64-422 キミに映った僕の肖像

佐々木「『ワンピース』…?ふーん、最近書店で平積みになっているのをよく見かけるけど結構な人気タイトルみたいだね」

キョン「結構どころか相当だな、佐々木は読んだことないのか『ワンピース』?」
佐々木「僕はあまり漫画を読まないからね…いや、見ないといったほうがいいかな」
キョン「確かにお前は漫画ってイメージじゃないな…どっちかっていうと純文学とか難しそうな本を読んでそうだが」
佐々木「ふーん、キョンの僕に対するイメージはそんな感じなのか、…残念だがキョン、僕は純文学も難しそうな本も好んでは読まないよ」
キョン「そうかい」

佐々木「とはいっても誰もが一度は耳にしたことのあるタイトルはざっと読んだつもりだよ、…例えばそうだね『ノルウェイの森』とか、キミも読んだことはあるんじゃないか?」
キョン「…いや、確かにその名前は聞いたことはあるが読んだことはないな、せめて『我輩は猫である』とかにしてくれ、…読んだことはないが」
佐々木「くっく、キミらしいね」

キョン「それにしても意外だな『好んでは読まない』って、お前は文学少女とは言わないがかなり本を読んでそうなイメージがあったんだが…」
佐々木「またイメージかい?…ふむ、今度じっくりキミの僕に対するイメージとやらをお聞かせ願いたいのだが…、そうだね、本はそんなに読まないんだ」
佐々木「もちろん本は好きだよ、でも昔と違ってゆっくり読書をする時間がないんだ、…いや正確にいうと読書をする時間を僕が勝手になくしていると言ってもいい…」

キョン「…勉強か」
佐々木「うん…こればっかりは、どうしてもね…」
キョン「…」

キョン「…じゃあもし時間があったとしてだ、佐々木はどんな本を読むんだ?『好んで読む本』だ」
佐々木「え?あ、ああ…どんな本…か…」
佐々木「…」
キョン「?」

佐々木「…キョン、この一連の会話の中での『本』をキーワードとしたキミの僕に対するイメージを、僕は大いに尊重したい」
キョン「?」

佐々木「…つ、つまりだね、僕は本をたくさん読んでしかも純文学やキミがいった難しい本を好んで読んでいる、これでいいじゃないか」
キョン「…?」

キョン「スマン、佐々木、ちょっと何を言っているのか分からない…お前にしては珍しくだ、…えーと、…実際は読んでないんだよな?」

佐々木「…」
佐々木「読んでるよ」
キョン「…え?読んでるのか?…さっき『これでいいじゃないか』って…」
佐々木「それは揚げ足というものだよキョン、いつからキミはそんなに底意地が悪くなったんだい?」
佐々木「僕の知っているキミはもう少し人に優しいイメージがあったんだが…」

キョン「あ~わかった、スマン、もうこの話はよそう」
佐々木「それが賢明だよキョン」

キョン「…にしてもイメージねえ…今度佐々木の俺に対するイメージをじっくりお聞かせ願いたいものだ」
佐々木「ふむ、お互い同じ考えという訳だ、どうだい?今度と言わず今からでもじっくり話し合うというのもいいと思うのだが」

キョン「なら家に来るか?久しぶりに昔みたいに一晩中語り明かすか、ちょうど今日は親も妹も親戚の家に泊まりらしいからな」
佐々木「そ、そうかい…じゃ、じゃあ僕は一旦家に帰って荷物を持ってくるよ」
キョン「おう、そうか、じゃあまた後でだな」

佐々木「う、うん、それじゃキョンまた後で///」

キョン「…あ、佐々木」

佐々木「?」

キョン「家に『ワンピース』あるから今晩読んでみろよ、面白いぜ?」

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最終更新:2012年03月11日 01:12
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