行う。それを1セットとして、また別のキャラのオーダーを選んで…というのを繰り返す。
      • 主人公のオーダーを選ぶとゲージが消費されるがヒーローは消費されない。また、難易度がイージーだとゲージの消費量は減る。
      • チェインアタックはゲージが0になるか、1回のオーダーでTPが100に到達しなければ終了となる。任意で終了させることも可能。
    • オーダーには達成することで効果がそのチェインアタック中は常に発揮され続ける。効果はキャラ別に固定。
    • アーツ使用時、主人公はロールに応じて攻撃後にそれぞれ違う効果が出る。基本は「アタッカー」「ヒーラー」「ディフェンダー」の順で発動していく構造となっている。
      • ヒーローはキャラクター別に特別な効果が所持している。ロールの効果は発揮されない。
    • TPの初期値はキャラで固定。味方との連携や戦術が得意なキャラほど高い傾向がある。
    • オーダーしたキャラのロール(主人公は初期のクラス)とアーツを使うキャラのロール(主人公は現在のクラス)とが一致すると、TPにボーナスが発生する。「ケヴェス」「アグヌス」といった陣営でも同様。
    • オーダー達成でメンバーが復帰する。復帰する度にTPは上昇していく。
      • 1度のオーダーでTPを150以上や200以上にすると、BRAVOやAMAZINGと評価が上がり、メンバーの復帰人数が増える。高TPでオーダーを達成すればダメージの倍率が上昇するので、積極的に狙うことになる。
    • 4話以降はウロボロスの組み合わせとなるメンバーのオーダーを達成することで、さらに強力な「ウロボロスオーダー」が使用可能になる。
      • ウロボロスオーダーは選択した時点でゲージの残りに関わらずそのオーダーでチェインアタックが終了する。
      • 前の評価に関係なく全員が復帰するので、フィニッシュの畳みかけとして有効。
    • チェインアタック開始時に「インタリンクレベル」が3となったウロボロスの状態だと「開幕ウロボロスオーダー」となる。ペアで交互にウロボロスオーダーをして終了となる。
  • ユニークモンスター
    • お馴染みの名前付き強敵モンスター。今作ではあるクラス強化や移動のためにも、退治を積極的に戦うことに。
    • 『ブレイド2』同様、倒しても墓を調べれば再戦可能。
  • ラッキーモンスター、エリートモンスター
    • ラッキーモンスターは倒すとレアなアイテムを落とすこともあるモンスター。強さはノーマルと同じ。
    • エリートモンスターはユニークほどではないがノーマル以上の強さを誇るモンスター。
    • 両方の特徴を持つラッキーエリートも存在する。
  • その他過去作からの変更点
    • 戦闘中でも操作キャラが変更可能になった。
      • パーティ人数が増えた影響で、1キャラ操作だけではプレイヤーの比重が小さいため、状況に応じて的確にプレイヤーが指示する事も可能に。
      • その変更からか、今作ではヒーローを除く味方が全員倒されるまではランドマークに戻されなくなった*3。因みに、いつでも-ボタンでギブアップ(敗北時と同様に最終通過ランドマークへ戻る)などが可能。
      • 7人目であるヒーローは操作不可。
    • お馴染みのヘイトを示す要素であるターゲットラインだが、「ディフェンダー」がターゲットされている時は安全を意味する青色の表示となった。
      • 「アタッカー」「ヒーラー」は、従来通り危険を意味する赤い表示のままとなっている。
    • 「ディフェンダー」の周囲に常にバフが発生するようになった。内容はクラスによって異なる。
      • これまでは攻撃が集中するタンクに近寄ると、範囲攻撃に巻き込まれるリスクがあったので極力近づきたくない…というあんまりな扱いだった。だがこれにより近寄るメリットが生まれ、近くの仲間を守っているという演出にも繋がっている。
    • 右スティック押し込みで「クイックムーブ」、いわゆるステップが使用可能。瞬時に側面や背後に移動可能な他、一部スキルによる恩恵を受けられる。
    • 水上でも戦闘が可能になった。これにより、これまでおびき寄せるしかなかった水生生物とも手軽に戦える。 今年の勇者もこの仕様であれば苦労しなかったのだが…。
    • ターゲットしている敵が操作キャラに対してどの方向を向いているか常に表示されるようになった。大人数の敵味方が入り乱れる為、視認で位置特攻のアーツを決めるのは従来に比べて難しいので導入されたものと思われる。
    • 地味だが、通常攻撃がヒットする距離であれば「攻撃可能アイコン」が表示される。クラス毎に有効距離が変化するので位置取りの参考になる。
    • コンテナを開けたときに中身が飛び出すのは前作同様だが、飛び出した中身が散らばることなく自動でプレイヤーに集まるようになった。そのため、高所からアイテムが落下して回収できないということはなくなった。

