けいおん!澪×律スレ @ ウィキ内検索 / 「SS3」で検索した結果

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  • SS3
    女子校だからそういうのがあるのは知っていた。 でも、まさか自分がその対象になるとは思ってもみなかった。 幼馴染でずっと姉妹のように過ごしてきたあいつを好きだって事に気付いた。 気付いたのはつい最近。 澪の家で勉強を教えてもらってる時だ。 無意識に耳に髪をかける仕草。 ただそれだけだったのに、自分の中に妙な感情が湧き上がった。 すごく綺麗に見えた。 妙に色っぽく見えた。 澪が愛おしく感じた。 その日からどう接していいのかわからなくなった。 自然と澪を遠ざけるようになってしまった。 澪が何か話し掛けてきても素っ気なくしてしまう。 澪は少し怯えたような表情を浮かべそそくさと立ち去る。 何だよそれ。 何だかむしゃくしゃする。 異様に腹が立つ。 「律!今日は予備校ないから一緒に帰ろう」 部活終わりに澪が言ってきた。 一緒に帰りたいのに帰りたくない。 「...
  • SS30
     しとしとと窓の外で雨音が響いている。  深夜、暗い部屋の中。  眠気でぼやけた思考の中で、ああ明日も雨かなぁ、なんて  そんなことを思っていると、ぽたりと指先に雫の落ちる感触がした。 「……ん」  ベッドの中でそっと目を開ける。  暗闇に慣れない視界の中、けれどすぐそばにあるその顔ははっきりと見えた。 「り、律……?」  指先を濡らしたその雫の正体に気が付いた私は、ぎょっと目を見開く。  隣ですやすやと寝息を立てていた少女。  その瞳から、ぽろぽろと涙が溢れている。 「え、な、どうして」  滅多に、それこそ小学生のとき以来見た記憶のない律の涙。  ただただ戸惑うことしか出来ない私は、ワケも分からず指先でその涙を拭う。  どうしよう。どうしよう。  こういう時は起こすべきなのか、それともそっとしておくべきなのか。  ぐるぐると回る思考の中で、結局私は、...
  • SS32
    律視点 朝、澪と待ち合わせ。 珍しく私の方が早く着いたので、澪を待つ。 少ししたら澪がきた。何時もこんくらいに、ここに居るのかな。 「おーっす」 「あれ、律の方が早い。おはよ」 「なんだよー、私が早いとダメなのか?」 「いや、珍しいから」 自分でもそう思ってたけど、他人に言われるとなーんか釈然としない。 何て思いながら澪を睨むように見る。・・あれ? 「澪、今日は髪結んでるのな」 「うん。たまには、いいかなって」 今の髪型はいわゆるポニーテールってやつ。 澪は外に居るとき、あまりこういうを髪型しない。家ではしてるけど。 「・・変、かな?」 ちょっと俯きながら聞いてくる。 そんなふうに聞かれて、『変だ』というやつを見てみたいよ、ほんと。 …そういや、この髪型が似合ってるといったことは、なかったかもしれない。 聞かれたこ...
  • SS34
    澪に、言ってしまった。 本当は、ずっと黙っているつもりだった。 でも。でも、澪に『ずっと、友達だ』って言われた途端、歯止めが、効かなくなった。 「友達なんかやだ…!友達なんて、イヤなんだよ…わかってよ…!」 泣きながら抱きついて、そういった私。 澪は、何か言うでもなく、支えるでもなく、ただ、呆然としていた。 そりゃあ、そうだよな。普通、ありえないし。 言ってしまったことに気が付いて、慌てて軌道修正をしようと思っても。 うまく頭が回らないし、涙も止まらなくて。 …もう、どうしようもなかった。 「あー、あの時の私の、ばか」 あの後、どうやって澪と別れて。 どうやって家に帰ったのかすら、思い出せない。 ただ、気がついたら部屋のベッドで、制服のまま寝ていた。 「どんな顔して、会えばいいんだよ」 …もう、ダメかもしれない。 ...
  • SS33
    「うーさっびい」 「さすがにこの時間は冷え込むな……」  小さく吐き出した息は、瞬く間に真っ白に染まり、宙に消えていく。  時刻は深夜。とにかくひたすらに寒い。 「早く帰らないとおでん冷めちゃうな」  持っていたコンビニのビニール袋を持ち上げて律が言う。 「……こんな時間におでんなんか食べたら太っちゃうよ」 「澪だって食べたいって言ってたじゃん」 「そりゃそうだけど……」  うぐ、と言葉に詰まる。  確かに「なんだか小腹が空いた」と漏らしたのは私だ。  それでも、いつもならそこをぐっと我慢して体重のキープに努めているんだ。……いつもなら。  ――んじゃ、今からコンビニ行こうぜ! おでん食べよう、おでん。  これだから律とのお泊り会って怖い。  深夜のおでんだなんて、そんな誘惑に勝てるはずがないのだ。 「ただでさえ冬は太りやすいのに」 「った...
  • SS35
    今日は少しだけ風が強い。  深夜の部屋には、ごとごとと窓が風に揺れる音が響いている。 (……明日は雪が降るかもしれないんだっけ)  昼間に、お天気お姉さんがにっこりとテンプレートな笑みを浮かべてそう言っていた気がする。  この部屋の冷え込み方を思えば、そんな予報も納得できるというものだ。 (……にしても)  ようやく温まってきたベッドの中で、小さく呟いた。  視界に入るのは律の小さな背中。ふたりの間には、微妙な距離。  壁際が落ち着くとかなんとかで、律はベッドに入るやいなやころころと転がって私から離れていってしまったのだ。  ……律のやつ、一緒に寝ようなんて自分から言ってきたくせに。  ひとりごちてため息をつく。 「……ばか律」  そんなに離れてたら寂しいだろ、ばか。 「……澪ちゃん、聞こえてるんですけど」 「なっ」  予想もしなかった反応に、びくりと体...
