陽と影




「旦那様、お話が・・・」
宴会の準備も終わりやっと一段落と思ってる風心に楓は声をかけた。
「楓、どうしたのじゃ?」
父から呼ばれたのをしっている風心は突然の妻の顔立ちのかわりようになにがあるのかと驚嘆していた。
「戦になりまする。」
「影のものたちの・・・」
「うむ。」
風心は楓がもう戦に関わることを望んではいなかった。
しかし忍びの頭領として戦にかかわることは避けられぬ。わかってはいるがわりきれない。そんな感情をおさえながら日々をすごしていた。
「わたくしも戦場にでることとなるとおもいまする。」
「そうか・・・」
「して今後少し家を空けることが多くなりあの子の世話もできぬこともあります。旦那様どうかお許しを。」
「わかっておる。わしらはこういうことがあろうとも一緒になると決めたのではなにのか?楓?」
「そうですね。旦那様。」
風心は楓を力強く引き寄せ抱きしめた・・・
「無事に帰ってこいよ・・」
二人は抱き合ったまま夜を明かした・・・

次の日次男水心の挙式であるので二人は兄夫婦としてあれやこれや走り回る日であった。昨日のことがうそのようである。その日里ではにぎやかに宴会が開かれ大賑わいであった。
しかし、その影では真田の忍び又五郎と楓による戦のことで忍びの者達は違う賑わいをみせていた・・・
最終更新:2008年09月19日 02:52