キャラクター

+ 主人公
  • ノア(CV:新井良平)
    • 初期クラス:ソードファイター
    • ケヴェス所属の青年。生きるために相手の命を奪うしかない世界の在り方に疑問を持っている。
    • 特務小隊の一員で、戦場で命を落とした兵士を弔うおくりびとでもある。
    • 特殊な赤い剣のブレイドを持つ。
  • ミオ(CV:津田美波)
    • 初期クラス:疾風士
    • アグヌス所属の少女。生真面目で優しく、仲間からの信頼も厚い。
    • 彼女もまた、戦場で命を落とした兵士を弔う軍楽隊所属のおくりびと
    • 物語開始時点で寿命が残り3か月になっている。
    • ツインリングを手に、敵を引き付ける回避盾。
  • ランツ(CV:田邊幸輔)
    • 初期クラス:ヘヴィガード
    • ノアの幼馴染。過去のとある出来事がきっかけで、自分の命に代えても仲間を守ると決意している。
    • 性格は大雑把だが、流されるだけの考えなしでは決してない。
    • 盾にも固定砲台にもなる大剣で、仲間を守りながら戦う。
  • セナ(CV:佐藤みゆ希)
    • 初期クラス:破砕士
    • ミオを姉のように慕う。明るい性格。
    • 筋トレが趣味で、小柄でありながら力自慢の怪力が特徴。
    • ボールにもなる巨大なハンマーを振り回して、敵を蹴散らす。
  • ユー二(CV:潘めぐみ)
    • 初期クラス:メディックガンナー
    • ノアを尊敬し、ランツとは好き放題モノを言える関係。
    • 男勝りで口が悪いガサツな性格だが、フォーチュンクローバーを集める乙女な一面も。
    • 杖を模した銃、ガンロッドの使い手。
  • タイオン(CV:木村良平)
    • 初期クラス:戦術士
    • ミオやセナの仲間で高い洞察力と戦術の判断で信頼される冷静沈着な青年。一方で慎重すぎるあまり臆病とみられることも。
    • 見た目通り効率を重視する性格だが、人間臭い部分も併せ持つ。
    • 形代を模した紙のような不思議な武器、モンドを操る。
+ ヒーロー(前半)※多いので分割
  • リク(CV:千本木彩花)&マナナ(CV:洲崎綾)
    • ケヴェス所属のメカニックのリクと、アグヌス所属の給仕のマナナの2人組。
    • クラスはヤムスミス、デバフによる敵の弱体化が得意。
    • 序盤から仲間にいるが、ヒーローとして加入するのは少し後になってから。
  • エセル(CV:種﨑敦美)
    • ケヴェスの「コロニー4」の軍務長。「白銀のエセル」の異名を持つ。たった100人で3つの敵コロニー(要は軍団)を壊滅させた傑物。
    • クラスはフラッシュフェンサー、手数で短期決着を狙う高速アタッカー。
    • ノアたちの命の恩人。物静かだが強い信念を持つ。
  • ルディ(CV:小林ゆう)
    • ケヴェスの「コロニー30」の軍務長。「機匠のルディ」の異名を持つ。
    • クラスはウォーメディック、非常に高い回復力で戦線を支える。
    • 機械に対する愛が人一倍強く、ケヴェス随一のメカニックと名高い。が、コロニーの管理は副官に任せっきり。
  • ゼオン(CV:逢坂良太)
    • ノアと同じコロニー9の兵士。前任が左遷されたため軍務長に就く。
    • クラスはガーディアンコマンダー、敵の攻撃を吸収し能力を強化できる。
    • 食糧難に苦しむコロニーをなんとかできないかと奮闘する。
  • シドウ(CV:高橋広樹)
    • アグヌスの「コロニーガンマ」の軍務長。「幽玄のシドウ」の異名を持つ。
    • クラスは錬世士、強力な打撃を敵に与えつつ味方を癒す。
    • ミオ達の元上司で教導官。厳しい訓練故兵士たちに恐れられている。
  • グレイ(CV:千葉繁)
    • 所属不明の謎の兵士。「灰狼のグレイ」の異名を持つ。
    • クラスはフルメタルジャガー、敵に攻撃が当たるたびに能力が上昇する。
    • 謎の欠片を巡ってノアたちと敵対するが、ケヴェスやアグヌスに取られるよりはということでノアたちに預けヒーローとして加勢する。
    • 物語後半にとある場所で再会する。
  • イスルギ(CV:前野智昭)
    • アグヌスの「コロニーラムダ」の軍務長。「暁勇のイスルギ」の異名を持つ。
    • クラスは戦略士、味方を回復させつつ、敵を弱体化させるヒーラー。
    • タイオンの元上司というだけあって知略に長ける。
  • ユズリハ(CV:釘宮理恵)
    • アグヌスの「コロニータウ」の軍務長。「儚弦のユズリハ」の異名を持つ。
    • クラスは幻弓士、ヘイト管理に長けたアタッカー。
    • 深い森の中で狩猟をして生活しているため動きは俊敏。
  • アシェラ(CV:M・A・O)
    • ケヴェスの「コロニー11」の軍務長。「凌剣のアシェラ」の異名を持つ。
    • クラスはローンエグザイル、積極的な攻撃で敵を引きつける。
    • ケヴェス最強格のディフェンダーにして、“死にたがりの戦闘狂”として知られる。
  • ニイナ(CV:小清水亜美)
    • アグヌスの「コロニーイオタ」の軍務長。「怜媛のニイナ」の異名を持つ。
    • クラスは攻騎士、クリティカルヒットするたびに攻撃力が上がる。
    • 軍務長に就いてから短期間でコロニーランクを「白銀」まで上げたやり手の軍務長。コレペディアカードの考案者。
+ DLCで追加
  • イノ(CV:古賀葵)
    • エキスパンション・パス 第2弾で追加。
    • クラスはノポニックブレイブ、敵の攻撃を回避し、連撃を行うディフェンダー。
    • ノポンの守護者である最強の「人工ブレイド」を自称し、ノアを「ドライバー」と認識する。
  • マティア(CV:田中理恵)
    • エキスパンション・パス 第3弾で追加。
    • クラスはジュエルマイスター。クリティカル発生時に回復を行うヒーラー。
    • シティーの六氏族の一つ「カシィ家」の当主で、アクセサリー職人を営む。
+ 別途条件を満たすと追加。ネタバレ注意!
  • シュルク(CV:浅沼晋太郎)
    • 『新たなる未来』をクリア後、特定のチャレンジバトルをクリアすると本編でも使用可能になる。
    • クラスはグランドソルジャー。敵の攻撃を先読みし回避するディフェンダー。
    • 右手が義手になっているため左手一本でモナドを扱うほか、自分をターゲットにした敵が多いほど火力が上がるなど『1』のダンバンをオマージュした能力となっている。
    • 他のヒーローと異なりサブイベントなどには登場せず、クラス継承もない。
  • レックス(CV:下野紘)
    • 『新たなる未来』をクリア後、特定のチャレンジバトルをクリアすると本編でも使用可能になる。
    • クラスはマスタードライバー。聖杯の剣二刀流で敵をなぎ倒すアタッカー。
    • シュルクと同じく他のヒーローと異なりサブイベントなどには登場せず、クラス継承もない。
+ ヒーロー(後半)
  • モニカ(CV:渡辺明乃)
    • ノアたちが目指す「シティー」の長老(役職名、コロニーの軍務長のようなもの)。
    • クラスはロストヴァンガード、盾で仲間を守りメイスで敵を粉砕するディフェンダー。
    • 序盤に出会った「ゲルニカ・ヴァンダム」の娘。ノアたちに「人間のあるべき姿」を教える。
  • マシロ(CV:悠木碧)
    • アグヌスの「コロニーミュー」の軍務長。「健旗のマシロ」の異名を持つ。
    • クラスは星輝士、味方へのバフに特化した特殊なヒーラー。
    • 仲間思いの優しい性格。みんなをあだ名で呼ぶ。よろしくランラン
  • トライデン(CV:土師孝也)
    • ケヴェスの「コロニー15」の軍務長。「叛賊のトライデン」の異名を持つ。
    • クラスはソウルハッカー、ユニークモンスターを討伐することでスキルやアーツを獲得できる。
    • ノアたちと敵対する「メビウス」の一員だが、そんなことより冒険とうまい飯が大好きな変人。
    • コロニーの仲間を解放するためメビウスに反旗を翻し、ノアたちに加勢する。
  • ゴンドウ(CV:明坂聡美)
    • モニカの娘。アギョウとウンギョウという側近を連れている。
    • クラスはマーシャルアーティスト、連打を敵に叩き込む格闘アタッカー。
    • 見た目通り男勝りな性格で、ユーニ以上に口が悪い。ただ女っ気の欠片もない名前には、内心不満がある模様。
  • ミヤビ(CV:福圓美里)
    • アグヌスのおくりびとでミオのかつてのパートナー。
    • クラスは雅楽士、味方のリキャスト速度をアップするヒーラー。
    • 「コロニーオメガ」で起きた事故で死んだと思われていたがとある場所で再会する。
  • カムナビ(CV:楠大典)
    • アグヌスの「コロニーデルタ」の軍務長。「紅蓮のカムナビ」の異名を持つ。
    • クラスは武翔士、HPと引き換えに超火力で敵を殲滅していく。
    • エセルとは好敵手といった間柄。
  • ナギリ(CV:茅野愛衣)
    • ケヴェス、アグニスどちらにも所属しない「コロニー0」に所属する少女。
    • クラスはマシンアサシン、デバフで敵を弱体化させるアタッカー。
    • 「鉄機兵」と呼ばれる特殊な小型マシンに乗って戦う。
+ クリア後限定、ネタバレ注意
  • ニア(CV:大和田仁美)
    • アグヌスの女王、退屈を紛らわすため世界を旅するノアたちに付いて行くことになる。
    • クラスは命巫女、回復しつつ強撃を与えるヒーラー。
    • 『ブレイド2』からは考えられないほどおしとやかな喋りをするが、無理しているらしく油断すると素が出てくる。
  • メリア(CV:勝田詩織)
    • ケヴェスの女王、自身の足で世界を見てみたいということでノアたちに護衛を依頼する。
    • クラスはロイヤルサモナー、攻撃とバフを兼ねる強力なアタッカー。
    • 『ブレイド1』と印象は変わらないが、時間が経っているためか大人びている。

クエスト

メインとなるストーリー以外のサブストーリーやストーリーを進めるために必須のクエストなど様々。

  • ノーマルクエスト
    • サブクエストが多いが一部はストーリーを進めるために発注されることも。
  • ヒーロークエスト
    • クリアすることで新しいヒーローが加わるクエスト。
  • 覚醒クエスト
    • 条件を満たすことでクラスの上限が開放されるクエスト。主人公が中心となるサイドストーリーも存在する。

