前回の電話の後、こなたから電話が来ることはなかった。
こなたがすぐに連絡をしてくることがないのはいつものことだけれども、今回はこちらから連絡することもなく、
私はいつもと同じ日常を過ごしていた。
あれだけ衝撃的な出来事があったのだからこなたを避ける気持ちがあっても当然だ。
・・・というのは建前で、結局私はこなたへの気持ちに向き合うことも、それを伝えることも避けただけ。
こなたがすぐに連絡をしてくることがないのはいつものことだけれども、今回はこちらから連絡することもなく、
私はいつもと同じ日常を過ごしていた。
あれだけ衝撃的な出来事があったのだからこなたを避ける気持ちがあっても当然だ。
・・・というのは建前で、結局私はこなたへの気持ちに向き合うことも、それを伝えることも避けただけ。
こなたから連絡が来なければ・・・。
私からも連絡をしなければ・・・。
私からも連絡をしなければ・・・。
その分だけ気持ちを整理する時間がとれる。
時間がすべてを解決してくれる。
そう。つまり私は一番消極的で受動的な方法を選んだだけ。
そう。つまり私は一番消極的で受動的な方法を選んだだけ。
「・・・我ながら優柔不断よね・・・・・・」
この日は一日休校で、私は午前中から先日の講義の復習をしていた。
一区切りつき時計を見ると、針はもうすぐ12時を指そうとしている。
1階からは、同じく学校が休みのつかさがお昼を作り始めた音が聞こえてきた。
一区切りつき時計を見ると、針はもうすぐ12時を指そうとしている。
1階からは、同じく学校が休みのつかさがお昼を作り始めた音が聞こえてきた。
私は傍らにペンを置くと、机の端に置いた写真立てを見つめた。
こなたに腕を組まれ困ったような顔をした私とは対照的に、こなたは笑顔でこちらを向いている。
高校の時、戯れに撮った一枚の写真。
それを見るたび私は、この自分の性格を恨む。
こなたに腕を組まれ困ったような顔をした私とは対照的に、こなたは笑顔でこちらを向いている。
高校の時、戯れに撮った一枚の写真。
それを見るたび私は、この自分の性格を恨む。
いくらこなたが近づいてきても、私は裏腹な態度しかとれない。
私はいつも素直になれない。
そして・・・。
大学生になってもそれは何一つ変わっていない。
私はいつも素直になれない。
そして・・・。
大学生になってもそれは何一つ変わっていない。
どうしてこんな性格になったのか。
元々そういう性格なのか。
今まで散々悩み、そして今もその答えは見つからない。
元々そういう性格なのか。
今まで散々悩み、そして今もその答えは見つからない。
でも、きっとそれが私なんだ・・・。
最終的な結論はいつもそこに行きつく。
そう思うことで自分を納得させざるを得ない。
これが幾度となく繰り返してきたパターン。
そう思うことで自分を納得させざるを得ない。
これが幾度となく繰り返してきたパターン。
これ以上無理をしたって結末は変わらない。
だったら安全な道を選んだほうがましだ。
傷つきながらもそうやって生きていくことが、私にとってもこなたにとっても幸せなんだ。
だったら安全な道を選んだほうがましだ。
傷つきながらもそうやって生きていくことが、私にとってもこなたにとっても幸せなんだ。
私は自分の身に住まうこなたへの想いを、そう考えることでずっと抑え込んできた。
「あれから1週間か・・・・・・」
でも、そんなことを考えながら結局こなたを想う気持ちは諦められない。
だからこそこうやって写真を見つめ、この前の電話を思い出しながら携帯をいじっているんだろう。
だからこそこうやって写真を見つめ、この前の電話を思い出しながら携帯をいじっているんだろう。
「・・・なんで私って・・・こんなにわかりづらいのかなぁ・・・」
そして私はこなたからの電話を待っている。
もし電話が来れば、きっとこの前のことを思い出して苦しくなる。
