2013年6月現在、ELSの最新バージョンとなるのが
ELS V7
である。
V5、V6と使ってきた立場から述べれば、これらの中でも最も安定しており、且つ機能も充実しているのがこのV7。
特段の事情(V7とPCの相性が悪いとか)が無い限りは、V7のインストールをオススメする。
但し、情報パネルやキー操作などこれまでとは似たようなインターフェイスではあるものの、設定や操作方法の変更点も多い。
多機能化と相まって操作がすこしややこしくなった感もある。
そこで変更点を中心として、ELS V7の特徴などを以下で述べていく。
主な変更点
- ELSの点灯制御やさせ方が変わった
- NPCが運転する緊急自動車でも、セカンダリーライトが作動するようになった
- デフォのサイレン制御が解除になり、ELS独自のサイレン制御になる
- これらの為に構成設定の中身が変更になり、またELSというフォルダが加わりconfigファイルが収納されるようになった。
ライト・サイレンの操作
ライト・サイレンの操作は以下のようにして行う。
操作パネル
ELSの作動状態を表示する操作パネルの格段の意味は次の通り。
キーアサイン・コントロール
操作 |
対応キー |
説明 |
Toggle_LSTG ライティングステージ |
J |
ライティングステージとは警光灯の点灯状態のことで、 V6までのプライマリーライトスイッチに相当するもの。 これを押すたびに「1→2→3→off」と切り替わり、 各ステージに応じてプライマリー、セカンダリー、ワーニングが連動。 Code 3(緊急走行)の状態はLSTG3で、 後述するハンズフリーをonにしておけばサイレンも連動する。 |
Toggle_SECL セカンダリーライト |
K |
セカンダリーライトの操作スイッチ。 プライマリーと自動連動するのであまり使わないかも知れないが、 単独でセカンダリーを動かしたり消す時に使うもの。 |
Toggle_WARL ワーニングライト |
L |
ワーニングライトの操作スイッチ。 これもセカンダリーと同じく使う機会は少ないかも知れないが、 単独で消したりつけたりしたい場合に操作する。 |
Toggle_SRN サイレン |
H |
サイレンを操作するもの。 これを押すと何時でもサイレンが鳴り、もう一度押すと止まる。 コンボキーを押しながら操作すると、ハンズフリーモードのon/offができる。 |
Info Pnel 情報パネル |
M |
ライトやサイレンの状態を示す情報パネルの表示/非表示の切替え。 コンボキーを押しながら対応キーを押す。 |
Toggle_Hazlights ハザードライト |
なし |
ハザードライトを点灯させる。 デフォルトでは割り振られていないので、使う場合は自分で設定しなければならない。 |
Toggle_Takedowns テイクダウンライト |
] |
テイクダウンライトの点灯/消灯の切替え。 |
Toggle_Cruise クルーズモード |
[ |
クルーズモードの作動/停止の切替え。 |
Chng_Pat_PRML プライマリーパターン |
U |
プライマリーライトの点灯パターン変更。 単独押しで順周りに変わっていき、 ファンクションキーを一緒に押すことで逆周りになる。 |
Chng_Pat_SECL セカンダリーパターン |
I |
同じくセカンダリーのパターン変更。 |
Chng_Pat_WRNL ワーニングパターン |
O |
同じくワーニングのパターン変更。 |
Horn_Manu マニュアルサイレン |
T |
押している間だけサイレンが鳴る。 Code 2で交差点を通過するときなどに使おう。 |
Horn_Airh マニュアルホーン |
Y |
同じくエアホーンが鳴る。 |
Functionkey ファンクションキー |
Alt |
単独では機能せず、他のキーと組み合わせて機能するキー。 同梱のpdf説明書では「Function alt」とも記載される。 |
Combokey コンボキー |
Ctrl |
同じく他のキーと組み合わせて使うもので、使用頻度は割りと高め。 同梱pdfでは「Function」と書いてあり、Altのファンクションと混同しやすいかも。 |
Toggle_ExpressMode エクスプレスモード |
Back space |
ライト/サイレン操作をGTA4デフォのホーン短押しにするもの。 これにより、短押しでON(LSTG3)とOFF(LSTG0)を切替える。 本編の一部ミッションはこれにしないとクリアできない。 詳細は後述。 |
エクスプレスモードについて
上記のとおり、エクスプレスモードはライトとサイレンの作動をゲームデフォのホーン短押しにするモード。
操作は"Ctrl+Backspace"(デフォの場合)。
モードがONになっているとホーンボタンのみでライトとサイレンを操作でき、ELS独自のキー操作でライトやサイレンを操作することができなくなる。
緊急車両乗車中であればいつでもONとOFF切り替えることができるので、モードOFFにすればまたELSの操作に戻る。
一部の本編ミッション(つまり犯罪者の方)はエクスプレスモードでなければクリアできないものがある。