フィールド

  • フィールドスキル
    • 壁を上る「ウォールクライム」やロープを滑る「ロープスライド」など習得することで行けなかった場所へ行けるようになる。全部で4つ。
    • 『ブレイド2』にもあったが、今作ではクエストを進めることで習得するのでメンバーの構成は気にする必要がなくなった。
      • シナリオ進行上必須のスキルはその習得クエストがストーリー中で必ず発生する。
  • キズナグラムとコレペディアカード
    • キズナグラムは『ブレイド1』に存在した各地に存在するキャラ達の相関図。
      • ヒーローもこの図に含まれる。
    • コレペディアカードは集めたコレクションアイテムをこれまで出会った人々に渡すことができる。
      • 初回は報酬がもらえる他、後述のキズナポイントが上がったり、後半ではNPC同士の関係が変わることもある。
      • 直接出向く必要はなく、メニュー内で完結できる。またアイテムの代わりにノポンコインで代替可能。
      • リクエストアイテムはキャラ別に固定。
  • キズナレベル
    • 各コロニーとの関係の深さ。クエストをこなしたり後述のおくりを実施することでキズナポイントがたまり、一定値に達するごとにレベルが上昇していく。
    • キズナレベルが上がると移動速度の上昇や敵の探知距離短縮など、フィールド探索で有利な効果が得られる。『ブレイド2』の権利書に相当する。
  • 休憩ポイント
    • 特定箇所でキャンプが可能、食事やレベルアップができる。
    • 相談
      • コロニーなどで集めた情報を元に、仲間と相談をする。何気ない雑談からクエストが発生するものまで大量にある。
    • 食事
      • コロニーの食堂の料理かマナナが作る食事を食べることで「経験値アップ」「エネミードロップ率アップ」といったバフ効果を一定時間得る。
      • マナナのレシピはコロニーの食堂で注文することで増えていく。
    • レベルアップ
      • クエストなどで得た経験値を振り分けてレベルアップできる。クリア後はレベルダウンも可能に。
    • ジェム作成
      • 『ブレイド1』にあった要素だが、今作は素材を準備するだけで確実に作成可能。また、今作のジェムは消費アイテムではなくなり、一つでも作成できれば全員に装備することができるようになった。
      • これにより、上位を作成できれば下位のジェムは不要になったが、重複しての装備はできなくなった。
      • 素材の代わりにノポンコインを消費しての作成も可能。
    • クリーニング
      • 戦闘を繰り返すことでキャラが薄汚れていくので洗うときれいになる。
      • イベントなどでの見た目以外にはステータスに影響しない。
  • おくり
    • フィールドを散策していると戦闘跡やモンスターに襲われて死んだと思われる兵士の「骸」を発見することがある。
    • 調べることでノアかミオが「おくり」をし、弔うことでコロニーとのキズナポイントが上昇する。
  • 朽ちた鉄巨神とエーテルチャネル
    • 各地には壊れた状態の鉄巨神が放置されていることがある。周囲のモンスターを排除して各地のエーテルチャネルで得たエーテルをつぎ込むと、鉄巨神を再起動させることが出来る。
      • ランドマークとしてスキップトラベルに利用できる他、ノポン商会が配置される。
    • 近くのプラントも起動し、近場で入手可能なコレクションアイテムが生産可能となる。お金がある限り手軽にアイテムを集めることが可能。
  • コロニー
    • 町に相当する施設。「鉄巨神」と呼ばれる巨大マシンを拠点にした軍事施設兼兵士の生活場所。
    • アイテムショップや食堂があり、上述の通り食堂で注文することでマナナのレシピが増やせる。
  • 勢力争い
    • フィールドで争いをしている勢力の片方に加担することで報酬を得られる。
    • ケヴェス・アグヌス同士だけでなく、モンスターも抗争をしていることも。
  • 警戒レベル
    • ストーリー進行やクエストクリアに応じて各陣営の警戒レベルが上昇する。
    • 上昇に応じてその陣営のレベルが上がり、人数が増えて手強くなっていく。
  • 特殊行動
    • 時折モンスターが特殊行動を取ることがある。
      • 転んでアイテムを落とす。食べかけの果物を捨てるなど。
    • これでしか入手できないコレクションアイテムや、特別なモンスタ―が出現することもある。
  • 投下物資
    • ケヴェス・アグヌスどちらにも属さなくなった主人公たちは軍によって投下される物資を強奪することで必要な物資を得る。
    • 投下ポイントへ行くと当然物資を得ようとする軍と遭遇し、戦闘は避けられない。
  • ノポンコイン
    • フィールドで見つかるコンテナ等に入ってるコイン。
    • 特定箇所でアイテムと交換できる他、前述のようにクラスのランクアップや料理やジェムで材料が足りない際にコインを消費することでも作成ができる。

ダウンロードコンテンツ

  • 『ブレイド2』同様に「エキスパンションパス」として一括販売のみ。同じく全4弾が配信された。
  • 第1弾
    • 2022年7月29日配信
    • 消費アイテムや「アナザーカラー」というファッション装備を追加。
  • 第2弾
    • 2022年10月14日配信
    • 強敵とのチャレンジバトル
    • 新ヒーロー「イノ」
    • ファッション装備「スイムスーツ」
  • 第3弾
    • 2023年2月16日に配信
    • 強敵とのチャレンジバトル
    • 新ヒーロー「マティア」
    • 新規デザインのファッション装備
  • 第4弾
    • 2023年4月26日に配信
    • 全く新たなオリジナルストーリー「新たなる未来」が配信。本作ならではの新たなる主人公・キャラクター・BGMと新要素を加え、さらに過去作の主人公である「シュルク」「レックス」も成長した姿で登場。