だけどその代わり、そんな辛さを忘れてしまうくらい楽しいこなたとの時間を過ごすことができる。
つまるところ私はその二つを天秤にかけ、安全牌を選んでいるだけ。
前進もしなければ後退もしない。
そんな中途半端なことを繰り返していく。
もし電話が来れば、きっとこの前のことを思い出して苦しくなる。
だけどその代わり、そんな辛さを忘れてしまうくらい楽しいこなたとの時間を過ごすことができる。
つまるところ私はその二つを天秤にかけ、安全牌を選んでいるだけ。
前進もしなければ後退もしない。
そんな中途半端なことを繰り返していく。
「結局の所、こなたと離れるのが嫌なだけなんだよな・・・」
あれだけ傷ついてきたくせに、それでも本心を隠してこなたと一緒にいようとする自分が本当に嫌になる。
こんな意気地なしの自分が・・・。
こんな意気地なしの自分が・・・。
「・・・はぁ・・・・・・」
重苦しい気持ちを吐き出し、もう一度携帯を見つめた瞬間、何の前触れもなく突然携帯が鳴り出した。
「・・・え? あっ、ちょ!」
普段とは違う着信音。
高校の時は頻繁に聞き、最近はまったく聞いていなかったその曲。
それはこなた専用に設定していた、当時私が一番好きだった曲。
携帯はまるで私を追い立てるかのようにその音楽を奏で続けた。
高校の時は頻繁に聞き、最近はまったく聞いていなかったその曲。
それはこなた専用に設定していた、当時私が一番好きだった曲。
携帯はまるで私を追い立てるかのようにその音楽を奏で続けた。
「う、うそ・・・どうしよ・・・」
まったく気持ちの準備もしていない。
何を言うかも考えていない。
それに、前回のことだってある・・・。
何を言うかも考えていない。
それに、前回のことだってある・・・。
「でも・・・出ないと変に思われちゃうかもしれないし・・・・・・」
だけど本当は嬉しかった。
あんなこと言われても。
あの手紙みたいにこなたが僅かでも私のことを想っていなくても。
それでもこなたが私に電話をしてくれたのは嬉しかった。
あんなこと言われても。
あの手紙みたいにこなたが僅かでも私のことを想っていなくても。
それでもこなたが私に電話をしてくれたのは嬉しかった。
僅かな逡巡の後、私は意を決して通話ボタンを押した。
「も、もしもし? いきなり何よ?」
よし。多少声は裏返ったけれど、いつもと同じ滑り出し。
「やあやあかがみん。元気だったカナ?」
こなたはマイペースに返事をする。
これもいつもと同じ。
これもいつもと同じ。
「ま、まぁ、相変わらずよ」
「ふ~ん。てっきり電話がなくて寂しがってたかと思ったんだけど」
「ふ~ん。てっきり電話がなくて寂しがってたかと思ったんだけど」
こなたにとっては挨拶代わりのいつもの冗談。
だけど本心を見透かされたような台詞に内心ドキリとする。
だけど本心を見透かされたような台詞に内心ドキリとする。
「ふ、ふぇ? な、なに言ってんのよ!」
こなたは私の言葉にはまったく反応せず、いつもと同じ態度を崩さない。
それどころか電話口からは嬉しそうな声が聞こえてくる。
それどころか電話口からは嬉しそうな声が聞こえてくる。
「あはは。相変わらずかがみはかわゆすなぁ」
「バ、バカ言ってんじゃないわよ!」
「バ、バカ言ってんじゃないわよ!」
冗談だってことはわかってるはずなのに、私の心臓は早鐘のように鳴り響く。
さっきまでの重い不安は消え、逆に妙な高揚感が訪れる。
さっきまでの重い不安は消え、逆に妙な高揚感が訪れる。
私ってなんでこんなに単純なんだろ・・・。
自分でもバカだなと思いながらも、どうしても口元は緩んでしまう。
「つーかさ、いきなりどうしたのよ?」
こなたのペースから逃れるように質問する。
これも長年培ってきた対応方法だ。
すると、こなたはさっきよりも少しだけ声のトーンを上げて話し始めた。
これも長年培ってきた対応方法だ。
すると、こなたはさっきよりも少しだけ声のトーンを上げて話し始めた。
「んー? ちょっと、かがみに聞きたいことがあってさぁ」
「な、何よ?」
「ところで、今って家にいるの?」
「え? あ、そ、そうだけど・・・」
「そっか」
「って、意味わかんないんだけど! いったい、何なのよ?」
「な、何よ?」
「ところで、今って家にいるの?」
「え? あ、そ、そうだけど・・・」
「そっか」
「って、意味わかんないんだけど! いったい、何なのよ?」
私の言葉を聞いたこなたは、一呼吸置いてさらに嬉しそうな声で囁いた。
「届いてたんだって?」
「はぁ? 何がよ?」
「て・が・み」
「はぁ? 何がよ?」
「て・が・み」
その瞬間、それまで激しく動いていた心臓が動きを止めた。
「え・・・・・・?」
そしてわかってしまった。
こなたが何のために電話をし、これから何を言わんとしているのか。
そして、それを聞くことが私にとってどんな意味を持つのか。
わかりたくもない結末が、私にはわかってしまった。
こなたが何のために電話をし、これから何を言わんとしているのか。
そして、それを聞くことが私にとってどんな意味を持つのか。
わかりたくもない結末が、私にはわかってしまった。
「まったく、届いてたんなら言ってよ~」
だけど、今更耳をふさぐことはできない。
「かがみはウソつくの下手なんだからさ~」
今更誤魔化すことも出来ない。
「ねぇねぇ、読んだ時どうだった? ちょっとは嬉しかった?」
今更・・・・・・・・・・・・どうしようもできない・・・。
「? どったの?」
受話器の向こうからは邪気の無いこなたの声が聞こえる。
だけど、それはもう私に安心を与えてはくれない。
私に高揚感を与えてもくれない。
むしろその声は、私が今まで閉じ込めてきた気持ちを、本心を、想いを・・・。
その全てを解き放とうとする。
そしてそれが、この仮初の現実を壊してしまうことはわかっていた。
だけど、それはもう私に安心を与えてはくれない。
私に高揚感を与えてもくれない。
むしろその声は、私が今まで閉じ込めてきた気持ちを、本心を、想いを・・・。
その全てを解き放とうとする。
そしてそれが、この仮初の現実を壊してしまうことはわかっていた。
だけど・・・・・・。
「・・・嬉しかったわよ・・・・・・」
私の口からでたのは、その結末を望む様な言葉だった。
「・・・嬉しかったに決まってんでしょ・・・。
3年間私のことだけ見ててくれた人がいたってわかったんだもん・・・。
あんなにも私のことを想ってくれてた人がいたんだもん・・・」
「・・・え?」
3年間私のことだけ見ててくれた人がいたってわかったんだもん・・・。
あんなにも私のことを想ってくれてた人がいたんだもん・・・」
「・・・え?」
私の言葉に戸惑ったようなこなたの声が聞こえる。
でも、今まで抑えていたものがまるで堰を切ったように言葉は止まらない。
そして、言葉と同時に私の頬を熱いものが伝っていく。
でも、今まで抑えていたものがまるで堰を切ったように言葉は止まらない。
そして、言葉と同時に私の頬を熱いものが伝っていく。
「それに気がつけなかったのも後悔した・・・。
どんな人か見てみたかった・・・」
「か・・・かがみ・・・?」
どんな人か見てみたかった・・・」
「か・・・かがみ・・・?」
こなたが私の名前を呼ぶ。
でもその声は遠くか細い。
そんな声では止まらない。
でもその声は遠くか細い。
そんな声では止まらない。
「・・・・・・・・・・・・でも・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
携帯の向こうからは何も聞こえず、ただこなたの息を呑む気配だけが伝わってくる。
「・・・・・・でも・・・」
この時、私の意識は最後の抵抗を試みていた。
それを言ったら後戻りはできない。
現実が・・・。
私が守ろうとした現実が壊れてしまう・・・。
