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ガラスの壁

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匿名ユーザー

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 1. (つかさ視点)


 最初は、僅かな変化だった。
「こなちゃん。お昼食べようよ」
 12月に入った頃、いつものように、お昼休みにこなちゃんに声をかけた。
「あ、ごめん。今日はちょっとね」
「えっ!? 」
「じゃあね」
 こなちゃんは、お弁当を持ったまま、教室を去ってしまった。
「こなたさん。どうしたのでしょう」
「わからないわ」
 既に教室に来ていたお姉ちゃんはあっさりといって、コーヒー牛乳を
飲んでいるけど、苛立ちを隠しきれていない。
 こなちゃんがいないと、雰囲気は、炭酸が抜けたコーラみたいに
なってしまう。

 風邪でこなちゃんが学校を休んで、お昼を一緒にできなかった時は、
寂しい気持ちにはならなかったのに。
 つまり、こなちゃんが学校にいるのに、一緒にお弁当を食べられないって
いう事が、私達を不安に陥らせているんだ。
 もっとも、食事が進むにつれて、3人でも会話もそれなりに
弾んできた。
 こなちゃんと昼食を一緒に食べなかった事は、最初は、
気にしていなかったんだ。


「えっ、今日も駄目なの? 」
 こなちゃんが、私たちと昼食を共にしなくなってから既に1週間が
経っている。
「こなたの奴、どこで食べているのかしら」
「分かりません…… ね」
 お姉ちゃんとゆきちゃんは顔を見合わせて、首をかしげた。
「みゆき、こなたとケンカでもした? 」
「いいえ。かがみさんはどうなんですか? 」
「していないわ。つかさは…… 聞くまでもないわね」
「う、うん」
 こなちゃんは、誰ともケンカも衝突もしていない。
 じゃあ、どうして?

「あのね。お姉ちゃん」
「何? つかさ」
 私は、昨日から考えていたことを言葉に出した。
「明日の昼休み、こなちゃんの後、つけてみようよ」
 こなちゃんがいないお昼休みに、私は耐えられなくなっていた。
「ええ。賛成です」
 ゆきちゃんがため息をついて、首を縦に振る。
「全く、こなたの奴は…… 」
 お姉ちゃんも、顔では怒っていたけど同意してくれた。
 やっぱり寂しいんだね。


 4時間目が終わると早々に、こなちゃんはお弁当が入っていると
思われる紙袋を持って、教室をあとにする。
 私たちは目配せをして立ち上がり、こなちゃんを追うために
廊下に出た。
 こなちゃんは、早歩きで廊下を渡ってから階段を降りて、
昇降口から校庭に出る。

「外なの? 」
 お姉ちゃんは首を傾げた。
 師走という寒の入る季節なので、校庭でお弁当を食べる人は
ほとんどいない。 
 校舎を出たこなちゃんは、後ろを振り返ることなく歩き、
葉をすっかりと落としてしまった銀杏並木をくぐりぬけて、
校舎の端にある古ぼけた講堂に入った。
 講堂とはいっても老朽化が著しくて、特別な行事が無い限りは
使用されていない。かといって、取り壊しもされずに残されている。

 私とお姉ちゃん、ゆきちゃんの3人も、こなちゃんの後を
追って建物の中に入った。
 講堂は、大まかにいって観客席と舞台の二つに分かれている。
 こなちゃんは、観客席より高くなっている舞台の端に、ぽつんと
座っていて、私たちは舞台袖から彼女の様子を伺っている。

「泉さんは、誰かを待っているみたいですね」
 長いウェーブがかかった髪を揺らしながら、ゆきちゃんは
囁くように話す。
「私たちは、もう少し奥に移動した方がいいと思います」
「えっ? 」
「ここからだと、泉さんと『待ち合わせをしている人』が
来た時に、鉢合わせをしてしまいますから」
「分かったわ」
 お姉ちゃんは素直に頷いて、ゆきちゃんの後を追い、私も数歩
遅れて続く。
 舞台裏を通り抜けて、端にある小さな音響室の隣に身を潜めた。
 この場所なら、こなちゃんを詳しく観察することができる。


 3分も待たないうちに、扉からもう一人の生徒が入ってきた。
 こなちゃんが待っている人だ。
 それまで無表情だったこなちゃんの顔が、ぱっと明るくなった。
「ゆーちゃん! 」
 1年生の小早川ゆたかちゃんだ。こなちゃんの従姉妹で、
私も何度か会っている。

 ゆたかちゃんは、髪を二つのリボンで結わえている。とても
可愛らしい顔だちをしていて、庇護欲を誘われそうな子だ。
「こなたお姉ちゃん」
 ゆたかちゃんも満面の笑みを浮かべて、こなちゃんの横に
寄り添うように座った。
「ごめんね。ちょっと遅れちゃった」
「ううん。いいよ」
 こなちゃんは、とても優しそうな眼差しを、ゆたかちゃんに
向けている。

「お弁当食べようか。ゆーちゃん」
「うん。お姉ちゃんっ」
「今日はゆーちゃんの当番だから、とても楽しみだよ」
「えへへ。ちょっと早起きしてがんばっちゃった」
 こなちゃんが、紙袋から取り出した弁当箱を開くと、玉子焼きに
プチトマト、きゅうりをハムでくるんで爪楊枝で刺したものと、
ミートボールが入っていた。


「ゆたかさん。お料理が上手ですね」
 ゆきちゃんが、お姉ちゃんに囁く。
「そうね…… 」
 お姉ちゃんは半ば上の空だ。生返事をして、ただひたすら
仲睦まじい二人を見つめている。
 楽しそうに話をしながら、お弁当を食べている二人を見ていた
ゆきちゃんは、軽く吐息をついてから私たちに言った。

「かがみさん。つかささん。泉さんがお昼に来られない理由は
分かりましたから、教室に戻りましょう」
 ゆきちゃんの言うとおり、昼食のお相手が、小早川ゆたかちゃんで
あることが分かったから、これ以上は隠れて覗いている理由は
ないんだ。
 こなちゃんと一緒に昼食にとれないのは寂しいけれど…… 

「そうね」
 お姉ちゃんは、自分を納得させるように二度頷いてから、
私に声をかける。
「つかさ、帰るわよ」
「ううん。もう少し後でいくね」
 私はかぶりを振った。
「そう…… 」
 お姉ちゃんは小さく呟いたきり何も言わずに、ゆきちゃんと
一緒に講堂を去っていった。
 後から振り返れば、何か予感めいたものを感じていたのかも
しれない。
 でもね。本当のところは、単にゆたかちゃんが羨ましかった
だけなんだ。


 お姉ちゃん達と別れてから10分ほど経った後に、こなちゃんと
ゆたかちゃんは、お弁当を食べ終わった。
 弁当箱を袋にしまった後、こなちゃんは立ち上がり、首を振って
周囲を見渡す。
 私は、こなちゃんの視線から逃れるためと、慌てて首を引っ込める。 
「誰もいないね…… 」
 こなちゃんの声が微かに聞こえる。
 私は、舞台袖で固まったまま動くことができない。

 こなちゃんは周囲に『人がいない』ことを確認すると、
寄り添って座っているゆたかちゃんの顔を見つめたまま、
優しく肩に手を回し、ゆっくりと顔を近づけて――

 キスをした。

「こ、こなちゃん!? 」
 叫びそうになった口を何とか塞ぐ。
 動揺したまま舞台の端から二人を覗くと、親しい恋人同士のような
熱い口付けが、視界に入ってくる。
「ん…… んっ」
 ゆたかちゃんが小さく喘ぎながら、こなちゃんに抱きついている。
「ゆーちゃんは甘えんぼだね」
 こなちゃんは苦笑しながら、ゆーちゃんをぎゅっと抱きしめる。
「あ…… こなちゃん…… 」
 舌まで入れるディープキスだ。二人の舌が絡みついて、唾液が
かき乱される音まで、はっきりと耳に届いてしまう。


「んあっ…… 」
 ゆたかちゃんは、鈴の鳴るようなあえぎ声を漏らした。
 恋愛映画のワンシーンに出てくるような、熱い抱擁をまざまざと見せられて、
私も熱くなってしまう。
 とても長いキスが終わると、二人の間を繋いだ唾液が切れて床に落ちる。
「ゆーちゃん。いい? 」
 こなちゃんは確認するように言うと、ゆたかちゃんは恥ずかしそうに頷いた。
「恥らう、ゆーちゃんに萌えるねえ」
 満足そうに言うと、ゆたかちゃんの制服のスカーフを外して、するりと
脱がしてしまう。

