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snow drop 3

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hakureikehihi

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 わたし、小早川ゆたかは今大変な状況にあります…
何故か、こなたお姉ちゃんに抱きつかれちゃってます…



 冬休みに入ると部屋に籠って全く遊んでくれなくなったこなたお姉ちゃんを雪遊びに誘ったのは良かったんだけど…
なんでこうなっちゃったんだろう…
こなたお姉ちゃんはいきなり寒そうだとか言って抱きついてきました。

 いや、抱きしめられる事自体は何だか凄く嬉しいんだけど…
なんだか恥ずかしいというか…恥ずかしいというか恥ずかしいというか、
凄く恥ずかしいよう…

 お姉ちゃんは恥ずかしくないのかな?
別に恥ずかしい訳ないよね。わたしたちただの従姉妹だもんね。ある意味姉妹だもんね。

 じゃあなんでわたしは恥ずかしいんだろう?
分かんないや。
分かんないけどこの抱きしめられてる感じが凄く気持ち良くてどうでもいいや。

 なんだか体の感触が気持ち良い、とかじゃなくて、ゆいお姉ちゃんとかお母さんに抱きしめられてる時とは違う、
心があたたかい感じがするよ。

 こんなに寒くて雪まで降ってきた天気の中でも顔だけはどんどん熱くなってきちゃう。

 そうやってわたしがこなたお姉ちゃんに浸っていると、いきなりお姉ちゃんの体が離れた。

わたしはそんな事言ったつもりなんてないのに…
わたしの気持ちとは関係なく体は正直に
「あっ…」
という溜め息をもらしちゃった。

 あぅ…お姉ちゃんにからかわれる…

 思ったとおりお姉ちゃんは
「ゆーちゃんは甘えん坊さんだなぁ!」
とからかってきた!

 お姉ちゃんに子供扱いされるのは嫌いだ!
確かにわたしの方が2歳も年下だけど…それでもお姉ちゃんには子供扱いして欲しくない。


これも何でかは分からないけど…お姉ちゃんには対等に接して欲しいんだ!
だからわたしは反論しなくちゃいけない!
子供扱いしないでよ!って言わなくちゃいけないんだ!

 そうやってわたしがムキになるとお姉ちゃんは誰よりも優しくて、ちょっと困った顔でわたしを見てくる。
そんな顔で寒いから中入ろ?っとか言われたら怒る気もなくなっちゃうよ。

 お姉ちゃんについて家に入ろうとすると何故か抱きしめられた時のドキドキ感がまたやってきた。

 あああ!また顔が熱くなってきたよお!!!

 玄関のドアを閉めてから赤い顔に気付かれないようにさっさと居間に行こうとしたけど…
やっぱり気付かれちゃった。

 「ゆーちゃん、熱あるんじゃない!?ちょっとおでこ貸してごらん!」
そう言ってお姉ちゃんはわたしのおでこと自分のをくっつけようとした。

 そんな事されたらもっと熱くなっちゃうよ!
わたしは適当にお姉ちゃんに元気だって言う事をアピールしてそのままこたつに潜り込んだ。

 あぅ…絶対変に思われてるよ…何やってんだろ…

 冷えた体に染み渡る熱の中で顔だけが不自然に熱を帯びた。

 お姉ちゃんに変に思われたかなぁ…絶対変に思われてるよ…
嫌だなぁ…嫌われたりしたら絶対嫌だなぁ…

 悪い考えばかりが頭に浮かんでくる。
今日はわたしどうしちゃったんだろう?
さっきからお姉ちゃんの事ばっかりが気になってしょうがないよ。
 でもとりあえず名誉を挽回しなきゃ!お姉ちゃんを手伝ってあげよう!
そしたらお姉ちゃんもわたしの事好きになってくれる…は…ず?ってなんだろう?
わたしはお姉ちゃんに好きになってもらいたいのかな?

