クランチュラ「あっ……発射する前にやられた……」
【詳細】
ヨドンヘイムに生息する巨獣
リガニーに、地球のボタン装置「発射ボタン」を模した邪面をかぶせた邪面獣。
周囲にミサイルがついた立方体の発射ボタンそのものを邪面として被った姿をしており、赤く丸いボタンが単眼にも見える。
このボタンを押すことで頭上に4つあるミサイルを0.001秒で発射して攻撃できる恐るべき超火力型の邪面獣。
その火力を発揮できるのは…ボタンを押すことができれば、の話。
実はこの邪面獣、「発射ボタン」の概念を邪面にしたのはいいが、せっかくの武器を使うのに邪面の正面にあるボタンを邪面獣が自分で押さないとミサイルを発射できないという重大な欠陥がある。
せめて手元にボタンがあればまた違った動きも出来ただろうが…
ベースのリガニーの手は短い上に、ボタンを押す動作をしなければ能力を発揮できず戦えないということもあり、
キラメイジンが呼び出した魔進エクスプレスに飛び乗ったキラメイジンエクスプレは凄まじい速度で接近し、ハッシャボタンリガニーはボタンを押そうとするも手が届く前にキラメイエクスプレスブレイクに切り裂かれ爆散。
能力が文字通りに不発だった上に、登場して僅か十数秒後に瞬殺されるという出落ち以外の何物でもない退場をしたのだった。
なおクランチュラはこの件がよほど悔しかったらしく、エピソード16にて
改良型の邪面獣を制作し、送り込んでいる。
そちらはこの邪面獣が本来発揮し得るスペックを存分に発揮した強力な邪面獣としてキラメイジャー達を苦しめた。
【余談】
モチーフとなる発射ボタンにミサイルが直接取り付けられた邪面獣。
よく観察してみると邪面獣の手が届く範囲にはミサイルが取り付けられておらず、ボタンを押せても発射したミサイルが邪面獣を傷つけないように配慮されている。
なお紐付けられた
リセットボタン邪面の能力が「ボタンを押すことで
一定範囲の時間が巻き戻る」のに対し、こちらのハッシャボタンリガニーは「ボタンを押すことで
ミサイルが直進する」という正反対の能力となっている。
おそらく「ボタン装置」という括りで共通点をもたせようとしたのが失敗の原因だろう。
というかデザイン段階で失敗しているのでは?手にスイッチを持たせておけばまた違っただろうが…
ボタン周辺に黄色と黒のしましま模様があるが、これはいわゆる警戒色と言われるもの。
赤色が使われる場合もあるが、黒が黄色を引き立たせる他、黄色は太陽光に近く暗い所でも良く見えることから使われている。
ススメバチのような毒や危険な生物はわざと目立つような色をしているのは、食べられると害があることを捕食者に示すため。
邪面師及び邪面獣は地球にある概念、利用され利益を生み出してきた物品などが地球人に対して牙を剥くというコンセプトのもとモチーフが選出されているが、
作っているのはクランチュラであり、その作戦にこだわっているのもクランチュラである。
つまりクランチュラの強すぎるこだわりがこのような失敗作とも言える邪面獣を作って送り出してしまうことになった。
即座に失敗を踏まえた改良を施してリベンジマッチを挑む辺り、転んでもただでは起きないクランチュラの性格が伺える。
最終更新:2023年08月05日 18:54