  • SS37
    投稿日:2009/12/24(木) 02 31 26 茹だるような暑さの夏の日―― 私は親友と共に家路についている 「な、なぁ…澪。」 「ん?なんだ、律?」 「……っ、あのさ、」 いつからだろうか、私がこの幼なじみに恋愛感情を抱くようになったのは 「? どうかしたのか?」 「い、いや!なんでもない!相変わらずデカイ胸してるなぁっt」ゴツン 「この、馬鹿律!!」 「イテテ、ツッコミ強すぎだっての……」 ――まただ。 これまでにも、何度もこの気持ちを伝えようとはしてみた。 今回だって、今日こそは――と決心してきたはずだった。 しかし、『いざ』というときになると、臆病な私は決まって ――引かれたらどうしよう ――嫌われたら嫌だ そんなことばかり考えて、結局言い出せなくなる (なっさけないなぁ、私) あと一歩、...
  • SS39
    投稿日:2009/12/25(金) 00 54 23 「律!」 「なんだー?」 「もう、0時過ぎたぞ」 「え?・・ほんとだ。」 澪んち泊まって、澪の作ったご飯食べて、風呂に一緒に入って。 二人でゲームしてたら、24日が終りを告げていた。 「そろそろ、寝るか」 「えー、まだ早いだろー」 「早く寝ないと、サンタは来てくれないぞ?」 「ぶー」 サンタなんか、信じちゃいないし。 まぁ澪も、本気で言っちゃいないだろうけどさ。 私は、まだまだ遊び足りないんだ! 「まだ寝たくない!」 「明日・・ていうか、今日出かけるだろ?」 「・・そーだけど」 「だから、早く寝るの。・・さ、分かったら、さっさと布団に入る!」 「へーい」 むぅ。納得行かないけど、これ以上駄々こねても無理そうだし。 しゃーない、大人しく布団に入るとしますか。 そ...
  • SS38
    投稿日:2009/12/24(木) 20 23 23 澪の部屋。サンタの服装に着替えてスタンバイ。 ぃよっし!準備、おっけー! さぁ澪、来い! 「・・律?」 ガチャリと扉の開く音と共に、待ち人の訝しげな声。 反応うっすいな、おい。 「めりーくりすまーす」 「・・・イブは、明日だぞ?」 …あれ? 「・・・そう、だっけ」 「っく・・ふふっ・・あはははは!」 澪は、珍しく大笑い。 こ、これは恥ずかしすぎる! あー!くっそー!こんなハズでは・・。 「あー、おかし。・・まさか、こんなところに慌てん坊のサンタクロースが」 「っだー、もう!うっせー!」 …これ以上ここにいるのは、耐えられねー! 「ちっくしょー!また来るからな!」 「あ、おい。律!」 澪の声を無視して、全力疾走して家まで逃げる。 ...
  • SS31
    降りしきる雨が校庭に染み込む音と匂いを感じながら、 澪は観音開きの片側だけが閉じられた、生徒通用口のガラス扉に寄りかかる。 冷たいガラスには、赤字で大きく『締切』と書かれた貼り紙。 そのガラスに、触れている背中や肘をじわじわ冷やされる。 下校時間をとうに過ぎ、他の生徒の姿は見当たらない。テスト対策に図書室で勉強をしていたら、 気づいた時には外は大雨。すっかり帰るタイミングを失ってしまった。 おまけに、朝の天気予報は確認した筈なのに、肝心の傘を忘れて来ていた。 やっぱり自分は、律の言うとおりどこか天然なのかもしれない、などと自嘲しながら雨が上がるのを待つ。 この天気の中、カッターシャツにベスト姿ではさすがに寒い、澪は自分の体を抱き締めるように、腕を組んだ。 そして曇天の空を見上げる。 この季節ならまだ明るい筈の時間だが、低く黒い雲に覆われ太陽の輝きは見えない。 薄暗闇の...
  • SS36
    律「さみー!!」 放課後。 いつもの帰り道。 その日も寒くて寒くて、あたしは家路をたどりながら凍えていた。 もちろん一人なわけじゃない。 大親友の澪と一緒にだ。 そして、馬鹿なあたしは今冬、最も寒いと言われている日に手袋を忘れるという大変なことをしでかしてしまった。 そのせいで寒さは三割増し。 さっきから寒さで体が高速でふるえております。あ、鼻水垂れてきた。 なのに隣の澪しゃんてば、さぞ暖かそうな手袋をつけて平然と歩いてる。 むむむ、そりゃ手袋忘れたのはあたしが悪いし、馬鹿だけどさああああ… ほら、ひとつぐらい貸すとかさ、あるんじゃないんすか、澪さん。 澪「今日は寒いなー」 律「そーだな」 ぷくー。 少しふてくされたみたいにしてみる。 澪「…」 あれ、澪だまっちゃった。 ちぇ、楽しくないのー。 既に寒くて麻痺して...
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  • 澪×律 3
    ...た後寝てしまった。 SS3 女子校だからそういうのがあるのは知っていた。 SS4 …一体なんだと言うんだこの状況は 短編7 今日は一人。一人で寝る。いや、 短編8 「おーいみんなもうすぐ年明けだぞ〜。…って寝てるし!!」 短編9 今日は体育祭。目立つのは嫌なのにアンカーに抜擢されてしまった。 SS5 雨の強い日だった。 SS6 君と私は釣り合わない 短編10 合宿の夜、みんなが寝静まった頃私は目を覚ました。 短編11 女1「秋山さん塾の男と最近仲いいんだよ」 短編12 放課後 短編13 夕日が照らし出すのは二人の汗と舌先からのびる糸 短編14 「うわ、律、顔色悪いぞ……?」 SS7 「単刀直入に言います、秋山先輩と別れて下さい」 短編15 私と律しかいない部室。 短編16 「いてて…澪大丈夫か?」 短編17 「このままでも良いんだけど・・・・・眠くなっちゃったから膝枕して欲しい」 ...
  • 澪×律 5
    ... 題 1行目 SS35 今日は少しだけ風が強い。 短編56 修学旅行!やっぱり学生としては外せない行事だな! 歌詞 律「えっ、ないっ?」 SS36 律「さみー!!」 5-250 律「ああ〜、ひっく、小銭が、ひっく、足りな、ひっく、い」ヂャラヂャラ 短編57 窓の外からは、ちゅんちゅんと鳴く小鳥の声と、バイクの音が聞こえた 短編58 「みお~お腹減ったぁ」 SS37 茹だるような暑さの夏の日―― SS38 澪の部屋。サンタの服装に着替えてスタンバイ。 短編59 私はいま、運命の出会いをしてしまった。 SS39 「律!」 SS40 軽音部の皆とのクリスマスパーティを終え、私と律は二次会と称し 短編60 ちゅんちゅんと小鳥の囀りで目を覚ます。 短編61 私は、澪の音が好き。 SS41 「うぅ、寒い……」 5-426-1 「んっ・・律・・」 5-426-2 うー、明日、学校あるけど...
  • 澪×律 4
    ...引に連れてこられた SS30 しとしとと窓の外で雨音が響いている。 短編27 「~で、~~とかさ~・・」 短編28 毎日一緒に学校に行って、部活も一緒で、帰りも一緒。 短編29 「コタツってあったかいのね」 短編30 「みーおー」 短編31 「…」 短編32 授業中私が真剣にノートをとっていると後ろの席からバカがちょっかいを出してくる。 SS13 律の部屋。部屋の主は布団を頭からすっぽりかぶって丸まってる。 短編33 「律、これなんだ?」 短編34 世間の常識なんて関係ない、私たちの間にあるのは、友情と愛だ。 短編35 今日は日曜日。 SS14 冬の日 どんなに寒くても僕は幸せ SS15 「律、何でそんなに怒ってんだよ」 短編36 彼女は私のことを『澪ちゃん』と呼んでいた。 短編37 「二人って付き合ってるの?」 短編38 「律、ちょっと狭い。そっち詰めて」 短編39 部屋には窓に雪...
  • 澪×律 4 まとめ3
    ...匂いを感じながら、 SS31   735 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/13(日) 00 48 17 しかし、一向に雨は止む気配を見せない。SS31   736 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/13(日) 00 49 52 自分の左隣、開かれた方の扉を挟んだ向こう側の壁に、ハーモニカを構えた律が、同じように寄りかかっていた。SS31   737 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/13(日) 00 51 20 ID J/6GHgLa   校庭へと視線を移し、もう一度その目をとじた澪は、今度は鼻歌ではなく、その歌声を響かせる。SS31   738 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/13(日) 00 52 08 澪も、律を視界から外す。明るくなり始めた空に顔を向けた。吹き付ける微風は、まだ雨の香りが混ざる。SS3...
  • 澪×律 5 まとめ1
    ...は少しだけ風が強い。SS35   107 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/19(土) 01 43 14  と、そんな律の体温を楽しんでいると、SS35 花言葉からイメージした。   112 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/19(土) 03 17 03 律「澪まだ終わらないのかなぁ…」 ガチャ 澪「…ん?え!?りつー!!」 律「みおー!!」 ガバッ 澪「うぅ〜元気だったかぁ!うう〜…」 律「みおーみおー!」 澪「そりゃあああ!!!!!」 バァッ! 律「!?!?」 ドサッ グラリ ドサッ! 澪律「あイタ…」 キャッキャッウフフ 中の人ネタですまぬすまぬすまぬ、しかし変換止まらん   115 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/19(土) 11 21 44 澪「なんか律、最近背伸びたよな」 律「え、そうか!?」 澪「うん」 唯「ん〜私...
  • 澪×律 3 まとめ1
    ...あるのは知っていた。SS3   217 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/11/15(日) 12 06 51 どれぐらい時間が経っただろう。SS3   218 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/11/15(日) 12 08 03 私は澪に近寄り、キスをした。SS3   219 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/11/15(日) 12 08 43 「わからないのか?」SS3   222 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/11/15(日) 12 26 19 乙いいね 最後、りっちゃんが背伸びしながら キスしてるのを想像して爆死した あと、5スレほどの続きに期待!   224 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/11/15(日) 15 55 05 6スレの大作吹いたwww それは置いといてGJ 澪泣かしていいのは律だけだわ また何か...
  • Two of us3
     お風呂に入った。律は幽霊だから、制服のままお風呂に入ってきた。  あまりにも違和感のある光景だった。私は裸で律は制服姿。別に一緒にお風呂に入るだけならわけない。  だけど、私だけが脱いでいるという状況が恥ずかしかった。  でも、傍にいるためには仕方ないことかもしれなかった。私は一人で浴槽に浸かり、律はプラスチックの椅子に腰かける。  しかし、ブレザーの律はどういう感覚なのだろう。幽霊というのはよくわからない。  お風呂の中は湯気が立っていて暖かいが、正直制服のままで入ったら蒸れて暑いはず。だけど、律は顔色一つ変えていなかったのだ。 「律は、暑くないのか?」  浴槽に入って、縁に頬杖を突きながら問うてみた。律はちょっと唸ってから答える。 「うん。暑くはないな。なんか変な感じ。私はあんまり幽霊になった感じじゃなくて、なんか普段通り体があるようにしか感じないんだよな」 「でも...
  • 澪×律 4 まとめ1
    ...で雨音が響いている。SS30   163 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/02(水) 00 25 48  と、律がぽつりと呟く。SS30 以上です。失礼しました。   174 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/02(水) 02 27 20 ある曲を聞くたびに浮かぶ妄想 「〜で、〜〜とかさ〜・・」短編27 よし、ねる   181 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/02(水) 08 05 37 寒くても律澪であったかあったか 律「澪ー、寒い」 澪「ふー、こっちきな」 律「うん」トテトテ 澪「ほら、マフラーはんぶんこ」 律「えっ!抱き締めてくれるんじゃないの」 澪「な、なんだそら」 律「まいいか。私からすれば」ぎゅう 澪「ふえっ///」   182 :名無しさん@お腹いっぱい。  2009/12/02(水) 10 38 10 紬「...
  • SS18
    注1 本SSは律澪分、唯梓分が均等に振り分けられて(るはず)ますので 澪×律スレ、唯×梓スレの両方に投下させて頂きます 注2 本SSは某「唯が梓に嫉妬するSS」を参考に作成されています 注3 本SSは既に律澪と唯梓はカップルになってる事を前提で話を進めさせて頂きます また、あからさまなキャラ崩壊が見受けられる可能性がありますのでご注意下さい 唯律澪紬「ワイワイガヤガヤ」 ガラガラ 梓「こんにちは、遅くなってすみません」 唯「あっ!あずにゃん!遅いよ~早く早く~♪」 梓「はい…でもその前に」 唯「?あずにゃんその手に持ってるのなぁに?」 梓「あぁこれは…ラブレターです」 唯「…え」 律「おっ、梓も隅に置けないねぇ~このぉ~」 澪「こら律、あまりからかうn」 ドンッ! ...
  • SS55
    投稿日:2010/01/25(月) 19 36 12 「ほーら、いくぞ!」 「ちょ、律!・・まてってば」 澪の手を引いて、走り出す。 一歩踏み出すのが、人よりも遅い澪。 踏み出してしまえば、誰よりも上手くやってのけるのにさ。 だから私は、その一歩を助けてやるんだ。 いっつも、そうしてきた。 これからも、そうするつもり。 だけどさ、もしかしたらもう。 澪は私の助けを、必要としていないかもしれない。 もし澪に、もう必要ないよっていわれたら。 わたしは、どうしたらいいんだろう。 どうしよう、どうしよう、どうしよう。 澪を助けることで、澪の支えになると思っていたのにな。 いつの間にか、それは私の支えになっていたんだ。 「うわっ、ちょ・・いったぁ・・こら、律!急に立ち止まるなよな!」 立ち止まった私の背中に顔を打ち付けたら...
  • SS131
    投稿日:2010/11/12(金) 14 25 06 律「………えっ?」 それは、本当に突然のことだった。 唯「びっくりだよねー」 何だよ……それ。 紬「ほんとね。でも、澪ちゃんだものね」 何をするにも常に一緒で、お互いのことは何でも知っている。 ……つもりだった。 さわ子「彼氏ができるのも頷けるわね」 私ハ、ソレヲ知ラナカッタ……。 律「なん、だよ……それ」 唯「あれ? りっちゃん知らなかったの? てっきり知ってるかと…」 さわ子「結構学校でも有名よ? 澪ちゃんに彼氏ができたって話」 梓「………」 紬「路地裏あたりで2人でいるのを見たって人がいたのよ」 唯「路地裏って、何だかえっちぃね!」 梓「その発想はなかったです」 澪に…彼氏? ははは、何を、バカなことを……。...
  • SS213
    澪「律!律!こ、ここなんてどうだ!?モンサンミッシェル!海に浮かぶ巡礼地だって!」 律「うーん、フランスかぁ、卒業旅行はハワイだったしヨーロッパもいいよな~」 澪「あとあと空中都市マチュピチュとか!」 律「う、浮かんでるモノ好きだな・・っていうか昨日プロポーズして、早速新婚旅行の計画とか。澪ちゃん浮かれてますねぇ」 今一応大学の講義中なのだが、澪は旅行パンフレットを広げて真剣な顔で計画を練っている。 まあ暴走してる澪もかわいいからいいんだけど。 唯「澪ちゃん達旅行の計画してるの?いいなぁ私も行きたいなあ~」 律「うお!唯!いや、えっとこの旅行は二人っきりじゃなきゃダメっていうかなんて言うか・・・」 紬「そうよ!唯ちゃん!邪魔しちゃ悪いわ! ・・・それで、プロポーズはどっちからしたの?」キラキラ 律「む、ムギまで!えっとその...
  • SS2
    澪視点 私が目を覚ますと、抱きしめていたはずの律が毛布に変わっていた 一瞬自分の五感すべてを疑い、状況を把握できずにいた 律は自分を置いて帰ってしまったのか 眠っている自分に気を使い、起こさないように帰ったのかもしれないが、今そんな気づかいは私には必要無い ただただ、律の温もりが恋しいばかり わずかに律の温もりが残る毛布に顔を埋める。毛布の優しい肌触りと、脳裏に、身体に焼き付いた律の感触が、 私の中にある弱さを刺激した 気付けば、私は泣いていた。下にいる家族に気付かれぬよう、声を押し殺しながら 寂しい…ただただ寂しい……律に触れたい。 そのとき、私の耳に、今何よりも求めている音色が突き刺さった 「みーお」 声を出せないまま、振り向く。私だけしか知らない、悪戯好きの彼女 「ふふふ……予想以上の反応だなあ」 私は言葉もなく、ただ彼女の方に駆け寄り抱きついた...
  • SS4
    ―side澪― …一体なんだと言うんだこの状況は 私のファンクラブらしき人達がいきなりクラスに「今日は秋山さん(先輩)のFC結成1周年を記念して皆でプレゼントしようと思いまして」とか言いながら押し寄せてきて 只今私のクラスはカオス状態… 会員その1「秋山先輩これ受け取って下さい!」 会員その2「キャー!秋山さんやっぱりカッコいい!」 会員その3「秋山さん今年も学園祭決まってましたね!感動しました!」 会員その他「キャーワイワイガヤガヤ」 …いやまぁ皆悪い人達じゃないのはわかってるけど正直こういうのは苦手だし何より…は、恥ずかしい/// それにこんなところを律に見られでもしたらまた調子に乗って… ガラガラ 律「いよーっす!暇を持て余してた神々こと律様とムギ様が愛しの澪ちゅわんのとこに遊びにき………て………」 紬「あらま...
