日本国憲法の是非

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#CENTER{&bold(){①憲法改正? ②現行憲法無効? ③当面現状維持? ~ 憲法問題を徹底検証するページ}}
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*■1.はじめに
 「クレイジー」
 アメリカ合衆国国防総省のリチャード=ローレス副次官(当時)はそう言った。「ミサイルがアメリカに着弾することが明らかでも、日本が、そのミサイルを撃墜できるとしても、迎撃はしない。」という小泉純一郎内閣の公式見解に対しての、言葉である。「クレイジー」という言葉は、放送禁止用語に匹敵するほど過激な、表現だ。同盟国の政府高官にそこまで言わしめた原因は、何か。それが日本国憲法である。

 日本国憲法は、昭和22年(1947)に施行されてから、一度も、改正したことが、ない。改憲論を述べるだけでも問題発言扱いされる時代もあったが、今になってやっとまじめに述べられるような風潮になってきた。そんな風潮だからこそ、憲法に関する基礎知識と日本国憲法の問題点を国民に啓蒙するため、筆を執る。
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*■2.憲法とは何か
**憲法は何のためにある
 憲法(Constitution)とは、国家の統治体制の基礎を定める根本法である。なぜ、憲法を定める必要があるのだろう。それは、憲法を定めることで、国家権力を抑えるためだ。西洋においては、「民衆が悪い王様の独裁政治に困り果てて、革命を起こした」という歴史的経緯がある。このときに、「国家権力は、ほったらかしておくと、のさばりかえってしまうものだ」という教訓が生まれ、これを防ぐために、「国家権力と民衆との取り決め」として「憲法」を定めたのである。

**負の遺産を残したフランス革命
 こういった革命のうち、フランス革命とロシア革命は、世界史上に残る負の遺産であった。このうち、フランス革命について、筑波大学の中川八洋名誉教授は、著書『[[正統の哲学 異端の思想>http://www.amazon.co.jp/dp/4120032256]]』(徳間書店刊)で、
  フランス革命は、人類史上最も残忍な権力を誕生させた。狂える“残酷な暴政”を生んだ。暴動、放火、
 略奪、虐殺、暗殺、処刑、密告、没収、陰謀、……などのあらん限りの狂気の暴政が、同一国家かつ同一民
 族内で生じたのである。国家権力の簒奪に成功した革命家の煽動と恐怖(テロル、殺人)下においてなされ
 た暴政であった。
と書いている。

 その一方で、「明治維新」、「アメリカ独立戦争」、「イギリス名誉革命」は、フランス革命などとは性質を異にする。「国柄」を残しつつ「政体」だけを変えたものであったからだ。明治維新の場合の「国柄」とは、皇室や公家(華族)などを指す。「国は祖先から受け継いだものだ」として、これを尊重する考えがあったからである。

 「国家権力をほったらかしておくと、のさばりかえる」という前提に立ちつつも、「国は祖先から受け継いだもの」として尊重し、その国柄を“保守”しながら、政体のあり方だけを憲法で定めるべき。これが正統かつ望ましい憲法学のあり方だ。
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*■3.日本国憲法について
**八月革命説ついて
 そもそも、日本国憲法には、正統性が、あるのだろうか。憲法学界では「大日本帝国憲法は天皇を主権者としている憲法である」という説を通説としている。しかし、日本国憲法は、第1条で、国民主権を、定めている。帝国憲法は天皇主権であるから、改正する権利も天皇がもっている。それなのに、日本国憲法は国民が主権を持って制定したことになっている。これらは矛盾している。

 そこで、この矛盾を解くために、憲法学者の宮澤俊義氏により、「八月革命説」が唱えられた。この説は、「昭和20年(1945)8月にポツダム宣言が受諾されたことをもって、法的な『革命』が起こったとし、これにより、主権が天皇から国民に移った」とするものである。これにより、憲法学界では、「日本国憲法は正統性がある」とみられているのだ。

**八月革命説は妥当か
 しかし、八月革命説は、妥当なのであろうか。八月革命説では、「帝国憲法は天皇を主権者としている」ということを、前提としている。この前提が妥当でないならば、結論も、妥当ではなくなる。そこで、帝国憲法が天皇主権であったかどうかを、検証してみたい。

 帝国憲法第1条には「大日本帝国は万世一系の天皇これを統治す」と書いてある。宮澤氏はこれをもって、「天皇は神の子孫として、また自身も神として、日本を統治する」(『憲法の原理』)と解釈し、「神権主義だ」ともいって、天皇主権説の根拠としている。筑波大学の中川八洋名誉教授は、「帝国憲法第1条は、上諭(じょうゆ)の『国家統治の大権は朕が之を祖宗に承けてこれを子孫に伝ふる所なり』の法律的表現であるが、、この上諭における『祖宗(皇祖皇宗)に承ける』は『天皇の先祖から受け継いだ』という意味にすぎないのであって、これをもって、『神の意思を受け継いだ』とするのは明らかに間違い」と述べている。

