kairakunoza @ ウィキ

コイン屋のゴボウ

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
夢から醒める時の浮遊感を味わいながら、すぅと息を吸い込むと、頭の奥の方からピリッとした痛みが生じた。
呼吸をする度、冷たい空気が肺に広まり、一気に現実へと意識が拡散していくと同時に思い浮かんだ言葉。

「光陰矢の如し…」

自分で言っておきながら頭の中で「?」が生じる。
なんで目覚めの一発目の言葉が『光陰矢の如し』という何の脈絡もない諺なのだろう。
寝ぼけているのかしら、と重い目を開けると、気持ち良さそうに寝息をたてているこなたがいた。

…って、えぇぇ??!!!!!!

驚きで何も言えない私に「んー」と寝ぼけているのかこなたが抱き付いてきた。
ふぁっと、こなたの匂いが私の鼻孔を掠める。落ち着くのにドキドキするこなたの匂い。
…いや、ドキドキしてる場合じゃない。
なんでこなたが横に寝ているのだろう…少しでも情報を集めようと暗闇に慣れてきたらしい目で周囲を見回す。

ゴチャゴチャに積まれた漫画、いたるとこにあるフィギュア…
ってここ、こなたの部屋??!!!
え、何で、なんで、ナンデ?
必死で頭を回転させようとするが、近すぎるこなたの顔や、こなたから伝わる体温で上手く働かない。
お、落ち着け、自分…まずは何でこなたの部屋にいるのかを思い出すのよ。
上昇する体温を抑えつつ、もう一度周囲を見回すと、机の上の食べかけのピザ、床に散乱するコップ、そして壁に掛けられた異様なモノを見つけた。
異様と言ったら失礼だけど、普段着では絶対着ないだろうチアリーディングのコスチューム。
それらを見て、某巨大動画サイトの画像編集の如く頭の中で今までの経緯を思い出した。
あぁ、そういえば今日は文化祭だったんだっけ…
高校最後の文化祭の思い出作りってことで誘われたチアリーディング。(半ば強制だけど…)
練習時間の短さに苦労はしたけれども、前日のリハーサル通り、今日のオープニングセレモニーでは皆緊張しながらも特に大きなミスもなく成功できた。
その後、
「打ち上げシマショウ☆」
というパトリシアさんの一言で、急遽チアメンバー全員による打ち上げが泉家で開催されたのだ。
あらかた騒ぎ終わったあと、大量のカメラと同時にそうじろうさんが持ってきた何やら怪しげなジュースで乾杯したところからの記憶がない。
仄かにアルコールの味がした気がするけど…
もしかして、さっきの頭の痛さはアレのせいなのか。
全員未成年者ですよ、そうじろうさん。
親戚に警察官がいるにも関わらず、ホントこなたのお父さんらしいわ、と苦笑する。
そのアルコールらしき缶を飲んで私は寝てしまったらしい。
それでもこうしてベッドで寝ているってことは、誰かが運んでくれたのだろうか。
やっと冴えてきた頭をフル回転させていると、私の背中に回されていたこなたの腕がギュウと強まるのを感じた。
「えっ……こなた?」
起こしてしまったのだろうか、とこなたの名前を呼ぶと「ん~?」と間の抜けた声で返される。
「起こしちゃった?」
「うんにゃ。起きてた」
ん?『起きた』じゃなくて『起きてた』?
い、一体いつから…
「かがみが『コイン屋のゴボウ』とか言ってた時から」
そんな変な事を言った覚えはないけど…
「『光陰矢の如し』よ」
「そうそう、それそれ」
「……って、それじゃあ最初からじゃないの?!!」
「そーなるねぇ」
と、言いながら私の首筋に顔を埋める。
「ちょっ…こ、ぁ…」
ペロっと舌で舐められるとゾクゾクと背中に電流が走った。
「むふ、かがみんは首筋弱いよねー」
ゴロゴロと頭を擦り寄せるこなた。
「…っ、うるさいっ!!!」
「あ、そういえば、工員屋の如しってどういう意味?」
「いや、ソレ私が聞きたいわよ」
凄い勢いで漢字変換間違ってるし。
「『光陰矢の如し』ってのは、時の流れは飛ぶ矢のように早いっていう意味よ」
「ふーん」
こいつ、聞いてなかったな。
「……失礼な、ちゃんと聞いてたよ」
「何よ、その間は」
「まぁ、いいじゃーん♪
それより、なんで目覚めの一発目がソレだったの?」
こなたが横に寝てた驚きで忘れていたけど…
確かになんでこんな日常生活で使わないワードを口に出したのだろう。
「なんか起きた時に思い付いたのよね。……でもよく考えると、アンタといると時間はホント『光陰矢の如し』ね」
プニプニと弾力のあるこなたの頬をつつく。
「むぅ、それは喜んでいいのかねぇ…」
と、目を細めて考え込むこなたに「どうかしらね」といたずらっぽく答える。

