松竹カレンダー

松竹株式会社が、1960年(昭和35年)から発行するカレンダー。『松竹スターカレンダー』としていた時期もある。

1960年代から、SKDのレビュー公演終了の前年となる1989年(昭和64/平成元年)まで35年余りに渡り表紙がSKDスターであり、またSKD出身の倍賞千恵子•美津子姉妹の起用が多い時期がある等、歴史的に歌劇との縁が深いカレンダーである。

2000年代までは「イメージ写真風」だったが、2008年(平成20年)以降はテーマ性を持たせ、和服姿を基調に、シックで品格ある雰囲気で他社と差別化。販促品として様々な企業の名前が入れられて配布されるものもあるが、一般購入も可能。

OSKは、現在は松竹と直接の資本関係に無いが、歴史的経緯から2004年(平成16年)の春のおどり再開以来友好的な関係が続いている。

特に令和時代以降、松竹カレンダーに、OSKスターが有名女優と並んで起用されており、ファン必見になりつつある。現状、桜の季節(3~4月)の登場のみで、名義は「OSK日本歌劇団〇〇〇〇」。フェミニンで優美な女優達の中に、マニッシュで二枚目の男役スターが加わることで、カレンダー全体のアクセントになっている。

なお、松竹作品ゆかりの女優が起用されているため、宝塚OGも少なくない(近年では檀れい、紅ゆずる、舞羽美海など)。表向きOSKと宝塚の交流が途絶えた現代において、歌劇文化の視点から、両劇団関係者が並ぶのは貴重な光景と言えましょう。

松坂慶子さん(50年以上?)、名取裕子さん(20年以上?)、浅田美代子さんに加え、近年は寺島しのぶさんが固定メンバー。他はその年ごと異なる。OSKスターも固定メンバーとして定着することに期待したい。

OSK日本歌劇団の歴代松竹カレンダーモデル

テーマ モデル 備考
令和元
つなぐ 3月:桐生麻耶、楊琳、舞美りら 舞台扮装
2
江戸美人百景 3月:桐生麻耶、楊琳、舞美りら 舞台扮装
3
botanical 4月:楊琳 舞台扮装
4
Bloom 4月:楊琳(桜) 和装、ナチュラルメイク
5
絵画のような一枚に― 4月:楊琳 洋装、ナチュラルメイク
6
Prism 4月:楊琳 洋装(和素材)、ナチュラルメイク

【参考】松竹歌劇団の歴代松竹カレンダーモデル

特記なければ表紙
  • 1964年:舞台写真(ラインダンス)
  • 1965年:舞台写真(ラインダンス)
  • 1966年:エイトピーチェス
  • 1967年:エイトピーチェス
  • 1968年:エイトピーチェス(珠水美江、小波月子、南洲かほり、峠みち、紅ひかる、久美晶子、香椎さゆり、倍賞美津子)
  • 1969年:舞台扮装(3人写り不明)
  • 1971年:エイトピーチェス
  • 1972年:舞台扮装(6人写り不明)
  • 1973年:エイトピーチェス
  • 1974年:舞台扮装(6人写り不明)
  • 1975年:舞台扮装(6人写り不明)
  • 1976年:舞台扮装(2人写り不明)
  • 1977年:立原千穂・西島葉子(舞台扮装)
  • 1978年:舞台扮装(男役2/娘役1人写り不明)
  • 1979年:舞台扮装(娘役3人写り不明)
  • 1980年:洋装(娘役3人写り不明)
  • 1981年:(7月)梓しのぶ・新井ひろみ・芹なづな・立花梨恵(水着)
  • 1982年:春日宏美•藤川洋子(舞台扮装)
  • 1983年:集合写真
  • 1984年:舞台写真コラージュ(モノクロ、アート風)
  • 1985年:舞台写真コラージュ
  • 1987年:集合写真
  • 1989年:舞台扮装(男役1/娘役5人写り不明、2色刷、アート風)

外部リンク

松竹公式サイト 担当者インタビュー(2018年)
OSKに初めて依頼した経緯などが掲載されています。

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最終更新:2023年10月06日 05:51