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ひよりとパティといずみのぐだぐだ☆マンガナイト

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匿名ユーザー

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☆☆
「――と言うわけで早速、始めるっスよ!」
今、私の真正面にはひよりが座っている。
「サー、イエッサ!」
その横にはやたらハイテンションなパティがいる。
「違う…ロジャーだ」
ひよりはキリッとした顔でパティの言葉を正す…流石ブンター教官は格が違った素晴らしいなゴリラすばらしい――…って
「何で私ここにいるのよ?!」
「…何でって……パティから何も聞いてないんスか?」
「私はただパティに“ちょいちょいちょいちょい…”って言われながら強引に連れてこられただけよ?!」
「お前は小杉かっ!」
ひよりはパティの頭にぱこーんとツッコミを入れた。
「ヒーハー!!」
相変わらずパティはハイテンションだ。
「いや…それ意味分かんないわよ……」


「…原稿が出来ていない?」
「いや、あのですね、こーちゃん先輩に言われた期限が明日なんでスよ」
ひよりの顔は青白く・声は弱々しく、原稿の事で苦しんでいるというのが分かる様で、、
そんなに大変なら……手伝おうかしら――
「…ネタ捜しの為に漫画読んだり・ネットしたり・エr…ゲームしてたら、、こうなりまして…」
…あぁ……さっきの口に出さなくてよかったわ………
「すべては魔法少女ましょたんが悪いんスよ!、おのれディ…ユキムラ!」
ひよりはわざわざ髪をまとめ・コートを羽織り・深々と帽子をかぶって、発言する。
というか誰よ、ゆきむらって……
「……ふざけてる場合なの?」
「いや、あのですね、無理にでもテンション上げて行かないと…
ヤバいんで、、友達のよしみでお願いしますよ~、いずみんさん!」
…何でさんづけなの?
「……帰るわ、だってひよりの自業自得でしょう?、何でそんなの手伝わなきゃいけないのよ」
「…それどういう事っスか……」
雷に打たれた様な表情のひよりだ。
「どうって、そのままの意味に決まってるじゃない」
「オニイちゃんにスりよってクるイジキタナいオンナドモは、みんなもうコノヨにいないのヨ?」
「パティは黙っててっ!」
“良い仕事したっー!”という風な表情をしているパティを見て、イラっときた私はつい怒鳴ってしまった。
「…さすがに今のはパティが悪いっスよ」
「ごめんなさいでしタ……」


パティのしょんぼりした表情を見て、申し訳ない気持ちや罪悪感でいっぱいになった私は
「……あー…うん…ひよりのサークルの作品好きだし…その……いいわよ……手伝っても……」
……思わずそう口走ってしまった。
「「――ッ!!」」
ひよりとパティは谷口顔かてすと顔かムッコロフェイスかよく分からない表情をして、歓喜の声を上げた。
……ってこれ、私がツンデレみたいじゃないっ!?、やばっ…今突っ込まれたら対処出来る自身無いわよ?!
「Oh~?!、イズミがアカくなってますヨ~!」
「ばっ、誰が赤面してるって証拠よ!!」
「何っ?!、照れ顔キタコr」
ガスッッ!!
ひよりが興奮して立ち上がろうとしたその時、部屋中に響く程の大きな音と共にひよりが床に崩れ落ちた。
…テーブルの足に小指をぶつけたらしい、どうやら
「~~ッ!、いっ、ダアァァァァーッ!」
えーと……助かったと見るべきかしら?
「さて、ネタダししましょうカ」
「……ほっといていいの、あれ?」
「ディヤアァァァーーッ!」
蹲って足を押さえているひよりを指差して、パティに聞く。
「マ、そのウチダマるでしょウ」
「…というか何を描くかすら決まってないのね……」
「ツァァァァァーーッ!」