私がこの泉こなたと付き合ったのは高校1年の秋、
『かがみは私の嫁』
とかなんとかいう告白代わりの短冊(ただの画用紙だけど)を貰った時のことだ。
あれから2年…
一日一日の中身は濃かったはずなのに、今思い返すと月日が過ぎるのは早い。

こなたと付き合ったばかりの頃のぎこちない会話ややりとり。

初めてキスした時のこなたの唇の感触と胸に広がる幸福感。

コミケや握手会、良く分からないイベントに連れていかされた夏休み。

二人で迎えたクリスマス。

そういえば、こなたとその、あの…初めてか、体を合わせたのもその時だったわね…
自分で思い出しておいて、ボフッと顔に熱が帯びる。

「どったの、かがみん」
黙り込んだ私を覗き込んだこなたの顔が近い。
「な、なんでもないわよ!!!」
今にもキスしそうな近距離が耐えきれなくて顔を背けると、ギュウと強く抱き締められた。
「かがみ」
いつもの間の抜けた声とは違う、優しい音色で私の名前を呼ばれる。
ただ名前を呼ばれただけなのに、自分でも分かるくらい胸の鼓動がうるさい。
「んっ…?!」
おずおずとこなたの方へ顔を向けると同時に私の唇にこなたのソレが重なってきた。
柔らかくて、少し熱いこなたの唇を堪能しているとぬるっと舌を入れられる。
「こな…あっ、ん…」
2年間の年月のおかげで、こなたは私の弱いとこはすっかり攻略しているらしく、舌の裏や歯茎をつつっとなぞられると自然に声が出てしまう。
「…はっ、んぁ…」
「んぅ…」
こなたの舌の熱さが私の舌と絡まる度に伝導していく。
どちらのか分からない唾液をコクっと飲むと、こなたが唇を離した。
「付き合って2年もたつのに相変わらず赤面するかがみ萌え」
「人のこと…言えないで、しょ」
乱れた息を整えながら反論する。
トロンと少し揺らいでいるこなたの瞳から目を離せないでいると「かがみ」とまた名前を呼ばれる。

「…続きしていい?」

そんな熱を持った声を聞いて『嫌だ』なんて言えるわけない。
というか…べ、別に嫌なわけじゃ、ないし…
恥かしい気持ちを抑え『いいよ』という意味を込めて自分から触れるだけのキスをすると嬉しそうにこなたが微笑んだ。
そんなこなたが可愛くて、思わず私にも笑みが零れる。

本当にバカップルね、私達。
「…んっ」
自嘲気味に笑っていると、いつの間にかこなたの手が私の服の中へと入っていた。
「こな…ぁん、ちょ、っあ」
こなたの手の動きがスリスリと撫でるような仕草から感触を楽しむように変わっていく。
「っや、待っ…ぁん」
「かがみ、少し胸大きくなった?」
「えっ…ひゃっ」
私が答える前にちゅく、と固くなってきた粒にこなたが唇を寄せ、温かい口内へ招かれ舌端で弄ばれる。
「ずりゅいよねぇ」
「やっ…その状態で、あぅ、しゃべらな…んんっ」
敏感なソコはこなたの吐息でさえも反応してしまい、お腹下らへんの奥の疼きが止まらない。
「んぁっ」
くりっ、と粒を指で摘まれ軽いくちづけが降りてくる。
そうして首筋へと移動し、ぬらりと筋を舐められるとピクリと肩が震える。
そんな私を抱き締め、もう一度唇を交わす。
「んっ、むっ…ふぁ…」
「ン…」
啄むようなキスから舌を絡め合うキスに変わるとこなたの熱と私の熱とか溶け合うのを感じる。
その感覚がもっと欲しくて獣みたいに、唇を貪り合う。
飲み込められない唾液がつぅと口の端から零れていく。
くすぐったくて、指で拭おうとするとこなたにその手を掴まれ、そのまま指の間をねっとりと舐められた。
「ひゃっ?!」
突然の事でまた変な声を上げてしまう。
こなたはそんな私を見てニヤニヤ笑いながらそのまま指を一本ずつ丁寧に舐め始めた。
「んぁ…こ、なた…やっ、っあ」
ゾクゾクとした電流が背中を這って行き、下腹部にジン…とした甘い痺れを感じる。
「…指感じる…?」
「ち、ちがっ…」
「ふーん♪」
そのまま上目遣いで私の指を楽しむように咥え込む。
ときどき見えるこなたの赤い舌の動きが、直接あの場所を舐められているような感覚に襲われる。
「こなたっ…あぅ、も、もぉ…い」
視覚的にも感覚的にも追い込まれて、どうすることも出来ない私は制止の言葉を告げるしか出来なかった。
こなたは意地悪そうに微笑んで舐めていた手を離し、こなたの左手によって繋れた。
「…好きだよ」
堪らない、といった感じで囁かれる。
2年前の告白と変わらない真剣な、でも心地よいこなたの声。
「ったしも…、好きっ…ん」
嬉しくて自分の気持ちを返すと、再びキスの嵐になる。
ぴちゃり、と舌を絡ませながら余韻に浸っていると…
「あっ…」
突然スボンの上から、そこを指でなぞられる。
「ひゃ、あぁ…っ」
きゅぅ、とこなたの背中にしがみつく。
「可愛いよ、かがみん」
額にキスが降りてきて、そういう何気ないスキンシップが嬉しくて自分からキスを求めてしまう。
「…んむ、ぁっ、んんっ」
そうしている間も下で行われている愛撫は止まない。
布が擦れて、むずがゆさが辛くてひっきりなしに出してしまう声を抑えることが出来ない。
「んぁっ、こな、も…もぅ…あん…」
「もう、何?」
ニヤーと口角を上げてこなたが尋ねてきた。
分かっているくせに…という視線を向けると「言ってくれんと分らんなー」と目を細めて某アニメキャラの真似をした。
「なっ…そんなの言えるわけ…」
「ほんじゃ、このままでいいんだね」
湿り気を持ったソコを指で上下しながら楽しそうに笑う。
「やっ、あぅ…こ、なた…ちょく、んんっ…さ、さわ…って」
バラバラに崩壊していく理性を感じながら、こなたに訴えると、「りょーかい」と嬉しそうに微笑んだ。
ゆっくりと腹部を撫でられ、そうして割れているソコへと降りてくる。
ぴちゃり、と自分の粘膜がこなたの指を汚していく様子が手に取るように分かった。
「ぐちょぐちょだよ」
「んぁっ、ああっ…」
ちゅくちゅくと割れている肉の挟間を指でいたぶられ、密かに主張している突起へと指を這わされると声を抑えることなどできなくなってしまった。
「あっ、んっ…、やあぁっ」
「…かがみ」
熱っぽく名前を囁かれ、耳までこなたに浸食されていく。
「あんっ…!!ぁ、ああっ…」
媚肉を掻き分けこなたの指が侵入してくる。
むずがゆくて、でも気持ち良くて、自分から溢れて出るものが止めどなく流れているのが分かる。
「ひゃっ、ぁっ、…こ、なた…こなたぁ、んんっ」
くりっ、と突起を親指でなぞられ、内で蠢く指は3本に増やされる。
頭の芯が溶けて、目の前に急にチカチカと火花が散っているように見える。
「…大好きだよ、かがみ」
「んぁ、わたっ、わたしもぉっ…あぁっあああぁぁ…っ」
こなたからのその一言で私は絶頂へと昇りつめた。