……………




分かんないや。
とりあえずお姉ちゃんを手伝ってあげよう。

 こたつから抜け出すとお姉ちゃんはもう昼食を作り終えていて、
わたしの前に料理を置くとそのままお父さんの所に持っていってしまった。

 はぁ…お昼ご飯作るの手伝おうと思ったのに…
こたつの中で考え込みすぎちゃったみたいだ。

 よし!お姉ちゃんの料理を褒めてあげよう。
そう言う単純な事でお姉ちゃんは喜んでくれるって知ってるんだ。

 お姉ちゃんが帰ってきたので一緒に頂きますをして、二人とも食べ始めた。 昨日お姉ちゃんが作ったひじきを食べた。
うん、おいしい。
これはお姉ちゃんが喜ぶからとかじゃなくて、素直においしいと思う。
 だから言ってあげるんだ
「これおいしいねー!」って。

 そしたらほら、お姉ちゃんは、
「そう?昨日の残り物なんだけどネ~」
って素っ気なさそうに言うけど、照れてるみたいに笑ってる。

 お姉ちゃんが喜んでるのが分かる。
お姉ちゃんが嬉しいとわたしまで嬉しくなってくる。なんでかな?
そんな事を思いながら食べてたら、お昼ご飯はあっという間になくなっちゃった。 よ~し、皿洗いはわたしがやってあげよう!
と、思っていたらお姉ちゃんは席をたっておじさんの食器をとりにいった。

 帰ってきたお姉ちゃんに
「お皿はわたしが洗うよ!」
と言ってみたけど、お姉ちゃんに
「3人分だしわたしがやるって」
って軽く断られちゃった。

 む~…このままだとお姉ちゃんはそのまま部屋に行っちゃう…
どうしようかな…?
そういえばゆいお姉ちゃんが疲れた時によくマッサージを頼まれてマッサージしてたなぁ。
マッサージならお姉ちゃんも喜んでくれるかも…


うん!そうしよう!

……………
ってどうしたんだろ?わたし…
お姉ちゃんが喜んでくれるのが嬉しくてしょうがないや。
そりゃお姉ちゃんが喜んで嬉しくないわけなんてないけど…
なんていうか、お姉ちゃんにもっと喜んで欲しい…
まぁいいや………
いいんだ……



 お姉ちゃんは食器を洗い終えるとやっぱり二階に上がろうとしてた。

 「お姉ちゃんちょっと待って!ここに寝転がって!」
焦って強く言いすぎちゃったみたい…
お姉ちゃんがちょっとびっくりしてる…

 どしたの?と言いながらわたしの横に寝転がってくる。
お姉ちゃんの上に乗って、そのままマッサージをしてあげた。

 最初の方は遠慮気味だったお姉ちゃんがちょっとしたら何にも言わなくなったのは気持ち良く思っている証拠だ。
寝息も聞こえてきた。


 揉んでいるうちにわたしは無意識にお姉ちゃんに体を寄せていた。
お姉ちゃんの碧くて長い髪の毛が気持ちいい。
片方の手で髪を撫でてみるとすごくサラサラしてた。
気持ち良くて、もっと感触を味わいたくて、わたしはお姉ちゃんに抱きついた。 ああ…お姉ちゃん、いいにおい…
思わずそんな風に呟いちゃった。

 分かってるよ…この気持ちの意味ぐらいは…
こんな気持ちはいけない事で…普通じゃない事だっていうことも分かってる。



なのに、どうしてかな?
そんないけない事をしてる自分がね…




お姉ちゃんと同じくらい好きになってきちゃったんだ。

 お姉ちゃんの横に寝転がった。
お姉ちゃんの可愛い寝顔が目の前にある。
これ以上見つめちゃうとほんとうにいけない事をしちゃいそうだから…
わたしは目を閉じた。

 せめて、抱き付くぐらいなら許してくれるよね?
だってお姉ちゃんもいっつもやってるし。

 お姉ちゃんをこっちに向かせてぎゅっと抱きしめると、寝ているはずのお姉ちゃんが抱きしめ返してくれた。
そんな無意識のお姉ちゃんの反応にすごく安心できて、そのまま寝ちゃった…



これぐらいなら…いいよね?













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