しかし何時まで叫び続けるつもりなんだろう…気のせいかどっかで聞いた事ある叫び声になってきた様な気が……
「ところでイズミ?、ヨシミってダレです?」
「?…誰それ?」
「ガイジン?、ウタ?…はともかく、さっきヒヨリイッてたですヨ?、“トモダチのヨシミ”って」
「それだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーッッ!!!」
ひよりは急に飛び起きてそのままパティに抱き付いた。
「…また指ぶつけるわよ?」
「HA-HA-HA!、同じ鉄は踏まないっスよおぉぉぉ!!」
……何でこんなハイテンションなんだろう、お酒とか飲んで無いわよね?
「あなたがメシアっスか!」
「nn…?、チガいますけド……」
ひよりはパティの両手を掴み、至近距離で喋る。
「よしみっ!よしみっスよ!パッティーさん!、さすがやね!、パッティーさん!!」
「……キでもクルったんですカ?」
「よしみっ!、今回はそのオリキャラで行くっス!」
さ…先行き不安にも程があるわよ、それ……



「――キャラデザはどうするっスかねー?」
「…それ以前に――」
「もう若瀬さんと私を足した感じでいっスね」
そう言いながら用紙にすらすらと女の子の絵を描き起こしていく。
「……おいィ話聞きなさいよ」
「イズミ、ジユウにさせましょうヨ」
パティが私の肩を叩き、諦めた風に喋る。
「それじゃ何時まで立っても終わらない気がするんだけど……」
「大丈夫っ!、熱い心がひとつになれば、不可能って文字は燃え尽きるっス!」
ひよりはどこかで聞いた様な台詞を握り拳を作りながら叫ぶ。
「いや……でも…まだ1ページも描いてないのよ?」

「はい、という事で今回ご紹介する商品は!」
「ダララララララ~…ダンッ!(効果音)」
「高良製薬の蝶!栄養ドリンクでございまァすっ!」
何だ……この…何だろう…これは……何か始まったけど……
「これは同人業者御用達の蝶!!栄養ドリンクなんス、1日1回の服用で72時間働けるっス!」
「おォ!」
「1瓶24000円!」
「タカスぎねェかオイ!」
「ウヒャッホウ!、何分蝶!!!特別製ですから!」
「トコロで、A side effect…フクサヨウは?」
「半日はメモリブレイク直後の状態になるっス!」
「Wao!」
「…そのネタ分からないんだけど」
「え?」「Why??」

何か変な事言ったのかな、、すごく冷たい視線を感じるんだけど……
「仮面ライダーは?」
「え?、観てないわ、戦隊は観てるけど……」
「「…………」」
「だからどれだけ効くのかよく分からないの」
しばらくひよりは唸った後、それを口に出した。
「そっスねぇ…効き過ぎてやる事なす事空回り、自分の不甲斐なさにイライラして回りに怒鳴りちらすくらい効くっス」
「それ駄目じゃないの」
「これから毎日蝶!!!!エキサイティンっ!、しようぜ?」
くったくのあり過ぎる笑顔でキラリと白い歯を見せながら私に話すひより。
「何でそうなるのよ…」
「ともかく、若瀬さんに残された道は飲んで手伝うか・飲まないで変なテンションの2人に絡まれながら手伝うかの2沢っス」
「しかも確信犯かよ……」


「どうしタ、ノまないのカ?」
「いや、飲むけど…ねぇ」
「ワタシはこれのおかげでマットウなニンゲンになれた。コンドはワタシがオマエにノませてあげよウ」
パティはニーサンスマイルで私に寄ってくる、手にはあのドリンクが力一杯握り締められているのがやけに怖い。
「お前の優しさはどうした……」
ひよりはひよりで何かの声真似をしている。
「……だから分かったって、、飲むから…」
半ば自棄気味だ。(もう関わりたく無いとも言う)
「?!、ハラパンがデキない…だト……?」
…いやあんた、、今何しようとしたのよ……


「飲んだら何かしらのリアクションお願いしますっス」
……はいぃ?
「いや急いでいるんじゃ…」
「モチベーションが大事なんスよォ!、お願いしますよ~、いずみー先生!」
ひよりは手の平を合わせて、私に頼む。
からかわれてるのよね、これ?……というか、、何故先生?
「……ところでモチベーションってどういう意味スか?」
「知らんわァっ!!」
私は柄にも無く大きな声を上げて怒鳴った。
「まったく、イズミはドキョウがナいですネ」
「…かわりに常識があるのよ」
…頭、痛い…久々にキレた気がする、、にしてもリアクションって何?、トリコみたいな感じのをすればいいのかしら……
「――ポーーーー~」
「…え??」
いきなり聞こえてきた機関車の物真似にびつくりして見ると……
何故かひよりが仕立てのいいジャケットを着て顎鬚を付け機関車の真似をしていた。
「…………」
「シュ、シュ、シュ、シュ、ポ、ポ、ポ、ポ…」