現実が・・・。
私が守ろうとした現実が壊れてしまう・・・。
「でもっ!!」
だけどそんな抵抗も虚しく、まるで最悪の結末を知りながらも止めようの無い悪い夢を見ているような感覚で、私の口は独りでに動いた。
「それが・・・・・・あんただったらよかった・・・・・・」
「え・・・・・・?」
「え・・・・・・?」
それ以上は何も言えなかった。
何も思いつかなかった。
受話器の向こうからは何も聞こず、ただこなたの気配だけが伝わってきた。
何も思いつかなかった。
受話器の向こうからは何も聞こず、ただこなたの気配だけが伝わってきた。
「・・・ごめん・・・。もう切るね・・・」
「あ! ちょ、かが」
「あ! ちょ、かが」
無機質な電子音と共にこなたの言葉は途切れた。
そのまま携帯の電源を落としベッドに放り投げる。
そのまま携帯の電源を落としベッドに放り投げる。
「・・・・・・・・・・・・」
私は椅子に座ったまま、何も言わないその携帯を同じように無言で見つめた。
「・・・・・・・・・バカ・・・」
一言呟くと椅子を回し、私はもう一度机に向かった。
さらさらと音を立ててノートの上をペンが走る。
さらさらと音を立ててノートの上をペンが走る。
「バカよ・・・ほんとバカ・・・」
ノートには、『バカ』という文字だけが繰り返し書かれていく。
「・・・何であんなこと言うのよ・・・」
その文字は、変わらずに流れ続ける涙によって滲んでしまっていた。
「我慢するって決めたのに・・・」
私はもう一度写真を見つめる。
笑顔のこなたと困った私。
私がずっと守ってきたこの現実は、今壊れてしまった。
私がずっと大切にしてきたものは、永遠に離れていってしまった。
私がずっと大切にしてきたものは、永遠に離れていってしまった。
「なんで・・・なんでなのよ・・・・・・ひっく・・・。
私はこなたと・・・うぅ・・・こなたと一緒にいたいだけだったのに・・・・・・」
私はこなたと・・・うぅ・・・こなたと一緒にいたいだけだったのに・・・・・・」
ハラハラとこぼれ落ちる涙と共に、高校の時の場面が鮮明に蘇る。
チョココロネを頬張るこなた。
楽しそうに深夜アニメの話をするこなた。
宿題見せてと、甘えた顔で頼みに来るこなた。
チョココロネを頬張るこなた。
楽しそうに深夜アニメの話をするこなた。
宿題見せてと、甘えた顔で頼みに来るこなた。
そんな何気ない日常の記憶が私の脳裏を駆け巡る。
そのすべてが私に流れ込み、私の心を締め付ける。
そのすべてが私に流れ込み、私の心を締め付ける。
「こなた・・・うぅぅ・・・苦しいよぉ・・・。
私・・・ふぇ・・・私・・・どうしたら・・・・・・」
私・・・ふぇ・・・私・・・どうしたら・・・・・・」
私はこなたが好きだ。
誰よりもこなたが好きだ。
ずっと一緒にいたい。
片時も離れたくない。
誰よりもこなたが好きだ。
ずっと一緒にいたい。
片時も離れたくない。
伝えることも、はっきりと自覚することもなく、ずっと隠してきた私の本心。
「もう無理だよ・・・・・・。もう・・・隠せないよ・・・」
今更後悔しても始まらないほど遅すぎた結論。
すべてを後回しにしてきたツケ。
すべてを後回しにしてきたツケ。
今の私の状態は何とでも表現の仕様がある。
でも、それを解決する手段は何もない。
でも、それを解決する手段は何もない。
私はただ打ちひしがれ、泣き、後悔し、自分を蔑むことしかできなかった。
だから私は泣いた。
泣くことしかできなかった。
まるで、3年間溜め続けたこなたへの想いを洗い流すかのように・・・。
泣くことしかできなかった。
まるで、3年間溜め続けたこなたへの想いを洗い流すかのように・・・。
「あ、あの・・・お姉ちゃん・・・?」
「!?」
「!?」
その時、背後から突然声が聞こえ驚いて振り向くと、そこにはつかさが呆然と立っていた。
「・・・・・・つ・・・・・・つか・・・さ?」