~おまけ~

「…がみ、かがみ?」
朦朧とした意識がこなたによって現実へと引き戻される。
「…こ、なた?」
「うん、大丈夫?」
心配そうに覗きこむこなた。
「だ、大丈夫…」
こなたを見た瞬間、おさまったと思った熱が再度上昇する。
「快感に流されるかがみ萌え」
「なっ、ちがっ…」
「だってそうじゃーん♪ね、皆の衆。」
「えっ?…皆の衆…?」
「うん、かがみは気付いてなかったみたいだけど…」
こなたが言いながら立ち上がり、パッと電気を付ける。
「…っ?!!!」
急に視界に入った光を目を細めながらも、見えた4人の影。
「…いや、決して邪魔するつもりはなかったんスが…」
「いいモノを見せて頂きマシタ☆」
「わ、私何も見てないから…」
「あははは~」
むくっと起き上がる、田村さん、パトリシアさん、つかさ、日下部。
「んなっ…な、な…」
驚きと恥かしさで声を出せない私に…
「いやー、皆そのまま寝ちゃったんだよねー」
とこなたが言った。

「な、な…なぁ…」
「かがみ、シィー。まだ起きてない4人いるから」
と指を指すほうを見ると、ゆたかちゃん、みなみちゃん、みゆき、峰岸が気持ち良さそうに寝ていた。
いや、もうそういう場合ではない。
ニヤニヤと笑う4人とこなたを見て、恥かしさがMAXになり、ガバッと布団を被る。

「大丈夫だよ、かがみん。皆私達のこと知ってるから」
「そういう問題じゃないわよっ!!!」
「それにほら…

『コイン屋のゴボウ』じゃん」



夜はまだまだ長い、らしい。













コメントフォーム

名前:
コメント:
  • みんないるのにやるとは... -- 名無しさん (2011-05-05 14:51:01)
  • やっぱりバカップルだね だがそれがいい!!!! -- 名無しさん (2010-07-18 15:05:33)
  • あえて言おう… 神であると!! -- オビ下チェックは基本 (2009-07-18 18:17:35)
  • ああ、あなたが神だと認めるぜ!! -- 名無しさん」 (2008-05-31 16:01:31)
  • ゴッド! -- 名無しさん (2008-02-26 20:14:31)
  • まさか番外編を書いていただけるとは。
    最高でした!また時間があればかが×こなよろしくお願いします。

    やはり、あなたが神か -- 名無しさん (2007-11-09 01:55:29)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー