弓の活用法を究めんとする者は時としてアーケイン・アーチャー(秘術の射手)の道を突き進む。アーケイン・アーチャーは、正確無比に目標に攻撃を加える能力を持ち、矢に強力な呪文を注入することができる、遠隔戦闘の達人である。アーケイン・アーチャーが放った矢は異様なありえない角度から飛来し、角を回りこんで敵に攻撃を加え、強固な物体をすり抜けて遮蔽の向こうで震える敵に命中する。能力が高まると、アーケイン・アーチャーは極めて強力な敵でさえも致死の一射をもって打ち倒すことができる。
レンジャーとウィザード双方の訓練を積んだ者がアーケイン・アーチャーとして優れるが、それ以外のマルチクラスの組み合わせがいないわけではない。アーケイン・アーチャーはエルフが赴くところならどこででも見かけられる可能性があるが、必ずしもそのすべてがエルフの友というわけではない。多くの、とりわけハーフエルフのアーケイン・アーチャーはエルフの伝統を、まったくの私利私欲のために、あるいはより悪いことには自分たちが執着する伝統そのものを持つエルフに対して、使っている。
役割:アーケイン・アーチャーは遠距離から死をもたらし、仲間たちが近接戦闘に突入する間に相手を吹き飛ばす。敵に矢の雨を降らせる手腕を持つアーケイン・アーチャーは遠隔戦闘の頂点を体現する。
属性:アーケイン・アーチャーはどのような属性でもありうる。エルフまたはハーフエルフのアーケイン・アーチャーは束縛を嫌う傾向にあるため、秩序属性であることはまれである。同様に悪属性のエルフのアーケイン・アーチャーは一般的でなく、大抵の場合善属性か中立属性のキャラクターがアーケイン・アーチャーの道を突き進む。
ヒット・ダイスの種類:d10。
必要条件
アーケイン・アーチャーになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
基本攻撃ボーナス:+6。
呪文:1レベルの秘術呪文を発動する能力。
クラス技能
アーケイン・アーチャーのクラス技能(と各技能の対応能力)は、
〈隠密〉【敏】、
〈騎乗〉【敏】、
〈生存〉【判】、
〈知覚〉【判】。
レベルごとの技能ランク:4+【知力】修正値。
表:アーケイン・アーチャー
レベル |
基本攻撃 ボーナス |
頑健 セーヴ |
反応 セーヴ |
意志 セーヴ |
特殊 |
1日の呪文数 |
1 |
+1 |
+1 |
+1 |
+0 |
アロー強化(魔法) |
|
2 |
+2 |
+1 |
+1 |
+1 |
呪文の矢 |
既存のクラスに+1レベル |
3 |
+3 |
+2 |
+2 |
+1 |
アロー強化(エレメンタル) |
既存のクラスに+1レベル |
4 |
+4 |
+2 |
+2 |
+1 |
敵追いの矢 |
既存のクラスに+1レベル |
5 |
+5 |
+3 |
+3 |
+2 |
アロー強化(ディスタンス) |
|
6 |
+6 |
+3 |
+3 |
+2 |
壁抜けの矢 |
既存のクラスに+1レベル |
7 |
+7 |
+4 |
+4 |
+2 |
アロー強化(エレメンタル・バースト) |
既存のクラスに+1レベル |
8 |
+8 |
+4 |
+4 |
+3 |
矢の雨 |
既存のクラスに+1レベル |
9 |
+9 |
+5 |
+5 |
+3 |
アロー強化(属性) |
|
10 |
+10 |
+5 |
+5 |
+3 |
必殺の矢 |
既存のクラスに+1レベル |
クラス特徴
以下のすべてがアーケイン・アーチャー上級クラスのクラス特徴である。
武器と防具の習熟:アーケイン・アーチャーはすべての単純武器と軍用武器、軽装鎧と中装鎧、盾に習熟している。
1日の呪文数/Spells per Day:指示されたレベルの時点で、アーケイン・アーチャーはこの上級クラスに就く前に属していた秘術呪文発動能力のあるクラスのレベルが上がったかのように、1日に使える呪文数が増える。しかし、追加の1日の呪文数、追加修得呪文数(準備しない呪文の使い手の場合)、呪文を発動する際の有効レベルの上昇以外に、そのクラスのレベルが上がっていたなら得られたはずの他の利益を得ることはない。キャラクターがアーケイン・アーチャーになる前に複数の呪文発動能力のあるクラスをとっていたなら、レベルの上昇があるたび、その新たなレベルをどのクラスに、1日の呪文数を決定するために適用するか決めなければならない。
アロー強化(超常)/Enhance Arrows:クラス・レベルが1レベルにおいて、アーケイン・アーチャーがつがえて放った魔法の力を持たぬアローはすべて魔力を帯び、+1の強化ボーナスを得る。通常の方法で作成する魔法の武器と異なり、アーチャーはこの能力を使うのに金銭を消費しない。しかし、アーチャーの魔法のアローは自分で使う時しか働かない。
加えて、アーケイン・アーチャーのアローは追加のレベルを得るにつれていくつかの追加能力を得る。1日1回、アーケイン・アーチャーが呪文を準備する際、もしくは準備しない呪文の使い手の場合は8時間の休息の後に、エレメンタル能力、エレメンタル・バースト能力、属性能力を変更できる。
3レベル以降、アーケイン・アーチャーが発射した魔法の力を持たぬアローはすべて以下のエレメンタル関連の能力の内の1つを得る:
ショック、
フレイミング、
フロスト。
5レベル以降、アーケイン・アーチャーが発射した魔法の力を持たぬアローはすべて
ディスタンス能力を得る。
7レベル以降、アーケイン・アーチャーが発射した魔法の力を持たぬアローはすべて以下のエレメンタル・バースト能力の内の1つを得る:
アイシー・バースト、
ショッキング・バースト、
フレイミング・バースト。この能力はクラス・レベル3の時点で得る能力と置き換わる。
9レベル以降、アーケイン・アーチャーが発射した魔法の力を持たぬアローはすべて以下の属性関連の能力の内の1つを得る:
アクシオマティック、
アナーキック、
アンホーリィ、
ホーリィ。アーケイン・アーチャーは自分の属性の対抗属性の能力を選ぶことはできない(例えば、秩序にして善属性のアーケイン・アーチャーは武器の特殊能力として
アナーキックと
アンホーリィを選ぶことはできない)。
魔法のボウによって授けられるボーナスはこの能力で強化されているアローにも通常通り適用される。高い方のボーナスだけが適用される。重複する能力は累積しない。
呪文の矢(超常)/Imbue Arrow:クラス・レベルが2レベルになると、アーケイン・アーチャーはアローに効果範囲型呪文を込める能力を得る。このアローを撃つと、その呪文の効果範囲は通常なら術者を中心とするしかできない呪文であっても、アローの着地点が中心となる。この能力により、アーチャーは呪文の距離ではなく、ボウの射程まで呪文を届けられるようになる。この方法で発動された呪文はその呪文の標準の発動時間を使用し、アーケイン・アーチャーは発動の一部としてアローを発射できる。アローは発動が完了したラウンドに発射しなければならず、さもないと、呪文は無駄になってしまう。アローが外れたら、呪文は無駄になってしまう。
敵追いの矢(超常)/Seeker Arrow:クラス・レベルが4レベルになると、アーケイン・アーチャーは射程内にいる自分が知っている目標に向かってアローを放つことができ、このアローは、たとえ角を曲がってでも、目標のもとへ達する。よけることのできない障害物があるか、射程を超えるかしなければ、このアローの飛行を妨害することはできない。この能力は遮蔽や視認困難の修正を無効化するが、それ以外は通常通りに攻撃をロールする。この能力の使用は1回の標準アクションであり、アローを発射するのはアクションの一部である。アーケイン・アーチャーはクラス・レベル4の時点でこの能力を1日に1回使用でき、4レベルを超える2レベルごとに追加で1日に1回使用できる(最大で10レベル時の4回)。
壁抜けの矢(超常)/Phase Arrow:クラス・レベルが6レベルになると、アーケイン・アーチャーは1日に1回、射程内にいる自分の知っている目標に向かってアローを放つことができる。このアローは途中にある魔法の力を持たぬ障壁や壁を突き抜けて、真っ直ぐ目標のもとへ達する(魔法の障壁はこのアローを止めてしまう)。この能力は遮蔽、視認困難、鎧や盾の修正を無視するが、それ以外は通常通りに攻撃をロールする。この能力の使用は標準アクションであり、アローを発射するのはアクションの一部である。アーケイン・アーチャーはクラス・レベル6の時点でこの能力を1日に1回使用でき、6レベルを超える2レベルごとに追加で1日に1回使用できる(最大で10レベル時の3回)。
矢の雨(超常)/Hail of Arrows:クラス・レベルが8レベル以上のアーケイン・アーチャーは1日に1回、通常の攻撃の代わりに、射程内にいる最大で自分のアーケイン・アーチャー・レベルごとに1体までの目標それぞれに対してアローを1本ずつ発射することができる。それぞれの攻撃には、そのアーチャーの一番高い攻撃ボーナスを使い、敵1体に対しては1本のアローしか発射できない。
必殺の矢(超常)/Arrow of Death:クラス・レベルが10レベルになると、アーケイン・アーチャーは特殊なタイプの“
スレイング・アロー”を作ることができる。このアローの攻撃でダメージを受けた場合、目標は頑健セーヴ(DC20+アーケイン・アーチャーの【魅力】修正値)を行なわなければならず、失敗すると即座に死亡する。1本の“
スレイング・アロー”を作るには1日かかり、このアローはそれを作ったアーチャーが使う時しか働かない。“
スレイング・アロー”の魔力は1年しか持続せず、アーチャーはこうしたアローを一度に1本しか持つことはできない。
悪知恵とずるがしこさでアーケイン・トリックスター(秘術使いの悪戯者)に敵う者は少ない。この種の驚異的な盗賊は秘術のいわく言いがたい面とならず者や無頼漢の根っからの奸智を融合させ、呪文を使って元来の盗みの能力を強化する。アーケイン・トリックスターは魔法の手妻でもって安全な距離から錠前を外し、罠を無力化し、財布を持ち上げ、そして敵に打ち勝つ目的として恥をかかせようとする頻度はより暴力的な解決法と同じ程に多い。
アーケイン・トリックスターとなる道は、秘術を学ぶことで盗みの才能を補うローグにとり、自然な進路である。マルチクラスのソーサラー/ローグやバード/ローグが最も一般的なアーケイン・トリックスターだが、それ以外の組み合わせもありうる。アーケイン・トリックスターは魔法の窃盗の才能を最も効果的に使い倒せる国際的な大都市で頻繁に見かけられ、大通りをうろついて不注意な者から物を盗むのだ。
役割:魔法に精通するアーケイン・トリックスターは標準的なローグよりもいっそう巧妙で混乱を引き起こす相手となりうる。遠隔精密作業はその盗賊の技を強化し、また挟撃せずとも急所攻撃を行なったり呪文の一部として急所攻撃を行なったりするその能力はアーケイン・トリックスターをおそるべきダメージ・ディーラーたらしめる。
属性:すべてのアーケイン・トリックスターは悪ふざけと盗みをひどく好んでおり、それゆえに秩序属性であることは決してない。アーケイン・トリックスターは時にその魔法能力をウィザードの学究の道を経て入手するが、その魔術的才能は大抵はソーサラーの血脈より生じる。そんなわけで、多くのアーケイン・トリックスターは混沌属性を持つ。
ヒット・ダイスの種類:d6。
必要条件
アーケイン・トリックスターになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
属性:秩序属性以外ならどれでも。
呪文:
メイジ・ハンドの呪文、および2レベルの秘術呪文を少なくとも1個発動する能力。
特殊:急所攻撃+2d6。
クラス技能
レベルごとの技能ランク:4+【知力】修正値。
表:アーケイン・トリックスター
レベル |
基本攻撃 ボーナス |
頑健 セーヴ |
反応 セーヴ |
意志 セーヴ |
特殊 |
1日の呪文数 |
1 |
+0 |
+0 |
+1 |
+1 |
遠隔精密作業 |
既存のクラスに+1レベル |
2 |
+1 |
+1 |
+1 |
+1 |
急所攻撃+1d6 |
既存のクラスに+1レベル |
3 |
+1 |
+1 |
+2 |
+2 |
臨機急所攻撃1回/日 |
既存のクラスに+1レベル |
4 |
+2 |
+1 |
+2 |
+2 |
急所攻撃+2d6 |
既存のクラスに+1レベル |
5 |
+2 |
+2 |
+3 |
+3 |
巧妙な呪文3回/日 |
既存のクラスに+1レベル |
6 |
+3 |
+2 |
+3 |
+3 |
急所攻撃+3d6 |
既存のクラスに+1レベル |
7 |
+3 |
+2 |
+4 |
+4 |
臨機急所攻撃2回/日、巧妙な呪文4回/日 |
既存のクラスに+1レベル |
8 |
+4 |
+3 |
+4 |
+4 |
急所攻撃+4d6 |
既存のクラスに+1レベル |
9 |
+4 |
+3 |
+5 |
+5 |
不可視の盗賊>上級クラス#invisible-thief]]、[[巧妙な呪文5回/日 |
既存のクラスに+1レベル |
10 |
+5 |
+3 |
+5 |
+5 |
急所攻撃+5d6、不意の呪文 |
既存のクラスに+1レベル |
クラス特徴
以下のすべてがアーケイン・トリックスター上級クラスのクラス特徴である。
武器と防具の習熟:アーケイン・トリックスターはどんな武器にも防具にも習熟していない。
1日の呪文数/Spells-per-Day:アーケイン・トリックスターはレベルを得た時に、自分がこの上級クラスに就く前に属していた呪文発動能力のあるクラスのレベルが上がったかのように、1日に使える呪文数が増える。しかし、追加の1日の呪文数、追加修得呪文数(準備しない呪文の使い手の場合)、呪文を発動する際の有効レベルの上昇以外に、そのクラスのレベルが上がっていたなら得られたはずの他の利益を得ることはない。キャラクターがアーケイン・トリックスターになる前に複数の呪文発動能力のあるクラスをとっていたなら、レベルの上昇があるたび、その新たなレベルをどのクラスに、1日の呪文数を決定するために適用するか決めなければならない。
遠隔精密作業(超常)/Ranged Legerdemain:アーケイン・トリックスターは
〈装置無力化〉および
〈手先の早業〉を30フィートの距離の内で使用することができる。離れた場所でこれらの作業を行なう場合、そのDCは通常の技能判定のDCより5上昇する。そしてアーケイン・トリックスターはその判定については出目10を行なうことができない。また操作できる物体の重量は5ポンド(約2.3kg)以下である。
アーケイン・トリックスターは、遠隔精密作業に使用する技能には少なくとも1ランクの技能ランクがなければならない。
急所攻撃(変則)/Sneak Attack:この能力はまさしくローグの同名能力と同じものである。与える急所攻撃ダメージは1レベルおき(2、4、6、8、10)に+1d6増加する。もしもアーケイン・トリックスターが他の単一の源(ローグ・レベルなど)から急所攻撃ボーナスを得ているなら、ダメージへのボーナスは累積する。
臨機急所攻撃(変則)/Impromptu Sneak Attack:3レベル以降、アーケイン・トリックスターは1日に1回、自分が行なう1つの近接攻撃もしくは遠隔攻撃が急所攻撃になるようにすることができる(行なう臨機急所攻撃が遠隔攻撃の場合には目標は30フィート以内にいなければならない)。臨機急所攻撃の目標は、その攻撃に対してのみ、ACに対する【敏捷力】ボーナスをすべて失う。この能力はいかなる目標に対しても使用できるが、クリティカル・ヒットの対象とならないクリーチャーは追加ダメージを受けない(しかし、その攻撃に対するACへの【敏捷力】ボーナスの喪失はなお適用される)。
7レベルにおいて、アーケイン・トリックスターはこの能力を1日2回使用できるようになる。
巧妙な呪文(超常)/Tricky Spells:クラス・レベル5の時点で、アーケイン・トリックスターは
《呪文音声省略》や
《呪文動作省略》を使ったかのように、音声要素もしくは動作要素を省略して呪文を発動できる。この能力を使って発動した呪文は呪文レベルが上昇することも発動時間が延びることもない。アーケイン・トリックスターはクラス・レベル5の時点でこの能力を1日に3回発動でき、以降の2レベルごとに追加で1回使用できる(最大で9レベル時の5回)。アーケイン・トリックスターは呪文を発動する時にこの能力を使用するかどうか決める。
不可視の盗賊(超常)/Invisible Thief:クラス・レベルが9レベルになると、アーケイン・トリックスターはフリー・アクションとして、
グレーター・インヴィジビリティの影響下にあるかのように、
不可視状態となることができる。アーケイン・トリックスターは1日に自分のアーケイン・トリックスター・レベルに等しいラウンド数の間、
不可視状態で居続けられる。この効果の術者レベルはアーケイン・トリックスターの術者レベルに等しい。
不可視状態でいるラウンドが連続している必要はない。
不意の呪文/Surprise Spells:クラス・レベルが10レベルに達したアーケイン・トリックスターは、目標が
立ちすくみ状態であれば、ダメージを与える呪文に急所攻撃ダメージを加えることができる。この追加ダメージはヒット・ポイント・ダメージを与える呪文にのみ適用され、またこの追加ダメージは呪文と同じ種類のダメージを与える。セーヴィング・スローに成功すると効果が無効か半分になる呪文であれば、セーヴに成功すると急所攻撃ダメージも無効ないし半分となる。
冷酷で職業的な超然さで仕事を請け負う傭兵であるアサシン(暗殺者)は、諜報活動、賞金稼ぎ、テロ行為に等しく熟達している。根本的に、アサシンは職人であり、その作品は死である。さまざまな殺人技術を身につけたアサシンは、最も恐れられるクラスの1つである。
ほとんどどんなクラスでもアサシンとなりうるが、能力的な観点と思想的な観点の両面から、ローグは他よりもこの立場にふさわしい。戦闘においても優れた仲間となるものの、アサシンはもっと後ろ暗い状況にこそ長けている。最良のアサシンとは犠牲者に決して悟られぬ者のことなのだ。
役割:アサシンはその性質上孤高でいる傾向にあり、仲間のことは良くて負債と見なしている。時おり任務にてアサシンが冒険者たちの一団に加わるが、戦闘時に職業的アサシンが自分たちの背を見つめているのを信頼してくつろげる者は少なく、感情を表さない殺害者は前方を偵察したり待ち伏せの準備を手伝ったりすることになりやすい。
属性:利己主義と命を奪うことに冷酷無関心である必要性により、アサシン・クラスには悪属性の者の方がそれ以外よりも惹きつけられやすい。職業柄、自制心の強さが求められるため、混沌属性のキャラクターはこの種の影の殺戮者になるのに向いていない。中立属性のキャラクターが時おりアサシンになるが、自分のことを仕事をこなすただの職人であると頻繁に思うことにより、やはりその任務の性質が必然的に悪属性へと追いやる。
ヒット・ダイスの種類:d8。
必要条件
アサシンになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
属性:悪ならばどれでも。
特殊:キャラクターはただアサシンになりたいという理由だけで誰かを殺さなければならない。
クラス技能
レベルごとの技能ランク:4+【知力】修正値。
表:アサシン
クラス特徴
以下のすべてがアサシン上級クラスのクラス特徴である。
武器と防具の習熟:アサシンは(ハンド、ライト、ヘヴィ)クロスボウ、サップ、ショート・ソード、(普通およびコンポジットの)ショートボウ、ダーツ、ダガー(すべての種類)、レイピアに習熟している。アサシンは軽装鎧に習熟しているが、盾には習熟していない。
急所攻撃/Sneak Attack:この能力はまさしくローグの同名能力と同じものである。与える追加ダメージは1レベルおき(1、3、5、7、9レベル)に+1d6増加する。もしもアサシンが他から急所攻撃ボーナスを得ているなら、ダメージへのボーナスは累積する。
致死攻撃(変則)/Death Attack:アサシンが犠牲者を3ラウンド観察し、その後に近接武器で急所攻撃を行ない、ダメージを与えることに成功したら、その急所攻撃で目標を麻痺させるか殺害する追加効果(どちらにするかはアサシンが選択する)を与える可能性がある。犠牲者を観察するのは標準アクションである。目標がアサシンのことに気付くか、アサシンのことを敵だと認識した場合、致死攻撃は失敗する。ただし、目標がACへの【敏捷力】ボーナスを失っているか、挟撃されている場合は、攻撃はやはり急所攻撃となるかもしれない。この攻撃の犠牲者が殺害効果に対する頑健セーヴ(DC10+アサシンのクラス・レベル+アサシンの【知力】修正値)に失敗すれば、そのキャラクターは死亡する。麻痺効果に対するセーヴィング・スローに失敗すれば、犠牲者は1d6ラウンド+アサシンのクラス・レベルごとに1ラウンドの間、
無防備状態となり、行動することができなくなる。犠牲者がセーヴィング・スローに成功した場合、その攻撃は通常の急所攻撃となる。3ラウンドの観察を完了したなら、そのアサシンはその後3ラウンドの間に致死攻撃を行なわなければならない。致死攻撃を試みて(犠牲者がセーヴに成功したため)失敗したり、アサシンが観察完了後3ラウンド以内に攻撃を行なわなかったりした場合、さらなる致死攻撃を試みるためには、新たに3ラウンドの観察を行なう必要がある。
毒の使用/Poison Use:アサシンは毒を使用する訓練を受けており、刃物に毒を塗って使用する際に、誤って自分が毒をうけることはない(
『毒』を参照すること)。
毒に対するセーヴへのボーナス/Save Bonus against Poison:クラス・レベル2の時点で、アサシンは毒に対するセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。このボーナスはクラス・レベル2レベルごとに+1ずつ上昇していく。
直感回避(変則)/Uncanny Dodge:クラス・レベル2以降、アサシンは、たとえ
不可視状態の敵に攻撃された場合であっても、
立ちすくみ状態になることはない(訳注:この記述と同様のものは
バーバリアンにもあったがそちらは
エラッタで変更されたため、アサシンの直感回避も同様に変更した方が良い可能性がある)。アサシンが動けない状態になれば、やはりACへの【敏捷力】ボーナスは失われてしまう。この能力を持つアサシンは、相手がアサシンに対するフェイント・アクションに成功した場合、やはりACへの【敏捷力】ボーナスを失う。
アサシンがすでに他のクラスで直感回避を獲得していた場合、アサシンは直感回避の代わりに“直感回避強化”を自動的に獲得する。
暗器(変則)/Hidden Weapon:クラス・レベル4になると、アサシンは自分の身体に武器を隠すことの達人となる。アサシンは隠した武器に他の者が気付くのを防ぐために行なうすべての
〈手先の早業〉判定に自分のアサシン・レベルを加える。
真の死(超常)/True Death:クラス・レベル4の時点で、アサシンの致死攻撃で殺害された者は死から復活するのがより困難になる。
レイズ・デッドもしくは類似の魔法を使ってクリーチャーを死から復活させようとする呪文の使い手は、DC(15+アサシン・レベル)の術者レベル判定を行なわなければならず、失敗すると呪文は失敗し、物質要素は消費される。クリーチャーを死から復活させようとするラウンドの前のラウンドに
リムーヴ・カースを発動することで、この可能性は無効化される。
リムーヴ・カースのDCは(10+アサシン・レベル)である。
直感回避強化(変則)/Improved Uncanny Dodge:クラス・レベルが5レベル以上のアサシンは挟撃されなくなる。この防御を持つアサシンに対して、ローグは挟撃による急所攻撃を行なうことができない。ただし、ローグのクラス・レベルが、目標のアサシン・レベルより4レベル以上高い場合、ローグは急所攻撃を行なうことができる。
このキャラクターがすでに他のクラスで直感回避を獲得していた場合、ローグに挟撃され得るかどうかを判断する際、直感回避を授けるクラスのクラス・レベルをすべて累積させることができる。
静かなる死(変則)/Quiet Death:クラス・レベルが6レベルになると、アサシンが不意討ちラウンドの間に致死攻撃を使用してクリーチャーを殺害した場合はいつでも、アサシンは付近にいる者たちの
〈知覚〉判定に対抗して
〈隠密〉判定を行なって、アサシンが加害者であると認識されることを防ぐこともできる。成功したら、近くにいる者たちはしばしの間目標が死亡したことにすら気付かず、アサシンは行方をくらますことができるかもしれない。
影隠れ(超常)/Hide in Plain Sight:クラス・レベル8以降、アサシンは人々に見られている時でも
〈隠密〉技能を使用することができる。何らかの影から10フィート以内にいるならば、アサシンは背後に身を隠せるようなものが一切ない開けた場所でも姿を隠すことができる。ただし、自分の影に隠れることはできない。
迅速なる死(変則)/Swift Death:クラス・レベル9になると、1日1回、アサシンは前もって観察していない敵に対して致死攻撃を行なうことができる。アサシンはやはりダメージを与える近接武器を使って敵に急所攻撃を行なわなければならない。
死の天使(超常)/Angel of Death:クラス・レベル10に達した時点で、アサシンは死の達人となる。1日1回、致死攻撃に成功した場合、アサシンは目標の肉体を塵と化すことができる。これにより、
レイズ・デッドおよび
リザレクションが妨げられる。ただし、
トゥルー・リザレクションは通常通りに働く。アサシンは攻撃を行なう前にこの能力の使用を宣言しなければならない。この攻撃が外れるか、目標が致死攻撃に対するセーヴィング・スローに成功したら、この能力はいかなる効果も上げることなく消費される。
最終更新:2021年11月05日 01:19