仮ページ45

「仮ページ45」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

仮ページ45 - (2010/09/27 (月) 20:56:05) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

//&bold(){&size(20){個人主義と集産主義~ハイエク『隷従への道』の手引き}} // #LEFT(){&italic(){&sizex(4){個人主義(individualism)は今日では悪いことを意味する言葉となってしまっており、利己主義(egoism)や自己中心主義(egocentrism)といつも結び付けて語られる。けれども我々が社会主義やその他全ての形の集産主義(collectivism)と対比させながら主張する個人主義とは、これらの利己主義や自己中心主義とはどんな必然的な関係も全く持っていない。}}} #RIGHT(){&SIZE(15){&BOLD(){~ F.A.ハイエク(オーストリア出身・英国に帰化したノーベル賞経済学者・政治/法思想家)『隷従への道』(1944年)}}} ---- #center{&size(14.5){&bold(){自由主義のコア理念である個人主義(individualism)と反対理念である集産主義(collectivism)のまとめページ}}} ---- <目次> #contents() *■1.初めに 本来は「自由主義(=国家からの強制がないという消極的自由を志向する立場)」を意味した liberalism という言葉が、19世紀末から20世紀初めにかけて、社会主義を志向するその反対者たちによって著しくその意味を歪曲され、今では一般に「リベラル」といえば「(自由ではなく平等により価値を置く)マイルドな社会主義者」のことを意味するようになってしまった事情については、[[ハイエクと自由主義]]、[[リベラリズムの真実]]で説明しました。 ※なお、本来の「自由主義者」は現在では「ネオ(=再興)リベラル」または「新保守」と呼ばれています。 同様にして、本来は |①|一人一人の考え方や嗜好を、例えそれが狭い範囲のものであっても、その個人の領域においては至高のものと認める立場|であり| |②|人はそれぞれに与えられた天性や性向を発展させることが望ましい、とする信念|(F.A.ハイエク)| を意味した「individualism(個人主義)」という言葉が、その反対理念である「collectivism(集産主義)」を志向する者達によって著しく意味を歪曲され、今では専ら「利己主義」「自己中心主義」という否定的な意味ばかり含意するものになってしまいました。 例えば、保守の有力論客である[[藤井厳喜>http://www.gemki-fujii.com/blog/2010/000674.html]](国際経済学者)氏や、mixiの有力右派コミュニティ主宰者である[[細川一彦>http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion13a.htm]]氏においてすら、この「個人主義」という言葉に関しては全面的に否定するニュアンスの見識だけを示している状態です。 このページでは、 |①|本来の「自由主義」と密接に結び付き、そのコア理念を形成してきた|「真の個人主義(true individualism)」と| |②|「自由主義」と対立する「全体主義」と密接に結び付いた|「偽の個人主義(false individualism =ルソー的・原子的個人主義)」&br()及び集産主義(collectivism 集団主義とも訳す)| について、概念的な整理を行います。 *■2.個人主義・集産主義とは何か ※まず、一般に余り使用されないが、意味自体は明確な「collectivism」という言葉の辞書的定義を説明し、次により混乱を招きやすい「individualism」という言葉を説明します。 **◆辞書による説明1(collectivism:集産主義、集団主義) |BGCOLOR(olive):COLOR(white):(1)|>|>|>|>|BGCOLOR(olive):COLOR(white):ブリタニカ・コンサイス百科事典(collectivismの項)より全文翻訳| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):個々人が所属するグループ(例えば、国家・国民・民族集団・社会階級)に、中心的な重要性を帰属させるあらゆるタイプの社会的組織(social organization)。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):集産主義は、おそらく個人主義(individualism)と対照的である。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):ジャン-ジャック・ルソーは、近代において最初に集産主義を論述した思想家である(1762年(『社会契約論』))。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):カール・マルクスは、19世紀における最も強力な集産主義の唱道者であった。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):共産主義、ファシズム、社会主義は、おそらく全て集産主義的システムと呼ぶのが相応しい。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):共同体主義(communitarianism)、キブツ、モシャヴを参照の事| |BGCOLOR(olive):COLOR(white):(2)|>|>|>|>|BGCOLOR(olive):COLOR(white):オックスフォード英語事典(collectivismの項)より抜粋翻訳| ||BGCOLOR(pink):<1>|>|>|>|BGCOLOR(white):|各々の個人が所属する集団に、個人を超える優先権を付与する行為形態または原理。| ||BGCOLOR(pink):<2>|>|>|>|BGCOLOR(white):国家(state)または人民(people)による土地(land)及び生産手段(means of production)の所有を意味する政治的原理またはシステム。| |BGCOLOR(olive):COLOR(white):(3)|>|>|>|>|BGCOLOR(olive):COLOR(white):コウビルド英語事典(collectivismの項)より全文翻訳| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):集散主義とは、国家の産業とサービスは国家(state)または国家の全ての人民(all people in a country)によって所有され、管理されるべきだ、とする政治的信条である。社会主義・共産主義はともに集産主義の一形態である。|
