◇おしゃべり◇ |
BBS |
『隷従への道―全体主義と自由 (単行本)』(F.A.ハイエク:著)
計画経済と生産手段の共有という社会主義政策が、なぜ全体主義に至ってしまうのか。自由を守るために心に留めなければならないことは何か。「法の支配」の真の意味と重要性とは。 後年のハイエクが、自己のエッセンスが全部詰まっているとして一般の読者に薦めた一冊。 第二次大戦末期にアメリカで好評を得たあと、1989年にベルリンの壁が崩れ91年までにソ連が崩壊していった時期に、その恐ろしいまでに的確な全体主義社会の分析によって、この本は再度、西欧世界で熱心に読まれ初めました。 全体主義を厳しく排撃するハイエクを、戦後長く意図的に無視し続けてきた日本の出版界にも1980年代の終わり頃から漸くハイエクの著書を出版する動きが出てきました。 | |
『自由をいかに守るか―ハイエクを読み直す』(渡部昇一:著)
上記『隷従への道』を各章毎に日本での事例を含めて細やかに解説。本家をいきなり読むよりは、こちらを先に読んだ方が日本人には取っ付きやすく理解し易いかも知れません。なおアマゾンの読者コメントには渡部昇一氏を不当に貶してしるものが幾つも見受けられますが、サヨク的心情の抜け切らない半可通の根拠のないコメントと見なすのが妥当でしょう。 自虐史観から抜け出せていない人は所詮自分の色眼鏡でしか物事を理解できない、というケースの一つです。 | |
『ハイエク 知識社会の自由主義』(池田 信夫:著)
上記『隷従への道』に限らずハイエクの全著作・全思想を一応概観した好著。 但し、この本はあくまで池田信夫氏のハイエク観を述べたものであり、ハイエクに興味を持った方は、ご自身で図書館などでハイエクの2大名著『自由の条件(3巻)』『法と立法と自由(3巻)』を順に読み進められるのが良いでしょう。 |
『保守主義の哲学―知の巨星たちは何を語ったか (単行本)』(中川八洋:著)
ハイエクの思想を機軸に西欧哲学の正統保守主義(真正自由主義)の系譜と、それに対立する邪悪な全体主義思想の系譜を峻別して分かり易く解説。 エドマンド・バークを初めとする正統保守思想の概略をこの一冊でマスター可能。 後は本書で紹介されている興味の沸く各思想家の書に挑戦しましょう。 |