評価点

  • 広大で美しいフィールド
    • 『クロス』のようなオープンワールドではなく『ブレイド2』と同じく複数のエリアに分かれているが、規模で言うなら『ブレイド2』の巨神獣2~4体分が一つのエリアに収められたと言っても過言ではなく非常に広大。
    • 天候が時間経過でも変化するようになり、天候を切り替えるために他のエリアにファストトラベルする必要がなくなった。
    • 見晴らしのいいところへ行くと遠くにコロニーの鉄巨神を確認でき、あそこから歩いてきたのかと感慨に浸れる。
    • フィールドのあちこちに『ブレイド1』や『ブレイド2』、『イーラ』で見覚えのある場所や地名があり、シリーズファンなら考察も楽しい。
    • ある地方では『クロス』以来となる乗り物(船)での移動が可能。
      • 泳いでも行けるが端から端までの移動に決して遅くない遊泳速度で1時間が掛かるのを考えれば実質必須。また船移動中はエネミーに絡まれず、一部のキャンプ機能を使う拠点としての役割も併せ持つ。
    • また、操作キャラ以外のキャラクターは単に後ろについてくるだけでなく、並走したり、先を歩いたりして共に冒険している感がある。
      • コンテナや洞窟を発見するとそちらに向かって進み教えてくれたりもする。
    • 前述のように『ブレイド2』と同じくユニークモンスターを倒すと墓が出現し何度でも戦える他、本作ではスキップトラベルのポイントとしても利用できるようになった*4。倒せば倒すほどプレイアビリティが向上していくため、やり込み以外にも倒す意義が生まれている。
    • シリーズお馴染みのコレクションアイテム・ユニークモンスター・ロケーション・秘境だけでなく、おくり・エーテルチャネル・エリートモンスター・ラッキーモンスターなど様々な探索要素が追加されており、探索の楽しさと快適さは歴代のシリーズでもトップクラス。
  • 「生と死」をテーマにした哲学性の高いストーリー
    • これは『ブレイド2』でも挑戦し、すでに成功したことだが、本作の特殊な世界観故に、登場人物たちが自分の死生観を語ることが多い。
      • 作中から「生への執着」「喪失との向き合い」「未知への不安」「恐怖に立ち向かう勇気」などのメッセージがあり、シリーズの中でも屈指の哲学性を持つ。
    • それ以外でもしっかり書かれており、なぜ過去2作の世界が融合しているのか、なぜ10年しか生きられないのか。ハードな世界観とその謎に引き込まれていく。
    • 敵対するケヴェスとアグヌスだが、クエストを進めることで協力し共に生きる道を見つけていくことができる希望の見える展開。
    • 本編ストーリーは起伏に富んでおり、終始プレイヤーの気を惹くものとなっている。特に第二話の終盤で「あるもの」を壊す場面や、第五話終盤でノア達が絶望的な状況に追いやられる場面など、印象的なシーンも多い。
    • キャラクターも一人一人見せ場が用意されている。特にタイオンは序盤こそ堅く理屈屋な印象を受けるが、ストーリーを進めていくうちに仲間を思いやる一面や感情的な表現を見せるようになり、プレイヤーの印象は大きく変わることだろう。
    • 細かい部分ではあるが、ムービーとゲーム画面が暗転なしにシームレスに切り替わる。別々のものではなく、それまでの映像で戦っていたキャラたちを操作するという演出に一役買っている。
  • クエスト
    • 多くのプレイヤーが触れたいであろうパーティメンバーの追加やクラスの選択肢が増えるヒーロークエストの殆どは発生条件が特定のエリアに到達するだけと緩めに設定されている。
      • その内容も大抵が会話を除けば移動と戦闘だけで済まされるので、すんなりとクリアすることが可能となっている。
    • 一方でヒーローやそのクラスの上限を上げる覚醒クエストは、前提となる通常のクエストをクリアする、主人公の誰かがクラス10に達成する、といった手順を踏まなければならない。内容も捻りがある物も多く、ゲーム全体としてやり込み要素が不足しているということはない。
      • 覚醒クエストはヒーロークエストと地続きになっていることがあり、他のコロニーとの交流もあったりするので世界観を知る上で重要となる。
      • また必須ではないので、やり込むつもりがないプレイヤーはよく使うクラスのみ覚醒クエストをクリアするなど、柔軟な調整も可能である。勿論、一切触れなくてもクリアは可能。
      • ノーマルクエストもただ条件を満たして終わりではなく、ストーリー性が強調されている物が多い。
  • BGM
    • 過去作でも評価が高かったBGMの質は今作でも健在。なんとこのゲーム1つの為に140曲程度の楽曲が用意されている。
    • 主人公であるノアとミオが笛を使うのに合わせて本作では管楽器を使ったBGMが印象的に使われている。
      • 本作用に「篠笛」をイチから作成し、実際にレコーディングに使用しているほどの力の入れよう。
  • 優秀なAI
    • 場面に合わせてかなり的確な動きをしてくれるのでストレスは少ない。
      • プレイヤーがブレイクを入れたアーツのモーションが終わる前に予め温存してくれていたダウンのアーツを入れてくれるという反応速度なので、下手なMMOより協力しているという感覚を味わえる。
    • スキルなどを整えさえすればラスボスを凌ぐ程の強敵であっても自動で倒してくれる程である。
      • AIの完成度は素直に褒められるのだが、ここもまた戦闘の単調さに拍車を抱えている点もある…賛否両論点にて追記する。
  • キャラクターのモデル
    • 『ブレイド2』で美麗になったと評判のキャラモデルはさらに磨きがかかっている。
    • 特にキャラクターは表情が細かく生き生きと表現されている。
      • ムービーでも頻繁にアップになる瞳の表現は圧巻。動揺で細かく揺れたり強い意思で見据えるなど演出にも一役買っている。
    • 『ブレイド2』『イーラ』では限定的だった服装の変更も、性能などに左右されずに自由に付け替えられる。同じユニホームで連帯感を出すといった遊び方も可能。
  • 汎用セリフの減少
    • 『ブレイド2』までは戦闘に入ってないメンバーは表示されなかったため会話での受け答えが汎用的なセリフが多かったが、今作は全員出ているためそれぞれ反応を示してくれる。
    • ただ、入れ替わることが前提のヒーローはイベント画面でもただいるだけになっており少々寂しい。
      • とはいえキャラは立っていないということはなく、ヒーローごとにゆかりのある場所で反応を示してくれる。その中でも食堂の側を通る度にどのヒーローも食事を催促するので、食いしん坊と言われることも…。
    • そんな一方、遊び方によってはやはり同じセリフを聞く機会が多くなる。シリーズの宿命か、一部セリフがネット上でネタにされていたりする。 「おいノア!ランツが強い敵とやりてえってよ」「セナ!本当に強い!」「そうだろ?タイオン」
  • 休憩ポイントでの雑談
    • 非常に数が豊富でメンバーたちの意外な一面や仲のいい場面が見れたりと高評価。
      • キャンプ画面ではランツとセナが筋トレをしたり、タイオンがお茶を入れていたりと、思い思いに過ごすメンバーを見ることもできる。
      • 相談も内容によっては、過去作のキズナトークなどと近い緩いギャグテイスト会話が繰り広げられる。条件もキズナの値やキズナリングの進行に関わらず、コロニーで情報収集として会話を聞くだけなので容易に発生させられる。
  • LRボタン同時押しでスクリーンショット
    • スクリーンショットならSwitchの基本機能でもあるのだが、LR同時押しでUIを非表示にしたスクリーンショットが撮れる。きれいな景色を保存したい人には嬉しい機能。
    • カメラをズームすると一人称視点にもできるのでキャラクターを画面に映さずスクリーンショットを撮ることもできる。
  • 『ブレイド2』及び『イーラ』からの改善
    • 『ブレイド2』では1つだけだったセーブスロットが増えた。通常セーブ3つ、オートセーブ1つの他にメニュー画面でYボタンを押すだけで即座に記録できるクイックセーブスロットも1つ存在する。
      • タイトル画面にはスロットを選んでロードする「LOAD GAME」の他に、上記の計5つのスロットの中から自動で最も新しいセーブデータをロードする「CONTINUE」機能も存在する。
    • アップデートによる追加機能だった2周目モードとイベントシアターも最初から実装済。
    • 模擬戦形式で戦闘の基礎を学べる訓練機能が追加された。
    • オプションからのタイトルバック機能が実装された。
    • キズナグラムが復活した。『イーラ』のヒトノワが近かったのだが、簡略化された要素であった。
  • アップデートで追加された「パーティ編成保存機能」
    • 本作は多数のクラスがあるため、お気に入りの編成以外を試したいときや強敵と雑魚で編成を変えたい場合に逐一変更するのが面倒、という不満があったが2022年10月14日のアップデートでこの機能が追加されたことで解消された。
      • しかも事前告知もなくこっそり行われたため嬉しいサプライズであった。
    • 保存できるのは15スロット。よほどの事がない限りは十分な数である。
  • DLC「新たなる未来」の内容が、本編に負けず劣らず秀逸。
    • 主人公のマシューは前向きかつお人よしと、典型的な主人公らしい性格で、冷静沈着なノアとは別の魅力を備えている。ヒロインのエイや、道中で出会うニコル、カギロイ、そして、なんといっても旧作の主人公であるシュルクとレックスが成長した姿で参戦したという事実は大きな反響を呼んだ。
      • 『1』と『2』をプレイ経験を持つファンにとっては、この歴代主人公のサプライズ登場に思わず興奮した人も多いであろう。「レックス」のワードはTwitter(X)日本のトレンド1位にまでなった。その流れで地上波のニュース番組で取り上げられこちらも話題に。
    • ストーリー自体も、本編では掘り下げが足りていなかったとされる敵の意外な側面を見られる、旧作や、ゼノサーガ、ゼノブレイドクロスに関連するワードも見られるなど、シリーズファン歓喜の内容となっている。
    • マップ機能が本編から大幅に強化されており、エリアマップからワールドマップへの遷移が可能になった他、ロケーション・コンテナ・ユニークなどの回収率が細かく表示されるようになっている。
    • 「コレペディア」は収集したアイテムを登録していく『1』形式となり、更に討伐した敵を登録する「エネペティア」が新たに登場。NPCとの関係性登録は『イーラ』式のヒトノワが復活と歴代シリーズ要素がふんだんに盛り込まれている。

