「ルソー革命思想の正体」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
①現在でも残存する真正の共産主義者(マルクス主義者)は、もはや救い様のない確信犯的な人々であるとして、 ②このルソーを起源とする革命思想に取り憑かれた人々は、まだ洗脳を解く余地があると判断できるのではないでしょうか。 (もっとも、進歩派知識人といわれる人々や、鳩山由紀夫・加藤紘一など「リベラル左翼」政治家などは確信犯の域に達しており救い難いと思われます)
告白(上中下:3巻本)
(岩波文庫) ジャン・ジャック・ルソー (著), 桑原 武夫 (翻訳) ルソーの「自伝」ですが、脚色(嘘)が非常に多いと言われています。文庫本で3冊と長いのですが、大学などで習う『社会契約論』のイメージとはまた別のルソーの人物像を知るのに最適です。内容も波乱万丈で面白いはず(スタンダールの傑作『赤と黒』はこの『告白』を下敷きの一つとして着想されています)。 なお、同じく岩波文庫からでている『ジュリ~新エロイーズ』も読めればルソーの実像が完璧に見えてきますが、現在品切れ・再刊の予定なしで残念です。 ※参考リンクオスカルも読んだ!? ~新エロイーズ ジャン・ジャック・ルソー~(タロット占い師のぐだぐだ日記様ブログ) |
権威あるニュース雑誌『TIME』を発行している米TIME社は、1999年に発行したミレニアム特集号(“この千年間に活躍した世界の人物”)にてルソーやフランス革命を完全に無視。ナポレオンは何と源頼朝と同格の扱いだった。 日本でも訳本が出版された『ライフ人間世界史』シリーズ(絶版:図書館にてどうぞ)は21巻の大作にも関わらず、やはりフランス革命を完全に無視している。 |
英『オックスフォード・ヒストリー・シリーズ』監修者J.M.ロバーツ教授の邦訳版『世界の歴史』第七巻「革命の時代」
では、ルソーの扱いは1ページのみであり、英国人らしくルソーとフランス革命を否定したエドマンド・バークの思想をルソーの思想の後に併記している。 フランス革命もその影響力の大きさは認めるものの、その意義については否定的な記述が目立ち、やはり終わりのほうで以下のようなエドマンド・バークの革命への批判を確り記述している。 「保守主義による最初の反革命論の著作が出版されたのはイギリスでした。1790年に出版されたエドマンド・バークの『フランス革命の省察』がその本です。バークはそれ以前に、アメリカの植民地住民の権利の保護を主張していた人物で、この本もたんに特権階級を擁護しただけのものではありませんでした。バークは、社会は意思と理性でつくられるものではなく、何よりもまず道徳性の現れであると説きました。そしてフランス革命については、それは知識階級の傲慢と不毛な合理主義、そして最悪の罪であるうぬぼれの現れであるとして、きびしく非難したのです。」 |
はじめに -批判的史学をめざして- 1932年12月に創立された歴史学研究会は、自らの歴史を振り返ってすでに『歴史学研究会 四十年のあゆみ』、『歴研半世紀のあゆみ』を刊行している。昨年、六十周年を迎えるにあたっても記念行事・出版を考えたが・・・財政的にもあまり余裕のない状況だったので、つつましい企画で満足することにした。 ・・・ 歴史学研究会の創立は、必ずしも反「史学会」とか、その後有力になっていく皇国史観に逸早く対抗するとかの意識をもってのことではなかったようだ。・・・だが、第二次世界大戦後、歴研はマルクス主義者を中心に時代のエートスに応える歴史研究者の団体として大きな影響力を及ぼすに至った。いわゆる「戦後史学」の中軸をになったと言ってよかろう。しかし1970年代になると、「戦後史学」はイデオロギーの面でも歴史研究の方法の点でも批判に晒されるようになった。その頃の特徴は批判者の多くが歴研と同根の「左翼」の人々であったことである。 1980年代の末ともなると、ソ連邦が消滅するという、それを長らく願っていたような人ですら意表をつかれるような事態が生じた。歴研を批判していた「左翼」にとっても歴研批判どころではなくなり、土台が一緒に揺らいだと言える。・・・歴研委員会の中ですら、歴研にとっては馴染みの「人民的・変革的・科学的」という言葉に対する違和感が表明された。 私は、1990年の総会の答弁で述べたとおり、その三つの言葉を「下からのまなざしをもち、現実の矛盾から目を逸らさず、学問的な手続きをきちんとふむ」ことと理解する。・・・歴研は今もこの三つを追及しようという人々の集まりである。あくまでも現実と歴史に批判的な目を持ち続けるのが「歴研」であろう。そして、江口委員長の時代から、党派的分裂の危機を何度も乗り越えてきた伝統を持っている。 その伝統と観点に立って、1992年12月5日(土)、東京大学本郷キャンパスで「いま、なぜ歴史学か」というテーマを掲げてシンポジウムを開催し、約200名の参加を得た。・・・ さらに、全12巻の「講座世界史」(東京大学出版会)と「国民国家を問う」(青木書店)との出版を準備している。これも六十周年記念企画の一環である。 以上すべての企画に協力された方々に深く感謝したい。とくに若い委員の諸君に。そうした若い諸君の存在こそが歴研の未来を保証してくれるのである。 1993年3月 委員長 西川 正雄 |
あとがき (前略)60年、70年ごろと現在では歴史学をとりまく状況も学問のスタイルも大きく異なっている。最近の委員の中に、自分は社会主義者であると自認したり、人民闘争史を追求していると自己紹介したりする人は皆無といってもいい。しかし、では戦後の歴研がこだわってきたテーマや戦わされた議論は無駄だったのだろうか。私にはとてもそのようには思えない。60年代、70年代の歴研がこだわった精神、築いたもの、そこから今につながっている地下水脈を確認することが、歴史学の危機とまでいわれる現在の状況の中で、歴研が今後も魅力ある歴史学会として活動していくための足場となるだろう。三回にわたった討論会はいずれも予定時間を超過して、活発な議論が交わされた。70年なんてまだ生まれていなかった、という若い会員も多いだろうが、是非、三つの討論会記録をお読みいただきたいと思う(後略) 2002年12月14日 歴研創立70周年記念誌作成担当 榎原 雅治 |
★日本の歴史教科書が、今もルソーとフランス革命を賛美し続ける理由★ ①教科書執筆者(=革命論者)が、日本でも、フランスのような「革命」(皇室廃止)を目論んでおり、その願望の反映である。 ②フランス革命は、小市民(サン・キュロット)によるプロレタリア革命の要素を含んでおり、マルクス主義者からの好意的解釈が生じ易い。 ③フランス革命は、82年後のパリ・コミューン成立(世界初のプロレタリア政権成立)に繋がっており、その面からも好意的解釈が生じ易い。