それはGTA IVのローマンのミッションである
Crime and Punishment
。
このミッションではテレビを積んだバンを探すためにパトカーを使うのだが、バンを路肩に停車させる時にサイレンを鳴らす。
但し鳴れば良いという話ではなく、デフォルト通りのホーン短押し操作をしないといけないのだ。
つまりモードOFF時のELS独自操作でサイレンを鳴らしても、目標のバンは停止してくれない。
そこでエクスプレスモードをONにし、短押しで操作できるようにするわけだ。
モードONにすると画面下に「enabled」のメッセージが表示され、情報ディスプレイは暗転。
モードOFFにすると同じく「disabled」のメッセージ表示があり、情報ディプレイは明るくなる。
各部の説明
新たな追加要素もあったので、改めて各部の説明を行う。
プライマリーライト
主たる点灯部で、普通のパトカーなら頭に載っているライトバーの部分がそれにあたる。
従来型ELSでは独立して操作していたが、今回はライティングステージ(LSTG)切替えに応じて点灯し、これにセカンダリーやワーニングが連動して作動するようになっている。
セカンダリーライト
拡散色設定の部分でも少し述べたが、プライマリーの後ろの部分にあるライト。
概ねどのMODもトラフィックアドバイザーがセカンダリーに割り当てられている。
ワーニングライト
概ねヘッドライト内の点滅に対応しているライト。
これまではプライマリーと一緒に点灯するだけだったが、今回から別個に動作設定ができるようになっている。
テイクダウンライト
前方を照らす補助灯火で、ヘッドライトより強い光を放つ。
ライトバーならプライマリーの点滅部位とテイクダウンが共通していることが多いが、スリックトップや覆面などライトバーがついてない車両では、スポットライトなど別の部位がテイクダウンに割り当てられている。
ファイルとフォルダ構成
導入するファイルとフォルダ
これがELS関連のファイルとフォルダ。
インストールするには今までと同じくメインディレクトリ(GTAIVとかEFLCという名前のフォルダ)に全て置く。
注目点は「ELS」というフォルダが新たに追加されたこと。
このフォルダの中にはconfigファイルが入っている。
configファイルはELSを使う車両毎に、点灯の仕方や使用するサイレンなどの設定をするファイルである。
つまりこれまでのように全車一律の設定なのではなく、例えばPolice CruiserとPolice Patrolでそれらを別個に設定することができるのだ。
V7の構成設定
構成設定も今までとは変わった。
変更点は三つ。
一つ目は操作が変わったことで、キーアサインの項目が変更なっている。
これがキーアサインの項目である。
どのキーがどう対応しているかは先述のとおり。
二つ目は各車の設定項目において、ELSの使用設定が 「on」 「off」 という分かりやすい表記になったこと。
ELS対応の車MODが入っている車種はon、非ELS車はoffにしよう。
最後の一つが、件のconfigファイルを選択する行が追加されたこと。
これがELS.iniの各車設定項目を拡大した部分である。
デフォルトでは全て「default_config」が割り当てられているが、別のconfigファイルをあてたい場合はそのファイル名を書き込もう。
例えば「dodge_charger」という新たなconfigファイルを作ってPOLICE2(Police Patrol)に設定したい場合、そのconfigファイルを後述するELSフォルダに入れた上で、行を次のように書き換える。
[ POLICE2 ]
Status = on
File = dodge_charger
これでPolice Patroはdodge_chargerのconfigに従ってライトを点灯させたり、サイレンを鳴らすようになる。
ELSフォルダの中身
これがELSフォルダの中身である。
ELSフォルダの中には、ご覧のとおりconfigファイルが並んでいる。先述の通り、configファイルは最初は全車「default_config」に設定されている。別のconfigファイルを車両に割り当てたい場合は、このようにconfigファイルをフォルダの中にいれるわけだ。
ELS V7リリース以後はこれに対応した緊急自動車MODも出始めており、それらには最初から専用のconfigファイルが付属していることもある。その場合はconfigファイルをここにコピーした上で、構成設定を先述のように書き換えよう。
自分でconfigファイルを作成する場合は、default_configの中身を書き換えて別名で保存するのが便利。
configファイルの内容
これがconfigファイルの内容である。
各項目の設定は以下のようになっている。
クルーズモード設定
ライトを点滅させず、一部部位を常時点灯状態にするのがクルーズモード。
その時にどの部位を点灯させるかを設定する。
「DisableAtLstg3 = off」は、Code3状態で走行する時のLstg3の時にクルーズモードを解除するかどうかの設定。
基本はoffだが、解除したい場合はonに変更しよう。
ちなみにリアルのクルーズモードはこんな感じらしい。
