理論派保守step0

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理論派保守step0 - (2012/04/20 (金) 13:51:38) の編集履歴(バックアップ)


保守思想の二大マスターといえば、中川八洋(筑波大学名誉教授)・渡部昇一(上智大学名誉教授)両氏です。
この内、渡部昇一氏については、多彩な著作やチャンネル桜出演動画で広く知られているので、ここでの紹介は特に不要と考えます。
一方、中川八洋氏については、初めて名前を聞く方も多いと思いますが、特に西洋思想について、保守主義の立場から体系的に諸理論を整理・批評した貴重な解説書を数冊著されている、おそらく日本で唯一の学者です(但し後述の★重要な注意事項も参照のこと)。
ここでは、中川八洋氏の著作を軸に、理論派保守として是非ともマスターしておくべき思想・理論を提案します。

◆中川八洋氏の著作を機軸に据える理由

(1) ポイントが明確で読みやすいこと 高度な内容が書かれているにも関わらず、中川氏の主張が極めて明瞭なため、政治思想の初心者であっても、何とか読み進めることが出来ること。
(2) ガイドブック機能が高いこと 著作中に、西洋思想を理解する上で知っておくべき良書(正しい思想家)と悪書(間違った思想家)の充実したリストを掲げており、中川氏の解説を頼りに、それらの古典に順次挑戦していくことが可能なこと。
(3) 自主憲法制定まで視座に据えていること 単に西洋思想の解説に留まらずに、それらの理解を現実の日本政治の改善にどう活かすか、を考究し、究極のゴールとして明治憲法に範を取った自主憲法制定を志向し、その具体的内容まで提案していること。

◆制約事項:自虐史観が残っている人は時期尚早です

  • 朝鮮半島や東南アジアについては日本が侵略した訳ではないが、中国については日本の侵略戦争であり、日本は中国に関してはきちんと謝罪すべきだ
  • 靖国神社に祭られている一般の英霊には感謝の念を表すべきだが、東条英機元首相などのA級戦犯は分祀すべきだ
といった類の半可通な歴史認識の方は、こちらのスレに参加するにはまだ時期尚早です。
チャンネル桜の渡部昇一氏の動画を視聴したり、当サイトの歴史関連ページを探るなどして、自虐史観の残滓を確り漱ぐことに注力して下さい。

★重要な注意事項

中川八洋氏西洋思想の解説非常にお勧めですが、残念ながら同氏の戦前~戦後の日本の政治・思想状況に関する著作は、
①読みやすく興味深い内容ではありますが、②実証的裏付けが乏しく、全くお勧めできません。ご注意下さい。
戦前~戦後の日本の政治・思想状況に関しては、当ページ下部や村上重良「国家神道論」、丸山眞男「天皇制ファシズム論」の検証などのページで紹介していますが、
堅実な実証研究に基づく論説を発表している ①竹内洋・井上義和・植村和秀氏のグループや、②新田均・八木秀次氏のグループの著作をお勧めします。
<1> これについては、西洋思想という膨大な諸観念の塊を、自在に切り分けて整理し要点を抽出できる中川八洋氏の強力な「構想力」「独創性」が、
<2> 地道な事実検証を積み重ねること、あるいは他の研究者の研究結果と比較し整合性を検証すること、により自分の仮説をどんどん修正していく必要が生じる実証研究に際しては、残念ながら逆に仇となってしまっている、と考えられます。(その点で、①竹内・井上・植村氏や、②新田・八木氏の研究結果は、一種の集合知としてバランスの取れた内容が提示されています)

◆最速! 理論派保守養成プログラム《概要》

【ステップ1】 中川八洋氏の著作を読む →予めゴールを知っておく
【ステップ2】 政治思想の古典を読む →有益v.s.有害:4X3、プラス1
《1》 自由を守る4人の有益な思想家と著作 1.バーク
2.ハミルトン
3.ハイエク
4.ポパー
《2》 隷従への道を囁く3人の有害な思想家と著作 1.ルソー
2.ヘーゲル
3.マルクス
《3》 有益だが見過ごせない問題点のある思想家と著作 1.ロック
【ステップ3】 理論派保守として乗り越えるべき壁 →標準的な政治思想も押さえる
《1》 現在の標準的な政治学の教科書を読む
《2》 西洋政治思想を毒するJ-J.ルソー対策として
《3》 日本政治思想を毒する丸山眞男対策として
《4》 西洋思想の標準的知識を押さえる
【ステップ4】 理論派保守の目標地点 →憲法と法理論を押さえる

◆時間的な目安

ステップ1 50~100時間 結論だけ知るなら、これで十分
ステップ2 150~300時間 以下はステップ1の論証です
ステップ3 150~300時間
ステップ4 150~300時間
ミニマム500時間、マックス1000時間 いざ! 左翼・売国奴討伐に出陣!
  • これだけ見ておけば大丈夫。
  • なお結論 だけなら、ステップ1(50~100時間)で十分 です。ステップ2以下は、なぜそのような結論になるのかの論証です。

※以下、ステップ毎の推薦図書&説明