猫シミュレーター
【ねこしみゅれーたー】
ジャンル
|
シミュレーション
|
|
対応機種
|
Nintendo Switch
|
発売・開発元
|
Nerd Games
|
発売日
|
2024年1月12日
|
定価
|
2,200円(税込)
|
プレイ人数
|
1人
|
レーティング
|
IARC:3+(3歳以上対象)
|
判定
|
クソゲー
|
ポイント
|
なぜかアプデ前後で別ゲー化
ただしどちらにしてもクソゲー そもそもゲームとして成り立っていない おまけモードもクソ
|
概要
2023年に発売された『キャットライフシミュレーター』とは
一切何の関係もない
Switch向けのダウンロード専売ゲーム。
なぜか妙に高い2000円という定価と、
発売直後に95%オフの割引セール
をやっていたことから既に相当怪しげな空気が漂っているが……。
問題点(アプデ前)
そもそものゲーム性が根本的に破綻しており、ゲームとして成り立っていない
。
-
プレイヤーはタイトル通り猫を操作してとある田舎の農場を歩き回ることになる。
それだけ
。イベントや探索要素は皆無で、ただひたすら放浪するだけのゲームである。
-
唯一の目的として、5つの「タスク」が提示され、「爪とぎをする」「牛に乗る」などのミッションの達成を求められる。
-
……が、達成しても制限時間が加算されて次のタスクに移行するだけであり、どれだけタスクを達成しようがストーリーが進んだりすることは一切ない。
-
タスクの内容はさほど種類が多くないため、あっという間に出尽くしてあとは同じタスクの繰り返しである。
-
妨害キャラとしてなぜかニワトリが配置されており、触れるとスタート地点に戻される。ペナルティとしても軽微であり、ほぼ気にする必要はない。
-
一応タスク達成ごとにスコアが加算されるため、制限時間切れまでにスコアをどれだけ稼げるか、というスコアタ系ゲームと見れなくもない。しかし、制限時間の加算量が多すぎるため、普通にタスクを達成して回っていると時間切れに陥ることはまずない。
-
そもそも、ハイスコア記録機能などが一切ないためスコアタ目的でもやりごたえはない。
-
つまり、プレイヤーができるのは、「タスクを達成する→制限時間が増える→新しいタスクを達成する」……の繰り返し
だけ
。これで定価2,000円はいくらなんでもボッタクリである。
問題点(アプデ後)
-
そんな虚無ゲーだった本作だが、ある時アップデートが施され、メインモードにシナリオが追加された。
-
……が、アップデートされてもクソゲーであることには変わりなかったが
。
-
さりげなく、アプデ前のモードは完全に遊べなくなっている。クソゲーなので遊べなくて困るということはないだろうが、「旧モードを完全撤廃」はソシャゲーならばともかく家庭用買い切りゲームとしては珍しい。
-
シナリオとしては一応「ネズミ捕りの名人である主人公猫がネズミが大繁殖している農場に呼ばれトラブルを解決する」……という内容
らしい
が、テキストが翻訳ソフトに突っ込んだだけであること丸出しの直訳極まりない代物であるため理解は困難である。
-
シナリオ進行は、「各地で困っている農場の住民に話しかける→ミニゲームをこなす→
なぜか相変わらずあるタスク5個を達成する
→次の住民の元へ」というような形。少なくとも、アプデ前よりはゲームと呼べる内容にはなった。
-
ただ、「ミニゲームの内容がクソ」「次のイベントが発生する条件が曖昧」「
なぜか相変わらず敵対しているニワトリ
」など、クソ要素には事欠かないが。
-
シナリオ的には「農場にネズミを蔓延させている犯人がニワトリ」というストーリーらしいが、直訳が過ぎてイマイチ理解できないところである。
-
ミニゲームは、横スクロールジャンプアクションやスライドパズルがある。
-
横スクロールはステージ構成そのものはそこまで難しくはないが、操作性が異様に悪く難易度は高め。
-
スライドパズルは9枚しかない最も簡単な構成であり、その気になれば1分もかからない難易度で、やりごたえはない。
-
なぜかニワトリに捕まったときもスライドパズルが課せられる。
クリアしようがしまいが特定地点に戻される
ため、ペナルティになっているのかないのか微妙だが。
-
アプデ前はなかったセーブ機能が追加されたが、今度は
セーブデータ削除がない
。なぜ極端から極端に走るのか。
データ消してやり直したい内容じゃないから問題ないとか言わない。
-
なお、そもそも本作にはオプション自体が存在しない。
問題点(アプデ前後共通)
-
グラフィックのクオリティが非常に劣悪
。2024年のフルポリゴンゲームとして明らかに失格レベル。
-
全体的にのっぺりとしている上、妙に漫画チックでリアリティに欠けている。カートゥーン調のデザインとして見ても、特段クオリティは高くない。
-
特に水のポリゴンは失笑もの。滝は角張った水色の球体が大量に流れ落ちてくるという「それは本当に滝なのか?」と問いたくなる酷い代物である。
-
主人公のデザインも11種類から選べるが、単なる色違いであり細かい模様の変化などは一切ない。「色々な猫のデザインを楽しむ」という最低限の欲求すら満たせない。
-
カメラワークや操作性などはかなり悪い。操作自体はダッシュとジャンプぐらいしかないが、頻繁にガタつく。
-
ポリゴンの当たり判定も曖昧であり、乗れるのか乗れないのかよくわからない場所に乗れてしまったり、変な場所からスライド移動してしまったりする。
-
BGMはほぼ全編同じ曲の繰り返し。雰囲気は農場に合っていなくもないが、旋律が単調なのですぐに飽きる。
-
ニワトリに追われているときだけ少しアップテンポになるが、それでも単調さは否めない。
-
おまけモード「キャットジャンパー」もおまけとは言えクソゲー。
-
ひたすら横進行していく猫をジャンプボタンだけで操り、障害物をかわしていく、というシンプルな内容だが、ステージ1から本気で殺しにかかってくる殺意の高いステージ構成であり、こちらも操作性が悪いためクリアはかなり困難。
-
ステージセレクト機能があるのが数少ない救いか。
-
細かいが、普段はBボタンが決定なのにこのモードに入るとAボタンが決定になる、という操作の統一性のなさも気になるところ。
評価点
-
ない
。2,000円という定価に対して、褒められる点は皆無に近い。
-
主人公である猫の動きだけは多少リアリティがなくもない。ただ、その背景である農場のグラフィックが前述の有り様なので、トータルで「猫の動きを楽しむシミュレーター」として見るのも困難だろう。
総評
話題作の粗製乱造パクリゲー、と言えばそれまでの作品だが
手抜きとすら言えないレベルのクソさ
は逆に潔いと言えなくもない。
なぜシナリオモードを最初から搭載していなかったのかは謎だが、シナリオがあろうがなかろうがクソなのは同じなのでどちらでも良かったのかもしれない。
最終更新:2024年04月16日 08:48