  • SS5
    雨の強い日だった。 雨は私の中にある不安を掻き立てる。 降り止む事のない雨の音を聞いていたらこの不安から抜け出せない気がする。 こんな時はいつもあいつの声を聞いていた。 あいつに会いに行っていた。 でも、今はもうできない。 お前は今何をしてるんだ? どこにいるんだ? 笑ってるのか? いつも隣にいたあいつはある日私の前から姿を消した。 そうか、あの日もこんな風に雨の強い日だったな。 確か、卒業式の次の日だった。 「卒業式はあんなに晴れてたのに今日はすごい雨だな。雨・・・か、何か歌詞書けそうだ」 机に向かって作詞ノートを開こうとした時、携帯が鳴った。 「公衆電話?・・・もしもし?」 「澪、今話せる?」 「律か?公衆電話ってどうしたんだ?」 「うん、ちょっと・・・」 律の様子がおかしい。 いつもの明るい声じゃない。 「今どこからかけてるんだ?」 「...
  • SS6
    君と私は釣り合わない ある日の体育の時間、 短距離走で学年5位という記録を出した君を見ていて思ったこと 私はというと、平均で言えば速い方ではあった でも、君と比べれば天と地程の差。 その差は一秒もないけど、 陸上で短距離となればそれでも天と地の差だよね いつからか、君に勝るもの、それが私にはなくなっていた気がする 君は多くの女子に囲まれてチヤホヤされて照れていて 私の周りには仲の良い二、三人の女子がいるばかり その女子だって、注目していたのは君だった 「ねえねえりっちゃん、澪ちゃんって運動できる方なんだね!」 できる方なんてもんじゃない。小中学生のころからどちらかといえばできる方だったし 高校に入ってからはまた運動神経良くなったみたいで。昔は私のが運動得意だったのにね 君に欠けてるものなんてない。 恥ずかしがりとか人見知りはあるけど、そんなものだって環境が良け...
  • SS9
    私は今世界中の誰よりも幸福なんじゃないかと思う。 「澪、一緒に帰ろ」 「うん」 照らす西日はまるでスポットライト。 二人だけの舞台をつくってくれる。 不意に手が触れ合った。 「あ、ごめん」 「だ、大丈夫」 なに謝ってんだ… チャンスじゃないか。 思い直し、意を決して澪の手を握る。 「り、律?」 「ヤダ?」 「イヤ…じゃないよ」 「へへ」 手を握ったまま、澪の家に向かう。 こうやって澪の家に寄って、それぞれお互いにしたい事をする。 幼なじみから関係が変わった今でも変わらない。 変わった事と言えば、二人の距離が遠くなってしまった事。 机に向かって何やらしている澪とベッドに腰掛け雑誌を読み漁る私。 何だか気恥ずかしくてお互い近付けない。 でも、いい加減その距離がもどかしくなり、極力いつもを装って距離を埋めようとする。 「みーお!こっちこいよ...
  • SS8
    律「澪、ゲーセン行こうぜ!」 澪「―こんな寒いのに行くのか…?」 律が声をかけてきた。こんな季節に、よくそんな元気でいられるな。 ああ、早く家に帰ってこたつへ潜り込もうと思っていたのに… 律「いいじゃんどうせ暇なんだろ~?」 律は不満そうな顔を近づけてくる。 微妙に背伸びしているのが可愛い。 澪「…仕方ないな」 何だかんだで私は律に甘い。 気がつくと、いつものゲームセンターに入っていた。 この騒がしさが、微妙にテンションを上げる。 律「さあって、何やろっかな~」 澪「転ぶなよ…」 嬉しそうにクレーンゲームのコーナーに駆けて行く律。 私も急いで追いかける。 律「あ!!」 澪「な、何?」 律「見ろよコレ!私たちのぬいぐるみだ!」 そこには確かに、小さくなった私たちが居た。 いや、冷静になってつっこむと…...
  • SS7
    「単刀直入に言います、秋山先輩と別れて下さい」 「………え?」 ある日の放課後、私の下駄箱に一枚の封筒があった 内容はこうだった (今日の放課後、体育館裏に一人できて下さい。大事なお話があります) ムフフ♪私へのラブレターかぁ~♪いや~でもそれには応えられないんだなこれが だって私は今澪と付き合ってるからそれはできないんだよねぇ~ いやぁ~それにしてもモテる女ってのは困るもんだぁ …なんて考えが甘かった 呼び出されて来てみると一人の少女が 多分1年生なのだろうか、見ると容姿は澪の背丈はほぼ一緒でなかなか可愛い子だった。まぁ私の澪ほどじゃないが たがその子の目付きは澪以上に鋭い上にやたら私を睨んでた。 …なんか私悪い事したっけ? 「…軽音楽部の田井中先輩ですか?」 「うん、そうだけど…」 「質問があります。秋山先輩とお付き合い...
  • SS1
    律「まあ私が一号で澪が二号なのは明らかだな」 澪「なっ、なんで」 律「だって澪どん臭いじゃん。妖怪『コードに足引っ掛けパンモロ女』だし」 澪「うおおいっ!なんだよその汎用性なさすぎな妖怪は!」 律「まあそんなだから、少なくとも技ってガラじゃないね」 澪「どん臭い=力の二号ってのもおかしいだろ…」 律「いやほら背高いし手デカいじゃん。そしてそのデカい手でしょっちゅう殴られる可哀想なアタクシ」 ごちんっ 律「あづーっ!」 澪「お前がそうやって挑発するからだろ!」 律「でも澪しゃ~ん、   自分と同年齢のオナゴをネックハンギングツリーで浮かせられる女子高生なんて結構な逸材だと思いますよ?」 澪「お前がちっちゃすぎるだけだろ。大体どこに適所があるんだよ、その逸材は…」 律「そんなの自分で探せよ。全く、これじゃか弱いりっちゃんはデカ女に押し倒されても貞操を守れませんわ」 ...