一瞬にして思考が止まる。
「うん・・・。呼んでも返事なかったから・・・心配になって・・・」
つかさはそう言って、ひどく心配そうな表情で私を見つめた。
「・・・泣いて・・・るの? だ、大丈夫? どこか痛いの?」
そして足早に私に近づくと、私の震える肩に手を置いた。
「つかさ・・・う・・ぐす・・うぇ・・・・・・つかさ~!!」
その瞬間、私はまるで弾かれたバネのような勢いでつかさに抱きついた。
「あっ! お、おねえちゃ・・・」
突然のことに戸惑っているつかさを気にかけている余裕もなく、私はそのまま全てを話した。
「・・・あ・・・あのラブレター・・・ひぅ・・・実は・・・こなたの・・・
ひぐっ・・・こなたの・・・いた・・・ずら・・・で」
ひぐっ・・・こなたの・・・いた・・・ずら・・・で」
そう・・・。
それは、いつものこなたのいたずらで・・・。
それは、いつものこなたのいたずらで・・・。
「で・・・でも・・・ひぐっ・・・ち、ちがうの・・・。
騙された・・・う・・・うぅぅ・・・せいじゃ・・・ない・・・の・・・」
騙された・・・う・・・うぅぅ・・・せいじゃ・・・ない・・・の・・・」
私がこんなに哀しいのは・・・。
いたずらのせいじゃない・・・。
いたずらのせいじゃない・・・。
「・・・私・・・ひっく・・・私ね・・・。 高校の時から・・・ぐすっ・・・こなたのこと・・・」
ずっと・・・。
ずっとこなたのことが・・・。
ずっとこなたのことが・・・。
「・・・・・・・・・・・・好きだったの・・・」
今更こんなことを言ったって・・・
しかも本人のいないところで言ったって・・・。
しかも本人のいないところで言ったって・・・。
もう、どうにもならないことなのに。
わかっていても言葉は止まらなかった。
今まで溜めこんでいたものを吐きだしたかった。
今まで溜めこんでいたものを吐きだしたかった。
そんなエゴで凝り固まった独白を、つかさは何も言わずに私の頭を撫でながら優しく話を聞いてくれた。
その優しさが嬉しくて、でもこなたに優しくできなかった自分が悔しくて、涙は止まることなく流れ続けた。
その優しさが嬉しくて、でもこなたに優しくできなかった自分が悔しくて、涙は止まることなく流れ続けた。
「お姉ちゃん・・・」
私の告白が途切れ部屋に沈黙が訪れると、つかさはゆっくりと口を開いた。
「今ね・・・。こなちゃんが来てるの・・・」
「・・・・・・え?」
「・・・・・・え?」
驚いて顔を上げると、ドアの前にはこなたが立っていた。
しかも、なぜか高校の時の制服姿で・・・。
しかも、なぜか高校の時の制服姿で・・・。
「う、うそ・・・」
さっきまで電話してたはずじゃ・・・・。
それに、なんで制服着て・・・・・・。
それに、なんで制服着て・・・・・・。
こなたは何も言わず、ひどく哀しそうな顔で私を見つめていた。
私の想像していたのと同じ姿で・・・。
私の想像していたのと同じ姿で・・・。
私には目の前の光景が現実とは思えなかった。
そして、これが夢だったらどんなに良かっただろうと思った。
そして、これが夢だったらどんなに良かっただろうと思った。
「かがみ・・・・・・」
でも目の前のこなたはいつも想像していた嬉しそうな表情とは裏腹で、それが紛れもない現実であることを証明していた。
現実のこなたは部屋に入り、そのまま少しずつゆっくりと私に近づいてくる。
でもその顔は辛そうで・・・。
苦しそうで・・・。
そして、泣きそうだった・・・。
苦しそうで・・・。
そして、泣きそうだった・・・。
続
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- 泣けるぜ...(/ _ ; )b -- 名無しさん (2023-04-30 02:53:24)
- おいおいおい・・・眼が離せなくなってしまった。 -- kk (2012-02-14 23:20:14)