サイレン・クラクション設定
サイレンの使い方を変える項目。
「SRN_AllowTone~」を「off」に変更すると、そのサイレンは使用しなくなる。
ワーニングライト設定
ワーニングライトの作動を設定できる。
以下は各行の説明。
Type = halo
点灯タイプの設定。haloはハロゲン灯のこと。
他にストロボ灯のstrb、テイクダウンライトのtkdnが選べる。
UseScnNotTkd = off
ワーニングにテイクダウンが割り当てられている場合、SCNライトに変更できる。
offでテイクダウンのまま、onでSCNライトに変更。
イマイチ効果が分からないので、詳細は編集者の今後の研究による。
ForcePatForLstg = off
各ライティングステージ毎に異なる点灯パターンを対応させるかどうかの設定。
offだとパターン変更なし、onでパターン変更あり。
onにした場合は、次のパターンIDの行も入力しなければならない。
PatId_Lstg2 = 0
PatId_Lstg3 = 0
ForcePatForLstgをONにした時に、どのライティングステージでどのパターンを使うかの設定。
0はパターン「00」の意味で、他のものにしたい場合はその番号を入力していく。
「どのパターンがどの番号なのか分からん」という場合は、一度ゲームを起動して情報パネルを表示し、チェンジパターンを行ってパネルに表示される番号で確認しよう。
プライマリーライト設定
ここはプライマリーライトの設定となる。
Type = leds
プライマリーライトのタイプを選ぶ。
ledsはLEDのことで、現在アメリカで主流のタイプ。
他にはストロボ灯の
strb、ハロゲン回転灯の
rotaが選べる。
LEDと回転灯の見え方の違いについては、以下の動画を参考にして欲しい。
ForceDfltPat = off
NPCが運転する緊急自動車も含め、デフォルトの点灯パターンを設定する。
offだとデフォルト点灯パターン設定はせず、各車の点灯パターンはランダムになる。
onでデフォルトパターンを設定し、NPCなどはそのパターンで走行する。
これで設定したとしても、パターンチェンジで任意のものに変更するのは可能。
DfltPatId = 0
上記のデフォルトパターンを設定した場合の、パターンIDを決めるもの。
ワーニングライトの部分で述べたとおり、好きな番号にしよう。
但しタイプによって用意されているパターンの数・番号は異なる。
ExpressModeRandPat = off
エクスプレスモード(先述)にした時に、パターンがランダムになるかどうかの設定。
offだとランダムではなく所定のものを使い、onだとランダムになる。
ForcePatForSrnTones = off
ELSのサイレン操作でサイレントーンを変えたときに、点灯パターンも変えるかの設定。
offで変更なし、onにするとサイレントーンに合わせて点灯パターンも変える。
PatId_Yelp = 0
PatId_Alt1 = 0
PatId_Alt2 = 0
ForcePatForSrnTonesを「on」にした場合、サイレントーンを変えるとここのIDのパターンで点灯する。
例えばYelpのIDを10に設定すると、サイレントーンをYelpに変えた時に10番のパターンになる。
セカンダリーライト設定
セカンダリーライトの設定である。
Type = leds
セカンダリーライトのタイプはleds、strb、rota、drct、marqの5種類。
今までに出てないものについて説明すると、drctはディレクショナルライト(交通誘導灯)用の設定。
ライト拡散色設定の画像で言うと上の車のものがそれ。
marqは電光掲示板を模したタイプで、同じ画像では下の車のものが該当する。
DisableAtLstg3 = off
ライティングステージ3(LSTG 3)になった時に、自動的にセカンダリーライトが消灯するかの設定。
offでは消灯なし、onで消灯する。
ForcePatForLstg = off
ワーニングライトのものと同じく、ライトステージ毎に点灯パターンを変えるかの設定。
offで変更なし、onでライトステージ毎に別の点灯パターンを設定できる。
PatId_Lstg1 = 0
PatId_Lstg2 = 2
PatId_Lstg3 = 3
今までと同じく、ここにそのライトステージに合わせたいパターンの数字を入力する。
ライト拡散色設定
ライトが光ると車体や周囲が照らされるが、その時の色を設定することができる。
デフォでは、Extra1~4(プライマリー)は赤、Extra5~6(ワーニング)は白、Extra7~9(セカンダリー)はアンバーに設定されているが、これを変更すると周囲を照らす色が変わる。
下記はセカンダリーライトの拡散色を変更した事例。
上のパトカーはセカンダリーがアンバーで光り、拡散色もアンバーの設定。
下のパトカーはセカンダリーが青で光る為、拡散色も青に設定した。
このように点灯部の色に合わせて、周囲を照らす色を変えられるわけだ。
拡散光設定
拡散するときの光の位置を設定できる(らしいがまだ確認していない)。
最終更新:2014年03月27日 18:55