 また、帝国憲法第3条には「天皇は神聖にして侵すべからず」と書いてある。宮澤氏はこれをもって、「天皇が神の御裔として、現人神としてこれを統治し給ふとする民族的信念の法律的表現である」(『憲法略説』)とし、天皇主権説の根拠としている。しかし、帝国憲法第3条に似た表現は、諸外国の憲法にもある(あった)。

|BGCOLOR(white):ベルギー憲法|BGCOLOR(white):第63条|BGCOLOR(white):国王の一身は侵すことはできない|
|BGCOLOR(white):スウェーデン憲法|BGCOLOR(white):第3条|BGCOLOR(white):国王の身体は神聖である。|
|BGCOLOR(white):スペイン憲法|BGCOLOR(white):第56条|BGCOLOR(white):国王の身体は不可侵である|
|BGCOLOR(white):   同|BGCOLOR(white):第64条第2項|BGCOLOR(white):国王の行為については、これに副署した者が責任を負う。| 
|BGCOLOR(white):デンマーク憲法|BGCOLOR(white):第13条|BGCOLOR(white):国王は、自己の行為に対して責任を有せず、その人格は至誠である。|
|BGCOLOR(white):タイ憲法|BGCOLOR(white):第8条|BGCOLOR(white):国王は崇敬される地位にあり、何人も侵すことはできない。|

 これらは、「君主は責任を問われない」ということを意味する普遍的な表現である。帝国憲法第3条においても同じだ。「天皇は責任を問われない」という意味なのである。

 さらに、、帝国憲法第4条には「天皇は国の元首にして統治権を総攬し――」と書いてある。この場合の「統治権」は「主権」と同じであが、「統治権を総攬」という文言は、「主権を持つ」という意味ではない。国体学者の里見岸雄氏は、著書『天皇とは何か』(展転社刊)の中で、「『攬』という字は、『手にとる』という意味であって、所有するということではない。(中略)総攬という字をもって、天皇が主権の所有者であることの証拠にするなどは、こっけいなお門違いなのである」と書いている。漢字字典『漢字源』の「攬」の項でも、その意味を、「とる。集めて手に持つ。とりまとめて持つ。また、とり集める」としている。

 以上のことから、「大日本帝国憲法は天皇を主権者としている」という説が間違いであることがわかった。これにより、八月革命説も間違いだといえる。

**これ以上の議論は、[[日本国憲法改正問題(上級編)]] を参照

なお、いわゆる&size(15){&bold(){&color(crimson){日本国憲法 無効論(新無効論)}}}については、&size(15){&bold(){[[国体法(不文憲法)と憲法典(成文憲法)]]}} を参照のこと。(当サイトは、この新無効論には否定的です。)


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*■4.日本国憲法の問題点(各論)
|BGCOLOR(#CCCC99):1|BGCOLOR(#CCCC99):成立過程の問題点|>|現行憲法は占領軍が日本弱体化のために強要したGHQ作成・翻訳憲法である|
|BGCOLOR(#CCCC99):2|BGCOLOR(#CCCC99):内容の問題点|(1)|日本の歴史・伝統を無視|
|BGCOLOR(#CCCC99):|BGCOLOR(#CCCC99):|(2)|日本と世界の安全保障体制の欠如|
|BGCOLOR(#CCCC99):|BGCOLOR(#CCCC99):|(3)|亡国に繋がる過度の人権保障|
|BGCOLOR(#CCCC99):|BGCOLOR(#CCCC99):|(4)|その他の問題点(左翼的洗脳教育に悪用etc.)|

//|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=2i6KxMK7PEo&feature=related){360,290}|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=s7-zgByGBYs&feature=related){360,290}|
//|[[憲法無効論か?憲法改正論か?小山常実 渡部昇一(6-1)>http://www.youtube.com/watch?v=2i6KxMK7PEo&feature=related]]|[[憲法無効論か?憲法改正論か?小山常実 渡部昇一(6-2)>http://www.youtube.com/watch?v=s7-zgByGBYs&feature=related]]|
//|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=xuxknt4TVjE&feature=related){360,290}|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=_xYhqPiA-vQ){360,290}|
//|[[憲法無効論か?憲法改正論か?小山常実 渡部昇一(6-3)>http://www.youtube.com/watch?v=xuxknt4TVjE&feature=related]]|[[憲法無効論か?憲法改正論か?小山常実 渡部昇一(6-4)>http://www.youtube.com/watch?v=_xYhqPiA-vQ]]|
//|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=7-feFCiNWNs){360,290}|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=n6yMQfza998&feature=related){360,290}|
//|[[憲法無効論か?憲法改正論か?小山常実 渡部昇一(6-5)>http://www.youtube.com/watch?v=7-feFCiNWNs]]|[[憲法無効論か?憲法改正論か?小山常実 渡部昇一(6-6)>http://www.youtube.com/watch?v=n6yMQfza998&feature=related]]|
#CENTER{&color(crimson){【関連】} &SIZE(20){&bold(){[[偏向教科書の正体]] [[明治憲法の真実]]}}}

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*■5.日本国憲法(上諭含む全文)
#include_cache(日本国憲法全文)
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*■6.参考リンク
[[電子展示会「日本国憲法の誕生」(国立国会図書館)>http://www.ndl.go.jp/constitution/index.html]] ⇒但し[[国立国会図書館法改正案の正体]]も参照のこと


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