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POISON

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匿名ユーザー

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唐突な事だが、ひよりは登校中の道端で何かが入った袋を見つけた。
無視しようかと思ったが、ちょっと興味が湧いてしまった。
「何スかねこれ…」
ひよりは辺りを見回して誰もいないのを確認すると、指先で掴んでひょいと持ち上げた。
それと同時に紙が風に乗っていったような気がしたがひよりは気づかなかった。
その袋にはこう書かれていた。
「なになに…エロティカヘヴン?」
中には沢山の粉と説明書のような紙切れが一枚。
「ま、まさか麻薬じゃないっスよねぇ」
ひよりがたじろぎながら紙を拾い上げて読んでみた。
しかし、その内容にひよりは拍子抜け、いや、むしろ喜んだ。
「え?発情粉?」
その取扱説明書には、こう書かれていた。
  • この粉を吸い込むと異常に性欲が湧いてきます
  • 実験の際には抵抗薬を飲んでから使う事
  • 多用すると危険なので多用しない事
  • 危険度『A』
…と書いてあった。
いわゆる一言で言ってしまえば媚薬の粉末バージョンであった。
「ふーん…ホントっスかねぇ……」
ひよりはこの得体の知れない粉に冷静に構えた。
ウソにしては手が凝ってるなぁ……とか思っていたがやはり同人作家のサガか、やはり妄想の方が先に膨らんだ。
……これが本当だったら、どこかであった発情祭じゃあないか……
…でも悪戯だったらどうしよう…
「……まぁ、百聞は一見にしかずっスね」
とりあえずひよりはその袋をしまって学校へと足を速めた。
しかし、この事がどんなに恐ろしい事を引き起こすかという事をひよりは予想の想定外だったに違いない。

時は流れて昼休み、ひよりは屋上へ向かった。
ひよりがこっそりと屋上のドアを開けると、二人の少女が座っていた。まぁ、ひよりから見ると先輩であるが。
「こなた、そろそろノベル返してくんない?あれの新巻が明日発売なのよ」
「だが断る」
「ナニッ!!」
「この泉こなたの最も好きな事のひとつは返してもらえると思ってるやつに『NO』と断ってやることだ…」
「とりあえず明日持ってきてね?」
「はい………」
こなたとかがみが何か話している。
ひよりからだと遠くて何話してるのかよく聞こえないが相変わらず仲は良さそうだ。
そりゃもう一部の人からみたら本当に付き合ってるのかと言われそうなくらいであった。
「仲いいっスねぇ、あの二人……邪魔しちゃ悪いね…」
とひよりが戻ろうとした瞬間、あの袋の存在を思い出した。
「あ……これを使えば……」
ひよりの脳裏に悪どい考えが浮かんだ。
しかしひよりはその思考をすぐに振り払った。
(いかんいかん!それはダメだぞ田村ひより!私の友達を実験台にするなんて、人の風上にも置けないっス!
心が騒ぐのは分かるけど、落ち着くんだ…落ち着くんだ田村ひより……っ)
何回か深呼吸して、無邪気に惹かれ騒ぐ心を落ち着かせるひより。
しかしやっぱり、ひよりは赤く腫れたハートを抑える事ができなかった。
ちょっと粉を袋から取り出し、屋上のドアから振り撒いた。
その粉は風に乗ってあたりの空気に溶けていった。
ひよりは瞳を輝かせて二人の変化を待ったが、全然変化が見受けられないのでやっぱり悪戯か…と思い
戻ろうとすると、なんか普段は聞かないようなこなたの声が聞こえた。
「あれ………?かがみぃ…なんかわたしぃ…へ…ん……かも……」
「こなた……あんた目付き変よ?ちょっと落ち着いtうわぁぁぁあああああ!?」
どうやらこなたが発情したらしい。
こなたはかがみを押し倒すと、かがみの顔をじっくり見つめた。
「な……何よこなた…ちょっと……冗談はやめnんむぅ!?」
かがみの言葉も聞かず、こなたはかがみの唇を塞いだ。
それを遠くで見ていたひよりは顔を赤らめて思わず『すげー』と呟いた。
ひよりはこの粉が本物だと分かると、くるくる回りながら階段を降りていった。
一方その頃こなたはかがみにアレコレしていたようだがそれは別の話。

ひよりはさっきの粉の事で、廊下を回りながら踊っていた。
周囲からは白い目で見られていたが、すっかり喜びの渦に入り込んだひよりには届かなかった。
「これで私は読者にリアリティを伝える事ができる!もうネタ切れの症状が出たりはしない…
スタンドはないけれどッ私は平成の『岸部露伴』なんだァ――――ッ」
と、よく分からないことを口走りながら袋を振り回していると、後ろから誰かがひよりにぶつかってきた。
その誰かは前にいる誰かを追っているようだった。
「おいそこのテメー!俺の髪型がアヴドゥルとホルマジオとサンドマンを混ぜたみてーだとォ!?」
「そ、そんなこと誰も言って…」
「確かに聞いたぞコラァ――!」
ひよりはよろめき、窓から体を乗り出しそうになったが、何とか耐えた。
「ふぅ、危なかったっス(べり)…べり?」
なんか嫌な予感がする。
恐る恐る見てみると、袋が破れて粉が風に乗っていた。
「亜亞阿蛙唖吾嗚呼蛙阿唖亞唖蛙阿~~~~~!!!?」
ひよりは声にならない悲鳴をあげた。
そんな悲鳴を上げているあいだにも粉は学校中に広がっていった。
(これは発情祭じゃあないっス…発情災っス!)
こうしてひよりが上手い事言ってるうちにもやっぱり粉は(ry
こっから先はサザンのエロティカ・セブンをBGMにするとより楽しめます。
なお、これ東方MADのパクリじゃんとか思った人は、きさま!見たことあるなッ!

一方近くの公園
(ウホッ!いい男…)
そう思ってると突然その男は僕の見ている目の前で
ツナギのホックをはずしはじめたのだ…!
「やらないか」

粉が学校中に撒かれた時、みゆきは図書室で調べ物をしていた。
一人だと調べるのが大変なのでつかさにも手伝ってもらっているようだ。
みゆきは閉め切ってると暑いので、窓を開けていた。
風が吹くたびに、みゆきの資料にしている本のページがペラペラとめくられた。
「ふぅ、風が気持ちいいですね」
しかし、風が吹いた後、みゆきは妙な感覚を覚えた。
「ゆきちゃーん、探してたⅩⅢ機関の資料ってこ(バリィ)ああっ!?」
最初から破れていたのだろうか、つかさの持っている本からページが破れて落ちた。
みゆきはその瞬間をしかと見ると、顔を顰めてつかさに近付いた。
つかさはみゆきに怒られるのかなと思い言い訳をした。
「ゆ、ゆきちゃん!これはきっとなかにシミでもいたんだよ!そのシミが本のページを食べちゃって…」
みゆきはそんな事は全く聞かず、つかさを押して尻餅をつかせた。
「きゃっ!?な、なにするのy…わっ!?」
みゆきは尻餅をついたつかさに顔をぐいと近づけた。
つかさとみゆきの顔の距離はもうほとんどなく、お互いの息を感じる事ができた。
みゆきの顔は少しだけ赤かった。
つかさもみゆきにあまりに見つめられたものだから、顔が赤くなってしまった。
「つかさ…さん……」
「ゆき……ちゃん…」
二人の呼吸が自然と荒くなる。
そして二人は目を閉じて顔を近づけていって―――
バン!
その時扉は開かれた。
「こぉら高良、いつまで図書室におんねん、もうすぐ昼休み終わ…って、何やってるん?」
この空間にいる人間は動きをやめた。
みゆきは少し考えた後ふらふらとした歩みでななこに近付いて、耳元で囁いた。
「先生…悪いんですけど出てってくれませんか…さもなくば絶望を教えてあげますが…それでもよろしいですか?」
ななこはみゆきの言葉に背筋が凍った。
それによく見るとみゆきの顔は微笑んでいるはずなのに顔は全く笑っていない。
「わ、わかったで……早めに戻ってくるんよ?」
ななこは図書室のドアを閉めると走ってその場から立ち去った。
みゆきはその事を確認するとつかさに満面の笑みを見せた。
「さ、つかささん、続きですよ♪」
「う…うん…」
正直つかさはさっきのでみゆきが少し怖かったのだがそれは秘密。

一方近くの公園(のトイレ)
「よかったのかホイホイついてきて俺はノンケだってかまわないで食っちまう人間なんだぜ」
「こんなこと初めてだけどいいんです… 僕…阿部さんみたいな人 好きですから… 」

さて、二人が営みを開始した頃、保健室でゆたかを見守っていたみなみに変化が起こった。
(ゆたかの安らかな寝顔……かわいい…)
ゆたかはさっきちょっと貧血を起こして倒れてしまった。
そこでみなみが看病しているわけだが、ここにもあの粉の魔の手は迫ってくるのであった。
話を戻し、みなみはゆたかを襲ってしまいたい衝動に駆られている。
手を近づけて、ゆたかの××を××××して、××××…
その淫靡で厭らしい考えみなみはを振り払った。
「そんなこと…ダメだ…」
しかしやっぱりかわいい…
みなみが葛藤している内に頭の上に二人のみなみが浮かんだ。
「みなみ、やっぱり襲うのはよくない…それに相手は女の子…女同士なんて……いけないことだ…」
天使の格好をしたみなみが言った。
「…やっぱりそうか」
「そんなことはない、女の子同士だろうが好きなことに変わりはない、
それに、こんな無防備な唇を放っておくのか……もったいないな……」
悪魔の格好をしたみなみが言った。
「そうだな……もったいないな…」
みなみはそっとゆたかの顔を覗き込む。
そっと顔を近づけていくが、また天使のみなみが言った。
「ダメだ、そんなことしたらゆたかに嫌われちゃうかもしれないぞ、それでもいいのか?」
「え……それは……嫌だ…」
みなみが躊躇する。
「じゃあ大人しくしておいたほうがいい…」
「まてまて、その理論はおかしい」
悪魔のみなみが天使のみなみの話に口を挟んだ。
「もしかしたらゆたかはさらに自分の事を好いてくれるかもしれない…
しかも自分の欲望を抑えるなんて…辛くは無いか?」
「まて悪魔、人とは欲望を抑えて生きていくものだ…それに寝床を襲うなんて人として最低だ…」
「しかしみなみはゆたかに恋心を抱いている。それを押し込むのか……?
恋心を押し込むって、人にとってめちゃくちゃつらい…」
「しかし人には―――」
ついに悪魔のみなみと天使のみなみの喧嘩に近い口論になってしまった。
「やめろ私…喧嘩はよくない…そんなに騒いだらゆたかが起きる……」
「そうだよ起きちゃうよ――」
「ほら、ゆたかもそう言って……ってゆたか、いつの間に起きた?」
普通だったら驚くだろうが、意外とみなみは驚かなかった。
「ずいぶん前から起きてたよ?ずっと待ってるのにみなみちゃんしてくれないんだもん…」
「し、してくれないって何を?」
みなみがゆたかに聞くと、ゆたかは一瞬目を瞑り、みなみに言った。
「そ・れ・はぁ……みなみちゃんからのキス!」
「えっ…き、きsんむうっ!?」
ゆたかはみなみに飛び掛ってみなみの唇を奪った。
……襲われたのはみなみの方であった。

