仮ページ45

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仮ページ45 - (2010/09/27 (月) 20:33:47) の編集履歴(バックアップ)


個人主義(individualism)は今日では悪いことを意味する言葉となってしまっており、利己主義(egoism)や自己中心主義(egocentrism)といつも結び付けて語られる。
けれども我々が社会主義やその他全ての形の集産主義(collectivism)と対比させながら主張する個人主義とは、これらの利己主義や自己中心主義とはどんな必然的な関係も全く持っていない。

~ F.A.ハイエク(オーストリア出身・英国に帰化したノーベル賞経済学者・政治/法思想家)『隷従への道』(1944年)

自由主義のコア理念である個人主義(individualism)と反対理念である集産主義(collectivism)のまとめページ

<目次>

■1.初めに

本来は「自由主義(=国家からの強制がない事という消極的自由を志向する立場)」を意味した liberalism という言葉が、19世紀末から20世紀初めにかけて、社会主義を志向するその反対者たちによって著しくその意味を歪曲され、今では一般に「リベラル」といえば「(自由ではなく平等により価値を置く)マイルドな社会主義者」のことを意味するようになってしまった事情については、ハイエクと自由主義リベラリズムの真実で説明しました。
※なお、本来の「自由主義者」は現在では「ネオ(=再興)リベラル」または「新保守」と呼ばれています。

同様にして、本来は
一人一人の考え方や嗜好を、例えそれが狭い範囲のものであっても、その個人の領域においては至高のものと認める立場 であり
人はそれぞれに与えられた天性や性向を発展させることが望ましい、とする信念 (F.A.ハイエク)
を意味した「individualism(個人主義)」という言葉が、その反対理念である「collectivism(集産主義)」を志向する者達によって著しく意味を歪曲され、今では専ら「利己主義」「自己中心主義」という否定的な意味ばかり含意するものになってしまいました。

例えば、保守の有力論客である藤井厳喜 (国際経済学者)氏や、mixiの有力右派コミュニティ主宰者である細川一彦 氏においてすら、この「個人主義」という言葉に関しては全面的に否定するニュアンスの見識だけを示している状態です。

このページでは、
本来の「自由主義」と密接に結び付き、そのコア理念を形成してきた 「真の個人主義(true individualism)」と
「自由主義」と対立する「全体主義」と密接に結び付いた 「偽の個人主義(false individualism =ルソー的・原子的個人主義)」及び集産主義(collectivism 集団主義とも訳す)
について、概念的な整理を行います。

■2.