//&bold(){&size(20){個人主義と集産主義~ハイエク『隷従への道』の手引き}} // #LEFT(){&italic(){&sizex(4){個人主義(individualism)は今日では悪いことを意味する言葉となってしまっており、利己主義(egoism)や自己中心主義(egocentrism)といつも結び付けて語られる。けれども我々が社会主義やその他全ての形の集産主義(collectivism)と対比させながら主張する個人主義とは、これらの利己主義や自己中心主義とはどんな必然的な関係も全く持っていない。}}} #RIGHT(){&SIZE(15){&BOLD(){~ F.A.ハイエク(オーストリア出身・英国に帰化したノーベル賞経済学者・政治/法思想家)『隷従への道』(1944年)}}} ---- #center{&size(14.5){&bold(){自由主義のコア理念である個人主義(individualism)と反対理念である集産主義(collectivism)のまとめページ}}} ---- <目次> #contents() *■1.初めに 本来は「自由主義(=国家からの強制がないという消極的自由を志向する立場)」を意味した liberalism という言葉が、19世紀末から20世紀初めにかけて、社会主義を志向するその反対者たちによって著しくその意味を歪曲され、今では一般に「リベラル」といえば「(自由ではなく平等により価値を置く)マイルドな社会主義者」のことを意味するようになってしまった事情については、[[ハイエクと自由主義]]、[[リベラリズムの真実]]で説明しました。 ※なお、本来の「自由主義者」は現在では「ネオ(=再興)リベラル」または「新保守」と呼ばれています。 同様にして、本来は |①|一人一人の考え方や嗜好を、例えそれが狭い範囲のものであっても、その個人の領域においては至高のものと認める立場|であり| |②|人はそれぞれに与えられた天性や性向を発展させることが望ましい、とする信念|(F.A.ハイエク)| を意味した「individualism(個人主義)」という言葉が、その反対理念である「collectivism(集産主義)」を志向する者達によって著しく意味を歪曲され、今では専ら「利己主義」「自己中心主義」という否定的な意味ばかり含意するものになってしまいました。 例えば、保守の有力論客である[[藤井厳喜>http://www.gemki-fujii.com/blog/2010/000674.html]](国際経済学者)氏や、mixiの有力右派コミュニティ主宰者である[[細川一彦>http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion13a.htm]]氏においてすら、この「個人主義」という言葉に関しては全面的に否定するニュアンスの見識だけを示している状態です。 このページでは、 |①|本来の「自由主義」と密接に結び付き、そのコア理念を形成してきた|「真の個人主義(true individualism)」と| |②|「自由主義」と対立する「全体主義」と密接に結び付いた|「偽の個人主義(false individualism =ルソー的・原子的個人主義)」&br()及び集産主義(collectivism 集団主義とも訳す)| について、概念的な整理を行います。 *■2.個人主義・集産主義とは何か ※まず、一般に余り使用されないが、意味自体は明確な「collectivism」という言葉の辞書的定義を説明し、次により混乱を招きやすい「individualism」という言葉を説明します。 **◆辞書による説明1(collectivism:集産主義、集団主義) |BGCOLOR(olive):COLOR(white):(1)|>|>|>|>|BGCOLOR(olive):COLOR(white):ブリタニカ・コンサイス百科事典(collectivismの項)より全文翻訳| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):個々人が所属するグループ(例えば、国家・国民・民族集団・社会階級)に、中心的な重要性を帰属させるあらゆるタイプの社会的組織(social organization)。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):集産主義は、おそらく個人主義(individualism)と対照的である。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):ジャン-ジャック・ルソーは、近代において最初に集産主義を論述した思想家である(1762年(『社会契約論』))。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):カール・マルクスは、19世紀における最も強力な集産主義の唱道者であった。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):共産主義、ファシズム、社会主義は、おそらく全て集産主義的システムと呼ぶのが相応しい。| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):共同体主義(communitarianism)、キブツ、モシャヴを参照の事| |BGCOLOR(olive):COLOR(white):(2)|>|>|>|>|BGCOLOR(olive):COLOR(white):オックスフォード英語事典(collectivismの項)より抜粋翻訳| ||BGCOLOR(pink):<1>|>|>|>|BGCOLOR(white):各々の個人が所属する集団に、個人を超える優先権を付与する行為形態または原理。| ||BGCOLOR(pink):<2>|>|>|>|BGCOLOR(white):国家(state)または人民(people)による土地(land)及び生産手段(means of production)の所有を意味する政治的原理またはシステム。| |BGCOLOR(olive):COLOR(white):(3)|>|>|>|>|BGCOLOR(olive):COLOR(white):コウビルド英語事典(collectivismの項)より全文翻訳| ||>|>|>|>|BGCOLOR(white):集散主義とは、国家の産業とサービスは国家(state)または国家の全ての人民(all people in a country)によって所有され、管理されるべきだ、とする政治的信条である。社会主義・共産主義はともに集産主義の一形態である。|

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: