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仮ページ32 - (2010/06/07 (月) 20:39:15) の編集履歴(バックアップ)


(仮題)リベラリズムの真実

近代政治思想においては、「自由」は感情に強く訴える情緒的な言葉になってしまっているので、自分の政敵にそれを引き渡すのは危険この上ない事とされる。つまり、イデオロギー論争においては、自由それ自体を批判する代わりに、自分の対立者の自由概念を批判し、それとは別の「本当の」あるいは「真の」自由観を主張する事が常套手段となっている。
~ R.マルガン(イギリスの政治学者)『自由論の系譜』(J.グレイ、Z.A.ペチンスキー監修:共著)(1984年)の一章より

通常は「自由主義」と翻訳されるリベラリズム(liberalism)について、考えていくページ

<目次>

■1.初めに

政治に興味を持ち始めた人が、しばらくして戸惑うのは「リベラル」という言葉の持つ意味内容であろう。
「リベラル」(liberal) の日本語訳は「自由な」であり、「リベラリズム」(liberalism) は「自由主義」である。そして自由民主党の英語名称は Liberal-Democratic Party(LDP)である。
ところが自民党は「リベラル政党」ではなくて「保守政党」であり、liberalの文字の入っていない民主党(Democratic Party(DP))が「リベラル左派政党」、自由主義ではなく社会主義の社民党(Social-Democratic Party(SDP))は「護憲リベラル政党」と自称している始末である。
でも、そうかと言うと、構造改革を推進した小泉政権の路線は「ネオ・リベ(新自由主義)」と呼ばれていたりする。
一体、「リベラル(liberal)」って何なのでしょうか?

■2.辞書による説明

(1) ブリタニカ・コンサイス百科事典(liberalismの項)より全文翻訳
政治的および経済的ドクトリン(理論・信条)であり、①個人の権利・自由、②政府権力の制限の必要性、を強調するもの。
リベラリズムは、16世紀ヨーロッパの戦争(30年戦争)の恐怖に対する防御的リアクションとして発生した。
その基本理念は、トーマス・ホッブズとジョン・ロックの著作の中で定式化された。この両名は、至上権は究極的には被統治者の同意によって正当化され、神権ではなく仮想的な社会契約によって付与される唱えた。