これ……どう反応すればいいんだろう…
「私は機関車!特急ひより号!!シュポーーッ!!!、っ全て振り切るぜッ!!、いや!振り切らせて下さいっ!」
「…………」
「Ultimate forrrrr―m! special turbo!!、イマのワタシは夢パティでスっっ!!、extreeeeeeeeeーmeッ!!!」
テーブルの下を見ると、蓋が開けられた瓶が2本転がっていた、どうやらこれが飲んだ結果らしい。
そして言い終わった2人の身体から湯気?みたいなモノがもくもくと上がる、、いや…それどういう原理なの?!
と思っていると2人ともそわそわしながら、チラチラと私を盗み見てきた。
…………もしかして…私!?、私の番なのっ?!
「「……じ~」」
うぅ…何よ2人ともニヤニヤと不気味に笑ってからに…わたしゃ見せ物じゃないわよ……
「うぅぅ……」


えぇい、もう飲んでやるわよ!
「パティ、瓶!」
「NON!、イマのワタシは夢色パトリシアマーティンエクストリームでス、Iamザッショクっ!」
「…………………夢色パトリシアマーティンエクストリーム、瓶」
夢色パトリシアマーティンエクストリームからドリンクを素早く受け取り、瓶の蓋をきりきりと音を鳴らし
ながら開けた……もうめんどくさいからYPXと略そう。
「「やめろ それはマジでやばい!」」
飲ませたいのか・飲ませたくないのかどっちなのよ……色々言われる前にさっさと飲もうか…
ふぅ…とため息をついて、口に瓶の飲み口を預け、ぐっと一気に飲み干した。
「っ!?!」
う、美味いっ!!、全身に染み渡って効いてキているのがすぐに理解る…ッ!
獣の力がたぎってくるようだわっ!!、今の私なら理央様…いや、カデムかメカ辺りなら勝てるッ!
なるほど、同人業者御用達と言うのも分かる気がするッッ!!
「うおォンっ!私はまるで人間火力発電所よおぉぉぉーーッッ!!!」
あぁ……ッ!、叫ぶといい感じに頭がくらくらして気持ち良い……ッ!
私がぽーっとトリップしていると、ひよりが深呼吸をし気合いを入れ発言したッ!
「さぁっ!!、描き切るぜ……」
……あれ、私無視なのッ?!
「アシタがゲンコウの、GOALだ……っ!」
「やめたまえパテ井竜、その台詞を言うと高確率で失敗する」
「なんだとッ!、ひりップ!オレにサシズするなッッ!」
「僕は本当の事を言ったまでだよ、何故なら初回から失敗しているだろう?、戦闘員も1人残っていたそうじゃないか」
「キサ…マァッ!!!」
「ふふっ…いくよ、こう太郎、、パテ井竜に制裁だ!」

「いや……それはいいけどいつ描き始めるのよ…ッ!」

「「っ?!?」」
いや、“?!?”じゃないでしょッ!
「…おっと僕とした事が…これが僕の悪い癖……」
いや、、いつもの事でしょッ!
「クっ…ここかラ“こうタロウcountは?”にツナゲれない…だト…?!」
「“3、いや4でいい”って言うつもりだったのに……」
…まだ言うかッ!、なんかもうイドに身を投げて焔尾に焼かれたい気分だわ……ッ
「…えー…気を取り直して――」
ひよりはこほん、と咳をするッ!
「行くよ、こう太郎!」
「Oh!No!!ひりップ、イマ…コウはいません…ッ!」
「何…だと……」
「そないカンタンにざわつくなヤ、オマエみたいなレイアツのヤツがそんなカンタンにざわついたらあかン」
ぷちッ!
「いいからさっさと始めなさいよッ!、何時までふざけてるのよッ!!」
またキレてしまったッ!、しかし今はあーいかんなあ…こんな…いかんいかん、とか言ってる場合じゃないッ!
「13j」
「……ひよりッ?」
ギロりとひよりを睨む、出来るだけ声のトーンを穏やかにしたけど…上手く出来ている自信はないッ!
「……さ、最終決戦だァッ 行くぞォォッ」
「ウオオオオオ!!!」
「えッ…ウオオオオオ!!!」