賛否両論点

  • レベルが上がり易い
    • 寄り道のクエストをこなしていると、あっという間に適正レベルを超えて戦闘に歯ごたえがなくなってしまう。
    • キャンプでのボーナスEXPを保留し続けていればレベル補正で得られる経験値が減るので上昇は抑えられるが、それでも強敵と戦うとぽんぽん上がるため適正レベルは越えがち。
    • また、レベルがあがりすぎてクラスの経験値も入りにくくなってしまって継承が進まない難点も*5
      • クリア後であればレベルダウンで調整できるのだが、『ゼノブレイドDE』では「上級者モード」によりクリア前から使用可能だった機能が、本作ではクリア後限定要素にされているため、旧作から改悪されているとの批判もある。
      • DLC導入に限られるが、チャレンジバトルの場所でクリスタルを消費してクラスの継承値を上げられるため、やや緩和される。
  • 良くも悪くも『ゼノ』シリーズ全てを統括するような濃い内容
    • フィールドのみならず、アーツやクラス、キャラクターやアイテムに到るまでシリーズネタがちりばめられている。『ゼノギアス』から追い続けていたファンならニヤリとできることはある。『ブレイド1』『ブレイド2』の要素をケヴェスとアグヌスで分けているので、既プレイヤーは何がどうなっているのかと考察しながら旅をするのも一興。
    • が、シリーズの集大成と評価される訳あって本作は『ブレイド1』よりも『ゼノギアス』や『ゼノサーガ』を踏襲したアダリティーかつ陰鬱な要素が強い上に、各コロニー間での政治的陰謀が絡む濃い作風となった。『ブレイド1』では戦争を扱っていながらも生身の人間ではない機神兵と対峙し、『ブレイド2』でも不死のブレイドをストーリの根幹に取り入れる事で直接的な殺害は避けるなど新規プレイヤーに配慮した措置が行われていたが、本作では2大国家の戦争(+もう1つの勢力との戦争)がメインである為、どうしても直接的な殺害が絡む様になった*6
      • その影響で序盤からグロテスクかつ嫌悪感を覚える描写が多いが、そう言った陰鬱さは本作の1つの面にしか過ぎない。敵対していた6人の主人公達が序盤のとある事件で特殊な能力に覚醒し、共闘して諸悪の根元を討つ為に旅に出ると言う展開は『ブレイドシリーズ』を踏襲した王道的な展開と言える。加えて『ブレイド2』程過剰ではないが、重い展開に対する清涼剤となるコメディ要素・深夜アニメ的要素もしっかり続投されており、序盤の陰鬱さから一転してフォーニス地方を横断する途中で挿入される水浴びイベントのギャップに驚いたプレイヤーも多いはず。世界観から浮いているとも考えるかどうかは人による。
    • 序盤の事件がきっかけで、戦争を行っているケヴェス・アグヌスの両陣営から命を狙われる事になる主人公であるノア一行だが、両陣営のコロニー間の問題を解決していく事で戦争状態が氷解していく様は本作の見所でもあり、最終話での両陣営の共闘は手に汗握る展開である。
  • 歯ごたえがあるが、単調になりがちな戦闘。
    • 通常モンスターからユニークモンスターまで7人で相手をすることを前提にしているため非常に派手。
      • 操作キャラ1人だけを強化しても太刀打ちできる筈硬いわけで仲間と協力して強敵に挑む設計となっている。
    • クラスやアーツの特性を理解し、戦略を組み立ててコンボを繋げる爽快感のある戦闘になっている。
    • 戦略面においても各要素の噛み合わせが足りておらず、過去作においては『ブレイド1』のチェインアタックと既存アーツのコンボや、設定にも絡む未来を変えるという要素を前面に押し出したロマン重視の戦闘要素。『ブレイド2』のドライバーコンボで時間を稼ぎ、ブレイドコンボで貯めた属性玉をチェインアタックで破壊するという2つのコンボを絡めた戦闘要素。それらに比べると本作の戦闘は各要素が独立しがちで、最終的にはチェインアタックのみに戦闘要素が集中してしまう。
      • 仲間の助け起こしも過去作ではチェインアタックを使用するためのパーティゲージ*7と共有していたので、チェイン終了後は総崩れのリスクがあるという側面を併せ持っていた。
      • だが、本作ではヒーラーが存続していれば何度でも助け起こせる*8ため、チェインアタックのデメリットが消滅してしまった。
      • 一方で、チェインアタックの倍率がかなり抑えられてしまうハードや、格上の敵相手に、緊急時の回復用に残すといった駆け引きは残っている。
      • チェインアタック中、バフ等は静止していないタイミングで効果時間が進んでしまう。そのため他の要素とのかみ合わせが悪く、チェインアタックのゲージを溜める以外、準備すべき部分はないと言っても過言ではない。
      • チェインアタックそのものは奥深くて爽快感があるものの、突き詰めれば突き詰める程にランダム性が減少していく仕様も相まって、慣れてくると作業感が拭えなくなってしまう。
    • ウロボロス状態も連続して発動できないことを除けばほぼデメリット無しで発動できるため、リスクとリターンをどう使うかの要素を考えるべきだったのがを考える要素は本作はかなり薄れている。
      • 前述にもあるが編成によっては人数が減りロールが偏ったりはする他、ピンチの一時しのぎとして残しておくという戦法もあるにはあるが、少々メリットとデメリットが釣り合っていない。
      • 開幕ウロボロスオーダーも、チェインアタックの仕様を理解しているプレイヤーなら普通に発動した方がダメージが出る。そのため、最終的には時短以外で使う意義は薄くなる。
      • さらにやり込んだらやり込んだで最終的に取捨選択のないツリーのスキルと多くはないアーツから選ぶしかない自由度に対し、カスタム性の強く、人数も減らない生身とでは立場が逆転する。決して弱くはないのだがインタリンクレベルが溜まるまで使わなくなって影が薄くなる。
      • またインタリンクすると無敵になるため、高レベル帯のエリアを強引に突破することができるようになっている。悪用するかどうか、許容できるか否かはプレイヤーに委ねられる部分だろう。
    • 結果、これらを踏まえると本作は過去作のような様々な要素が絡み合う戦闘とはいえず、どうにかして攻撃を凌いでゲージを貯め、即座にチェインアタックをするだけの戦闘になりがち。どんな敵であっても、一方的にキャラを選んでいくだけで倒せてしまう。
  • キャラクター描写
    • 主人公は6人全員であるとインタビューで謳ってはいるものの、描写や扱いに偏りがある。
      • メインシナリオでは、敵方の主要人物との関係性もあり、ノアとミオが主人公とヒロインだとしか思えないレベルの頭一つ抜けた扱いである。次点でまとめ役兼参謀として中盤まではタイオンのシーンが印象に残りやすい。
      • セリフのワード数をできるだけ均等になるようにというインタービューの発言こそ誤りではないものの、その実クエストなどのサブイベントではメインでのセリフ量が多いノアとミオは静観するに留まり、その分ユーニやランツ、そしてタイオンの出番が多く設定されている。
      • 一方セナは、どの場面も要所要所でフォローする役割に徹することが多く、彼女が中心となるべきサイドストーリーセナですらあるヒーローとそれに因縁のある敵キャラに焦点が当てられてしまう。
      • 唯一とあるヒーロークエストではセナもかなり目立つのだが、発生条件が他と比べて厳しく設定されている上、受注可能となるのが終盤なので未プレイのままクリアしてしまうプレイヤーも少なくない。そもそも他の5人は複数のクエストで目立っている為、結局不遇であるのには変わりない。
      • 過去作においては「1」のラインなども描写がやや不遇な面はあったが、彼の場合はシナリオ・システム両面において「主人公のサポート役」という立ち位置が明確化されていたため問題視はされにくかった(マナナとリクも同様)。セナが問題視されやすいのは、まがりなりにも主人公格としての存在感をそれなりに持っているからと見ることもできるし、裏を返せばそれだけ他の5人の描写が優れていたからとも言える。
      • さらに付け加えるなら、一部主人公のみ専用のアーツを扱える、サイドストーリーが必須*9など、システム面でも優遇が目立つ。
    • また、その主人公ノア自体も少々クセのある性格設定となっている。
      • 基本的には多くの場面では素直な性格ではある一方、時折「他者と相談を経ないまま自分の中で結論を固めがち」という一面を覗かせる事がある。
      • シナリオ描写を見る限りでは、こういった性格設定は意図したもののようであり、やや危うい性格を表現する上では確かに効果を発揮している。一方で、プレイヤーの感情移入からの乖離は起こりやすいとも言える。
    • 物語冒頭は「敵の命を奪わなければ生き残れないがゆえの冷酷さ」「寿命10年ゆえの精神的な未熟さ」がさりげなくクローズアップされる。中盤以降は「不器用ながらも仲間達と心を通わすことによって、少しずつ自らの生に意味を見出してゆく」様相が描かれるのだが、意図的にせよ描写がさりげないため、ともすれば「幼い友情ドラマ」と誤解されてしまいかねない。(セナやランツは客観的に見れば過去の「とても小さいこと」に過剰な執着を抱いているようにも見えるが、そもそも生きた年数も生き残っている仲間も一桁ほどに過ぎないため、世界観に即した心理描写としては的確ではある。が直感的には共感しにくい)
    • 時間をかけて注意深く紐解いてゆけば、むしろNPCなども含めた人物描写は、かなりきめ細かく設定されていることがわかりはする。例えば中盤で訪れるある街にはスランプに陥っているモブの演奏家がいるのだが、サブクエを完了すると、彼は定時刻に街の一角で演奏を再開したりする。
    • ただこういった丁寧な描写は、広大な世界を渡り歩いてサブクエストをこなさなければ見えてこない構造にはなっているため、特に発売されてまだ日が浅い時期は理解されにくかったようだ。
  • 黒幕組織が小物すぎる
    • 黒幕組織の構成員は、その大半が単純な悪党であり、数が多い割に描き分けが不十分。
    • 主人公たちと因縁のあるキャラクターにはそれなりの描写が与えられているが、その他は基本使い捨ての悪役であり印象に残らず倒した時の爽快感も薄い。
      + ネタバレ注意
    • 特に親玉ゼットの腹心であるエックスとワイはラストダンジョンでようやく決着をつけるのだが、その登場シーンで使われるセリフは汎用のものであり、倒したあとも特にムービーもなくその場で同じく流用セリフを吐きながら消えてしまう。
    • ちなみに、彼らは戦闘中に特殊な台詞が豊富に用意されており、一部は特定のキャラとの会話になっていたりする。エックスなどは世界観的に重大な情報を喋っていたりする。しかし、今作の戦闘は非常に騒がしい上に忙しいため、聞こえにくいし聞く余裕もあまりないのが惜しい所。
      • 特に、メビウスの力を開放した形態になると、ボイスにエフェクトがかかった状態になる。戦闘中は字幕が一切無いため、殆どのセリフがとても聞き取りづらくなってしまう。
    • 作品単体で見れば欠点と言い切る程ではないのだが、『ブレイド1』『ブレイド2』と敵勢力が単純悪ではないのがシリーズの特徴でもあった。
      • 制作陣も発売前のインタビューで本作の敵は今までの敵達とは描き方を変えた事を明言しているため、このような設定は意図的なものであると思われる。
    • 以上の事情から過去作と比べて風格を感じない敵が多いのは事実であるが、敵対する因縁があったり確固たる信念を持った敵が登場しない訳ではない。
  • メインストーリーのボリューム
    • 全7話。『ブレイド1』が17*10、『クロス』が12、『ブレイド2』が10話構成だったことを考えるとやや少ない。
    • 1話あたりが長いので正味のボリュームはさほど減っていないが、クライマックスである7話がそれ以前と比較してトントン拍子に事が進んでいく展開のため、短いと錯覚しやすい内容になっている。
      • ただしこれはあくまでメインストーリーの話であり、サブストーリーややりこみ要素は歴代シリーズと同様、豊富に揃っている。そのためゲーム全体のボリュームは充分あり、寄り道しながらストーリーを進めるプレイヤーであればあまりボリューム不足とは感じない。
  • やや誤解されやすい作風と思想