「は、恥ずかしいよ…… 」
 下着姿になったゆたかちゃんの顔は真っ赤になっており、微かに膨らみを
帯びた胸を手で隠しながら縮こまっている。
「それじゃあ、私も」
 ゆたかちゃんとは対照的に、こなちゃんはあっさりと制服を脱いでしまう。
 もう少しゆっくり脱いで欲しいなって、私、何考えているんだろう?
 こなちゃんの素肌も、きめ細かくてとても綺麗だ。薄い桜色のブラの中に
しまわれている膨らみは、ゆたかちゃんよりほんの少しだけ大きい。

「お姉ちゃん。あったかい」

 甘えるように、ゆたかちゃんはぴたりとくっついている。
「ゆーちゃんもぬくいよ。うん」
 こなちゃんは、ゆたかちゃんの頭をなでながら満足げに頷いて、
 左手を使ってブラ越しにゆたかちゃんの胸を揉み始めた。


 私は、こなちゃんとゆたかちゃんの、とてもエッチな行為に
目が離せないでいる。
「お、おねえちゃん。私の胸、大きくして欲しいんだ」
 とってもアブナイ発言が、ゆたかちゃんの口から飛び出した。
「ゆーちゃんは、小さいほうが似合うよ」
「でも、やっぱり大きいほうがいいよ」
 やっぱり、胸が小さい人は、コンプレックスをもっちゃうんだ。

「貧乳はステータスなのだよ。ゆーちゃん」
「何か…… お姉ちゃんに騙されているような気がするよ」
 ゆたかちゃんは頬をぷぅっと膨らましたけど、こなちゃんは
気にせずに揉み始める。
「はぅ…… ん、おねえ…… ちゃん」
 幼い肢体をくねらせながら、ゆたかちゃんが擦れた声で喘ぐ。
「ゆーちゃん可愛いよ。ゆーちゃん」
 こなちゃんは、下着越しにキスをしながら、下半身に手を伸ばす。
 ゆたかちゃんのスカートが捲りあがり、艶かしい太腿と、白い
下着が露になる。

「お、おねえちゃん…… はずかしいよ」
「ここまできて、何をいっているのかなあ」
 こなちゃんは、ゆたかちゃんの下着をなぞり、悪戯そうな瞳を
向けて囁く。
「ゆーちゃん。もう濡れてるよ」
「えっ…… ウソ? 嘘だよね? 」
 明らかに狼狽しているゆたかちゃんの表情の変化を愉しみながら、
こなちゃんは、含み笑いを浮かべて断言する。
「本当だよ」

 根元まで濡れた人差し指を、ゆたかちゃんの目の前にかざしてみせる。
「いやあっ」
 可愛らしい悲鳴をあげて、あどけない顔を歪めて視線を逸らす。
 こなちゃんは霞がかかった笑みを浮かべたまま、言葉を続ける。


「私は、素直なゆーちゃんの方が好きなんだけどね」
「素直な私? 」
 ゆたかちゃんは、首をこくんと傾けた。
「女の子はえっちな気分になったら、アソコが濡れちゃうのは
自然な事なんだよ」

「自然なコト? 」
 ゆたかちゃんに生まれた心の隙を逃さずに、堕天使のようなこなちゃんが
巧みに誘導していく。
「だからね。キモチイイと感じたときは、素直に受け止めればいいの。
自分の心に嘘をつかなくてもいいんだよ」
「そう、そうだよね」
 ゆたかちゃんは頷き、こなちゃんの思いどおりの展開になってしまう。
「うん。だから、ゆーちゃん。おもいっきりイかしてあげるから」
 ゆたかちゃん…… こなちゃんの誘惑に乗ったら駄目だよ。
 心の奥から言葉が出かかるけど、必死で堪える。