「「「――よっしゃあああッッ THEENDォオ!!」」」
朝方、どこからか鶏の鳴き声が聞こえて来る頃、原稿を描き終わった私たちは思わず立ち上がって喜び抱き合っていた。
「くぅ…朝昇る太陽、青春のビタミンCだぜ…」
カーテンの間から漏れる太陽光に充血しきって涙が溢れた眼を抑えながら、ひよりは喋る。
「……さて…後は学園に行ってこーちゃん先輩に……渡すだけっス……よっこらせ…」
ひよりはふらふらと机に持たれかかりながら立ち上がろうとした、が
かたんっ
「っくす?……」
彼女は糸が切れた人形の様に不自然に床に崩れ、ばたりと畳にうつぶせに倒れこむ。
頭だけは何とか右に向けている状態だ。
「あれ?……立てな……」
「なっ…ひよりっ?!」
ひよりに駆け寄ろうと足を動かそうとするも、少し足をすらせただけで体から力が抜けていくのが分かる。
……ヤバい、少しでも動いたら倒れる、確実に…
「な……なんの!“黒子幻…………すー……」
ひよりが何事かを呟く途中で言葉が途切れ、寝息が聞こえて来た。
「フ……ヤミにダかれてネムれ!」
「……YPX(夢色パトリシアマーティンエクストリームの略)、もう朝よ?」

YPX(夢色パt(ry)は私の言葉にツッコまず、摺り足でひよりに近付いていく。
「アンシンして…クダサイ……ワタシがモッてイきまスかラ……」
YPX(夢色(ry)はそう言い、ひよりの周りに散らばった原稿を拾い上げた。
「ヒヨリはギセイになっタノ…」
――どさっ
「…ダ………?」
続いてYPX(ゆ (ry)も倒れた。
「The・End…どうやらワタシはここまでのようでス…頭とheadがオモたくて……もう…」
「まだ部屋から出てもないし、頭とヘッドは同じ意味よ?」
「…ラストの…2ページ……あれが効いたな……」
ひよりが寝言?を呟いた。
「…テツヤのせいで…ハグルマがズレたか……」
続いてパティも呟く。
「……テツヤって……幻の…6……」
……あんたらまだ動けるんじゃないの…?
「………」
………私も寝よ……




☆☆
「――で、締め切りぶっち切り…と言うわけ?」
「…はいっス」
ここはアニ研の部室部室っス……
「いやー…秒っスね、秒!!、秒で寝るんスね!」
あれから一昼夜丸々寝続けた私らは余裕で締め切りを過ぎていて……
それで私は生まれたての仔馬のようにガクガク震えながらここに描いた本を持ってきた所なんス…
「でも信じられないなー…これだけのモノを1日弱で描くなんて…」
こーちゃん先輩は唸りながらページをめくっているらしい。
「ページをめくるたびにテンション上がってくのが分かるよ………どんどん顎も尖ってきてるけど…」
ホッチキスで閉じた本を、閉じたらしいこーちゃん先輩はふー…と息を吐いた。
「ん~、凄い満足感だよ…これだけのを描いたんだから、締め切りの事はまぁいいとしよっかな」
その顔はよく見えないけど満足そうに笑っている様に見えた。
「――で何でさっきから頭を右に向けたままなのさ?」
「…崩れて寝た時にそのまま寝違えたみたいで、昨日からずっと前向けないんス…だから朝からずっと蟹歩きで……」
「……バカじゃないの?」















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  • スーパーハイテンションw
    こーゆーぶっ飛んだSSは見てて楽しい! -- 名無しさん (2010-07-24 00:24:31)

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