    • 特に前作2と比較すると手軽さを優先し奥深さを抑えた戦闘システムや、目的地を丁寧に示すガイドマーカーの存在、果ては露骨な体型の女性キャラが殆どいない点などから、間口を広げ幅広い層に楽しめるように配慮した思想が垣間見まれ、事実海外では前作よりも僅かに評価が高い(2023年7月現在)
    • ただ、特に序盤〜中盤においてのプレゼンテーションやプレイヤーの引き込み方、動線の引き方が下手なところもチラホラあり、そのせいで誤解されやすい点も多い。
    • 例として【7番目のパーティメンバー】となるヒーローは、その一部がメインシナリオ中に自然に加入するのだが、その人選がプレイヤーに与えるファーストインプレッションに、やや難がある。
    • 1番手のエセルこそキャラ・性能ともに魅力的なのだが、2番手のルディはキャラ付けに、3番手のリク&マナナは戦闘での運用にややクセがあり、2(3)人とも好みが分かれるつくりになっている。4番手のユズリハに至っては最弱候補である。
    • 実はこの時点で任意に探索さえすれば、非常に高性能なヒーローを加入させることもできるのだが、メインストーリーがそのモチベアップに貢献しているかは疑問が残る。そのため、「忙しくてメインストーリーしか追えない」プレイヤー層と、そうでない層とではヒーローシステムそのものに対する印象がガラリと変わってしまいかねない、というブレがある。
      • 探索が好きなプレイヤーであっても、「登場人物の寿命が残り短い」という設定のせいで、心理的に先を急ぎたくなってしまう構造となっている。特に序盤~中盤に顕著。
    • 開発したモノリスソフトは「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」の制作協力もしている。その影響ゆえか本作も「プレイヤーの能動的な探索」を推奨している面があり、それはある意味においては結実している。ただそれは、逆に言えば「能動的な探索をする時間の取れないプレイヤーは旨味を逃す」ことに繋がるケースも前2作よりもやや多く、賛否が割れる一因にもなっている。
  • カットシーンの尺と構成
    • 売りでもある上質かつ豊富なカットシーンだが、力の入っている功罪で1つ1つが長め、かつ、基本的に無操作なので、Switch環境次第では視聴中にスリープやコントローラ再設定のシステム介入を招いてしまう。
      • 適当にボタンやスティック操作を挟めば良い事とは言えるが、なにぶん初見プレイヤーには尺が分からない。視聴への没頭のためにも、出来ればゲーム側でコントロールしてほしかった要素ではある。
    • 「過去の描写→現在の状況」「主人公サイド→遠く離れた敵サイド」のような複数の内容を一本化した構成故の長尺も散見され、前半部(かも判別し難いのだが)でスキップすると、後半部の別場面の存在に気付けない事も。その連続性も演出に位置づけた作り手のこだわりだとしても、タイトルからの回想モードでは細分して視聴可能な配慮が欲しかったところか。
    • ややセリフ廻しや演出がくどい箇所もそれなりに存在する*11
    • ノアとミオが節目で行う「おくり」の笛の音は、それ単体は確かに掛け値なしの名曲なのだが、イベントによっては短期間に連続で聴かされることも多く(戦場で多数の犠牲者が出てしまったなど)、価値を下げてしまっている。
  • ストーリー
    • まず「奴隷のように扱われる兵士と終わりの見えない戦争、長く生きられても10年」という酷い状況からストーリーが始まるため、ハッピーエンドで終わっていた過去作の続編として困惑する可能性が十分ある。
      • SF要素が強いシリーズでメカも多く登場するが、恒例のメカっ娘は本編では登場せず*12、SF要素はそれっきりであり、本作は過去作との繋がりに関する部分を除けばファンタジー寄りになってしまった。SF要素を期待していたユーザーは肩透かしを食らうことに。
    • 大筋では概ねきちんと風呂敷を畳んだ一方、細かい部分ではご都合主義なのか単に説明不足なのか、良く分からないまま終わる要素が多い。
      • 例えば、敵組織の索敵能力を阻害するなど様々な効果を持った「黒い霧」。これを利用する展開は幾度かある割に、具体的にどういう存在なのか、どういう理屈で制御出来ていて、何故そういった効果を持つのか等は特に説明されず、「便利な舞台装置」とも感じやすい。一応「消滅現象と呼ばれる現象の前触れである」という説明はされるものの、十分な説明とは言い難い。
      • 思わせぶりな描写はあるが特に説明もないノアの剣の由来など、他にも伏線だけ貼ってそのまま終わったかのような要素はいくつかある。
      • ある重要なアイテムを持って敵地に捕まる人物など、整合性が取れているのかどうか怪しい部分も。
+ エンディングの展開も賛否両論。ネタバレ注意
  • 融合した世界がどうなるのか、という結末はずばり「アイオニオンの分裂」である。
    • ストーリーやクエストを進めることで敵対する2国が協力して共存できる可能性も見えてきたのだが、諸悪の根源を倒すと2つの世界は再び分裂し、アイオニオンという一つの世界は消滅するという結果になる。
    • それぞれの世界に戻るということなのだが「シティー」の人々などアイオニオンで生まれた人々は戻る世界がなく消えてしまう。
      • シティーには世界の変革を望まない「保守派」という人々も居たのだが、彼らが自分達の消滅をどのように受け止めたのかは一切語られない。シティーの人々はモニカやゴンドウを始めとした一部の主人公寄りの考えをしたキャラクター以外は最後に登場しないため、描写の放棄と捉えられても仕方ない。
    • 主人公達が世界の結末に関して葛藤するような描写はエンディングまでほとんど無く、プレイヤーに対して「2国が離れ離れになる」「シティーの人々が消える」ことが明確に語られるのもエンディングになってから。アイオニオンの成り立ちを考えれば察することはできるが、それでもプレイヤーによっては「いつの間にそういう話になったのか」と困惑してしまうことも。
      • 世界を支配する者からの脱却という意味では目的は達せられているし、元ある形に戻すという意味では自然な流れではある。
    • 本当に消えたのか、二度と再会できないのか、それとも希望はあるのか…明確な答えは出ておらず、ユーザーの想像にゆだねる形となっているため、今後何らかの形での展開を望む声もある。
    • また、メインシナリオとは別に、本作ではヒーロークエストやノーマルクエスト等の膨大なサブクエストが用意されている。
    • それらのシナリオでは主に各コロニーが抱えている問題を解決し、過酷なアイオニオンでも自立して生きていくための手助けをすることで、彼らの団結を強め、主人公達とそこに住まう人々と深い絆で結ばれる様が丁寧に描かれている。
      • しかしながら、最終的には主人公達の手でその過酷なアイオニオンそのものを消滅させてしまう。
        要するに「この醜い世界を破壊して本来あるべき姿に戻そうとする主人公一行」というメインシナリオに対して、サブクエストでは「醜い世界でも希望を捨てず前向きに生きるアイオニオンの人々」という正反対とも言えるテーマで描かれている。
      • そのため見方によっては主人公達の助けによってアイオニオンの中で見出した彼らの希望を、他ならぬ主人公たちの手で無に帰す構図になってしまうため、どうにもやるせなさを感じてしまうユーザーもいる。
    • 一応、この点に関してはDLCの『新たなる未来』で断片的だが答えが示される形となっている。
  • 高難易度の調整
    • シリーズ初となる最初から搭載された難易度ハードだが、特に序盤の作り込みが甘い。
    • ゲーム開始からある程度ストーリーを進めるまでは操作キャラを変更できないので「アタッカー」しか操作できない。
      • 「アタッカー」は他のロールと比べてすべき操作がわかり易いのでチュートリアルという意味では正しいのだが、戦闘継続への干渉が難しいロールである。
      • さらにクラス変更といった要素も解禁されていないので対策のしようがなく、レベルが同格にもかかわらずどのように操作しても勝てない。そのため、狭い行動範囲でのレベルを上げを余儀なくされてしまう。
    • 序盤を越えれば「ヒーラー」や「ディフェンダー」が操作可能となり、各種要素が解放されて事前準備が可能となり緩和されていく。
      • それでも前後のボスと比べて、明らかに同レベル帯で勝つのが難しい敵*13と戦わされることがある。メインストーリーに限ってもそうなので、お世辞にもバランスが良いとはいえない。
    • 難易度はいつでも変更可能なので、拘りがなければ詰むということはない。
  • 育成要素の単純化
    • 戦闘に影響するキャラクター同士のキズナが無くなった。
      • 主人公同士のキズナが数値として現れないのは残念だが、シナリオ進行に応じて主人公たちは交流を深めていく描写が増えているので補完はされている。ヒーローとはコロニーとの友好度という形で間接的に表現されている。
      • 『ブレイド2』では膨大な仲間の信頼度を上げる方法が作業的で、逆にアップデートで追加されたアイテムが極端な調整だったりと、『ブレイド1』のキズナ程にはうまく機能していなかった。そのため、なくなったのは英断かもしれない。
      • いずれにせよ、システムとしては単純で分かりやすくなったと言える。
    • 食事は戦闘に影響を与えるものではなくなった。アイテムドロップや経験値などの報酬に影響する。
    • クラスレベル上げ、料理の食材、アクセサリの強化素材などの代替手段として「ノポンコイン」を使えるようになった。
      • モンスター個別のドロップ素材など千差万別な消費リソースを、「ノポンコイン」という一元化したリソースで解決できる上、終盤では稼ぎ作業も出来るため便利な要素である。やり込み作業が単純になりやすくなったという側面もあるが。
  • 装備の自由度が高い弊害として準備する部分が多い。
    • クラスを選んだ後に各種アーツを計7つ、スキルにアクセサリー、ジェムを3つずつ、これを主人公6人分準備する必要がある。
      • それに加えてクリア後はヒーローのアクセサリーも選べるようになる…ということは準備をする必要がある。アーツはクラスアーツのみで選択肢が少なく、スキルとジェムは固定である。
    • 最後にその主人公が装備していたものは記憶してくれるが、アクセサリーは他のキャラが装備していると外れたままになる。ロールの比率を考えて頻繁にクラスを切り替えるプレイヤーからすればこれらの準備は煩わしく感じてしまう。
    • 面倒な人、苦手な人向けにクラスに適した準備をしてくれるおまかせ装備の機能もあるが、あくまで最低限。
      • その上、初めてその主人公がクラスに切り替えた際に勝手におまかせ装備をしてしまう。仲間間で使いまわせないアクセサリーを勝手に装備してしまうので余計なお世話と感じることも。
  • 詰め込みすぎの最終戦
    + 言わずもがなネタバレ注意
  • ラスボスは複数の形態に分かれている上、それぞれの形態に3つ以上のフェーズ(実質的なイベント戦闘も含む)が用意されている。後半になると旅先で出逢ったヒーロー達も多く加勢するなど、物語の大トリを飾るに相応しい熱い展開であるのに疑問の余地はない。
  • しかしこれらの演出強化の弊害として、一連のイベントがスキップ可能なムービーを除いても 約1時間 。初見で全編ノーカット進行すると 約2時間 (エピローグ・スタッフクレジットを含む)、という作中はおろかシリーズ全体を通しても類を見ない長尺イベントになってしまった。
    • この間にチェックポイントの類は設定されておらず、シリーズのお約束としてラストバトルは敗北=強制タイトルバック(実質ゲームオーバー)のため、うっかり敗北するとイベント開始前のオートセーブポイントからやり直しになり、1時間単位の大幅な戻し作業を強いられる。
    • 更にこの戦闘では「ケヴェス側の主人公3人で戦う」「アグヌス側の主人公3人で戦う」パートが存在するが、ヒーローを含めた7人ではバランスがとれていても一方の陣営にヒーラーやディフェンダーがいないなどの偏ったロール編成になっている可能性が大いにあり、初見殺しになっている。このイベントは戦闘の後半にあるため、それまでの長い戦闘の後に突然為す術もなく詰んでしまう危険があり、些か不親切。
  • 本作の最終話はこのバトルの他に大きなイベントのあるボス戦が少なく、ラスボス戦に燃える要素をすべて詰め込んだ形となっている。