一方近くの公園(のトイレ)
「いいこと思いついた お前俺のケツの中でションベンしろ」

そのころみさおとあやのが何かしていたようだが面倒なので省略する。
学校中がウホッとお姉さまで溢れてしまった事態をどうにかするため、ひよりは校内を走っていた。
「えと…この電話番号に電話すればいいのか…」
あの取扱説明書には、こうも書かれていた。
  • もし緊急事態が起こった場合、下記の電話番号に電話し、その緊急事態の住所を言って下さい。
連絡先…405-38×-△●□○
「…なんで40538だけマトモに書いてあるっスかねぇ…」
変な疑問を抱きながら、ひよりは自分の教室へ携帯を取りに行った。
とりあえず携帯を取り出して電話をかけるところまでは上手くいったのだが、
ひよりは教室だと電波が悪いだろうと思い教室を出た。が、それが運のツキだった。
「ひより――――んっ!!」
「まだかnわああっ!!」
ひよりにこうが飛び掛ってきた。
ひよりは一瞬よろめいたが、すぐ体勢を立て直し、ダッシュで逃げた。
どうやらこうにも効果が出たらしい。
「な、何で私――――ッ!?」
「それはひよりんが好きだから――!」
ひよりは早くこうを正気にさせねばなるまいと思い電話を急いだ。
(早く繋がれ……っ早く……っ)
ひよりの携帯はそんなに新しい機種では無かった為、繋がるのには時間が掛かった。
やっと繋がったのは2分後だった。
「はいこちら亀有公園前研究所…」
「き、緊急事態っス!場所は春日部の○×△□!!は、はやくしてぇ―――っ!!」
ひよりは走りながら痛切な思いで叫んだ。
「はいはいちょっとお待ち…えと、○×△□でよろしかったですか?」
「そ、そう!だからはやくッしてくれッ!!」
もうひよりはこうの恐怖と受付の人のまったりさから涙目だった。
「それじゃあ早速…跪け!ジャラピー部隊 !全艦主砲発射!怒りを込めて撃ち尽くせ!」
「土方艦長!?」
なんか他にもいろいろ混じってるような気がしたが、ツッコむ余裕はひよりには存在しなかった。
ひよりは逃げているうちにいつの間にか行き止まりまで来てしまったからである。
「さぁひよりん~もう逃げられないよ~?」
もうこうの目は一目瞭然でヤバイと分かる。
はぁはぁと息を荒める二人。
「ひより~~ん……かくごぉっ!!」
「キャ―――――ッ!!」
ひよりは思いのたけを叫んだ。
それと同時に、上のほうからぱん、というはじけるような音がした。
はじけたかけらは学校じゅうに降り注いだ。
そのはじけたかけらはきらきら光っていて美しく、まるで花火のようだった。
どうやらこれが主砲から発射した解毒剤らしい。
これを見たひよりは安心して、腰を落とし、四肢を放り出した。
「はぁ…これで一件落着っス……あのとき解毒剤が降り注いでこなかったらと思うと…ゾッとするね」
ひよりが一人でボソボソつぶやいていた。だがしかし。
ひよりはこうの目付きが全く変わってないことに気がついた。
(…ハッ!まさかッ!!まわりのノリに合わせてただけなんじゃあ…)
もう考え付いた時には後の祭り。逃げようと思ってももう疲れちゃって無理だ。
(私……\(^o^)/オワタ)
この後静かな空間にひよりの声が何回も響き渡ったのは言うまでも無かった。

一方近くの公園(のトイレ)
「しーましェーン!!」
――とこんなわけで
僕の初めてのハッテン場体験は(ry

Fin.




元ネタ・東方発情祭
http://www.nicovideo.jp/watch/sm291958

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  • 百合ホモ祭…。なんにせよ、こーちゃん×ひよりんは俺得! -- 名無しさん (2011-04-11 00:26:42)

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