「ありがとう。お姉ちゃんっ」
 私はずっこけそうになった。
(それは違うでしょう。ゆたかちゃん! )
 度々天然って、こなちゃんに言われる私でも、今の言葉に突っ込みを
いれたくなる。
 でもね。それ以上にゆたかちゃんの痴態をみてみたいという
とっても危険な誘惑に駆られたんだ。
「だから、余計な力は抜いてね…… 」
 こなちゃんは、ゆたかちゃんの大切な部分に伸ばした指をゆっくりと
こすっていく。


「こ、こなたお姉ちゃん、変な気分だよ」
 こなちゃんは、反応を確かめながら、少しずつテンポを上げていく。
「はぅ、だめっ…… やあっ」
 ゆたかちゃんは、身体から汗が噴き出しながら喘ぎ、こなちゃんは、
アソコを引っかくように擦る。
「はぅ…… だめ、だめええええっ」
 強烈すぎる刺激にゆたかちゃんの身体が跳ねて、古い講堂に悲鳴が
こだまする。
「ゆーちゃん。もう、いきそうだね…… 」
 こなちゃんは凄く冷静だ。
 ゆたかちゃんが一番感じやすいところを探り当てて、むしろ荒々しく
揉んで擦って、愛撫を加えていく。
「あう、おねえちゃ…… もう、だめ、もう駄目なのっ! 」
 激しく腰を振ってよがりながら、ゆたかちゃんは、瞼からぽろぽろと
涙を流して、押し寄せる快楽の波に翻弄されている。
 わたしも、淫らなゆたかちゃんから視線を外せない。太腿を擦り合わせて
疼くアソコに堪える。

「ゆーちゃん。いっちゃえっ」
 こなちゃんは鋭く叫んで、ゆたかちゃんのアソコへの愛撫を更に
速めていく。
「だめっ、本当にイクの、いっちゃうよ…… 」
 甘美極まる快感が何度も押し寄せて、ゆたかちゃんの悲鳴が
甘い嬌声へと変化していく。
「んああ、イク、いっちゃう、やああああっ」
 アソコから大量の愛液を床に垂らしながら、ゆたかちゃんは、
ひときわ大きな悲鳴をあげて、絶頂に達した。


 激しいえっちの余韻に浸るように、ゆたかちゃんは、こなちゃんの
膝の上に頭を乗せている。
 暫くしてから、のろのろと起き上がって…… 途端に泣き顔に
なってしまう。
「はうっ…… びしょびしょだよ」
 ゆたかちゃんの、ショーツがぐっしょりと濡れてしまっている。
「ゆーちゃん。心配ご無用だよ」
 言いながら、ゆたかちゃんに小さな袋を渡す。
 中を開くと替えの下着が入っている。
「あ、ありがとう、おねえちゃん」
 ゆたかちゃんは、嬉し涙を浮かべながら、こなちゃんに思いっきり
抱きついた。

 しばらく満足そうに抱きつかれていたこなちゃんだったけど、
壁に据え置かれている時計の針を見て、慌てて声をあげる。
「うおっ、ゆーちゃん。時間、時間」
 5時間目の授業まで、あと10分足らずになっている。
「ゆーちゃん。早く着替えて」
「う、うん」
 私も、急いでもどらなくっちゃ。
 二人から視線を外すと、舞台裏を通って扉から外に出る。
そこからは走って校舎に戻る。
 何とか教室に辿り着いた時は、授業開始の2分前になっている。

 ため息をつきながら椅子に座ろうとして、ぎゅーっと、
お腹が鳴ってしまった。
 お昼ご飯食べてないよ…… 
 自分の失敗に気がついたけど、今さら、どうしようもない。
 あきらめて教科書とノートを机に出した時、始業を知らせるベルが
鳴り響き、こなちゃんが教室に駆け込んでくる。

 こなちゃんと一瞬だけ視線が合ったけど、私は何もいうことが
できなかった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ガラスの壁 第2話へ続く













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  • つかさよく堪えたねGJ! -- 名無しさん (2010-04-05 03:59:41)
  • ↓え?あのチャンピオンでやってた人食いナマコのやつ? -- 名無しさん (2010-01-02 00:48:51)
  • ↓DMですね、わかります -- 名無しさん (2008-11-09 21:31:43)
  • こ・・これは、凄くなりSOな予感だZE!(みさお風
    -- 猿神兵アッシュ (2008-02-24 01:48:50)
  • プォプォプォー -- 名無しさん (2008-01-11 02:01:37)

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