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例えばの話。出会った時が少しずれていたなら、君と僕の間には、どんな物語があったのだろう。世界はひとつの選択で
無数の分岐点が生まれて来る。君と僕にも星の数よりも多い物語があるのかもしれないね。
少し違った世界、少し違った出会い、そこにある君と僕との物語。
想像してみるのも楽しいね。でも、君と別れる物語は勘弁してほしいね。
え、俺もそんな物語は嫌だって。嬉しい事を言ってくれるね。でも、それはこの世界の君だから言える言葉。他の世界の
君は……いや、僕もかな。
違う世界の僕らがどんな物語を紡いでいるのか、少し見てみようか。
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新しい学園生活も、二か月を過ぎてくると、新しい友人が出来たり、その繋がりからまた新しい友人関係を作り出して、
交友関係は広まっていく。そして場合によっては、それは一つの集団になってく。
光陽学園に通う私のクラスにも、そんな集団があり、その中心にいるのは、渦宮ハルヒ。東中より入学したと言う、まる
で夏の太陽のように輝く美少女だ。
そして、彼女に寄り添うように、常に側にいる、いつもさわやかスマイルが特徴の古泉一樹。光陽学園一のハンサムで、
女子生徒のファンもかなりいる。
もう一人は周防九曜。涼宮さんとは対称的に、夜に輝く月を連想させる、あまりしゃべらない、漆黒の長い髪が特徴の美少女。
彼ら三人は、この学校の創立者の一族である先輩達とサ-クルを作って、色々とやっているらしい。
名前が奇妙な名前で、SOS団と言うらしいのだけど、「学生生活を多いに楽しむサ-クル」の略とか聞いている。いまいち
良く分からない。
おもにコンパが活動の中心だとも聞くけど、良くはわからない。正直にいえば、あまり関わりたくはないのだ。
実を言えば、涼宮さんの事は高校以前から知っている。小学生の時、彼女と一緒の学校だったのだ。そのころから彼女は輝い
ていた。少し憧れを持っていた。
ただ、中学に入る前に私の両親は離婚して、名前も変わり、中学は別々になったので、彼女は私の事は記憶にも無いはずだ。
さっき、関わりたくはない、と言ったのは、彼女に関わりたくないと言う意味ではなく、SOS団のやっている事に関わりたく
無いと言う意味だ。
彼女は私にサ-クル活動に参加しないか、とよく誘いを掛ける。でも、私はその手の事が苦手なのだ。正直にいえば、異性とつき
会うのが苦手なのだ。