問題点

  • 大規模戦闘の弊害
    • 味方も人数が多いが敵の軍隊を相手にするときに非常に多数のキャラクターが入り混じるごちゃごちゃとした戦闘になることがある。
    • 過去作と比べてボイスの頻度を下げたり、エフェクトは派手になりすぎないようにと工夫こそしているものの、視認性という意味では快適とは言えない。
  • 戦闘バランスの偏りと不遇
    • 前述のように本作には3種類のロールがあり、ヒーローもそれぞれクラスとロールを持つが、ロール数は偏りが大きい。
      • 2023年8月時点で実装されているクラスのうちアタッカーが11人、ヒーラーが9人(うち1人はDLC)、ディフェンダーは6人(うち1人はDLC)とディフェンダーが少なく、育成時に被りがちになる。*14
    • あくまでもやり込みに限られるのだが、最終的にディフェンダーがロールとして不要になってしまう。
      • ディフェンダー以外がターゲットになっている時、リキャスト速度が上昇するスキル/アクセサリーが存在するのだが、パーティ全員がアタッカーもしくはヒーラーになると常に発揮されてDPSが飛躍的に上昇する。
      • さらに一部デメリットや発動条件こそあるものの、被ダメージ減少の効果がアーツ/アクセサリーで100%を超えると、被ダメージが1になるという仕様が存在する。硬さや回避が自慢のディフェンダーは御役御免と言えよう。
      • 重ねて言うがあくまでタイムアタックなどのやり込みに限り、本編クリアまでならディフェンダーは基本的に必須である。
    • 敵へのデバフを主力とするクラス/アーツがそれなりの数存在するのだが、敵は強くなるにつれデバフ耐性がどんどん強化されていくため、向かい風が強い。
      • 最終的にはほとんどのデバフが弾かれるようになり、安定して効果を発揮するバフ技は優遇される一方、デバフ技をあえて採用する場面はまず無くなる。
      • そして困った事に、そんなバランスの終盤に入ってからようやく解放されるデバフ特化のクラスまで存在する。デバフが通用しやすい序盤~中盤であれば活躍の場ももっと多かったろうが…。
    • それ以外にも多く実装されているクラス/アーツによる弊害として強弱は存在する。
      • 完全とまではいかないが実質的な下位互換であったり、露骨にモーションが遅いといった格差が残念ながら散見される。
      • 主人公は自由度が高いので割を食うことはないが、クラス固定のヒーローには使い道が見出せないキャラが出てしまう。
  • 不便な要素
    • マップにロケーションが表示されなくなったため、マップのコンプリートがやりづらくなっている。
    • 前作までは可能だったエリアマップからワールドマップへの遷移ができなくなっており、他の地方へのスキップトラベルが今までより面倒になっている。
      • デフォルトではエリアマップがショートカットに登録されているが、今までと同じ感覚でエリアマップからワールドマップに遷移しようとするとマップを閉じてしまう。メニューを経由するかショートカットにワールドマップを登録しておけば良いのだが、一手間余計にかかるのは否めない。
    • フィールド上でチェックしておきたい要素は多いが、マップにマーカー機能が無く自力でメモするしかないため、やや不便。目的地設定機能はあるが、あくまで目的地を1つ設定するだけなのでマーカー替わりには使えない。
    • ある程度進めると、未獲得も含めたクラスのシルエットが表示される。
      • 見落とし防止のための処置であり、流石にクリア後要素までは表示されないものの、特徴的なシルエットで今後の展開のネタバレになってしまう恐れがある。『ブレイド2』でも同様の問題があった。
    • 戦闘中にしばしば使用することになる「チェインアタック」だが、慣れてくると何度も同じ攻撃アニメーションを繰り返し見ることになるため、テンポが悪くなりがち。
    • 終盤に可能となる装備強化の恩恵が少ない。
      • まず解禁のためには、誘導もない僻地にある通常クエストをクリアし、その後は貴重な素材アイテムを集める必要がある。
      • そこまでして強化されるのは主人公が初期クラスの時のみ。例えばノアを強化した場合、強化されるのはノアがソードファイターの時だけで、ミオがソードファイターになっても、ノアが疾風士にであっても強化はされない。
      • 強化内容も攻撃力、クリティカル率、ガード率の上昇だけなのでおよそ半分のクラスには恩恵が薄い内容。ウロボロスオーダー達成時やマスターアーツでも火力が上がるのがせめてもの救いか。
  • 全体的なパフォーマンス不足
    • フレームレートはSwitchに最適化されてるとはいえ多数の敵と対戦していた、ときには一部のマップとカメラワークの組み合わせで30fpsを割ることが多くある。
      • 解像度は『Call of Duty: Infinite Warfare』を参考にした、モノリス独自のアップスケーリング技術(ソースあり)*15によって480pから720pへとアップスケーリングが処理がなされ、『ブレイド2』よりはっきりとした画質にはなってはいるが、AMD FidelityFX Super Resolution*16などと比べると出力結果がやや荒く、FSR 2.1で解消された残像感や、カメラ移動の直後のアップスケールのミスなどは本作では解消されていない。
  • 特定のBGMの主張が強すぎる
    • その一例として戦闘時に行う頻度がかなり多く、その時間の多くを占めるチェインアタックだが、ラスボス戦以外は相手がザコ敵、ユニークモンスター、中ボス戦で特殊BGMが流れてる流れてない関係なしにチェインアタック専用BGMが流れ、既存のBGMを上書きしてしまう。
      • 『ブレイド1』でも未来視変更時に曲を上書きしていた問題があったのだが(特にユニーク戦で顕著)、本作のようにストーリー中のボス戦では特別起きないようにと多少の配慮がなっていたり、演出が熱く、うまく盛り上げていた展開だったのでそこまで問題にする人もいなかった。*17
        + ラスボス戦ネタバレ注意 唯一ラスボス戦では、終盤付近までチェインアタックを使用してもBGMが上書きされず、後少しでラスボスを倒せる状況になると再びチェインアタックBGMが流れるようになるという盛り上がりを意識した演出がなされる。
    • またそれ以外にも本編やサブクエストでも頻繁に戦う敵勢力の戦闘曲が多用されている。
    • そのため、他の戦闘曲が耳に残りにくいという問題を抱えてしまった。多用されている曲のクオリティが悪いとはいわないが、他の曲も良いだけにもったいない。
    • フィールドBGMも同様で、本作は全体的に主張の強かった過去作BGMよりかなり薄めの味付けになっている…が、それ以上にメニューを開くたびにメニュー専用BGMがフィールドBGMを上書きしてしまうという問題をここでも抱えているため、結局またフィールドBGMを食ってしまう問題になってしまっている。
    • 「命を背負って」は過去作の「敵との対峙」や「Counterattack」にあたるイベントBGMとして、発売前に公開された時から非常に人気が高かったのだが、ゲーム内では何と2回しか使われることがなかった。
      • 序盤から終盤にかけて「敵との対峙」は10回、「Counterattack」は13回流れたのとはあまりにも対照的である。
      • 後に公式から発売されたサウンドトラックに付属している高橋総監督のコメントによれば、この使用回数の少なさは総監督の好み・方針の変化による意図的なものであると明言されており、この曲を使う事に違和感がなく、納得できる場面を厳選した結果、2回だけになったのだという。
  • 船の操作性
    • 一般的なゼノブレイドシリーズの流れに従ったスティックでの直接的な操作とは違い、本作の船は操作性はどういうわけかPS1~PS2時代のRPGの船でよく見られた操作性となっている。ZRボタンでアクセルをかけたりBボタンでブレーキをかけたり…と、現代の一般的なRPGの船の操作方法とは異なっており、やや慣れが必要。
      • 『クロス』での乗り物(ドール)は搭乗しても、キーバインドは通常状態と変わらなかったが、本作も同じようには出来なかったのだろうか?
  • 一部のプレイヤーが食らったトラップ、通称「鉄格子スキップ」
    + ネタバレ注意、最新バージョンでは修正済み
    • 第5話のラストにメンバー全員がメビウス一味に捕らえられて独房に閉じ込められるというシーンがあり、鉄格子を3回調べる事でストーリーが進むようになっている。その1回ごとにノアが鉄格子を叩くシーンが挿入されるのだが、その3回目をうっかりスキップしてしまうと、その直後に流れる約25分間に及ぶ長尺ムービーがすべてスキップされてしまう。
      • 詳細は伏せるがストーリーが大きく動く超重要ムービーである為、再開時に全く整合性が取れず訳が分からない事になってしまう。
      • 3回の鉄格子叩きが全く同じカメラワークで行われる事もあってか、誤ってスキップしてしまったプレイヤーも。
      • 後のアップデートにより、3回目に鉄格子を叩いている間のシーンではイベントスキップができないよう修正された。
  • バグ
    • 情報という黄色の!マークが表示されないバグがある。得た情報で相談しなければクエスト進行しない。
      • ゲームを再起動すると表示されるようになる。ゲームを長時間起動し続けていると発生しやすい。
    • 仲間の足音がおかしくなることがある。画面に表示させると治る。
    + 最新バージョンでは修正済み
    • あるコレクションアイテムが入手不可となっているため、これにより正規の方法で達成不可なコレペディアカードが存在する。
      • 具体的にはモンスターの特殊行動として準備されたアイテムだった。
    • 経験値上昇といった一部料理の効果が正しく発揮されない。
    • シドウの覚醒クエストが進行しなくなることがある。
      • ギブアップで再戦すれば回避はできる。