  • SS77
    投稿日:2010/04/19(月) 00 20 58 「おいーっす!」 音楽室のドアを開け、みんなに声をかける。 「りっちゃんおいーす!」 「もう、律先輩遅いですよ」 唯が元気な声が響き、梓からはいきなり手厳しい言葉。 ムギはニコニコしながら「今日はフィナンシェよ」なんて言ってる。 いつもの風景、いつもの日常。 多分、変わったのは私だけ。 普段の部活風景だというのに、私の心はまったく落ち着かない。 「わりーわりー、ちょっと先生に呼び止められちゃってさ~」 これだって嘘だ。先生と話してたのは事実だけど、5分程度で用事をすましすぐに解放された。 「どうせ律のことだから、こないだ掃除さぼったのがバレたとかそんなとこだろ?」 澪が開口一番呆れたように言う。 「それは前に怒られたから問題ないぜ!」 「問題大ありだ!」 いつものやりとり。普段どおりの関係。 こん...
  • SS52
    投稿日:2010/01/17(日) 16 31 01 今日の練習 唯は法事で学校休み、梓はインフルにかかって早退、ムギは用があるって言ってたな。部活にはこない。 という事は 「…律と2人か」 自然と口からこぼれた言葉を聞いて、何となく感じるイヤな予感。 別に律が嫌いって訳じゃない。むしろ… いや何でもない、 とにかくイヤな予感がした。 おそるおそるドアノブに触れる左手が部室に入るのを躊躇させる。 「…ただの予感だしな」 ドアノブを捻り、部室に入る。 そこには、隅に体育座りをして泣いてる律がいた。 ちょっと近づいて声をかける。 「…律?」 「うわぁっ!!」 「ヒィッ!?」 …沈黙。 部室の空気が凍りつく。 「…どうしたんd」 「ぃゃあ、何でもないよ...
  • SS68
    投稿日:2010/03/10(水) 03 13 20 あら皆さん、こんばんわ。こんな時間までお仕事ですか? そうだわ。いい機会だし、ここで一つ澪ちゃんとりっちゃんのずっこけ話を紹介しますわ。 これはね、とある休日の話 りっちゃんは澪ちゃんに借りたCDを返しに行ったの 「おじゃましまーす」 かなり長いこと付き合ってる二人だから、 もうアポを取るため電話を入れたり、チャイムを押しもせず家に出入りしているの。 結構なことだけどセキュリティ面では問題ありね・・・我が家は執事がしっかりしてるからいいけど あらごめんなさい、話の続きをするわね それで、りっちゃんたら澪ちゃんに対してのイタズラ心が尋常じゃないから、 こっそり澪ちゃんの部屋に向かって、一気に入って驚かそうとしたの。 その心が、ある意味裏目にでた瞬間ね。 (よおし、ばれてないよな・・・...
  • SS88
    投稿日:2010/05/30(日) 23 53 10 澪が入院した。 たしかに昨日、なんだか熱っぽいとか話してて、だから代わりにベースを持って帰ったんだ。 でも、そのやり取りの後で急に入院するなんて話になるとは思いもしない。 澪の携帯に電話したら澪のお母さんが出て、「りっちゃんには言っておこうと思って」 と言って、概ねの説明をしてくれたのだ。 大事じゃないから、と言ってはいたが私からしたら澪が入院という事実だけで 冷静を保てなくなる理由には十分だった。 とにかく澪の声が聞きたい。 澪が苦しんでるなら傍にいたい。 でも現実はそんなに上手くはいかなくて、いくら幼なじみで親友で恋人でも、 学生で、まだ子どもの私には澪の助けになるすべがない。 今すぐ私が駆け付けたって、きっと周りの迷惑になるだけなんだろう。 夜中になっても眠れず、ふと軽音部のことを思い出した。 ...
  • SS58
    投稿日:2010/01/25(月) 22 14 47 私の気持ちは 間違っている きっとそうだ いつも助けている気持ちでいたけど、本当は助けられていた 彼女を救うことで、私も救われていた。結局自分のことしか考えていないんだ 私しか助けてやれない、それは大きな勘違いだった 唯やムギでも、彼女を救ってやることはできる  自分が彼女の特別なんだってずっと思い込んでいた きっと違う、それは正解じゃない 私はただ、彼女と一緒にいたかっただけ そんな想いが爆発して、周りを見ることができなくなった 極端なまでに視野が狭くなって、彼女以外のものが目に入らなくなった 気がつけば、みんながいる部室で 彼女の唇を無理矢理奪っていた 終わりかな、これで・・・全部終わりだ もう彼女は私を見てはくれないだろう・・・・・・私を見たく無くなるだろう 終わりだね。 ど...
  • SS21
    この世で一番美味しいもの・・・それは、何かな 「38度もある・・・」 季節の変わり目はよく風邪を引く。まだ暖かいかなと思って薄着で寝て うっかり風邪を引いた。そういう単純な話 ずっと天井を眺めていると、思い浮かぶのはやっぱり律の顔。 食欲もわかず、トイレに行く以外のことでは布団から出る気もしない 恋の病かと間違えそうなほど、ただただ無気力で。時間が過ぎるのもゆっくりな気がする そんなことを思っていると、高くチャイムが鳴り響く 「澪ー、りっちゃんが来てくれたわよー!」 ああ、やっぱり来てくれた。 「はーいっ」 さっきまでの無気力が一気に吹き飛ぶ。なんだ、やっぱり恋の病か? 階段を元気に駆け上がってくる足音、その足音が部屋の前に来たと思うと、急に鳴り止む そして数秒して、わざとらしく静かにドアを開け、私の求めていたものがひょこっと顔を出す 「澪ー?起きて...
