けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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私が澪と付き合い始めて間もない頃。
登校中に、スコールに遭った。
「澪、走れっ!!」
「もう走ってるよっ!!」
私達は学校の玄関に走った。他にも駆け込む生徒、多数。
「参ったな‥」
「ホントにね‥」
私と澪は、濡れたままとりあえず教室に向かった。

「あ、おはよー」
最初に出迎えたのは、ジャージ姿の姫子だった。
「おはよー‥って、ジャージ?」
「この雨でしょ?さっき先生が来てさ。濡れちゃった人は着替えなさいって」
姫子の髪は、少し湿っていた。
そういえば、教室の中にはジャージ姿のクラスメイトが多数。
「二人も着替えてきなよ。風邪引くよ?」
「あぁ、分かった!」
私は澪の手を引き
「音楽室で着替えようぜ?」
「う、うん」
音楽室へ向かった。



「いやーまいったまいったー」
私は、音楽室の窓際の床に腰を降ろした。
「律、着替えるんじゃないのか?」
「ダッシュしたから、疲れたんだよ‥」
朝から猛ダッシュかましたから、疲れた。
「それも、そうだな‥」
澪は、私の隣に座った。
音楽室に、二人きり。
なんて事無い、今までもあったありふれたシチュエーション。
でも、付き合い立ての私達は、少し。緊張した。
「‥澪、エリザベスは大丈夫か?」
「うん、一応防滴スプレー吹いといたから、中身は大丈夫みたい」
「なら良かった…っつーか、シャツ張り付いて気持ち悪いな‥」
「髪もずぶ濡れだしね‥早く着替えよっか」
「そうだな」
私と澪は、立ち上がろうと、腰を上げた。

つるっ

濡れたまま床に座り込んでいたせいで、二人揃って滑った。

『わぁ!!』

どさっ

………。

「…大丈夫か?み」
「…うん、だいじょ」
私と澪は、同時に固まった。

『………』

私は、澪の上に
澪は、私の下に
倒れていた。
丁度、私が澪を押し倒したみたいな、体勢。
顔が、近かった。
ポタッ、ポタッ、と。私の髪、顔、身体から滴がゆっくりと澪に落ちていた。
濡れた澪の髪が、床に重そうに散らばっていた。
私は、顔を赤くして

「澪‥」
見つめた。

「‥」
澪も、見つめた。

『…』
私は、澪の湿った頬に手を当てた。
澪から「ゴクリ」という音が、聞こえた。

ぺちゃっ

私の前髮が、ゆっくりと澪の頬に着いた。
私と澪は、目を閉じた。


キスを、した。


多分、付き合ってから27回目の。キス。


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