【名前】心見葛葉(うらみ くずは)
【性別】女
【所属】魔術
【能力】陰陽道の術式
【能力説明】
簡単な式神の使役や周囲の探査などが可能。
式神は使い魔(ペット)の白狐を依代に自身の写し身を形作る。
攻撃的な術式も使えなくはないが、今の生活を維持するために厄介事には直接関わらず、止むを得ない戦闘(特に科学サイドとの)では極力何らかのトリック・能力で遁走したと相手に思わせるようにしている。
【概要】
学園都市第一九学区に店を構える駄菓子屋『懐菓子堂』の店主。
妙齢の女性ながら、たった一人で駄菓子屋を切り盛りしている。代々続く老舗の駄菓子屋の跡取りという訳ではなく、十数年前に『外』から学園都市に移住してきたようであり、それも最先端の科学技術には程遠い田舎学区で時代に逆行するように駄菓子屋を始めたという風変わりな人物。
自身の過去について多くを語らないものの、見目麗しい外見と柔らかい物腰で彼女を慕う者は多く、その魅力の虜にされて常連客となる男衆が後を絶たない。来店客との他愛ない世間話をしている時間が何よりも幸せと話し、話に花が咲き始めると売り物の駄菓子を自腹で振る舞うなど気風が良く、仕事を楽しみ人生を思い切り謳歌しているようだ。
『懐菓子堂』を頻繁に利用する唱和園高校の学生にとっては近所に住む年上のお姉さん的存在であり、度々人生相談のような事もしている。相談者曰く、彼女から込み入った事情を詮索するような真似はしていないにも拘わらず、心の中に抱え込んでいる思いをつい喋ってしまうという中々の聞き上手。
ある時店先で学生同士のいざこざから喧嘩になりそうだった際、掃除用の竹箒を薙刀のように操って男子学生二人を両成敗した事があり、以来心見さんを怒らせてはいけないというのが常連客の間で暗黙の了解になったという。
また学園都市では一般に思い込みや自己暗示で片付けてしまいがちな古い言い伝えやおまじないに詳しく、彼女から教わったおまじないを試した女子生徒が恋愛を成就させたという噂が出始めた頃から、噂好きの生徒の間で『駄菓子屋の美魔女』という異名で呼ばれ都市伝説化しつつある。ただ心見は印象が独り歩きする事をあまり快く思っていないらしい。


その正体は、かつて神道系皇室派に属していた陰陽師。
本来は魔術サイドに属する人物であり、学園都市には十数年前に身分・経歴を偽って密かに潜り込み、今日に至っている。当然心見葛葉という名も偽名である。
学園都市に来る以前は、依頼された標的に呪詛を掛け取り殺すのを生業とする『恨み屋』として裏の世界では少しばかり知られた存在だった。
故に今でも色々な所で恨みを買っており、度々自分を取り殺そうと厭魅を仕掛けてくる陰陽師達と水面下で熾烈な戦いを続けている。
魔術サイドを離れ学園都市にやって来た理由は、他者を恨み恨まれるだけの生き方に疲れた事と、そう思うに至るきっかけとなったとある男性を巡る『恋敵』との勝負に敗れた傷心から、といういかにも魔術師らしい自分本位なもの。
何故駄菓子屋なのかというと「好きが高じて」という身も蓋もない理由からだが、現状の生き方を悪くないと捉えており、科学サイドを刺激せず出来るだけ長く今の暮らしを続けて行きたいようだ。
最近思いがけず旧知の『恋敵』とその娘に巡り合ってしまい、数奇な運命を感じている。もっとも訳ありの身の上はお互い様なので余計な干渉はしない今までのスタンスを変えるつもりはない。と言うものの、かつて慕った男性の忘れ形見である少女には人生相談でもつい熱が入ってしまったり、何かと気に掛けてしまうようだ。
【特徴】
外見は妙齢の女性だが実態はアラフォー。陰陽道の秘術によって肌のハリツヤを維持している。スレンダーな体型に合った美乳の持ち主。
肌は白く美人ではあるのだが、どこか狐のような印象を受ける顔立ち。
真っ白い長髪はキツネミミのように頭の上でハネている箇所があり、どうやら長年の狐憑きの影響で徐々に『化生』化が進行しているらしい。
日頃から和服姿に割烹着という装い。履物は裾に隠れているが、下駄や草履ではなくブーツを愛用している。
【台詞】
「いらっしゃい、駄菓子屋『懐菓子堂』へようこそ。店は狭いけど味と安さは保証するわよ」
「私が若い頃と今とじゃ、全然勝手が違うかもしれないけど。人生の先輩としては、この言葉を贈らせてもらうわ。先人曰く、『押して駄目なら引いてみろ』ってね。当時の私はこれを解っていなかった……って、私の恋話はどうでも良いのよちょっと期待しないでよ」
「皆私をオカルト専門家みたいに言ってるけど、あなた達より少し長く生きてるだけよ。でもそうね、私に答えられる事なら教えてあげようかしら。その代わり巫呼ちゃん、ひとつ約束して頂戴。決して危ない真似はしないって」
「厭魅ではいつまで経っても私を殺れないと、痺れを切らして直接乗り込んで来るとはね。でも人払いは済ませたし、魔術師同士の戦いならこちらも本気を出せるのよ。安心して、殺しはしないわ。代わりに帰ってあなたの依頼主に伝えなさい。もう、放っておいて」
【SS使用条件】
特になし


【施設名】懐菓子堂(なつかしどう)
【所在地】第一九学区 唱和園高校付近
【概要】
心見葛葉が店主を務める住居兼店舗の駄菓子屋。
心見のその日の気分にもよるが、大体朝十時から夕方六時くらいまで営業している。
築五十年以上の古民家の一階土間部分が店舗スペースであり、その名の通り懐かしい駄菓子が所狭しと並んでいる。
店の一番奥にレジがあり、その更に奥は障子で仕切られた畳張りの休憩室がある。レジに人影がなければ大抵奥にいるので、障子に向かって呼ぶと良い。奥の箱階段を登った二階部分は心見の居住スペース。プライベートな空間なので詳細は不明。
店の入り口にはレトロなデザインのガチャポンが設置してある。不思議と結構な頻度で中の商品が入れ替わるため、こまめにチェックしていると思わぬお宝を引き当てるかもしれない。
駄菓子のラインナップは『外』の老舗メーカー自慢の定番商品や当たりつきのアイス、学園都市製のいい意味で冒険的な試作品など多種多様。
何故かここでしか買えない駄菓子があるという噂から、一部の駄菓子マニアやリピーターは少なくない。
開店当初の主な購買層は小学生くらいの子供達だったのだが、近くの唱和園生が帰り際の買い食いによく利用している。どうやら風紀委員の中にもここの熱狂的なファンがいるらしい。
唱和園生達の憩いの場となると当然話題は巷にひしめく噂話に終始する訳で、ここから新たな都市伝説が生まれる事も少なくなく、情報の交差点にして発信源として『新聞部』のみならず他校の生徒や学外の報道関係者も耳をそばだてている。
心見は魔術師であり陰陽師だが、学園都市に店を構える以上科学サイドにこちらを警戒させないために結界の類は普段展開していない。
小さな店なので心見一人でも十分に商いができるが、急な用事で外出する際は自身を模した式神に店番を任せる事もある。

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最終更新:2015年10月22日 02:01