  • SS86
    投稿日:2010/05/27(木) 19 07 45 「荷物、持とうか?」 「え? いいよ別に。これ結構重いし」 「……じゃあ、半分持つ」  律の手から、カバンの取っ手の片方を強引に奪い取った。  ずっしりと重たい旅行鞄。律の一ヶ月分の生活の重みがここに詰まっている。 「しっかし、たった一ヶ月の短期留学だってのに唯も大げさだよな」  そう言って苦笑いをすると、律はちらりと私の方を見て続ける。 「さすがに空港で会うやいなや泣き出すとは思わなかったよ」 「律がいない間、唯かなり寂しがってたからな」 「そうなの?」 「そうだよ。律を空港まで迎えに行こうって言い出したのも唯なんだぞ」 「そっかあ……今度お礼言っておかないとな」  そんなやりとりをしながら、律の家までの道を歩く。  唯は今すぐにでも「りっちゃんお帰りなさい会」を開きたかったらしいけれど、 ...
  • SS85
    投稿日:2010/05/26(水) 04 43 45 「うさぎとかめ・・・」 部屋の整理をしていて見つけた、古ぼけた絵本 昔、パパの膝の上や、ママの布団の中で読んでもらった、あの絵本 うさぎとかめ・・・内容はご存知のとおり、要約すれば 自分の足の速さにうかれ油断したうさぎを、鈍足の亀が追い抜くという 子供心にも上手くできてるなあと思った、そんなお話。 パラパラとページをめくると、パパやママの温もりと共に 昔も今も、いつでも一緒にいた・・・あいつのことを思い出した 「澪ちゃん!もう大丈夫だよ!」 「うん・・・・ありがとう・・・」 小学生のころ、弱虫で人見知りだった私はいつでも、 どこにでも必ずいるであろう、やんちゃな男子のからかう標的にされていた あの日、私は男子に大嫌いな芋虫を投げつけられて、それが怖くて 仕返しもできないまま、涙を流して...
  • SS87
    投稿日:2010/05/30(日) 05 25 39 携帯の電源を入れると、新着メールが一件。 あ、律先輩からだ。 受信時刻は……午前3時? こんな遅い時間にいったいどうしたんだろう、と考えながらメールを開く。 『話があるので学校来たら部室に集合』 軽音部の皆への一斉送信。しかしそこに澪先輩のアドレスだけがない。 何か澪先輩には秘密の話なのかな?律先輩のことだからどうせ澪先輩へのイタズラの算段かも。 深刻な問題ではないだろうと考えてしまうあたり、私も軽音部に毒されている。 着替えながらそんなことを考えていると、あわただしく登校前の時間は過ぎていった。 学校に着いたら真っ直ぐに部室へと向かう。 部室にはすでにムギ先輩と呼び出した張本人がいて、程なくして唯先輩がやってきた。 「おし、みんな揃ったな」 「まだ澪ちゃんが来てないよ?」 「澪は今日休み。というか、...
  • SS20
    梓と澪は仲が良い。 話も合うみたいで梓は澪に懐いてるし、澪もそんな梓を可愛がってる。 最近は特に二人の距離が近くなったような感じ。 別にいいんだけどさ。 私がそれにわざわざ口を出す必要はないし、口出しするような関係でもない。 それに人見知りする澪に心を許せる相手が出来たことを、幼なじみの私は喜ぶべきじゃないのか。 「澪先輩、この曲聞いたことあります?」 「ああ、あるよ。サビの盛り上がりがいいんだよなー」 「ですよね!特にここのギターとか――」 ああ、そこは私の場所だったのに。 そんなことを考えてる自分が気持ち悪い。 梓に嫉妬してるのかな?してるとしたら、何に対して? …これ以上考えちゃダメだ。 この先にある答えを言葉にしてしまったら、幼なじみという関係が壊れてしまう。 多分、今の関係が最良なんだ。 「どうした?律。ボーっとして」 「そんなことない...
  • SS97
    投稿日:2010/07/21(水) 21 14 41 「律ー?」 部屋に入ってみると思ったより片付いていて、律が私を泊める気満々なんだなと直感した。 私から突然訪れると大抵部屋は乱雑なのに、律から「ウチで遊ばない?」と電話が かかってこれば、こうしてこの部屋は片付いている。だから「ウチで遊ばない?」は 「ウチに泊まらない?」というお誘いの電話に近い。その為、小さなお泊りセットは常備している。すぐそこの家にとりに帰るのが面倒くさい、というのは単なる口実で、そんなわずかな時間でさえ律と離れたくなくなるのをわかっているから。 「お、澪ー」 部屋の主はだらしなくベッドに寝転がり漫画本から目を離さず手をひらひらと振った。 私は小さく溜息をつくと、荷物を置いて律の寝転ぶベッドの脇に座り込んだ。 「あ、澪、悪い、下に行って冷蔵庫からお茶と、あと適当に何か持って...
  • SS22
    ふっふっふ! 昨日!私はすばらしーい物を手にいれた! 冬の必需品! そして。 「律、来たぞー」 「ちょっちまって!あ、寒いだろ、あがっとけー」 澪は何時もしてるマフラーをしていない。 つけてくんなーって前もって言っておいたからな。 そのまま外で待たせるのは流石に悪いから私んちに来て貰った。 「じゃじゃーん!これをみろ!」 「・・・マフラー?」 「そ。しかも二人用なんだぞ!」 「確かに、ちょっと長めだな」 もうちょっと良い反応がくると思ったのに。案外あっさりしてるのね、澪ちゅわん。 「・・・まさか私にマフラー巻いてくるなっていったのって」 「そのとおり!これを、二人で巻きたいと思います!」 あら、真っ赤な林檎の出来上がり。なんだ分かってなかったのか、にぶちんだなー、もう。 「そ、それ、つけて、学校いくの?」 「も...