総評

シリーズの「融合」をコンセプトにしながら過去作からの取捨選択がうまくいっており、シリーズ集大成として「完成」の域に達したと言える。
『ゼノブレイド』から始まったシリーズの全てが本作に込められている。
奥深い戦闘や探索しがいのあるフィールド、魅力的なキャラクターとシリーズのファンにも新規のユーザーにも勧められる1作。


余談

  • 自由な探索が可能になった時点でとある手順を踏むと、ストーリーを無視して「アイオニオン」を逆走することが可能な方法が存在した。進行不可バグになる恐れがあったのでアップデート後の現在の最新バージョンでは修正済み。
    • 手順はクリア可能なレベルでも苦戦するであろうユニークモンスター、これを誘い出して倒すことで出現する墓にスキップトラベルをする。
    • 周回プレイでもなければ進行不能となり得る部分を越えずに達成するのは厳しいので、これによる進行不可の被害はなかったものと思われる*18
    • なお、最後まで逆走はできずに途中で進めなくなる。
  • 本作にも『ブレイド2』同様、プレイヤーがヒロインの「あるもの」を選択する要素が存在する。
    • オプションでいつでも切り替えができイベントシアターでは両方のパターンを選べる。
  • 2023年4月19日に本作の主人公「ノア」「ミオ」のamiiboが制作決定された。当初予定になかったからか、2023年9月14日まではamiibo公式サイトで実物画像が公開されていなかった。
    • 「Nintendo Direct 2023.9.14」にて漸く実物画像が公開され、2024年1月19日に発売された。なお「ホムラ/ヒカリ」同様、こちらはセット販売のみとなる。
    • 何気にゼノブレイドシリーズでのamiibo発売は今回が初であり、*19今後のゼノブレイドのキャラクターがamiibo化する可能性に期待が持てる事であろう。
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最終更新:2024年04月18日 01:00

*1 『ブレイド1』にはあったが『ブレイド2』にはなかった。

*2 正確には気絶までだったが今回新たに追加された

*3 過去作は操作キャラが復活不可もしくは一定時間経過で強制的に戦闘を終了させられた。

*4 ただし墓はランドマーク扱いされてなく、全滅されても墓で復帰することができない

*5 継承が済めばノポンコインでランクは上げられるが、継承するまでノポンコインが使えない。

*6 これでも表現をマイルドにしたらしい。

*7 『クロス』のみオーバークロックギアを発動するためのTPが1000必要

*8 デメリットとしてヘイトは大きく獲得する

*9 本編にどうしても組み込まなければならないという程ではないにもかかわらず

*10 この章表記はDEで追加されたもの。オリジナルのWii、New3DS版には存在しない。また他の作品と比べて1章当たりの量は短め

*11 例「勝つためにはXが必要だ」「X…?」『そうだ」「わかった。Xを取りに行けばいいんだな」「じゃあみんな行こうよ!Xを取りに!」と言った具合。

*12 一応DLCで追加

*13 ストーリー上特別強いという設定がある訳でもない

*14 とあるクラスはロールを変更できるので不足する場合は補える

*15 厳密にはTAA (テンポーラルアップサンプリング) 高度なものではなく、アンチエイリアス目的にも使われることが多いが、一応アップスケーリングにも対応。『Wolfenstein II: The New Colossus』などPCゲームでもアップスケーリング目的に使われるケースも有り。

*16 AMD独自GPUOpenで公開されているNvidiaのDLSS対抗オープンソースアップスケーリング技術。ゲーム側での対応が必要だが、どのPC・ゲーム機・スマホなどの幅広いハードウェアの3DCGに対応している。家庭用ゲーム機向けゲームでの採用例は『Scorn』『Nintendo Switch Sports』など

*17 未来視が発動する条件は一部を除きピンチのときなので毎回の戦闘でビジョンブレイクするわけではない

*18 クリア後であれば進行不能になったデータから周回すれば回避可能

*19 『1』の「シュルク」、『2』の「ホムラ」「ヒカリ」が含まれているが、これらは全て『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』での発売。