  • SS51
    投稿日:2010/01/17(日) 10 14 42 律視点 ふぃー・・さっぶぃ。 あーあ、雨降ってら。 晴れて欲しかったのに、なぁ。 今日は、とっても特別な日。 そりゃあもう、クリスマスや正月やバレンタインなんて目じゃないくらい。 …そして私の誕生日よりも。 あ、私の誕生日と同じくらいにしとこ、怒られそうだから。 『律の誕生日のほうが、もっと特別だ!』って必死に言う姿が浮かんで、思わずニヤける。 …おっと、急がないと。 1月15日、それは。 言わずと知れた、澪の誕生日。 そんで私は、プレゼントだけ持って澪んちに行くトコ。 勿論そのまま泊まるんだけど、着替えは一切持たない。 澪の服はちょっと大きいんだけどな。 でも、澪の匂いがするんだ。したら、借りた方が良いに決まってるじゃん? 誰に問うでもなくそう思って、一人頷く。・・変人だな...
  • SS95
    投稿日:2010/06/29(火) 02 49 48 二人きりの時でも、基本的にお互い勝手に過ごしている。 私の部屋と律の部屋が、私にとって気を使わなくていい空間。それは律にとっても同じらしい。 まるで自分の部屋のベッドに寝転がるかのように、私のベッドに寝転がりながら雑誌を読んでいる。 そういうわけだから、それこそお互いが一人の時と同じ過ごし方をする。 けど、やっぱり一人の時とは違うこともあるわけで。 例えば。 「み~お~」 こうやって私を呼ぶ律の声がする、とか。 「んー?」 そして私が返事をしたり、とか。 「暇」 「そう」 目の前の雑誌を読みなさい。私は作詞をしていて忙しい。 嘘。律を観察しているので忙しい。 あぁ、これも一人の時とは違うこと、だな。 ……なんだ、違うことだらけじゃないか。 いやいや、これ...
  • SS23
    「……こんなところにいたのか律」 「お、澪。どしたの」 「それはこっちのセリフだ。わざわざ屋上まで来てなにしてるの」 「ん? いやー、別になにってわけじゃないんだけど」  言いながら、あたしはちょいちょいと空を指差した。 「いい天気だなーって」 「……どう見てもめちゃくちゃ曇ってるぞ」  苦笑する澪。まあ、当たり前だろう。  澪の言う通り、あたしたちの頭上に広がる空はどんよりと暗く、  今にも雪を落としてきそうな分厚い雲が広がっているのだから。 「寒いだろ。ぼーっとするなら部室にしなよ」 「んー……まあ、もうちょっとしたら戻るよ」 「…………」  澪は何か言いたげな顔をしていたけれど、やがて諦めたようにため息をついて、 「まったく」  そんな悪態をつきながら隣にやってきた。 「澪は戻りなよ。寒いだろ」 「律の方が寒そう。コートもマフラーもしない...
  • SS92
    投稿日:2010/06/20(日) 15 51 58 流れる季節の真ん中で、ふと日の早さを感じます 3月9日・・・私にしたらお涙頂戴の陳腐な曲に聞こえたけど 今だけは、その曲に感情を入れざるを得ない 卒業式、といっても私のではない。先輩・・・つまり3年生の卒業式。 2年生にしたらそんなに感情移入するようなイベントじゃないはずなんだけど、 私にとっては・・・あの人との、しばしの別れ。 「ほら秋山、後輩が来てるよ!」 「ん?ああ・・・田井中。」 同級生や後輩に囲まれ、ちやほやされる澪先輩を 私は最初、遠くから見てるだけだった 自分を見てくれるかが、自分に気づいてくれるかが怖かったから 澪先輩が私に気づいてくれたのは、ほかの同級生に声をかけられてから・・・ まあいいけどさ。 「先輩、ボタンくだせえ。」 「はあ?早速なんだよそれは。」 ...
  • SS99
    投稿日:2010/07/27(火) 14 20 38 「りっちゃんってさ、弱み見せないよね」 それは何気ない唯の言葉が始まりだった。 部室に集まっていた律を除く全員が「ああ」と同意した。澪は小さな声で 「そうだな」と答える。遠い記憶を手繰り寄せてみても確かにあのに律が弱みを見せたことは殆ど無い。でもそんな律の弱みを知っているのが自分だけだと いうことに気付いて澪は少しだけ嬉しくなった。 「律先輩、怖いもの知らずって感じですもんね」 「澪ちゃんみたいに怖い話とか痛い話も平気だよねー」 「りっちゃんの弱いものってなんなのかしら?」 そんな会話が続いた後。突然唯は立ち上がった。 「よし、今から『りっちゃん隊員弱点探し』を決行しますっ!」 はあ!? 澪が呆れて練習を放り出して今にも出て行きそうな唯を止めようと紬と梓に 目配せした。しか...
  • SS84
    投稿日:2010/05/21(金) 03 31 23 ―――ここ数日、律の“付き合い”が悪い。 部活終わりの買い食いもしなくなったし、唯や私が誘っても 「悪い、今ダイエット中なんだ」 「今日はちょっと、弟と用事があるんだよね」 とかのらりくらりとかわして帰ってしまう。 挙げ句に、私がおごると言っても断られてしまった。 三度の飯より空腹が嫌いなあの律には有り得ないことだ。 結局、律を除いた四人でクレープを食べたり、“りっちゃんがいないなら止めとこう”という唯の言葉で学校から直帰、なんて事が続いている。 一体どうしちゃったんだよ、律。みんな心配してるんだぞ? ほんのちょっぴり退屈な日々を過ごし、やってきた土曜日。 そろそろ傷んできたベースの弦とピックの買い出しに楽器店へと出掛けた私は、その道中、見慣れた背中を見付けてしまった。 (律……!)...
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